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#短編小説
【1話完結小説】隣人
ある春の朝、私はむずがる3歳の息子をマンション下の公園に連れて行こうといつもより早い時間帯に玄関を出た。
出たところでちょうど隣室のドアも開いた。このマンションに越して3ヶ月、隣人と初めての遭遇だった。今から出勤するのだろう。パンツスーツとヒールが板についたアラフォーと思われる女性だ。
「あ、おはようございます」
思わず声をかける。何度か引っ越しの挨拶に伺ったのだが、タイミングが悪く今まで会うこと
【1話完結小説】Q.E.D.
僕はキミにとってポケットティッシュみたいな存在だ。
いつも探せば必ずその辺にあるから大事だとも思わないし、最悪なくなっても困らない。しかも使い勝手で言えばBOXティッシュの方が断然便利だから、出先だとか本当の本当に困った時しか頼りにしない。気が付けばいつも鞄の底でヨレヨレになってて、そうなるともうみすぼらしいから新しいポケットティッシュと交換するんだ。ただ、使いもせずに捨ててしまうのは何となく