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あとがき

あとがきにかえて

谷川氏と初めてお会いしたのは、2016年10月25日、三木鶏郎の十三回忌「鶏郎縁者談笑集会~えんあるものはつどいてわらえ」の席だった。

アルバム『GO! GO! NIAGARA』のライナーに、"谷川恰"という名前が掲載されていることを偶々憶えていたことから、話は弾んだが具体的な話にまでは至らず、詳しい話を伺う機会が得られたのは1年後となった。

谷川氏の話には、これまでナイアガラ・ファンとして培ってきた知識と心地よいズレがあったが、コロムビア時代のナイアガラ作品に、より豊かな色彩を与えるエピソードが多く、また、大瀧詠一の音楽の構想力や人間としての魅力の強さも改めて感じさせるものばかりであった。

数多の”聞いてみたから、分かったよ”エピソードを聞くにつれ、日本コロムビアという出資側の視点で大きな組織の中で働く若きディレクターとミュージシャンの動きを「記録」して、物語を紡ぐことが、1970年代のナイアガラ周辺の音楽制作の理解を深めることや、ファン各自の研究の一助になるかもしれないと強く考えるようになった。

時間的・距離的な制約もあり、谷川氏からの聞き取りには、さらに時間を要したが、ある程度まとまった段階で、公開の許可を得て、今日に至った。

重ねてのお願いとなるが、今後も谷川氏や周囲の方々からも話の詳細の聞き取りや調査を行い、修正を重ねたいと考えているが、自分たちの聞き取りや調査が不十分な部分については、関係者からの幅広いご指摘をいただければ幸いである。


最後に一句。

「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 夢で逢えたら」

          2022.03.21  霧の中のメモリーズ

 

谷川恰氏 略歴

1941年(昭和16年)3月生まれ
1963年(昭和38年)北海道大学経済学部卒業、日本コロムビア入社
1968年(昭和43年)DENONレーベル創設、運営担当
1975年(昭和50年)(契約)から、1977年(昭和52年)の間、大滝詠一担当(LP『ナイアガラ・トライアングルvol.1』~LP『ナイアガラ・カレンダー』企画まで)
1983年(昭和58年)日本コロムビアを退社。アメリカに自分のレコード会社を作る夢を実現させるため、渡米。A.S.A.Pなどを手掛ける。
その後、VAPレコード統括管理部長などを歴任。


謝辞 (Acknowledgements)

谷川”谷ヤン” 恰 And 大滝"EACH"詠一

1976年当時のミュージシャン、日本コロムビアの社員やナイアガラ・オフィスの社員など音作りを支えていた方々、ナイアガラの音楽ファン、そして、石川"NEACH"少年をはじめとしたゴー・ゴー・ナイアガラ・リスナー。
当時の全ての関係者に感謝します。

noteマガジン「日本コロムビアの谷川恰と大滝詠一(連載一覧)」は
こちら↓

(これまでの回一覧)
はじめに <2021.10.25>
第1回 プロローグ(舞台袖の谷ヤン) <2021.11.15>
第2回 コロムビアレコード移籍 <2021.11.22>
第3回 『ナイアガラ・トライアングル』レコーディング <2021.11.29>
第4回 『ゴー・ゴー・ナイアガラ』放送終了危機<2021.12.06>
第5回 『ナイアガラ・トライアングル』レコーディング パート2 <2021.12.13>
第6回 ナイアガラのパッケージ・デザイン<2021.12.20>
第7回 ナイアガラのパッケージ・デザイン パート2 <2021.12.27>
第8回 『ナイアガラ・トライアングル』プロモーション <2022.01.03>
第9回 「ナイアガラ音頭」プロモーション <2022.01.10>
第10回 難産の『ゴー!ゴー!ナイアガラ』 <2022.01.17>
第11回 ついに『GO! GO! NIAGARA』発売 <2022.01.24>
第12回 『SUMIKO LIVE』 <2022.01.31>
第13回 『ナイアガラ担当2年目の谷ヤン』 <2022.02.07>
第14回 『ナイアガラCMスペシャル』発表 <2022.02.14>
第15回 ガール・シンガー、シリア・ポール <2022.02.21>
第16回 『ファースト・ナイアガラツアーと「青空のように」』 <2022.02.28>
第17回 最終回 『カレンダー』と別れの季節 <2022.03.07>

Epilogue
第18回 『Epilogue Part.1 西武球場コンサート』 <2022.03.14>
第19回 『Final Epilogue 三木鶏郎集大成』 <2022.03.21>

Editor's Note
『あとがきにかえて』 <2022.03.21>

【一言コラム】
豊川稲荷 <2021.11.29>
日本コロムビア本社 <2021.12.13>
niagara ✕ COLUMBIA バインダー<2021.12.27>
ABC会館ホール <2022.01.03>
コロムビア・グランド・スタジオ・ロビー<2022.01.10>
TBS "G"スタジオ <2022.02.07>
谷ヤンとヨーロッパ・ツアー <2022.02.28> <UPDATED 2022.03.07>
シャルル・オンブル楽団 <2022.03.07>




























あのー、終わったんですけれども………。(^^)/~