マガジンのカバー画像

認知科学・脳機能・パーソナリティパターン・科学など

85
運営しているクリエイター

2023年7月の記事一覧

「自分」というものは「他者との関係性」

「自分」というものは「他者との関係性」

心やメンタルを鍛えるには?この質問に対して現代科学の視点では、「心やメンタルというものは、自我や性格と同じで、それ自体が存在しないので鍛えようがありません」というのが正確な答えになります。

それと同時に、実在しない心やメンタル、自我や性格について論じたり、悩んだりする必要もないと言えるのです。

「心」は、脳の中で行われている情報処理の現象です。これは内部表現、ブリーフシステムとも言えますが、「

もっとみる
「脳と心」は同じもの それをあらわすものが「内部表現」です

「脳と心」は同じもの それをあらわすものが「内部表現」です

「脳と心」?「脳」と「心」?ひと昔前までは、「脳」は物理世界のもので、「心」は心理世界のものという、別々のものとして考えられていました。

しかし、現在「脳と心」は、もともと同じものとして考えられています。

では、「脳」と「心」で何が違うのかと言うと、表現をする際の範囲・領域・分野の違いということが挙げられます。

それは、言葉や文章にする時、物理的な表現をする場合は「脳」で、心理的な表現の場合

もっとみる
人生に取り返しのつかない過去などありません

人生に取り返しのつかない過去などありません

「過去は過去」です科学的に考えれば、「過去は過去」なのであり、実は未来には何の関係もなく、今このコンテンツを読んでいるあなたは、過去の積み重ねですらありません。

現状のあなたの過去が、未来に対してよほどポジティブに働くのならまだしも、ネガティブに働いているのだとすれば、明るい未来のあなたにとって悪影響を及ぼす以外の何物でもないはずです。

脳は、瞬間瞬間で無意識的にブリーフシステムによって最良を

もっとみる
ブリーフシステムとインプリンティング「脳の特性は認識する働きと認識のパターン」

ブリーフシステムとインプリンティング「脳の特性は認識する働きと認識のパターン」

ブリーフシステムタイトルにもありますが、脳は何かを「認識する」働きと、その「認識パターン」を持っていて、これを「ブリーフシステム」と言います。

ブリーフシステム(Belief System)とは、その人が持っている信念と言うべきもので、あらゆる認識のカタマリです。

インプリンティング人は生まれた時から「周囲の人々」や「見聞きした事」など、あらゆる情報によって自分以外のものからインプリンティング

もっとみる
心とは、脳での情報処理現象についた名前です

心とは、脳での情報処理現象についた名前です

人は心が傷つけられた時や、心配事、悩みを抱えている時、ストレスを受けて胸やお腹の筋肉が緊張して呼吸が浅くなります。

そうなると、血液の中の酸素が不足気味になり、それを補うために「ため息」が出るのです。

そんな時は、
「心を強く持とう」
「心に癒やしを」
「感謝の心が大切」
「変わらなくていい」
などとアドバイスを受けると思います。
しかし、それらのアドバイスは少し無責任かもしれません。

なぜ

もっとみる
「未来を変えると過去が変わる?」「はい、変わります!」

「未来を変えると過去が変わる?」「はい、変わります!」

同時に動く前回、量子力学や量子化学、エンタングルメントの話をお伝えしましたが、今ではゴビ砂漠に設置したものと、人工衛星に設置したものとが同時に動くという事も実験により分かりました。

生物では、まだちっちゃい虫ですが、「お前たちは兄弟だぞ」と認識をさせて距離を離して、片方をキュッと動かすと、同時にキュッとなる事が分かって、いよいよ生物も成功したかという事で、少し前に話題になっていました。

これが

もっとみる
「新月であろうと月は光っている」ただその光は目には見えない

「新月であろうと月は光っている」ただその光は目には見えない

量子力学と様々な事象以前、アメリカの空軍は「UFOは存在する」という発表をしました。たくさんの証拠写真や、パイロットの証言まであります。

今から30年くらい前からアメリカはUFOの存在を肯定していました。実際にUFOはあったのだろうとは思いますが、公表をするには問題があったのです。

それは、10万光年先の星に行くには、光で10万年かかるので、そこからUFOが地球に来て、自分の星に帰るとなると、

もっとみる
石炭を使い始めたのは約200年前からで、石油はまだ120年です

石炭を使い始めたのは約200年前からで、石油はまだ120年です

夢の量子力学、量子化学アインシュタインの特殊相対性理論などがあった後、電子や原子、半導体などが登場していますが、現実に私たちの手に感触がもたらされたのは、PCや駅の改札、コンビニでピッやスマホなどです。

その現代から見て、約40年~50年遅れて発達したのが量子力学、量子化学という分野です。

21世紀のノーベル物理学賞は、ほとんどが量子力学、量子化学の分野で、ここ10年ぐらい前から実用にかなり近

もっとみる
人類が科学に目覚めたのは、いまから400~500年前です

人類が科学に目覚めたのは、いまから400~500年前です

科学のはじまり人類が科学に目覚めたのは大体17世紀頃、いまから400~500年前です。それまでは「科学的にものを考えよう」という考え方はあまりなかったようです。

よく知られている話をするかもしれませんが、ガリレオ・ガリレイはイタリアに行って、オランダで作られた望遠鏡を手に入れて空を見て「あれっ、おかしいな」と思いました。

「星が8の字を描いたりするので、地球が宇宙の中心で、その周りを太陽が回っ

もっとみる
映像記憶、超記憶力、共感覚、体格、多くの天才と秀才をどう見るか?

映像記憶、超記憶力、共感覚、体格、多くの天才と秀才をどう見るか?

「トンボは4枚の羽で飛ぶ。前の2枚が上がるとき、後ろの2枚は下がる」

これは、レオナルド・ダ・ヴィンチが1490年頃、メモに書き記した文章です。

彼の持つ能力のうちのひとつは、「映像記憶」(動いている物体を静止画にする)というものでした。

他にも「発明」という能力があり、彼が生前に完成されたものは少ないのですが、ヘリコプター、戦車、水中戦闘服、自動糸巻き機、針金の強度検査機などは、後に実用化

もっとみる
肯定と否定「オブジェクションリーディング」でさらに情報をマスターする

肯定と否定「オブジェクションリーディング」でさらに情報をマスターする

オブジェクションリーディングとは

オブジェクションリーディングは、読みながら、文章データという情報を細かく分析して理解してしまう方法です。

これは、前回お伝えした「著者になりきって読む」方法ではなくて、できるだけ本の内容を考えながら読む方法です。

なぜ本を読んでいるのに読んだ気がしないのか

よく「本の内容が頭に入らない」「わからない」「理解できない」と仰る方がいますが、それは、人の脳は読書

もっとみる
ワインが熟成するように、情報を完全にマスターする「フロンタル思考」の方法

ワインが熟成するように、情報を完全にマスターする「フロンタル思考」の方法

文字データや文献には、一定のパターンがあるどのような文章や文字データ、小説や物語でも、まず「これを言いたいのだ」というメインテーマがあり、その主題を表現するために様々な説明やデータがあるというパターンになっています。

だからこそ読書をする時は、最初に「著者は何を言いたいのか?」を理解する必要があります。まず結論を見つけてしまうという事です。

結論さえ見つけてしまえば、後はその結論を表現するため

もっとみる
「恋愛成就は心と体の距離感」最短距離で自己開示とはいえ、ソッコーで深い話ばかりするのは自分大好き人間です

「恋愛成就は心と体の距離感」最短距離で自己開示とはいえ、ソッコーで深い話ばかりするのは自分大好き人間です

「自己開示」とは、自分の情報を他者に伝えるという事です。

自己開示の内容は、自分の情報すべてと言っても良いでしょう。その内訳は、ポジティブな情報や長所だけでなく、ネガティブな情報、短所、悩み、経験談なども含まれます。

文字通り、ありのままの自己を開示する事によって、信頼関係の構築やコミュニケーションが円滑になると言われています。

ただし、自己開示をしまくる行為は、キャッチボールに例えると、投

もっとみる
「私たちはロミオとジュリエット」恋愛認知心理学の色々

「私たちはロミオとジュリエット」恋愛認知心理学の色々

カベがあるほど燃え上がる、ロミオとジュリエット効果

アメリカの心理学者リチャード・ドリスコールが、男女のカップルからの調査結果を元に命名した心理効果が「ロミオとジュリエット効果」です。

ロミオとジュリエットは、モンタギュー家のロミオと、キャピュレット家のジュリエットが恋に落ち、敵対し合う両家によって引き裂かれながらも、燃え上がる恋を描いた悲劇の物語です。

成就させたい恋や目的がある場合、何ら

もっとみる