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『シン・ウルトラマン』初見雑記

うーん……
予想通りの66年版「ウルトラマン」を踏襲し、『エヴァンゲリオン』&『シン・ゴジラ』の風味と作り方であしらった庵野秀明による新たなるウルトラマン……なんだけど、
竜頭蛇尾……いやいや、終盤はあれはあれでいいんだけど、『シン・ゴジラ』や最近のマルチバースがバリバリのMCU作品『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』や『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』には敵わなかったかな。

序盤に意外なユニバース演出を見せ、最初の禍威獣(厳密には最初ではないが)とウルトラマン出現、次のエピソードまではお見事。
禍特対らの超早口セリフ回しや政府との連携も悪くない。長澤まさみ、早見あかりなど女性キャストの立ち回りがお見事。

真ん中ら辺から外星人が続く。その表現はある意味斬新で、これはこれで悪くない。

けど、何か物足りない。
これは現段階での感覚だが、
ズバリ、詰め込み過ぎと、終盤にアレを出したことから考えるに、この1作112分にまとめたことがアダになっている。
つまり、元の66年版「ウルトラマン」に囚われすぎている。
『シン・ゴジラ』風味でやっているようでいて、66年「ウルトラマン」数話の次合わせと一部の追加部分というのが、この映画の正体である。

MCUの『スパイダーマンNWH』、『ドクター・ストレンジMoM』、DC『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』といったアメリカのスーパーアクションムービーから考えると、正直見劣りする。

特に後半の3エピソードはアプローチは違うが知ってるエピソード。ラストエピソードはそれなりに頑張ってるけど、驚きが薄い。
あと、せっかく劇中BGMは66年版ウルトラマンらしく、効果的だったのに、エンディングテーマ曲の米津玄師はないね。『シン・ゴジラ』はエンディングテーマ曲までビシッとしたのにあれはない。
あれで微妙になってた評価がさらにだだ下がり。

要するに、
66年版エピソードミックス抽出は再考の余地があるし、
数少ない追加パートは無難、
予想通りの『シン・ゴジラ』風味。
そりゃ、『スパイダーマンNWH』や『ドクター・ストレンジMoM』以下の味わいになるよね。

とりあえず、もう一度見て、感覚が変わるかどうかだね。

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