【小説】『恩送り Pay forward』(第1話)


【恩送り〜pay forward】(第1話)

人は、生きていると色々な人達から良くしてもらうことがある。

それは、無償の行為である。

例えば、親が子供にする行為は無償の愛である。

親の愛は、見返りを期待した行為でない。

そして、この無償の愛の行動は、親だけではない。

振り返ると私は、大学、大学院と指導して頂いた恩師達から学恩を受けた。

大学時代の恩師にはご自宅に何度も呼んで頂き、論文指導をしてもらったり研究会に参加させて頂いた。

また、私が本を書いて出版する時も先輩から無償で編集者や出版社をご紹介して頂いた。

そして、私が出版した後や私の事務所開設10周年の時も記念の会を先輩が「君も花火を打ち上げないといけないんだ」と言って率先して世話人代表になって開催してくれた。

このように私にお世話をしてくれた人達は、もうお亡くなりになってこの世にいない。

私は、この人達に恩返しがもう出来ない。

だから私は、今まで色々な人達から受けた御恩を他の人達に御恩返したいと思っている。

つづく

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