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モーニングルーティン
テーブルにおいたiphoneを覗きながら
右手にハンバーガーを頬張り
左手に熱いコーヒーを啜り
ふと眼前の壁を眺めては
思い出したように鞄の中から哲学書を取り出す
バーガーを左手に持ち変えて
右手はナプキンでちょちょと指を擦ってから
なるべく油で汚さないように
慎重に、ガサツに、ページを開く
インクの上に視線を落とすも
なんだかんだ言葉は頭に入らず
咀嚼したものを飲み込むうちに本を閉じる
朝マッ
colorful sadness
はじまりはLSDを使ったみたいに鮮やかで
結末がハイビームの尾を引いている
沈黙の隙間をひっそりと野良猫が往来するが
見逃そうにも目脂で瞳は閉まらない
路地裏のバケツは血まみれで
銃の引き金に言及する者は無かった
ハーフのホッピーは永遠に交わらず
焼酎が痺れを切らして帰っていった
月夜に反響する怒号はモノラルだったが
ビートルズがMIXの手腕を発揮する
レコードに刻まれた爪痕を目ざとく見つけたと
ある日のパラディドル
太鼓を叩くぞ
どんどんどんどんどん
さぁどんどん
どんどん叩くぞ
どんどんどんどん
ああ心地よい
どんどんどんどんどん
どんどんどんどんどん
どんどんどんどんどん
どんどんどんどんどん
どどどんどんどどん
すいませんちょっと咽せました
それでも叩くぞ
どんどんどんどん
Dont let me down
(ぼくをがっかりさせないで)
どんどんどんどん
どんどんどんどん
どんどん
どんどんどん
ど
pray for living
心臓がチくりと痛む時
少しだけ死を意識する
戯言のように死を思う時
輝くような生が見えてくる
しかし眼前の生がはっきりと囁く時
奴の息は臭くてたまらない
灯を消してチューハイにほだされ、眠る
夢の輝きは万華鏡
微かに聞こえる隣人のいびきがドアを叩き
得体の知れない日常が俺を覗き込んでくる
10月の分厚い雲を眺める時
この雨が一生止まなかったらと憂う
冬の日差しに一抹の暖を感じた時
身体中の細胞が