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娘にあげたスポーツカー
しばらく、娘の名が呼ばれていることに気付かなかった。
一歳半検診の会場に「Rくーん、Rくーん」という声が響き渡る。4回目くらいの「Rくーん」でようやく気付いた。
どうやら、青い服を着せていたので、男の子だと思われたようだ。その後も終始「Rくんは」と言うので訂正するタイミングを逸してしまい、結局最後まで娘は男の子だと思われたまま検診を終えた。
思い返すと親戚からもらうベビー服は、ピンクでフリル
パニック障害であることを打ち明けた日
はじめてその発作が起きたのは、30歳の秋だった。
そのとき、私は歯医者の椅子の上にいて、目の上にはタオルがかけられていた。そして口に器具を入れられようとした瞬間、初めて感じる恐怖が私を襲った。
突然ガバッと起き上がる私に驚く周囲の人たち。でも動悸が止まらず、呼吸も満足にできない。再び座ろうとするとまた先ほどの恐怖がよみがえり、その日は結局治療できずに帰ることになった。
「あれは一体なんだった
「妊娠していますね」に喜べなかった日
「妊娠していますね」と産婦人科の先生に言われたとき、私はポカンとした。これが正真正銘のポカンだなというポカンだった。
「実感がない」という言葉の意味を人生で一番実感したのが、この日だったと思う。
子どもが欲しいと思っていたはずなのに、いざ妊娠しているとなったら、私の思っていた「子どもが欲しい」と「妊娠」は全くイコールで結ばれなかった。
「妊娠」に背中を押されながら、それでも足を前に出さないよ
私には謝りたい人がいる。
5年前、その親子を見かけたのは、とある飲食店だった。
当時私は営業で外回りをしていて、そのときは店で昼食をとりながら、スマートフォンでメールをチェックしていた。
近くの席に、1歳半くらいだろうか、小さな男の子が、足をぶらぶらさせながらお母さんと並んで座っていた。
その男の子は始終ぐずっている様子で、「やー!」とか「あたー!」などと叫んでは、椅子から降りようとしたり、テーブルを叩いたりと騒がしか
ムスメがはじめてしゃべったんです、たぶん。
ムスメ1歳5ヶ月。
彼女の「はじめての言葉」がどれなのかが分からない。
一番最初に文字に起こせるような単語を発したのは「たっち」だった。(確か1歳3ヶ月くらいのとき)
しかし、一般的に「たっち」は幼児語で「立つ」を意味するはずだが、うちのムスメはどうやら「よいしょ」的なニュアンスで「たっち」と言っているようだった。
何かを運ぶときなどに「たっち、たっち」と言っている。
はたしてこれを「はじ
どれだけその名を呼んでも、私のムスメは振り向かない。
1歳を過ぎたが、まだなかなか意思の疎通が出来ない我がムスメ。
名前を呼んでも、基本無視。
(名付けについては以前一度記事で書いているので、今回は便宜上ムスメのことを「スワちゃん」と呼ばせていただきます。「フワちゃん」の発音で読み進めてみてください。)
「スワちゃ〜ん」
「・・・。」(無視)
「スワちゃんこっち向いて〜」
「・・・。」(無視)
「ス〜ワ〜ちゃーーーん」
「・・・。」(背を向けてス
「子ども」を遅刻の理由にしてもいいですか?
“待ち合わせに遅れてくる人”って、結構いると思う。
必ず5分とか10分くらい遅刻してくる人。
きっと、待ち合わせにピッタリ着くようにとは思っているんだけど、眉毛がうまく描けなくて描き直したりとか、テレビをつけていたらたまたま気になるニュースが流れてきて見入っちゃったりとか、着ようと思っていた服があったのに思っていたより暑くて(寒くて)コーデを考えているうちに時間が経っちゃったりとか?
分からな
子育ては大変...じゃなかった。
「子育ては大変」
という意見を、産前嫌というほど目にした。
細切れの睡眠で精神を蝕まれるとか、赤ちゃんの泣き声でノイローゼになるとか。
そんな情報ばかりをインプットしていたので、育児に対してはかなり身構えていたのだが...いざ育児をしてみたら、思っていたよりも大変じゃなかった。
もちろん、初めのうちは夜も1、2時間おきにおっぱいをあげていたし、産後の肥立ちも悪かったので、全然大変じゃなかった
新米母ちゃんの、離乳食に振り回される日々。
0歳児の子育てをする上で避けて通れないのが「離乳食」である。
言葉はもちろん知っていたが、その実態を知ったのはムスメが5ヶ月になりいよいよ離乳食を始めねば、となってからようやくだった。
とりあえず本を数冊購入し読んでみたところ、離乳食というのはその時期によってゴックン期、モグモグ期、カミカミ期、パクパク期の四段階に分かれるらしい。
どの本にも同じ記載があるので、どうやらこれは離乳食の共通言語
いつか追憶する今を。
妊娠・出産をする前と後で、大きく変わったことがある。
それは、外で知らない人に話しかけられるようになったことだ。
妊娠する前の私といえば「写真撮ってください」すらほぼ言われたことがないような人間だった。(ちなみに私の夫はめっちゃ頼まれるタイプ)
話しかけられないだけならまだしも、私の場合近寄られることもあまりなく、バスなどで隣の席が空いていたとしても、何故か最後の最後まで誰にも座られないことが