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【SLAM DUNK GI】150話「3✕3」


UJBリーグ開幕が控えバスケット界の注目度も上がる中で開催される某ストリートバスケ大会、
近年、バスケ系ユーチューバ―も人気コンテンツの1つとなっている。

名だたる強敵を前に3×3で優勝を誓うジザ二オン、藤真健司と福田吉兆。

緊張の面持ちの中、エキシビションではフリースタイルバスケの清田信長、

こちらもデサフィアンテというビッグコンテンツに参加した宮城リョータが会場を盛り上げていた。


「かっか(笑) やっぱり イベントは盛り上がってなければなー!!」清田


宮城は福田に声をかける。


「おい。民放テレビ、全国ネットで俺に恥をかかせたんだ。今日は負けたら承知しねーぞ。」宮城

「まぁ、、、。もっといい褒め方しろよ。大丈夫だ。やってやる。」福田

「まぁ、応援しねー理由もねー。がんばれよ。」福田


そして花形も声をかける。


「福田すまない。試合前に話すべきことではないかもしれない。それでも試合前に話しておく。」花形

「・・・ はい。」福田

「藤真でさえベンチ前提のようなオファーだ。そのくらいレベルは上がる。福田のようなオフェンスの特化したタイプに求められる役割は、シックスマンである可能性が高い。」花形

シックスマン、、。」福田


スタメンやプレー時間は限られてくることも想定した上で交渉を進める。思い切りプレーしたいのではあれば、現状維持の選択肢もあるんだぞ?」花形

「・・・・」福田


職人ってことでしょ? 桜木もそうじゃないですか?」福田

桜木がやるんですよ。俺にやれないわけないっすよ。」福田

「・・・・」花形


それにコートに入ったら、ストリートだとかエリートだとか日本人だとかNBAだとか関係ないでしょ?あの試合で流川にファウルをもらった時の歓声、興奮は忘れられない。それを実感した。俺もやれる。」



「あの舞台に行きたい。」福田


「花形、覚悟は決まってるさ。よくみておけよ!」藤真

「わかった。その覚悟を試合前に確認しておきたかった。」花形


この大会に視察を派遣したチーム、即ち藤真健司のプレーを直接見ておく必要があるプレパラシオン東京、クリス・ブライアン監督も会場に駆け付けた。


3×3の選手交代は監督の指示なく選手同士で行う。攻守の切り替え、スピード感が増し、選手の判断というのは重要な要素となる。個人能力を図る物差しとしてはわかりやすいのかもしれない。

藤真は、選手兼監督として培ったコートビジョン、キャプテンシーを遺憾なく発揮した。


「ケンジ・フジマ。グッドプレイヤーだ。あの狭いコートの中で、チームに最適な判断を下している。」クリス・ブライアン


ディフェンスが苦手、オフェンスに特化させた福田のプレースタイルは、的確な選手交代で短所を打消し、得点を重ねていく。

ジザ二オンは順調に勝利を重ねて決勝戦へとコマを進めた。


21点KO方式で開催されたこの大会、藤真のアウトサイドからのシュートで20点目を決める。



「ケンジ・フジマ。あのアウトサイドシュートはシンイチをも凌ぐ!? しかもサウスポー。これはチームを支えるシックスマンどころか、、、、。」クリス・ブライアン


「Very Wonderful !!」クリス・ブライアン


そして福田は、デサフィアンテでも再三見せた。あのシュートで決勝点を決める。


「福田、するどいドライブ! しかしDFもついてくる、角度はないぞ!・・・・!?なんとゴール裏から放りこみ、リングに吸い込まれていった
ー!! 」アナウンサー

「決勝ゴールだ!!  ジザ二オン!! 優勝です!!」アナウンサー


「うおぉー!!!」会場


会場のボルテージは最高点に達した。


「もっと、、、褒めてくれ、、。」福田


「よくぞ ここまで 腕を上げたな。見事だ。」花形



UJBリーグ入りへ覚悟を持って臨んだ大会を優勝で締めくくった藤真健司と福田吉兆。

その後、会場で視察していたクリス・ブライアンからコンタクトがあったのは言うまでもない。



後日、プレパラシオン東京、藤真健司の入団が発表された。


一方、福田吉兆の交渉に具体的な進展はなかった。


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