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自称インディーズスポーツライターの当方がつらつらと記した文章をひたすら載せていくマガジンです
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#トップリーグ

【ラグビー・トップリーグ】2021.04.04 リコー対NEC戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2021.04.04 リコー対NEC戦の個人的雑感

秩父宮ラグビー場に行くというのも、もはや昨年2月のサンウルブズ対チーフス戦以来になっていたとは……。1年以上この地に足を踏み入れないだなんて、信じられない。そんな信じられないことが起き続けているのが、2020年代の特徴ではあるが。

そんな日のラグビー観戦はリコー対NECというゲームである。どちらもスコアの上では惜しいゲームが続いており、あと一歩噛み合えばもう少し順位は上でもおかしくないチームどお

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【ラグビー・トップリーグ】2021.02.21 サントリー対三菱重工相模原戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2021.02.21 サントリー対三菱重工相模原戦の個人的雑感

待ちにまったトップリーグである。
昨年春に不祥事+コロナ禍のコンボで大会中止を余儀なくされ、ようやく年明けに再開……のはずが、再び所属チームの集団感染で延期に。3度目の正直とも言える「再開初戦」を、2021年2月に迎える運びとなった。

さあ、開幕戦を見るぞ! と思ったのだが、首都圏では依然として行動制限が呼びかけられており、チケットの販売枚数は多くても5,000枚くらいだ。特に秩父宮ラグビー場の

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【ラグビー・トップリーグ】2020.02.01 東芝対三菱重工相模原戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2020.02.01 東芝対三菱重工相模原戦の個人的雑感

ラグビーワールドカップ後、初めてトップリーグを観に行った。第4節まで時間がかかってしまったのは、確かにスケジュールが合わなかった側面もある。ただ、それ以上に「チケットが取れなかった」というのが大きい。もはや、トップリーグは空いた日の暇つぶしにはならないのだ。

今日の試合会場であるニッパツ三ツ沢球技場もラグビーでたびたび訪れているが、混雑はなかなかのものだった。バス乗り場の行列、会場内の混雑……。

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清宮克幸さんのこと

清宮克幸さんのこと

それはもう、9年前のことになる。秋晴れの秩父宮ラグビー場にて、僕はサントリー対ヤマハ発動機の試合を観ていた。
当時、ヤマハ発動機はチーム縮小の憂き目に合い、低迷していた。この日も一方的にサントリーにやられていた。退屈な試合だった。

そんな試合途中で、強烈なオーラを放つ男が僕の前に座った。周囲もざわついている。サングラスをかけているとは言え、その方が誰かということは、オーラですぐにわかる。半年以上

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【ラグビー・トップリーグ】2019.1.13 神戸製鋼対NTTコミュニケーションズ戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2019.1.13 神戸製鋼対NTTコミュニケーションズ戦の個人的雑感

お互いに出入りの激しい試合となったが、最後に試合を決めたのはこのゲームの中で最も「安定感」に優れたプレーヤーだった。
秩父宮ラグビー場で行われたトップリーグカップの順位決定トーナメント戦、NTTコミュニケーションズ対神戸製鋼戦は37−35で神戸製鋼が勝利を収めた。

試合は前半から予想外の点の取り合いとなる。
主導権を握ったのは神戸製鋼。前半3分に今村がトライを決めたのを皮切りに、パーカーのPGも

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【ラグビー・トップリーグ】2018.10.13 トヨタ自動車対NTTコミュニケーションズ戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.10.13 トヨタ自動車対NTTコミュニケーションズ戦の個人的雑感

Nコムの撃ち合いに付き合わされたトヨタ自動車。とにもかくにも、こんなにトライがポンポン入るとは思わなかった。よく考えたら、今年のNコムは失点数が多い。でも、手堅いトヨタ自動車が…という心境である。

前半はまるでセブンズを見ているようだった。勢いがあると感じたのはNコム。中島、石井、羽野と言った「早くて重い」ランナーがゲインラインを突き抜ける。

しかし、スコアの上ではトヨタ自動車が優位に立つ。そ

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【ラグビー・トップリーグ】2018.9.22 パナソニック対ヤマハ発動機戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.9.22 パナソニック対ヤマハ発動機戦の個人的雑感

引き締まったスコアの締まらない試合、と言うべきだろうか。上位争いとしては不満が残るが、お互いに厳しい状況の中、一定のクオリティは見せたと思う。

パナソニックワイルドナイツとヤマハ発動機ジュビロ、ともにナンバーワンへの返り咲きを目指す両者との注目のカードが行われた。力量を考えれば、この試合が事実上の首位決定戦とも言える。また、山沢拓也と五郎丸歩という、人気と実力を合わせた新旧キッカー対決も見所のひ

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大衆を支配するオーラ (ダン・カーターのトップリーグデビュー戦に関する個人的雑感)

大衆を支配するオーラ (ダン・カーターのトップリーグデビュー戦に関する個人的雑感)



今日は特定の選手に注目する記事を書きたいので、試合の話は手短に先に済ませる。試合は36ー20で神戸製鋼がサントリーを破った。サントリーは噛ませ犬ではなく、去年のチャンピオンチームなのに、殆ど手も足も出なかった。
敗因を挙げれば、当初想定したゲームプラン通りに進められなかったことに尽きるだろう。機動力ある選手で固めたものの、相手FWの圧力にやられてターンオーバーを繰り返し、そのまま失点に結び付い

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【ラグビー・トップリーグ】2018.9.9 リコー対東芝戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.9.9 リコー対東芝戦の個人的雑感

お互いにまだ万全な調子では無い。ギアの上げ方に課題を残したクロスゲームだった。

※ブロードハースト マイケル選手、リーグ戦100試合出場おめでとうございます!

今シーズン初の駒沢陸上でのゲーム。キックオフ近くなると夏の日差しから秋の夕暮れに変わり、観戦しやすいシーズンになったな、と実感する。
東芝は前節から引き続きの観戦。開幕戦は後半に一気に失速し、田村優を自由に動かせてしまった。スタメンが数

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【ラグビー・トップリーグ】2018.8.31 キヤノン対東芝戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.8.31 キヤノン対東芝戦の個人的雑感

落ち着きのないキヤノンと、勢いのない東芝。両者まだ物足りない状況の中、唯一無二のプレーで引っ張った田村優が、この試合の勝者である。

ワールドカップを翌年に控えた、特別なシーズンのトップリーグ。秩父宮ラグビー場での一戦は、中位脱却を目指すキヤノンと東芝が顔を合わせた。
前半5分にキヤノンの嶋田がトライを奪い先制するが、次第にペースは東芝へ。この日の東芝はスタンドオフにハリス、ウイングにナイカブラ、

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【ラグビー・トップリーグ】2018.1.6 リコー対神戸製鋼戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2018.1.6 リコー対神戸製鋼戦の個人的雑感

ラグビーシーズンもいよいよ佳境へ。トップリーグも残すは順位決定トーナメントのみとなった。ホワイトカンファレンスを3位で折り返し、2017年は躍進の年となったリコーブラックラムズ。対するはレッドカンファレンス4位の神戸製鋼だ。リーグ戦第9節で両者は顔を合わせており、その際はリコーが5点差で逃げきり勝ち。この試合も接戦が予想された。

試合のペースを最初に握ったのは神戸製鋼。前半2分にラックの近場を突

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【ラグビー・トップリーグ】2017.12.2  リコー対NTTドコモ戦の個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2017.12.2  リコー対NTTドコモ戦の個人的雑感

まさに水を得た魚である。ロビー・ロビンソンとリコー・ブラックラムズとの幸福な関係は、まだまだ続いていきそうだ。

1ヶ月のウィンドウマンスが終わり、迎えたトップリーグの再開戦。トップ4入りに望みを繋ぎたいリコーブラックラムズは、NTTドコモレッドハリケーンズを秩父宮ラグビー場へ迎え入れた。

試合は少し荒れた展開で始まる。前半14分に相手と接触した濱野、長谷川が脳震盪の疑いで途中交代。リコーは早々

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【ラグビー・トップリーグ】2017.9.8 NEC対神戸製鋼戦 個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2017.9.8 NEC対神戸製鋼戦 個人的雑感

第4節をもって、トップリーグは2週間のお休みに入る。この4試合でどこまでできて、何が足りないのか。その見直しを行うためにも、今節が持つ意味合いは大きい。

共に白星先行の神戸製鋼対NECの試合が、秩父宮の金曜ナイターで組まれていた。ベスト4入りを目指す前者と、復活を目指す後者。ともにここで弾みをつけたいところだ。

序盤に勢いを掴んだのは神戸製鋼だった。前半4分に重一生が重心の低いランニングから

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【ラグビー・トップリーグ】2017.9.2 ヤマハ発動機対サントリー戦 個人的雑感

【ラグビー・トップリーグ】2017.9.2 ヤマハ発動機対サントリー戦 個人的雑感

第3節にして大一番。序盤のビッグゲームである。昨年日本一のサントリーと、五郎丸が復帰し戦力充実のヤマハ発動機。パナソニックとと共に日本ラグビーを引っ張る存在である両チームの対決である。ゲームそのものの面白さ、そして今後の両者の再戦に期待が膨らむものとなった。

江見のトライで先制されたとは言え、前半の主導権を握ったのはヤマハだった。その立役者は間違いなく、スクラムである。塊となった8人が、サントリ

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