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ソクラテスへの批判

言葉は影にすぎない
魂や肉体や欲望そのもの
そういった本質の何れかも含みはしない

言葉を人が発する時の音韻
空気の響き 余韻 感情 悪意
そういったエレメントを完全に表す事すら言葉は出来ない
なのに、太古の馬鹿げた西洋の哲学者たちが
筋肉にまかせて言葉の立場を出鱈目に強めてしまった

言葉は影にすぎない
其れだけで存在する事は決してない
其れが表すモノ、其れを発するモノ、其れを受け止めるモノ
過保護なほどに他者の協力を得て、何とか存在し得るようだ

言葉は影にすぎない
其れが存在し得るためには、
「言葉は存在する」というタームが必要なのであって、しかし「言葉は存在する」というターム自体には本質も実在も存在せず、「『言葉は存在する』という言葉は存在する」というタームを大急ぎで取り繕う必要があるのだから、言葉は刹那的に永続的に収縮せず拡散し続ける入れ子構造によってホログラムのように朧げに浮かんでいるにすぎない

それなのに、
言葉の強力さを信じている人は国民年金の永続を願う人よりもだいぶ多い


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