文と芸

渡辺元気。小説や言葉をアートにしています。たまに旅に出ます。 watanabe.gen…

文と芸

渡辺元気。小説や言葉をアートにしています。たまに旅に出ます。 watanabe.genkisan@gmail.com

マガジン

  • 小説

    書いてきた小説を、ここにまとめていきます(フィクションです)。【掌編→数分程度で読めます。短編→それより少し長め】

  • (馬鹿みたいに長い)旅日記

    馬鹿みたいに長い旅日記です。web時代に逆行して写真は少ない、というか最後のほうに少し載せてるだけです。動画もたまにあります。

  • 雑記

    雑記です。

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2024.1.26-29 文と芸展

千駄木 white gallery  以下、雑感。  これまでで一番気持ちの良い展示を開くことができたと感じている。作品それぞれが「言葉」というテーマで繋がっていたためか、完成度の高い展覧会をできたと思っている。また、ギャラリーの雰囲気や、路地中という立地も拙展にとても合っていたとも。  暇な時間もあることにはあったが、今までだったら苦に思っていたその無聊がほとんど気にならなかったように思う。それはやはり、自分の思うようにやれた、という確信があったからだと思う。あとは野と

    • 選挙

      「選挙に行かない人間はカッコ悪いよ」 「しっかりと未来のことを考えて投票して下さい」 「投票に行かないなんて、民主主義の否定ですよ」 「報道に流されないでください」 「自分の頭で考えて下さい」 「何となくの気持ちで投票しないで下さい」 「人気投票じゃないんですからね」 「投票に行かない奴が悪いんです」 「この国を変えたくないんですか?」 「流されてばかりでいいんですね」 「搾取され続ける現状に満足ですか?」 「犯罪者たちが喜ぶだけですよ。あいつらを喜ばせたいんですか?」 「普

      • 言語化

        「はい、こんにちはー。今日はどうなさいました?」 「こんにちは。じつは、一週間くらい前から、この、左の脇腹のあたりが痛いんです」 「あぁ、下腹部のあたりね。そこがどんな風に痛いんですか?」 「なんていうか……鈍い痛み? っていう感じですかね」 「鈍いっていうと、ずーんと来る感じ?」 「いえ、んー……きりきりした痛みですかね」 「きりきりというと、差し込んだような?」 「いえ、そういう感じとはちょっと違って……」 「しくしくした感じ?」 「しくしく……」 「しくしくではない?」

        • 2024年5月 長野湯治旅3

          (←前)  山を降りる。当然風が冷たい。痛いくらいに指先が冷えていく。が、留まっていても寒いだけなので、とにかく標高を減らしていく。30分ほどして下界へと降りてくる。田植えを終えたばかりだろう、田んぼの景色である。日射しは温かだが、体は芯まで冷えている。そうして地図を眺めつつ、チェックしていた村のピザ屋さんへ。外は少し風が出ていたけれど、日射しを浴びたかったのでテラス席に座らせてもらう。頼んだのはおまかせピザ。チーズピザやら、トマトにハムやらコーンやら。とても美味しくいただき

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        2024.1.26-29 文と芸展

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          2024年5月 長野湯治旅2

          (←前)  早めのお昼。電車の時間もあるので、参道に戻ってるほどの余裕はない。というわけであらかじめ調べておきました大衆食堂。参道から少し外れた位置に提げられたのれん。がららと入店、1名です。先客が1組。とりあえずテーブル席に着く。カウンターの窓から厨房を見れば、おばあちゃんが一人。「ちょっとお待ち下さいね」と声がかかる。カウンターの上に掲げられたメニュー一覧。もつ煮定食は良さそうだ。ただ時間があまりないから、トータル20分くらいで食べ終えたい。のに、先客にラーメンを運んだと

          2024年5月 長野湯治旅2

          2024年5月 長野湯治旅1

          初日  外は雨。最近買ったちょっと良い傘を手に、朝6時過ぎ家を出る。地元の駅から大宮駅へ。駅弁屋で有名なチキン弁当と同じ鳥が描かれている「とりめし」を購入。ピピッと新幹線改札を抜け、あさまに乗り込む。いつもなら眠い眠い言ってる早朝の出発だけれど、思いの外よく寝られたので、特にそんなことはなく駅弁と車窓を楽しむ。とりめしうまし。  で、雨である。関東はそこまででもなかったが、着いた長野駅、善光寺口は結構な雨。大雨。足下が濡れることは必定だったので、あらかじめサンダルで来ました

          2024年5月 長野湯治旅1

          2024年3月 男鹿半島旅3

          (←前)  e-バイクにまたがり、まずは男鹿温泉を上っていき、「星辻神社→」みたいな看板を見かけ、字面に惹かれてそちらへと向かう。ここでもバス停の可愛らしいなまはげイラストをカメラで蒐集する。木立の間を抜け、地域の方々に大事にされていそうな、こじんまりとした星辻神社にご挨拶。境内には地蔵や小さな石祠が並んだ一角があって、扉の開いた(中は確か石仏)石祠の右側面にはおそらく「天保一四 七月」、左側面「願主 當村 傳助 女房」と刻まれていた。素直に読めば「天保14年(1843年)7

          2024年3月 男鹿半島旅3

          2024年3月 男鹿半島旅2

          (←前)  男鹿真山伝承館をあとにし、なまはげの落とし物をリュックに結びながら、山のほうへと向かって歩く。そうしたらいつの間にか神社の前へ。真山(しんざん)神社。本殿はこの奥にある真山にあり、ここでは拝殿にて手を合わせる。そうして帰りに社務所に立ち寄り、伝承館で尋ねた御神酒を発見。と、奥から巫女さんが出てこられる。本来だったら旅の初日から荷物になる酒なんて買わないのだけれど、この神社でしか販売していないとのことなので300ml瓶を購入。聞けば、真山の湧き水と氏子収穫のあきたこ

          2024年3月 男鹿半島旅2

          2024年3月 男鹿半島旅1

          初日  朝早くに起き、六時過ぎに上野へ。ピピッと新幹線改札の中へ。地上階の駅弁屋が出発8分前の開店で少し焦ったけれど、ぱぱっと悩んで、東北福興弁当を買う。今まで2回食べてて美味しかったし、毎年中身が変わってるようだし。  さて、今回も行き先が大体ランダムで決まるJR東日本の「どこかにビューン」を利用しております。乗り込んだのは、こまち。変わらぬ美味しさの駅弁、そして車窓を楽しみつつ、北へ。そして西へ。はい、4時間ほどかけて辿り着いたのは秋田駅。ただまだまだ移動します。通称な

          2024年3月 男鹿半島旅1

          2024年4月 展示『音のない朗読』のお知らせ

          期間 …… 2024年4月1日 ~ 4月30日 場所 …… 東京都23区以外の日本全国、のYouTube搭載のテレビ  こんにちは。  上記の期間、場所において展示を行います。といっても何のことはありません。前回広告を掲載したyoutubeにまた出稿をします、というだけです。  なお、東京23区を除いているのは、今後開かれるだろう拙展の際に他の地域よりもアクセスがしやすいと思われるため、今回は放送の対象外となっております。とはいえ、流れる動画は下記に掲載しておりますので、

          2024年4月 展示『音のない朗読』のお知らせ

          皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 そうして以前投稿した展覧会の告知ですが、下記のお知らせを追記をしました。 https://note.com/watanagesan/n/nb00ef1eb6a84 ・伊藤緑さんの作品も数点展示いたします。 ・現在youtubeで広告動画を流しています。 それではまた。

          皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 そうして以前投稿した展覧会の告知ですが、下記のお知らせを追記をしました。 https://note.com/watanagesan/n/nb00ef1eb6a84 ・伊藤緑さんの作品も数点展示いたします。 ・現在youtubeで広告動画を流しています。 それではまた。

          2023年11月 おかげ参り3

          (←前)  三越のライオン像前を過ぎ(松阪は三越の創業者、三井高利の出身地でもある。越後屋ですね。そんな縁で、ライオン像が町の広場に鎮座してた)、続いて向かったのは旧長谷川治郎兵衛家。こちらも木綿問屋として江戸・日本橋で成功を収めた豪商です。特にガイドさんの案内もなく、勝手に見て回ります。広大な家屋に、神社まである庭園。うむ。先ほどの小津家と比べるとすんなり終えたけれど、まぁ時間にそこまで余裕があるわけではないので。  道を行くと地元のお弁当屋。丁度、働く方々が買い求めている

          2023年11月 おかげ参り3

          2023年11月 おかげ参り2

          (←前)  伊勢へ。内宮へ。  が、またしても腹が減ってきました。とはいえもうここはおかげ横丁。多くの飲食店等が列なり、観光客でごった返しています。月曜日なのに嘘だろ、といった感じで。加えて唯一予定にしていた昼食の焼きうどんが今日は休売とのこと。えぇ、じゃあ何食べよう。伊勢うどんの店は混んでるし、参拝後の腹ごしらえでもいいけれど、内宮は広いし時間がかかりそう。今日三度目の小腹満たしはっと、赤福の茶屋がありました。何気に赤福まだ食べたことなかったし、小腹に船で。赤福二つとお茶一

          2023年11月 おかげ参り2

          2023年11月 おかげ参り1

           おかげ参り。御蔭参り。  江戸時代に無茶苦茶流行した伊勢への集団参拝のこと。(伊勢内宮の祭神である)天照大御神の「おかげ」で参拝できたやら平和に暮らせているやら、道中世話になった人々の「おかげ」、といった感じで語源には様々な説があるようだけれど、まぁ感謝をしながら伊勢に行くというのは共通のようで。当時は奉公人が雇い主に無断でおかげ参りに行っても咎められることはなかったというマジカヨな話もあって、世間全体で伊勢が広く信仰されていたのだろうなぁと。  というわけで私も伊勢に行

          2023年11月 おかげ参り1

          文と芸展を開催します(終了済)。

          ※本展は終了しております。ありがとうございました。 日時 2024年1月26日(金)-29日(月) 11-19時 会場 東京 千駄木 White Gallery(map)  トップの画像の通り、言葉がテーマとなっている展覧会です。  入場無料です。会期中、毎日自分が在廊しております。  以下、過去の展示の写真です。  会場内には自分の作品の他に、伊藤緑さんの作品も数点展示いたします。また、過去のコースター小説やしおり等の販売もおこないます。    トップの画像は展覧

          文と芸展を開催します(終了済)。

          2023年9月 どこかにビューン旅4(浦佐編)

          (←前)  一本指を立て、店内へ。自分が本日初めての客のようで、座敷がいくつかとカウンター席が。もちろんカウンターへ。ほどなくして大将が奥から出てこられる。とりあえず日本酒は呑み損ねたのがあるから、今日は生中で。それに合うとなると、カウンターの目前の冷蔵ケース内に、色々入っていて砂肝が見えたので串焼きで。ほんでもって海鮮食べたかったし、イカ刺し。  と、少しして小ぶりなアジフライが二尾。これがお通し。やっぱビールで良かった。お通しにも関わらず揚げ立て。ソースを絡めてうまし。そ

          2023年9月 どこかにビューン旅4(浦佐編)