【小説】『恩送り Pay forward』(第2話)

【恩送り2】pay forward

他の人に恩を返す。

つまり、それは他の人に親切にする、良いことをすると言う事に言い換えれるだろう。

その恩の形は、有形、無形どちらでもある。

例えば、無形なら心に寄り添い、励ましたり、助けたりと言うことがあたるだろう。

有形なら物やお金をその人のために使うこともあるだろう。

学恩を返す事は、大きな意味では世の中のためになる研究、社会貢献や人類に貢献する研究をすることであったりする。

また、教員となって学生に教えることも学恩に報いることになる。

自分が知り得た知識や情報を他の人に提供することも人のお役に立つだろう。

仕事では自分自身の技術や能力を高め、より高度で質を高め、お客様に提供することも恩送りになるだろう。

ミュージシャンなら良い音楽を作ったり、演奏したり、唄ったりすることも他の人を喜ばすことになる。

別に大きなことをすることだけが恩送りではない。

目の前の小さなことでも恩送りはある。

お年寄りや体の不自由な人、妊婦さんなどに席を譲ることも恩送りになる。

道端のゴミを拾うことも社会に役立つ。

財団を作って後進を育成したり、世の中の役に立つ人達をサポートしたりすることも社会貢献になるだろう。

自分の収入の一部を寄付することで他の人達のお役に立つなら寄付も良いだろう。

自分が他の人達から良くしてもらったことを当たり前やラッキーと思わず、してくれてありがとうと感謝の気持ちを持つことが、他の人達への恩送りに繋がる。

自分がしてもらったことは、ギフトであり、贈り物としてありがたく受け取り、他の人達に自分自身も贈り物をする。

そのギフトは、幸せを繋ぎ、プラスの効果として波及していく。

それは、まさにプラスのスパイラルだ。

幸せの循環の輪を大きく広げて行くと幸せになる人が増えてくる。

すると、いずれまた自分自身も他の人から恩送りをしてもらえる。

「情けは人の為ならず、自分のためとなる」

諺にもある。

古(いにしえ)から人間は、そのことを知っていた。

人とのご縁は奇跡である。

だから、私はご縁を大切にしたい。

つづく

人と組織の専門家
心理分析家、著者
起業プロデューサー、ブランドプロデューサー

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