【1話完結小説】何者
彼女がぷりぷり怒りながらやって来てまくしたてる。
「知らんけど、が流行ってるんやって。よその地域の言葉を面白おかしく使わんで欲しいわ。ホンマ腹立つ。大体軽い気持ちで“使ってる私(俺)、おもろない?”って思ってんのが見え見えでめっちゃムカつく!そんなんに飛びつく人って絶対自己顕示欲強いアホやねんで。ほんで飽きたらすぐ使わんくなんねやろ」
…
…
…
…アレ?僕は不思議に思って尋ねた。
「この流れだったら君は絶対最後に“知らんけど”って言うのかと思ったよ」
彼女はしばらく僕を見つめたあと申し訳なさそうに言った。
「ごめんな、実はうち関西出身ちゃうねん」
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?