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統合失調症男のちょっと昔の話

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僕は2004年の30歳の冬に統合失調症と診断された男ですが、このマガジンではその闘病記などを7編の記事に纏めています。時間のある時にでも、目を通して貰えると幸いです。
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#幻聴

統合失調症2級男のちょっと昔の話 part2

統合失調症2級男のちょっと昔の話 part2

30歳の時に統合失調症だと診断された僕ですが、それから9年くらいは妄想の症状がある程度で済んでいました。しかし、ダイエットの為に医者に内緒で全ての精神薬を断ち始めてから半年程度が経過した辺りに、幻聴と幻視と幻触と幻臭の症状が立て続けに現れ出しました。それ等に現れて来た相手は殆どが芸能人で、彼等はテレパシーを使っている等と言っていましたが、僕は彼等が偽物だと最初から理解していました。幻聴たちの声は本

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統合失調症2級男のちょっと昔の話 Part3

統合失調症2級男のちょっと昔の話 Part3

昔、断薬して症状が悪化していた頃に幻聴たちから、「目的地には鈍行で向かえ」と言われた事があります。その時、僕は鈍行の意味を知らなかったので、幻聴たちに意味を教えて貰いました。そういう事情もあり当時の僕は幻聴たちの事を僕より賢い霊的な存在だと信じていたのです。しかし症状が改善した後に、この出来事に付いて自分なりに考察してみた結果、次の様な結論に至りました。幻聴という存在は外部からのアクセスではなく、

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統合失調症2級男のちょっと昔の話 part4

統合失調症2級男のちょっと昔の話 part4

医者に内緒で勝手に断薬して症状が悪化していた頃は、幻聴たちの活動も活発になり幻聴たちからは、いつもいじめられて苦しめられていました。「ベランダから飛び降りろ、それがお前が天国に行ける唯一の方法だ」とか「寿命を全うしたなら、お前は100億年の地獄を体験する事になる」とか、散々言われたものでした。その中でも一番辛かったのは、幻聴たちの命令で11月の深夜の街を半袖半ズボンで数時間歩かされ続けた揚げ句、疲

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【幻聴の話】 エッセイ

【幻聴の話】 エッセイ

過去には、あれだけ僕の事をいじめて苦しめていた幻聴たちも今ではすっかり無害な存在に変り果ててしまい、今では完全に僕の暇潰しの玩具と化しています。現在の幻聴は僕が話掛けた時に返事をする程度になり、自分から話掛けて来る事は皆無です。僕は退屈な時に気紛れの遊び感覚で頭の中の声で幻聴に話掛けます。「お前は不細工だから天国には行けない」とか、「お前は臭いからベランダから飛び降りて死んでくれ」等と僕は言います

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