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種麹屋の日常思考記

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発酵に関係ない日常思考はこちらに入れていきます。
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2020年9月の記事一覧

芸大大学院に半年通って見て

芸大大学院に半年通って見て

4月から通っている京都芸術大学大学院学際デザイン研究領域での1年目の前期が終了しました。あっという間でしたが、「与えられた課題を解く」という経験がかなり久しぶりで、大変ではあるものの、楽しくも取り組んでいます。

ここ何年も、経営者だったり、地域団体の長だったりという「課題を示して与える側」だったので、「提示された課題に自分のアウトプットを適合させていく」という頭の使い方が新鮮で、大変だけど、使っ

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食べ物の「顔が見えてる率」を上げていく

食べ物の「顔が見えてる率」を上げていく

今月発売のPenにて、大学同期でビジネスデザイナーの菊池紳君が掲載されていました。

(ちなみに、発酵特集では小泉武夫先生、舘博先生が解説をされています。ご興味のあるかたは是非ご覧下さい。)

その中で、菊池君が新型コロナで生じた買い占めなどの現象について、こうコメントしていました。

「少し考えれば、野菜が足りなくなるはずはないと分るのにそうなったのは、生活者が売り手を信頼していないから。自分が

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一般の方が、麹の論文を読むときに注意すること

久しぶりに麹の話です。

麹に多くの方が関心を持って下さっています。ありがたいことです。

そして、インターネットの検索機能も充実し、これまで専門誌や学会など出発表されていた論文も、一般的な検索でヒットする本数も増えてきました。

そして、研究機関の研究者や、醸造メーカーの技術者ではない、一般の方からも最近「え?こんな論文まで読まれているの?」というような質問を受けることが増えてきました。

「こ

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理系の卒論・文系の卒論の違い

理系の卒論・文系の卒論の違い

今、京都芸術大大学院に通っていますが、様々なバックボーンの学生が集まっています。芸術系なので卒業は卒業制作ということになりますが、理系と文系でも、卒業論文の作法というか位置づけがかなり違うようです。

私の観察範囲でまとめてみたいと思います。

ちなみに、私は卒論(ないし相当物)は3つ書いています。

学部時代は経済学部(文系)と環境情報学部(理系、生物系)、MBAはプロジェクトにアサインでした。

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『何でも自分でやる』は美徳か

『何でも自分でやる』は美徳か

さて、気になる記事がありました。

「他人の労働力」を使うのが上手いアメリカ人
アメリカの歴史をひも解くと、黒人を奴隷にしていた時期がありました。自分たちは働かずにほかの人の労働力をうまく使うやり方をします。

これ、サラッと書いてあるけど、実は凄く重たいことを言っています。

白人社会しか見ていない日本
日本人が『欧米では働き方が云々』いってる『欧米』ってのは『白人社会』しか見ていないのでは無い

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『可能性を引き出す』を、人生のテーマに

『可能性を引き出す』を、人生のテーマに

『可能性を引き出す』ということ。自分の求めたいこと、『発酵』の中で、自分が感じていること、それは全て、この言葉に集約されるような気がする。

『発酵』というのは食品・食材の可能性を引き出すということ。食べられなかったものが食べられるようになったり、もっと本来持つ栄養や美味しさが発揮されたり、長時間保存できるようになったりする。

そして、『発酵食品』によって、人の可能性が引き出される。シンプルにい

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毎日、3年間、同じ部活である必要はあるのか?部活動縮小に『賛成』します

毎日、3年間、同じ部活である必要はあるのか?部活動縮小に『賛成』します

近年、部活動の縮小が叫ばれています。豊橋市でも小学校の部活の廃止が運動部、文化部含め決定しました。

私は、基本的には『賛成』の立場です。さらに言えば、公立中学校も部活を縮小していくべきと考えています。以下、その理由を書いていきます。

結論的には、毎日、3年間、同じ部活である必要は無い、という立場に立つからです。

ここで書く議論は、基本的には小学校でなく中学校も見据えた『部活』ということにしま

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