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学校教育に関するあれこれ

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2021年10月の記事一覧

小学校社会科の授業づくり 授業案の書き方① ~「書けない」時の原因は「何が分からないか分からない」~

小学校社会科の授業づくり 授業案の書き方① ~「書けない」時の原因は「何が分からないか分からない」~

 「研究授業をします」「授業を公開します」「そろそろ授業案書かなきゃ…」というときに、なかなか筆が進まないことがある授業案。
 なぜ書けないのか?その原因は?今回は、社会科に限らず、シンプルに整理してみます。

1 授業の基本構造

 授業案(「指導案」や「学習指導案」という呼び方もあり、多少考え方も異なりますが、ここでは授業案で統一)がなかなか書けない、という経験をされた教員の方は多いのではない

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「チームにいてくれたら助かる選手ですね」 ~集団における個について雑感…2009WBC亀井選手招集から~

「チームにいてくれたら助かる選手ですね」 ~集団における個について雑感…2009WBC亀井選手招集から~

スミマセン、あまり教育関係ないです笑

しかしながら、ネットを見ていたら、とても印象深い記事を見つけました。

このエピソードを拝借しながら、少し思ったことを書きます。

1 2009年 WBC亀井選手招集の裏話

 今季限りで引退される、読売ジャイアンツの亀井善行選手
 ※ちなみに、自分は幼少期から某他チームファンのため、ゴリゴリのアンチ巨人です笑

 亀井選手といえば、故障には泣かされ続けまし

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日本の教育はコスパ最強!?その②~「教師は五者たれ」を考える~

日本の教育はコスパ最強!?その②~「教師は五者たれ」を考える~

 先日、日本の教育はコスパ最強!?という記事を、教員の業務や教育費等を元に作成しました。

 関連してですが…

「教師は五者たれ」という格言?のようなものを時折聞きます。

 今回は、日本の教育界に根付く「教師は五者たれ」について少し考えてみます。

※自分は「教師」より「教員」の方がしっくりくるのですが、今回は言い回しの関係上、基本「教師」に統一します。

1 「教師は五者たれ」とは?

自分

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日本の教育はコスパ最強!?

日本の教育はコスパ最強!?

 先日、埼玉で教員の方の時間外労働に関する訴訟の判決が出され、今日的に注目を浴びています。日本の教員の労働時間が長いこと、その内容が多岐にわたることは既に知られるところです。

 こと残業代に触れると、企業のような見方をすれば「みなし残業」のような扱いで手当に含まれていますが、数十年前に「時間外労働は月10時間程度」とした制度が、今も続いています。
 

 学校現場は常に動いている状態(しかも自転

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時に不平等を訴える人に潜む不平等 ~学校行事のグループ決めから~

時に不平等を訴える人に潜む不平等 ~学校行事のグループ決めから~

※差別を助長したり、許容したりする意図はありません

壮大なタイトルになっていますが、イメージとしては
小学校の行事等でグループなどを決める場合を
思い浮かべてください。

 
 どんな決め方をしても、多かれ少なかれ、不平不満はあるかと思います。

 

(うちはないよ!とおっしゃる同業の方もいらっしゃいますが、本当にない素晴らしい場合もあるかと思いますし、不平不満を感じ取っていない、もしくは封殺

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子どもの「創造」するメンタルモデルを伸ばしたいのです

子どもの「創造」するメンタルモデルを伸ばしたいのです

 子どもが自分の未来を創造する…これは、多くの人が望んでいること(のはず)ですが、子どもが多くの時間を過ごす学校は、本当に子どもが自分の未来、自分が生きる社会の未来を創造する経験を積める場所になっているのでしょうか。

 もっというと、そもそも「創造」という行為が、どれだけ学校の中で可能なのでしょうか。

1 学校で、子どもが「創造する」場は多くない 

 そもそも、「創造」とはどのような行為を指

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