マガジンのカバー画像

統合失調症-病棟記録

11
私は、統合失調症です。その発症・入院・退院までの記憶と、精神科病棟の中で出会った人々のことを綴ったマガジンです。
運営しているクリエイター

#精神病

【閉鎖病棟】⑦ただ、飯を食う!という特別な思い

【閉鎖病棟】⑦ただ、飯を食う!という特別な思い

1日3度の食事。
薬とラジオ体操と病棟散歩。

時々、風呂。

ここは、退屈で仕方がないな…。
小さな心の余裕が生まれた時。
閉鎖病棟の中。

毎日の健康チェック、食事、服薬。
ただ、それだけ。

ラジオ体操と風呂は、自由。
ただ、その時間に行くか、行かないか、それだけ。

外へ出たいなら行けばいい。
ただしその許可があるなら。

煙草は、時々吸えばいい。

トイレは、行きたくない。

まだ、保護

もっとみる
【閉鎖病棟】⑥聞こえるもの、見えるもの、感じるもの

【閉鎖病棟】⑥聞こえるもの、見えるもの、感じるもの

あなたとわたし。

それぞれ同じようで違うこと。
だけど、誰もが持っているもの。

病について、誤解はつきもの。
それは統合失調症に限ったことではないはずで…。

よく分からない病院。
よく分からない病気。

それが、
人を怖いと感じさせるのか…。
暗く閉鎖的に思わせるのか…。

精神科病棟に入院している患者は実に様々で、
与えられた病名、
主なその症状、
回復のペース、
みながそれぞれに違うのは

もっとみる
【閉鎖病棟】①ひとつ前へ進むこと

【閉鎖病棟】①ひとつ前へ進むこと

今まで、
よくも平気でいたものだ。

こんなにも、騒々しく息苦しいところに。

入院は、急性期症状の改善を目的として。最低でも3ヶ月、長ければそれ以上。私の入院に関して。

「娘さんは、しっかりしている。
 十分に、回復が望めるでしょう。」

担当医師は、こう話していたそうです。

私が母と、この精神科病院へ来たのは、確か。
つい先日、30歳の誕生日を迎えたばかりの日で。

暑くもなく。
寒くもな

もっとみる