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ともみの部屋 #2

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伊佐知美の、世界一周の旅とエッセイ。2016年10月〜
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2022年10月の記事一覧

思考と言葉のかけらを、週2回お届け。「伊佐知美と古性のちの頭の中」共同noteメンバーシップ、はじまります

思考と言葉のかけらを、週2回お届け。「伊佐知美と古性のちの頭の中」共同noteメンバーシップ、はじまります

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昔話から始めてしまうのだけれど。金融業界の会社員をしていた頃、「現実を見なさい」という言葉をよく聞いていて、暗に「夢ばっかり見ているんじゃないよ。今の環境でしっかりと生きなさい」という意味が込められていると感じてた。

けれど、「私は、長い旅に出たい。書き物の仕事をしながら」という長年自分の中で温めていた、それこそ「夢」に向かって歩き出したら、あれよあれよとその言葉の意味が変わっていった

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人生3度目のハワイへ。「マラマ」が導くあたらしい旅の形【アメリカ・ホノルル→日本・成田空港】

人生3度目のハワイへ。「マラマ」が導くあたらしい旅の形【アメリカ・ホノルル→日本・成田空港】

まだうまく言葉にならない。経験した時間と光が、沈殿せずに空気中を漂っている。今は、ハワイと日本の間の空の上。雲と空を眺めながら、Macbookを開き、口よりも上手に話してくれる指に言葉を綴らせる。

まだ、やっぱりうまく言葉にできない。けれど忘れたくない。手のひらで水をすくうように、指の間から大切な思い出たちがこぼれ落ちてしまわないように。私は、撮って、書いて、見た世界の美しさを可視化することで残

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旅の美しさを知っている。並行して、日々の美しさも手に入れられたら【スペイン→日本】

旅の美しさを知っている。並行して、日々の美しさも手に入れられたら【スペイン→日本】

駆け抜けた旅だった、と振り返ることもできずに今思う。帰りの乗り継ぎ便の、トルコ・イスタンブール。メイクを落として、コンタクトを外して、東京・羽田までの搭乗口が決定するまで、まだ1時間20分の時間がある。

広い新イスタンブールの国際空港。人生ですでに6度目くらいな気がしている。とても広い空港内は、預け入れ手荷物がすでに手を離れているとはいえ、バックパックにたくさん機材が詰まった「NO.1大事荷物た

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一度は暮らしたいと思った国を、自由に歩ける人生の、なんと軽やかで美しいことだろう【🇪🇸スペイン・サンティアゴ/レオン】

一度は暮らしたいと思った国を、自由に歩ける人生の、なんと軽やかで美しいことだろう【🇪🇸スペイン・サンティアゴ/レオン】

一度は暮らしたいと思ったことのある国を、自由に歩ける人生の、なんと軽やかで美しいことだろう、とスペインのサンティアゴを眺めながら思い出す。世界中、たくさんの国を訪れたけれど、いくつかの国は私にとって特別で、スペインも、そう、その特別な国のひとつだった。きっとこれからもそうなのだろう。もしかしたら、人生の中で長く過ごすこともあるかもしれない場所だ、とすらやっぱり思う。

スペインを訪れるのは4回目。

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