文と芸

渡辺元気。小説や言葉をアートにしています。たまに旅に出ます。 watanabe.gen…

文と芸

渡辺元気。小説や言葉をアートにしています。たまに旅に出ます。 watanabe.genkisan@gmail.com

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2024.1.26-29 文と芸展

千駄木 white gallery  以下、雑感。  これまでで一番気持ちの良い展示を開くことができたと感じている。作品それぞれが「言葉」というテーマで繋がっていたためか、完…

文と芸
5か月前
15

耐えられない

 喜びは耐えられる。悲しみは耐えられない。  幸福は耐えられる。不幸は耐えられない。  素晴らしい出会いは耐えられる。別離は耐えられない。  ならいっそ、  了

文と芸
7時間前
3

選挙

「選挙に行かない人間はカッコ悪いよ」 「しっかりと未来のことを考えて投票して下さい」 「投票に行かないなんて、民主主義の否定ですよ」 「報道に流されないでください…

文と芸
3週間前
5

言語化

「はい、こんにちはー。今日はどうなさいました?」 「こんにちは。じつは、一週間くらい前から、この、左の脇腹のあたりが痛いんです」 「あぁ、下腹部のあたりね。そこが…

文と芸
1か月前
6

2024年5月 長野湯治旅3

(←前)  山を降りる。当然風が冷たい。痛いくらいに指先が冷えていく。が、留まっていても寒いだけなので、とにかく標高を減らしていく。30分ほどして下界へと降りてく…

文と芸
1か月前
13

2024年5月 長野湯治旅2

(←前)  早めのお昼。電車の時間もあるので、参道に戻ってるほどの余裕はない。というわけであらかじめ調べておきました大衆食堂。参道から少し外れた位置に提げられた…

文と芸
1か月前
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2024年5月 長野湯治旅1

初日  外は雨。最近買ったちょっと良い傘を手に、朝6時過ぎ家を出る。地元の駅から大宮駅へ。駅弁屋で有名なチキン弁当と同じ鳥が描かれている「とりめし」を購入。ピピ…

文と芸
1か月前
14

2024年3月 男鹿半島旅3

(←前)  e-バイクにまたがり、まずは男鹿温泉を上っていき、「星辻神社→」みたいな看板を見かけ、字面に惹かれてそちらへと向かう。ここでもバス停の可愛らしいなま…

文と芸
3か月前
5

2024年3月 男鹿半島旅2

(←前)  男鹿真山伝承館をあとにし、なまはげの落とし物をリュックに結びながら、山のほうへと向かって歩く。そうしたらいつの間にか神社の前へ。真山(しんざん)神社。…

文と芸
3か月前
5

2024年3月 男鹿半島旅1

初日  朝早くに起き、六時過ぎに上野へ。ピピッと新幹線改札の中へ。地上階の駅弁屋が出発8分前の開店で少し焦ったけれど、ぱぱっと悩んで、東北福興弁当を買う。今まで2…

文と芸
3か月前
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2024年4月 展示『音のない朗読』のお知らせ

期間 …… 2024年4月1日 ~ 4月30日 場所 …… 東京都23区以外の日本全国、のYouTube搭載のテレビ  こんにちは。  上記の期間、場所において展示を行います。といって…

文と芸
3か月前
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皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

そうして以前投稿した展覧会の告知ですが、下記のお知らせを追記をしました。
https://note.com/watanagesan/n/nb00ef1eb6a84

・伊藤緑さんの作品も数点展示いたします。
・現在youtubeで広告動画を流しています。

それではまた。

文と芸
6か月前
3

2023年11月 おかげ参り3

(←前)  三越のライオン像前を過ぎ(松阪は三越の創業者、三井高利の出身地でもある。越後屋ですね。そんな縁で、ライオン像が町の広場に鎮座してた)、続いて向かった…

文と芸
7か月前
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2023年11月 おかげ参り2

(←前)  伊勢へ。内宮へ。  が、またしても腹が減ってきました。とはいえもうここはおかげ横丁。多くの飲食店等が列なり、観光客でごった返しています。月曜日なのに嘘…

文と芸
7か月前
11

2023年11月 おかげ参り1

 おかげ参り。御蔭参り。  江戸時代に無茶苦茶流行した伊勢への集団参拝のこと。(伊勢内宮の祭神である)天照大御神の「おかげ」で参拝できたやら平和に暮らせているや…

文と芸
7か月前
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文と芸展を開催します(終了済)。

※本展は終了しております。ありがとうございました。 日時 2024年1月26日(金)-29日(月) 11-19時 会場 東京 千駄木 White Gallery(map)  トップの画像の通…

文と芸
8か月前
22
2024.1.26-29 文と芸展

2024.1.26-29 文と芸展

千駄木 white gallery

 以下、雑感。
 これまでで一番気持ちの良い展示を開くことができたと感じている。作品それぞれが「言葉」というテーマで繋がっていたためか、完成度の高い展覧会をできたと思っている。また、ギャラリーの雰囲気や、路地中という立地も拙展にとても合っていたとも。

 暇な時間もあることにはあったが、今までだったら苦に思っていたその無聊がほとんど気にならなかったように思う。

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耐えられない

 喜びは耐えられる。悲しみは耐えられない。
 幸福は耐えられる。不幸は耐えられない。
 素晴らしい出会いは耐えられる。別離は耐えられない。

 ならいっそ、

 了

選挙

「選挙に行かない人間はカッコ悪いよ」
「しっかりと未来のことを考えて投票して下さい」
「投票に行かないなんて、民主主義の否定ですよ」
「報道に流されないでください」
「自分の頭で考えて下さい」
「何となくの気持ちで投票しないで下さい」
「人気投票じゃないんですからね」
「投票に行かない奴が悪いんです」
「この国を変えたくないんですか?」
「流されてばかりでいいんですね」
「搾取され続ける現状に満足

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言語化

「はい、こんにちはー。今日はどうなさいました?」
「こんにちは。じつは、一週間くらい前から、この、左の脇腹のあたりが痛いんです」
「あぁ、下腹部のあたりね。そこがどんな風に痛いんですか?」
「なんていうか……鈍い痛み? っていう感じですかね」
「鈍いっていうと、ずーんと来る感じ?」
「いえ、んー……きりきりした痛みですかね」
「きりきりというと、差し込んだような?」
「いえ、そういう感じとはちょっ

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2024年5月 長野湯治旅3

2024年5月 長野湯治旅3

(←前)
 山を降りる。当然風が冷たい。痛いくらいに指先が冷えていく。が、留まっていても寒いだけなので、とにかく標高を減らしていく。30分ほどして下界へと降りてくる。田植えを終えたばかりだろう、田んぼの景色である。日射しは温かだが、体は芯まで冷えている。そうして地図を眺めつつ、チェックしていた村のピザ屋さんへ。外は少し風が出ていたけれど、日射しを浴びたかったのでテラス席に座らせてもらう。頼んだのは

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2024年5月 長野湯治旅2

2024年5月 長野湯治旅2

(←前)
 早めのお昼。電車の時間もあるので、参道に戻ってるほどの余裕はない。というわけであらかじめ調べておきました大衆食堂。参道から少し外れた位置に提げられたのれん。がららと入店、1名です。先客が1組。とりあえずテーブル席に着く。カウンターの窓から厨房を見れば、おばあちゃんが一人。「ちょっとお待ち下さいね」と声がかかる。カウンターの上に掲げられたメニュー一覧。もつ煮定食は良さそうだ。ただ時間があ

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2024年5月 長野湯治旅1

2024年5月 長野湯治旅1

初日

 外は雨。最近買ったちょっと良い傘を手に、朝6時過ぎ家を出る。地元の駅から大宮駅へ。駅弁屋で有名なチキン弁当と同じ鳥が描かれている「とりめし」を購入。ピピッと新幹線改札を抜け、あさまに乗り込む。いつもなら眠い眠い言ってる早朝の出発だけれど、思いの外よく寝られたので、特にそんなことはなく駅弁と車窓を楽しむ。とりめしうまし。
 で、雨である。関東はそこまででもなかったが、着いた長野駅、善光寺口

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2024年3月 男鹿半島旅3

2024年3月 男鹿半島旅3

(←前)
 e-バイクにまたがり、まずは男鹿温泉を上っていき、「星辻神社→」みたいな看板を見かけ、字面に惹かれてそちらへと向かう。ここでもバス停の可愛らしいなまはげイラストをカメラで蒐集する。木立の間を抜け、地域の方々に大事にされていそうな、こじんまりとした星辻神社にご挨拶。境内には地蔵や小さな石祠が並んだ一角があって、扉の開いた(中は確か石仏)石祠の右側面にはおそらく「天保一四 七月」、左側面「

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2024年3月 男鹿半島旅2

2024年3月 男鹿半島旅2

(←前)
 男鹿真山伝承館をあとにし、なまはげの落とし物をリュックに結びながら、山のほうへと向かって歩く。そうしたらいつの間にか神社の前へ。真山(しんざん)神社。本殿はこの奥にある真山にあり、ここでは拝殿にて手を合わせる。そうして帰りに社務所に立ち寄り、伝承館で尋ねた御神酒を発見。と、奥から巫女さんが出てこられる。本来だったら旅の初日から荷物になる酒なんて買わないのだけれど、この神社でしか販売して

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2024年3月 男鹿半島旅1

2024年3月 男鹿半島旅1

初日

 朝早くに起き、六時過ぎに上野へ。ピピッと新幹線改札の中へ。地上階の駅弁屋が出発8分前の開店で少し焦ったけれど、ぱぱっと悩んで、東北福興弁当を買う。今まで2回食べてて美味しかったし、毎年中身が変わってるようだし。
 さて、今回も行き先が大体ランダムで決まるJR東日本の「どこかにビューン」を利用しております。乗り込んだのは、こまち。変わらぬ美味しさの駅弁、そして車窓を楽しみつつ、北へ。そして

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2024年4月 展示『音のない朗読』のお知らせ

2024年4月 展示『音のない朗読』のお知らせ

期間 …… 2024年4月1日 ~ 4月30日

場所 …… 東京都23区以外の日本全国、のYouTube搭載のテレビ

 こんにちは。
 上記の期間、場所において展示を行います。といっても何のことはありません。前回広告を掲載したyoutubeにまた出稿をします、というだけです。
 なお、東京23区を除いているのは、今後開かれるだろう拙展の際に他の地域よりもアクセスがしやすいと思われるため、今回は

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皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

そうして以前投稿した展覧会の告知ですが、下記のお知らせを追記をしました。
https://note.com/watanagesan/n/nb00ef1eb6a84

・伊藤緑さんの作品も数点展示いたします。
・現在youtubeで広告動画を流しています。

それではまた。

2023年11月 おかげ参り3

2023年11月 おかげ参り3

(←前)
 三越のライオン像前を過ぎ(松阪は三越の創業者、三井高利の出身地でもある。越後屋ですね。そんな縁で、ライオン像が町の広場に鎮座してた)、続いて向かったのは旧長谷川治郎兵衛家。こちらも木綿問屋として江戸・日本橋で成功を収めた豪商です。特にガイドさんの案内もなく、勝手に見て回ります。広大な家屋に、神社まである庭園。うむ。先ほどの小津家と比べるとすんなり終えたけれど、まぁ時間にそこまで余裕があ

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2023年11月 おかげ参り2

2023年11月 おかげ参り2

(←前)
 伊勢へ。内宮へ。
 が、またしても腹が減ってきました。とはいえもうここはおかげ横丁。多くの飲食店等が列なり、観光客でごった返しています。月曜日なのに嘘だろ、といった感じで。加えて唯一予定にしていた昼食の焼きうどんが今日は休売とのこと。えぇ、じゃあ何食べよう。伊勢うどんの店は混んでるし、参拝後の腹ごしらえでもいいけれど、内宮は広いし時間がかかりそう。今日三度目の小腹満たしはっと、赤福の茶

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2023年11月 おかげ参り1

2023年11月 おかげ参り1

 おかげ参り。御蔭参り。
 江戸時代に無茶苦茶流行した伊勢への集団参拝のこと。(伊勢内宮の祭神である)天照大御神の「おかげ」で参拝できたやら平和に暮らせているやら、道中世話になった人々の「おかげ」、といった感じで語源には様々な説があるようだけれど、まぁ感謝をしながら伊勢に行くというのは共通のようで。当時は奉公人が雇い主に無断でおかげ参りに行っても咎められることはなかったというマジカヨな話もあって、

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文と芸展を開催します(終了済)。

文と芸展を開催します(終了済)。

※本展は終了しております。ありがとうございました。

日時 2024年1月26日(金)-29日(月) 11-19時

会場 東京 千駄木 White Gallery(map)

 トップの画像の通り、言葉がテーマとなっている展覧会です。
 入場無料です。会期中、毎日自分が在廊しております。

 以下、過去の展示の写真です。

 会場内には自分の作品の他に、伊藤緑さんの作品も数点展示いたします。また

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