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りすのよまい言、大きな木のうろの中から

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「だから、なんなの?」と言われてしまいそうな他愛もないことを綴っていきます。悪しからず。
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#旅行記

INDEX

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ー連載『義母86歳と行く台湾』連載『義母86歳と行く台湾』(全9回)をINDEX(インデックス、目次)にまとめ、いつでも楽しかった思い出を一気通貫に振り返られるようにした。各回いずれも、目次にあるタイトル、あるいはその下にあるカードのトップ写真をクリックすると、そのページに移行するようになっている。

(1)開かないスーツケース(2)クレカ決済不能!?(3)オキニの杖はいずこ?(4)さらば苦手意識

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心遣いで気持ち良く

心遣いで気持ち良く

ー義母86歳と行く台湾(9)年齢を重ねると、交友関係は広がる。86歳の義母は社交的な性格もあって、とにかく知人・友人が多い。そのため、義母にとって、お土産を買うことは、もはや旅行最大のイベントだと言っても過言ではないように見える。それに買い物それ自体を楽しみのようだ。他方、こちらはよほど近い間柄でない限り、お土産は荷物を増やすものでしかない。大違い。

匙加減

義母はかなり多めに買う印象。正直な

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"龍虎対決"のとばっちり(下)

"龍虎対決"のとばっちり(下)

ー義母86歳と行く台湾(8)「あなたたちはいつも私を除け者にする」ー。義母はやにわに視線をこちらに移し、キッと睨んで謂われのない責めを浴びせてきた。ホエールウォッチングツアーに出かける当日の朝。ツアーに参加するしないで義母と奥さんが揉め、義母はこのままでは埒が明かないと踏んだのか、奥さんからこちらに怒りの矛先を切り替えたようだった。とんだとばっちり。

怒りの矛先

義母と奥さんの"龍虎対決"は、

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"龍虎対決"のとばっちり(上)

"龍虎対決"のとばっちり(上)

ー義母86歳と行く台湾(7)義母と奥さんの"龍虎対決"がついに勃発し、とばっちりを受ける羽目になった。きっかけは奥さんが申し込んだホエールウォッチングツアー。参加に気乗りしない義母と、どうしても参加したい奥さんの意見がぶつかった。やがて義母の怒りの矛先はこちらへ。謂われのない責めを負わされることになる。旅行の定番イベントだと割り切ると、そこまで気にならない。

ホエールウォッチング

このツアーは

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使いそびれた高齢者割

使いそびれた高齢者割

ー義母86歳と行く台湾(6)義母は台湾でもシルバー割引が適用されるー。恥ずかしながら、礁渓温泉(宜蘭県)に向かう高速バスの切符を買うとき、たまたま窓口の女性スタッフに教えてもらって初めて思い出した。なんたる失態。先んじて気付いていれば、日本を発つ前に奥さんに伝え、コストを大幅に抑えられたのに。こんなときに使う台詞はこれしかない。どうしてこうなった!?

"独り反省会"

「あなたのお母さんは高齢者

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突然の雨に備えなく

突然の雨に備えなく

ー義母86歳と行く台湾(5)杖なしではわずかな距離しか歩けない義母にとって、雨は厄災だ。傘を持てば片手が塞がるし、濡れた路面に滑って転ぶ恐れがある。身体が冷えて体調を崩しかねない。義母と奥さんご一行の旅程6日目。こちらと合流し、しばらくするとなんと雨。傘なし、雨ガッパなしの義母と奥さん。恨めしそうに空を見上げる。おいっ、日本を発つ前、雨具を忘れないよう言ったよな!

「今晩は寝かさないわよ」

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さらば苦手意識

さらば苦手意識

ー義母86歳と行く台湾(4)高齢の義母との台湾旅行。義母の面倒を見る奥さんを手助けするのが当方最大のミッション。とはいえ、自分も楽しまなければ、機微に敏感な義母が変に気を回す。そのため、個人的な目的も持って日本を発った。今後、奥さんと二人で旅行したとき、そして父親、母親と一緒に行くときのため、快適かつお得に過ごせるよう下調べしておこうー。そう決めて出かけた。

個人的な目的3項目

SIMカード、

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オキニの杖はいずこ?

オキニの杖はいずこ?

ー義母86歳と行く台湾(3)「スーツケース騒ぎ(※)」「クレカ決済騒動(※)」と立て続けにトラブルがあって先行き不安が頭を過ぎるも、こちらが義母と奥さんに合流すべく日本を発つ前日になると、ヘルプ要請はなくなった。ただ実際のところ、トラブルはあったらしい。合流後、奥さんに聞いて驚いた。なんと義母が足代わりに使っている愛用の杖を台北駅でなくしたらしい。すわ一大事!

置き忘れ

台湾に入国後、台北で一

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クレカ決済不能!?

クレカ決済不能!?

ー義母86歳と行く台湾(2)86歳の義母と、そのお世話係の奥さんのご一行。トラブルは台湾到着当日の「スーツケース騒ぎ(※)」にとどまらない。LINEを通じて、奥さんから再びヘルプ要請が届く。どうも旅程の一部で、必要な宿泊先などの予約・決済が上手くできないらしい。これでは義母、奥さんが路頭に迷ってしまう。仕事の合間をぬってサポートすることに。まったく世話が焼ける。

ヘルプ要請

奥さんが送ってきた

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開かないスーツケース

開かないスーツケース

ー義母86歳と行く台湾(1)心臓にリスクを抱え、足も杖なしではわずかな距離しか歩けない。そんな義母は86歳。海外旅行への意欲は依然衰えず。むしろ、コロナ禍のせいで以前に比べて一段と燃えさかる。「これが最後になるかもしれない」というお決まりの台詞にほだされて、2023年11月に台湾旅行へ。トラブルは幾つもあったものの、存分に楽しんだ。後期高齢者と一緒の旅路を振り返る。

この先に描く夢

義母との旅

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旅行の通信簿

旅行の通信簿

ーオレとアチキの西方漫遊記(50)
東京を起終点に高知、京都、静岡をクルマでめぐった全行程2500km超の旅行。それ以来、早くも1年が過ぎようとしている。当時を振り返ると、準備が不十分だったなど、反省すべきところがあるものの、仁淀川(高知・愛媛県)で川遊びしたり、民宿で郷土料理を堪能したりなど、とても充実した時間を過ごし、その記憶は依然霞んでいない。一方、旅行のパートナーである奥さんはどう感じただ

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旅行後の切ない現実

旅行後の切ない現実

ーオレとアチキの西方漫遊記(49)自宅のガレージにクルマを停め、エンジンを切る。東京を出発し、高知(四万十川、仁淀川)、京都(嵐山)、静岡(伊豆)などを巡った旅行は、これでフィナーレだ。総移動距離2500km超。我ながらよく走ったものだ。心地よい疲労感がある。ただ、余韻に浸るゆとりはない。翌日から始まる"日常"に備え、旅行の後片付けを急いで済ませる必要がある。これが旅行後に多くの人が味わう切ない現

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バランスする楽と苦

バランスする楽と苦

ーオレとアチキの西方漫遊記(48)奥さんの快気祝いを兼ねた旅行は、クリティカルなトラブルもなく進み、残すところ、東京の自宅に戻るばかりだ。これまで充実した時間を楽しんできたが、最後のゴールテープを切る直前に、"黄色い悪魔(※)"スズメバチに刺されるという"痛恨の一撃"をもらう。ここまで順調に来て、そのまま乗り切れないとは、どうにも詰めが甘い。その一方で、あらためて思い知ることもある:「楽と苦は常に

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続・黄色い悪魔

続・黄色い悪魔

ーオレとアチキの西方漫遊記(47)
“黄色い悪魔”スズメバチに占拠された義父の別宅の風呂。このまま捨て置くわけにはいかない。アニメ『進撃の巨人』の主人公、エレン・イェーガーの台詞「駆逐してやる!この世から、一匹残らず!」を真似ておどけてみたものの、相手は殺傷能力も持つ黄色い悪魔。かなりの本気モードで戦いに臨む。そして、ほとんど動かない敵に圧勝。ところが、そこに再び落とし穴。先々まで不安が残る手痛い

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