大きな声の人たちが 小さな声を見つけました。 小さな声は ひっそり静かに暮らしていましたが 大きな声の人たちは 親切心からなのか ただの気まぐれだったのか その小さ…
変わりたいと願ったのに 変わることが出来ずにいるの そんな悩みはまだ今を 信じていられるからだと知った 変わってしまうのが怖いの 違う自分になるのは怖いの 今と向…
今この瞬間のみ 心地の良い怠惰 薄皮一枚裏返せば 先々の不安と重たい現実 積み上げる無駄 耳を塞ぐと訪れる平穏に また怯える 後回しの繰り返しは まるで泥水を吸った…
三月の半ばの雨に 花が咲く前でよかったと 少し安堵して 車窓越しに 川沿いの桜並木を眺めた どうしても 浮かれた気分になる出店と 約束もしていないのに出会った 友人…
椅子とサボテンが 談笑している そんな光景を 食い入るように見ていた君は 後ろ髪を引かれながら 出掛けていった たった5分前の 慌ただしい家の様子は 既に懐かしくて …
夜と 街路樹の隙間から 照らす電灯 その先に少し見える星と 穏やかな風と ワイヤレスイヤホン 最寄り駅から 三つ程前で途中下車 歩き慣れない道 それだけで勝手に …
時間を ちぎっては投げ ちぎっては投げ 箱に 放り込んでいました この部屋には 四角い窓が3つ そのうち2つは 繋がっているけれど 外の景色は見えません 唯一外が見える窓…
時には言葉を削ぎ落とし 時には言葉に重りを乗せる そんな風にして 僕は僕の中の秤に 生まれてきた言葉を乗せて バランスを取ろうとする 絶妙なバランスで 釣り合った時…
----------------------------------------------------------------- 人間様へ こう見えても昔は ふわふわの高級タオルで 産まれたばかりの赤子を 包んだ事もありました…
ゴミは ゴミらしく ゴミ箱へ そんな風に思うようになっていた。 でもね、 君が幾多の河原の砂利から ハート型を見つけたって 報告してくれて ぼくも色々思い出したんだ…
地図を見るのが苦手だ。 目的地はみつけても そこへと続く 最短の経路が分からない。 すぐに面倒臭くなって まぁいいやと 何となくで歩き出して そのうち着くだろうと彷…
君の様子がいつもと違うから 僕は焦って、何とかしようと思って 君を部屋まで連れて行ったのに 朝起きて、君の部屋を覗いたら もう君は旅立った後だった。 君は蒼く、…
暖かさを守り 涼しさを守り 安堵と緊張 自由と規律 家庭と社会 それぞれの境界線 覚悟を決めたり 無理をする準備をしたり 様々な感情を 人はドアの前で整理する そして …
今日も照らしている 人と、猫と、それ以外を。 夜を認めない者と 夜を自覚する者を 同時に照らしている。 陽光には及ばずとも 物足りない月光に代わり 黙々と照らし…
行き先はわかるけど 動けない案内板と 行くことは出来るけど 行き先がわからない僕が 見つめ合う
最悪な日 まだ脳は 心の同様を隠している 騙されるように僕は ふわふわとした感覚で 湯船に浸かる 芯から冷えた体が 徐々に温まるのと同時に 脳が溶けていき 心臓は早くな…
鶏白湯
2021年9月24日 21:47
大きな声の人たちが小さな声を見つけました。小さな声はひっそり静かに暮らしていましたが大きな声の人たちは親切心からなのかただの気まぐれだったのかその小さな声を代弁して周りに聞こえるようにしました。そのおかげで小さな声の存在は多くの人に知られる事になりました。小さな声は、大きな声の人たちに私の存在をみんなに伝えてくれてありがとうとお礼を言いました。これに気をよく
2021年8月1日 02:26
変わりたいと願ったのに変わることが出来ずにいるのそんな悩みはまだ今を信じていられるからだと知った変わってしまうのが怖いの違う自分になるのは怖いの今と向き合う事よりも怖い事はなくなっていた人と場所金と名誉心と体夢と希望何が大切で守りたいものは何なのか今この酩酊が答えを導くのならば 朝は来ないでほしいこの気持ちは消えないでいて欠けた答えアルコール
2021年4月4日 00:24
今この瞬間のみ心地の良い怠惰薄皮一枚裏返せば先々の不安と重たい現実積み上げる無駄耳を塞ぐと訪れる平穏にまた怯える後回しの繰り返しはまるで泥水を吸ったスポンジ滴る濃い灰色の雫が一滴、また一滴床に湯船にトイレに寝具に深く深く染み込んでいく
2021年3月21日 23:57
三月の半ばの雨に花が咲く前でよかったと 少し安堵して車窓越しに川沿いの桜並木を眺めたどうしても浮かれた気分になる出店と約束もしていないのに出会った友人との会話は「花より団子」なんて今更笑いにもならなかったそんな風物詩の記憶がいつもより少し遠くて喪失感に似た感情は桜に失礼だとかき消したそんな僕を無視するかのように雨に濡れた桜並木は静まり返ったまま
2021年3月15日 00:57
椅子とサボテンが談笑しているそんな光景を食い入るように見ていた君は後ろ髪を引かれながら出掛けていったたった5分前の慌ただしい家の様子は既に懐かしくて今は寂しさと焦りと少しの安堵が3枚重ねで心臓を包んでいるテレビを消して急に静まった家の中では決められたリズムで回る洗濯機の音だけが響いて僕はただ終わりの合図を待ちながら仕方なく始まりの準備をしている
2021年3月10日 22:51
夜と街路樹の隙間から照らす電灯その先に少し見える星と穏やかな風とワイヤレスイヤホン最寄り駅から三つ程前で途中下車歩き慣れない道それだけで勝手にエンドロールが流れ始める
2021年3月9日 22:50
時間をちぎっては投げちぎっては投げ箱に放り込んでいましたこの部屋には四角い窓が3つそのうち2つは繋がっているけれど外の景色は見えません唯一外が見える窓は消して綺麗では無いけれどなぜか僕にはたまらなく愛おしくてまた時間をちぎっては投げちぎっては投げ箱に放り込んで罪悪感を少しづつ少しづつ箱の中に貯めながら繋がった2つの窓を行ったり来たりして夜
2021年3月3日 00:45
時には言葉を削ぎ落とし時には言葉に重りを乗せるそんな風にして僕は僕の中の秤に生まれてきた言葉を乗せてバランスを取ろうとする絶妙なバランスで釣り合った時にやっと僕は言葉を外に吐き出せるそうしていつも一安心しているのだが困ったことに僕の言葉の秤は僕にしか見えないから壊れていたってわからない
2021年2月25日 11:48
-----------------------------------------------------------------人間様へこう見えても昔はふわふわの高級タオルで産まれたばかりの赤子を包んだ事もありました。居場所と役割を少しづつ変えながら働き使われ続け最後にたどり着いたのは一番過酷な「雑巾」ですが役目を終えゴミとして捨てられるその日まで頑張りたいと思
2021年2月25日 02:40
ゴミはゴミらしくゴミ箱へそんな風に思うようになっていた。でもね、君が幾多の河原の砂利からハート型を見つけたって報告してくれてぼくも色々思い出したんだ。林に落ちていたあの枝は伝説の剣だったしトイレットペーパーの芯から覗いた景色は異世界だった。ゴミはゴミ箱へ?ゴミをゴミと決めたのは一体誰か考えてみて何億人といる人間のうちたまたま出会った誰かに勝手に
2021年2月19日 17:22
地図を見るのが苦手だ。目的地はみつけてもそこへと続く最短の経路が分からない。すぐに面倒臭くなってまぁいいやと何となくで歩き出してそのうち着くだろうと彷徨う。見知らぬ路地の見知らぬ家の前を横切る。ここに住む誰かと窓際でくつろぐ猫の生活に無駄に思いを馳せてみる。犬と、散歩する人とすれ違う。 犬は僕に無関心で当然、人も僕に無関心で僕も表向きは無関心だ。僕と
2021年2月15日 00:34
君の様子がいつもと違うから僕は焦って、何とかしようと思って君を部屋まで連れて行ったのに朝起きて、君の部屋を覗いたらもう君は旅立った後だった。君は蒼く、美しく、優雅だった。もっと一緒に居られたはずなのにこんなに早く別れが訪れるなんて理由はわからないけれどそれは間違いなく僕のせいなんだ。本当にごめん。君を忘れたくないからこうやってどんなにベタで平凡な
2021年2月11日 00:11
暖かさを守り涼しさを守り安堵と緊張自由と規律家庭と社会それぞれの境界線覚悟を決めたり無理をする準備をしたり様々な感情を人はドアの前で整理するそしてあなたが嬉しい時も悲しい時も酔っぱらっていても鼻歌交じりでも疲れていても泣いていてもどんな「ただいま」でもどんな「行ってきます」でも誰よりも近くで聞いて誰よりも近くで受け止めている。
2021年2月8日 22:46
今日も照らしている人と、猫と、それ以外を。夜を認めない者と夜を自覚する者を同時に照らしている。陽光には及ばずとも物足りない月光に代わり黙々と照らし続ける。時には感謝され時には疎まれながら人と、猫と、それ以外を照らし続けている。
2021年2月4日 22:53
行き先はわかるけど動けない案内板と行くことは出来るけど行き先がわからない僕が見つめ合う
2021年2月3日 22:37
最悪な日まだ脳は心の同様を隠している騙されるように僕はふわふわとした感覚で湯船に浸かる芯から冷えた体が徐々に温まるのと同時に脳が溶けていき心臓は早くなる多分このままではダメなので僕はあわててシャワーに手を掛ける