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テュル活マガジン

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テュル活とは、テュルク的活動のこと。「日常に、ほんの少しテュルクがあると、少しだけ幸福感が増す。」という趣旨でやっている、趣味と実益を兼ねたライフスタイルともいえましょう。 こ…
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#言語

文法ほど楽しいものはないのにねえ

文法ほど楽しいものはないのにねえ

最近は全くツイッターのタイムラインを追いかけていないので断片的な情報しか入ってきていないのですが、またどこかから「英文法」不要論のようなものが巻き起こっているようで、この手の可燃性の高そうな話は定期的、周期的にやってくるのだなあと改めて思うなどします。

まあまず、語学とのかかわりがどれぐらい強いかというか濃いかというか、それはみなさんそれぞれでしょうからご自分のご意見を貫かれるとよいだろうとは思

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多言語に触れる生活がデフォな理由

多言語に触れる生活がデフォな理由

人間というものは本当に現金なものというか、動機付けというものによって行動に非常に影響を与えられる生き物であるなという感想をもつ昨今です。なんというんでしょうか、研究活動とみなされる作業の一つ一つにやりがいを感じられるというべきなのでしょうか。論文を読むにせよ本を読むにせよ、はたまた必要な本や物品の購入を検討するにせよ、この数年にない研究への意欲が出ているという最近の自分です。いやもう、なんとありが

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春以降のテュル活To Doリスト

春以降のテュル活To Doリスト

週明けからはついに2024年度ですか。まだ年度末の諸々の作業が終わっていない方も世の中にはいらっしゃるとかいらっしゃらないとか色々な話が飛び交っておりますが、オフィスぴの吉(というか、私ですね)のほうも春からのいろいろなことに向けて準備を進めているところです。

そんなわけで、今日は特に書きたいこともないわけですが、何もしていないかと言われればそんなこともない、という微妙な日でもあります。準備の一

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ノガイ語版『星の王子さま』の刊行を祝福する

ノガイ語版『星の王子さま』の刊行を祝福する

本日のお題は、「#私のコレクション」です。以前から拙文を読んでくださっている方には自明であろう、アレの話。

1. 多言語『星の王子さま』(LPP)蒐集当初は自分の専攻とする言語だけ所持していた『星の王子さま』(原題"Le Petit Prince, 以下本文ではLPPと略記します)、その後自分の興味関心の対象がトルコ語やアゼルバイジャン語だけでなく、テュルク諸語全体に広がっていきました。 

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教える側と習う側の見え方の違い、ぁるょね~

教える側と習う側の見え方の違い、ぁるょね~

昨日も今後の研究のことでいろいろと雑用をさばきながら、遅れていたペルシア語の宿題を提出しました。

オンラインの授業なので、宿題の提出もオンラインで…というので、初級クラスとしては手書きでペルシア語を作文したりなどして、それをスキャンしたあと、PDFファイルを指定されたGoogle driveに入れるというかたちでやっています。まあこのあたりは、自分もトルコ語を教える側に立つことが多いのでもはやす

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オレたち、全ての言語を等しく愛していこうな

オレたち、全ての言語を等しく愛していこうな

すっかり失念しておりましたが、本日2月21日は「国際母語デー」でしたね。制定されたのは1999年とのこと。

なぜこの日が国際母語デーとして制定されたのかは上記リンクに詳しいですが、言語をめぐる傷ましい出来事は、これまでも世界中のいろいろな場所で起こってきたであろうことは想像に難くありません。

ちなみに国連の関連ホームページは以下の通りで…

上記リンクのうち、言語愛好家として知っておかなければ

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壮大なる地味な(2つの)計画

壮大なる地味な(2つの)計画

アゼルバイジャン語の小さな語彙集を以前言語研修の際に作成していたのですが、これと別にnoteで展開していた単語集を組み合わせる形で、表計算ソフト(Microsoft Excel)に入力しなおしてデータベースにしようと思っています。エクセルに入れといたら汎用性が高くなると風のうわさで聞いたので…

長崎の地元のことばも同じようにしようと思っていて、壮大なる計画が2つ同時に始まってしまった感はあります

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来年は本気出す:言語学フェス2024に参加してきたょ

来年は本気出す:言語学フェス2024に参加してきたょ

本日は言語学/語学な1日でありました。よきですね。よきでした。

言語学フェス2024は、本当なら何か発表したかったのですがね…申し込みの時期にいろいろと雑用が立て込んでしまいまして、ネタを考えているうちに締め切りに間に合いませんでした。やるやると言っておきながら、力及びませんでした…。

とはいえ、単なる聴衆として参加しただけでもいろいろ刺激になりまして大変ありがたいことでした。途中ペルシア語の

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年度末「テュル活」決算の時期が来てしまった…

年度末「テュル活」決算の時期が来てしまった…

ハイもう、表紙の写真の通りです。積み上がった本は、来月、再来月に開催予定の各種年度末研究会に向けて使用する本たちであります。

対象は写真の通り、アゼルバイジャン語にする予定です。小説とか料理のレシピ本とか、関係あるの?と思われる方は多いでしょう。かく言う私自身もとりあえず例文探しに本棚から引っ張り出しただけで、どれくらい利用できるかは自信がないのですが。

まあしかし、実際のテキスト、実際に耳に

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今年は何冊増えるやら

今年は何冊増えるやら

ここ数年の数少ない楽しみの一つ、LPP蒐集。先日思うところありまして、何冊持っているのか確認しようと思いまして、手作業で数えてみました。

我ながら、日本に本帰国してから加速しているとはいえよくぞここまで増やしたものだと思います。このうちテュルク諸語以外はほとんど本文すら目を通していないのですが、まあもうこれはみなさんがポケモンを集めるような(たぶん)感覚に近いのだろうと思います。コンプリートは難

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オレが「周辺の言語」を欲張ってやろうとしているもう一つの理由

オレが「周辺の言語」を欲張ってやろうとしているもう一つの理由

年明けて元日、二日はELAN(動画アノテーションツール)の基本的な操作方法の勉強とペルシア語にとりかかりました。何もしないよりはよほどよかっただろうというので、それなりに満足しています。

自分のペルシア語はもちろんまだまだ入門レベルまっただ中ですが、時間さえ確保できれば『ニューエクスプレス』はクリアできそうな手ごたえを感じ始めています。

なんといっても、ペルシア文字を使うというのが自分にとって

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オレ、また語学やる気出しちゃってもいいかな?(1年ぶりx度目)

オレ、また語学やる気出しちゃってもいいかな?(1年ぶりx度目)

昨日の反省

いや~…やっぱテーマのチョイス、間違ったってことなんですかね。言語学アドヴェントカレンダーの記事、反応が自分の想定より下火な結果に終わってしまいました(とはいえ、スキおよび他SNSでいいねくださったみなさまには感謝しかありません)。

まあ、クムク語の知名度じたいも今一つだったということはあるのかもしれませんが、そもそも自分が力不足でしたわな…精進します。

まあこればっかりは仕方な

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来年のフェスに向けて

来年のフェスに向けて

来月の締め切りまでにネタが見つかれば…ぜひ申し込みたいと思います…ネタが見つかればね…

2年前に一度だけ発表したことがありまして、ものすごく軽いテーマでしたけれどもその節は多くの方にポスターを見ていただいたようで、誠にありがたきことでありました。

味を占めて来年も…といきたいところですが、肝心のネタが… ネタが見つからないとね…どうにもならない…

キリル文字表記アゼルバイジャン語のアレの件

キリル文字表記アゼルバイジャン語のアレの件

今までアゼルバイジャン、バクーにはおそらく通算で10回近く訪問したことがあるのですが、それだけの回数バクー市内を見て回る時間があったにも関わらず、すっかり忘れていたことがありました。それは、かつてアゼルバイジャン語がキリル文字で表記されていたころに出版された『星の王子さま』(おなじみ、以下LPPと記します)を探すこと…

いや、我ながらなぜ今まで一度もそのことに思い至らなかったのでしょうか?

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