とある 私の そのあとの おはなし

女の子は
すっかり 女性 となりました。

偉い かしこい 社長さんのもとから逃げだし
彼女を育ててくれたひとたちのもとから飛びだし
彼女は この数年のあいだ ひとり 旅に出かけました。

一等車に乗り 一等の宿に身をやすめ
そんな贅沢な生活からは すっかりと縁とおくなりました。

陶器の貯金ばこ にコツコツと貯めこんでおいた コインも
2年まえには ずっしり と
それは彼女をしばし安心させてくれ

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温かい気持ち。
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お前、実は社長の息子だろ。6月30日

フィエスタの残滓

翌朝歩き始めると、フィエスタの騒ぎが続いていて、何人かの酔っ払いが応援してくれた。

少し歩いていると「ヨウスケ!」と、父に似た声にドキッとして振り返るとビュング(61)。

呼び方も日本人っぽい。彼はアメリカに住む韓国人。色々と話した。

「ここに来る前に何かトレーニングしたの?」と僕。

「ジョージア州からメイン州まで歩くアパラチアントレイルっていう道を歩いた」

「それ、

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大きな街・ブルゴスに到着。6月29日

韓国語で話しかけられる

29日の午前中に突然韓国語で声をかけてきたのはビュング(61)。やはり僕は韓国人に間違えられやすい。

彼は韓国で生まれ育ち、20年前からアメリカに住んでいる。IT関係の仕事から、長期休暇の取りやすい学校へ職場を変えて10年経つそうだ。

ブルゴスに到着

ブルゴスの街はフィエスタ。マーチを演奏に合わせて大勢が練り歩いき、大聖堂の前では民族衣装を来た人が踊っている。

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カミーノ巡礼最長距離を歩いた日。6月28日

ペースがつかめてきた

6月28日はアプリ表示距離37キロで、最長を歩いた日になった。1週間を過ぎてペースがつかめて来た。

5時過ぎに起きて、6時台から歩き出すのがいい。実際この時間帯に出発する人が多い。

アルベルゲに朝食がない時は1、22時間歩いてからバルで朝食。

2時間歩いたら休むペースで進み、15時~17時に次のアルベルゲに着く。

シャワー、洗濯、足のケアを済ませて町を散策。戻って夕

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歩きだしてからはじめての雨。豪雨。6月27日

葡萄畑から麦畑へ

昨日の葡萄畑から一転、麦畑が延々と続く。

来る日も来る日もいくつもの丘を越え、町を越える。頭の中で奥田民生のイージュライダーという曲のフレーズがループする。

《何もないな 誰もいないな 快適なスピードで 道はただ延々続く~》

雲行きが怪しくなり遠くで雷鳴が聞こえ、ポツリポツリとなったかと思ったらすぐに滝のような雨が襲ってきた。

たまたま見つけたアルベルゲに飛び込むと、続

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スペイン・葡萄畑をひたすら歩く。6月26日

夜明けとともに出発した。

有名なワイン産地、行けども行けども葡萄畑が続く。

午後、トンガ(25)に再会。行ったことのある国のことや軍隊経験の話などを聞きながら歩く。

彼は、雨が降りそうな明日は、シルエニャから次の大きな街ブルゴスまでバスで移動するという。巡礼は全行程歩かなければいけないというルールはなくて、最後の100キロを歩けば証明書自体は貰える。僕は、僕が歩くと決めているのだ。

シルエ

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強い日差しの中、ひらすら歩いた日。6月25日

歩き続ける

ほとんど誰とも話さず挨拶程度。ひたすら歩き続けた。

スペインは雨が降らないのだろうかと思ってしまうほど、雲一つない快晴が続く。

ナバレテ(Navarrete)で初めての市営のアルベルゲに入った。

アルベルゲには5~7ユーロで泊れる公設と10~12ユーロの私設のものがある。公設は夕食がないところがほとんどで、私設は別料金で夕食を出してくれるところが多いし、部屋あたりのベッド数が少

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スペイン・ワインの泉。6月24日

アルベルゲを出て2時間。WINE FOUNTAINの文字を見つけた。

すでに先客2人が立ってワインを飲んでいた。栓をひねるとワインが出てくる。わかっていても感動。ペットボトルしかなかったのが残念だけど。

昨日エンジェラは、ひどい味だと言ってたけど、それを認識できる舌を自分は持ち合わせていなかった。その後しばらく歩いていると、ハイディに後ろから声を掛けられた。ハイディとはパンプローナの城壁で少し

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多国籍飲み会。6月23日。

4回目の巡礼アリエル

尾根に沿うように風力発電機が並ぶ。

山頂からの景色は、登って来た方向も、これから降りる方向も全部見渡せて気持ちの良い。

山を下りたところで少し話したのは、マドリードに住むペルー人男性のアリエル。70歳代だろう。この道は4回目で冬も来ているとのこと。

「アルベルゲはいびきがうるさいしご飯が高いから、僕はいつもテントだよ。たまに自転車の巡礼者が通り抜けて行くけど、理解でき

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スペイン サンティアゴ巡礼で走った日

サンティアゴ巡礼後半の朝、イラゴ峠のクルス・デ・フェロを通り過ぎ1人で歩いていると、目の前で男女がケンカをしていた。言い争った後、女性は先に歩き出し、男性はその場で地面の砂を蹴ったり、杖をゴルフのスイングのように振り回して憂さ晴らしをしているようだった。
巡礼カップルが痴話喧嘩でもしているのかな と思っていると、いきなり隣を歩いていた中年の女性に「あの人危ないわよ」と男の人を指差して声をかけられた

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gracias グラシアス 😘
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