村井裕一郎

種麹メーカーの29代当主。種麹とは、麹菌を商品化したもの。麹や発酵のこと、ビジネスのこ…

村井裕一郎

種麹メーカーの29代当主。種麹とは、麹菌を商品化したもの。麹や発酵のこと、ビジネスのこと、日常生活のこと、色々こちらに書いていきます。京都芸術大学大学院修了しMFA・Thunderbird国際経営大学院にてMBAのダブルマスター。愛知・豊橋・東三河

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    地域再生、地域活性化について思うことや、東三河・豊橋地域での実践、逓減などをまとめています。

最近の記事

拙著『ビジネスエリートが知っている教養としての発酵』の『はじめに』をご紹介します

久しぶりのnote投稿になってしまいました。 さて、2024年1月16日に、あさ出版様から、初の著書『ビジネスエリートが知っている教養としての発酵』を上梓いたしました。 さて、どんな内容なのかというお話しも良く聴かれますので、ここでは、発刊への思いも含めて、『はじめに』をご紹介させていただきます。 どんな本なのか、是非、ご興味を持たれたら、ご購入いただければ幸いです。 『はじめに』 はじめに――「発酵」は全方位から教養を学べる最高の教材である 「発酵」と聞いて、皆

    • 地方での「品定め」と個人情報

      ちょっと遅れましたが、福井県池田町が移住者向けに発表した「池田町暮らしの七カ条」が話題を呼んでいます。 私としては、もはや公的資金の投入に期待できない集落の、ホントの実態を表現していますし、半ば、「地域としてこれで生きていく・生きていかざるを得ない」という覚悟のようなものも透けてみえるところです。 木下斉さんも指摘していますが、(引用部分は有料部分より) まさに、転換点だと思います。 さて、私が特に気になったのは第5条ですね。 の部分です。 なぜ、地方で品定めが行

      • 中小企業が若い女性を雇わないことを「女性差別」の文脈だけでみていいのか

        昨日から、この記事が話題になっています。 個人的には、この会社の社長さんは、非常に誠実に向き合い、女性の活躍を推進しようとして、それでも結局推進できずに心を折ってしまった方だと思います。 と、このように心境を吐露している社長を「女性差別者だ!」と責め立てることに、私は意味を感じません。 むしろ、なお一層、「ジェンダー」の問題を、「腫れ物」にしてしまうだけであり、かえって、男女共同参画が遠のくと思います。 むしろ、「女性活躍を推進しようとした経営者が、なぜ、改革が出来な

        • 日本でDXが進まない理由の裏にあるもの

          日米の丸亀製麺を比較して、日本でDXが進まない理由を考察した記事があります。 アメリカでは と、12人もスタッフがいて、しかも最低時給が日本円で2000円、 それに対して、日本の丸亀製麺を思い出すと、麺をゆでて、トッピングをして、オーダーを聴いて、お会計をして、お客様の列の整理をして、お客様が帰ったあとの机を拭いて、冷水機にグラスを補充して、、、のマルチタスクを、多くても5人ぐらいで回していて、概ね時給は1000円程度、というところです。 つまり、 ということになり

        拙著『ビジネスエリートが知っている教養としての発酵』の『はじめに』をご紹介します

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        記事

          日本酒生産に関わる、醸造家と農家以外の人々

          トヨタ自動車の豊田章男社長が会長へと引退されるとのことです。 とのこと。自動車業界は自動車メーカーだけではなく、ガソリンスタンドの店員さんやメンテのエンジニアさんなどもいらっしゃいます。それら全てを合わせると550万人が自動車業界にいらっしゃるそうです。 そこで、「発酵産業」って何万人がいるのだろうと。正直なところ、中小企業が多く、正確大規模な統計は中々難しいのが現状です。 そこで、「発酵」なかでも、今回は「清酒関係」に絞って、色んな人や会社が生産に関わっているというこ

          日本酒生産に関わる、醸造家と農家以外の人々

          『気を遣う』ことを求める人

          shinshinoharaさんのnoteで『気を遣う』と『気が利く』の違いを書かれています。 どう違うかについては、リンク先を見ていただくとして、『気を遣う』と『気が利く』は、意外と相手にばれてるものだとも思いました。 例えば、旅館だったりレストランでサービスを受けたり、あるいは、仕事場などで「気を遣わせちゃったな」と思うときも、「お、気が利いてるね」と思うときもあると思います。 ということは、やっぱり、相手にもバレてるんですよね。 そして、「気を遣ってもらった」と感

          『気を遣う』ことを求める人

          noteを一ヶ月毎日続けてみた

          noteを今日で毎日一ヶ月続けてみました。 とりあえずやってみたというところです。 やってみて難しいなと思ったのは 1.どの肩書きで書けば良いかわからない 2.ネタ探しに苦労する の2つです。 1つは、私に特有の話だと思いますが、「創業600年種麹メーカーの当主」といっても、求められる物として ・発酵の専門家として発酵の話を聞きたい ・伝統企業の経営者として伝統を受け継ぐみたいな話を聞きたい ・地方企業の経営者として地方再生の話を聞きたい ・中小企業の経営者として

          noteを一ヶ月毎日続けてみた

          豊橋(牟呂~藤沢地区)のラーメン

          なんか、今日は疲れたので、手抜きnoteします。 豊橋の藤沢地区のラーメンのリンクを貼っておきます。 くいば、さん。スギ薬局に車停めちゃダメですよ。地獄ラーメンが美味しいです。 担々麺の希虎さん。担々麺が美味しいです。 ラーメン汐崎さん、味噌ラーメンが美味しいです。 らぁ麺 幸跳さん、ミシュランのビブグルマンにのりました。煮干し系が美味しいです。 さかなやさん、さかなやですがラーメン店です。名前の通り魚介系のつけ麺が美味しいです。 宝塔さん、とんこつ台湾にんにく

          豊橋(牟呂~藤沢地区)のラーメン

          産後1ヶ月で大学院に進学した妻(と私)の状況

          昨日、このようなnoteを書き、妻が産後1ヶ月で大学院に進学したことを伝えたところ、SNSで「では、実際にどうやっているのか?」と言う質問を多数受けました。出来る限り開示してみたいと思います。 現状、全ての人の全てのリスキリングに、これが出来るとは思わないですし、『そうしないのは努力不足』というようなつもりも毛頭ありません。 そもそも育児自体がなによりのリスキリングです。 MBAよりPTAをやる方が余程ビジネスのスキルに繋がる という言葉があります。 そのくらい、育

          産後1ヶ月で大学院に進学した妻(と私)の状況

          育児中にリスキリングしている人の尊厳を、強い言葉で傷つけないで欲しい

          岸田首相の産休育休中のリスキリング支援が、話題になっています。 多くは、批判的文脈のようです。 私の家庭のことここで、私の家庭のことを話します。 私の妻は、4歳、2歳の子どもがいる中、第3子妊娠9ヶ月目で大学院(MBA)受けて、出産翌月から大学院に通っています。 また、出産翌日には病室から仕事の取引先とWebミーティングしていました。(妻は、私とは別の会社を経営しています)さすがに看護師さんに呆れられていたようですが、、、 育児、仕事、院生の3足の草鞋、履きこなして

          育児中にリスキリングしている人の尊厳を、強い言葉で傷つけないで欲しい

          『正しい家庭』より『温かい家庭』

          以前、こんな記事を書きました。 さて、ここで、一旦立ち止まって、そもそも、なぜ『正しい』が求められるのか、というところで、最近考えが深まってきたことに 『正しい家庭』があるから、というのが、深淵にある理由ではないかと思いいたりました。 『正しい家庭』があり、 『正しい家庭』で行われるべき『正しい家事』があり、 『正しい家事』の中に『正しい家庭料理』があり、 『正しい家庭料理』の中に 『正しい発酵食品の使い方』がある。 そんな、連鎖があるのではないか、と言う風に思いまし

          『正しい家庭』より『温かい家庭』

          ”変えても良い”がデフォの人、”変えてはいけない”がデフォの人

          あるやり方やルール、慣例があるとして、 何も言われてなければ 「”変えて良い”とは言われてないから、前例通りにやろう」 がデフォの発想の人と 何も言われてなければ 「”前例を守れ”とは言われてないから、自分のやり方でやろう」 がデフォの発想の人 同時にチームにいると、やり方が噛み合わなくなる。 コミュニケーションは「何を言ったか」も大事だが、『何を言われていないのか』その言われていない部分にどういう解釈をすれば良いのかも、同じように大事なのだ。 上司と部下の関係にな

          ”変えても良い”がデフォの人、”変えてはいけない”がデフォの人

          本屋を散歩

          先日 こちらの記事で、 「共感出来る商品やサービスにしか出会わない社会」が来てるかも と言う話を書いた。それを防ぐためというわけではないが、私は、定期的に『大型書店(ビルで5階建て級)の全ての廊下を歩いて、陳列されている全ての本に目を通す』と言うことをしている。 分野を広げるためであれば、図書館でも良いのだが、(そして、図書館でも同じことを定期的にはしているのだが)図書館は、ある種『俗っぽいもの』や『今が旬のもの』、『公共図書館で扱うにはジャンルがニッチすぎるもの』に

          本屋を散歩

          「選択肢を用意することが得意な人」、「選択肢を実行することが得意な人」

          貴景勝関の優勝の要因の解説で、元琴奨菊の秀ノ山親方が、貴景勝関の勝因を「土俵に上がったときの迷いの無さ」「これでいく、と決めたことを実行するために集中する」と表現していました。それに対して、今回優勝決定の一番の相手は、まだまだ、「迷い」があったと。 ここで、思ったのが、世の中には「選択肢を用意することが得意な人」、「選択肢を実行することが得意な人」がいると言うことです。 お笑いコンビ「ロザン」のお二人、菅さん宇治原さんが「高学歴が何故仕事が出来ないのか」と言うテーマで語っ

          「選択肢を用意することが得意な人」、「選択肢を実行することが得意な人」

          すでにファミレスは日本の郊外に欠かせない故郷の風景

          冒頭から引用文になってしまったし、ほぼ、この黒太字で、言いたいことは完全に言い尽くされているのだけど。 一昨日のnoteで と、書いた。 私が最近懸念しているのが、特に「食」の世界において、世の中が「最先端」と「最後尾」ばかりを見ている。都心の最先端か、田舎の自然の生活か、しかみておらず、中間が評価されていないと感じることだ。 その、まさに「中間」にあたるのが、ファミリーレストランだろう。 ファミリーレストランは、郊外の画一的なロードサイド風景として、概ね、批判的文

          すでにファミレスは日本の郊外に欠かせない故郷の風景

          大相撲に思うこと

          (発酵のこと書けよという声が聞こえそうですが) 大相撲、このところ、毎場所のように優勝者が変わり短命大関が続く状況、様々な要因はあるが、構造的に、競技が高度化すれば、いずれはこうなる道だった。 相撲の成績は勝ち負け。すなわち、絶対評価でなくそう体評価。議論を簡便にするため、相撲の強さ・競技力をドラゴンボールの戦闘力のように単純に数値化できるとする。 最初は、トレーニング(稽古)方法や戦略、対戦相手分析などに未開拓の余地があり競技として完成されていないので、ある意味の団子

          大相撲に思うこと