田中礫

埼玉県在住のこいしです。YouTubeで音楽チャンネルを開設しています。主に宅録音源を…

田中礫

埼玉県在住のこいしです。YouTubeで音楽チャンネルを開設しています。主に宅録音源を動画にしたものや、ライブ映像や弾き語り動画などを編集して投稿しています。 楽曲のイメージとして描いたアクリル画も動画に載せています。不定期投稿ですがよろしくお願い致します。

記事一覧

樹木希林さんの言葉

私の母親と瓜二つだった樹木希林さん。生前に残していた言葉をここに置いておきます。 「ものにはやっぱり表と裏があって、どんな不幸なことに出合っても、どっかに灯りが…

田中礫
1日前
3

地図

全てを破り捨ててゴミ箱に捨て、なかったものと思おう。 でもまた一つ一つ取り出して、つぎはぎをテープで留めた。 くしゃくしゃになったシワを丁寧に伸ばし、それを壁に…

田中礫
3日前
3

タイプ

試しに買った新しい味 口に合わなくて食べ残し捨てた 並んだ写真から誰を選ぶ あなたは僕のタイプじゃないな 選んでは捨てていく これは好み でもこっちは違う 顔も声も…

田中礫
5日前
3

今日あったくだらない出来事。 家に帰ったら君に話そう。 閉店しちゃったあのお店の跡地、新しく開店するのはラーメン屋さんだってよ。 交差点で信号待ちの君を見つけた…

田中礫
6日前
5

不連続面

突然、嫌いな臭いが鼻をつく。 駅前を通り過ぎていた時、やめていたタバコに火をつける君の姿を思い出した。 やめておけばよかったと悔やんでも、それは後の祭り。 あの…

田中礫
10日前
4

執行役

すれ違う人が歩きタバコをしていて、病気になって死ねと思った。 体にまとわりついた煙と、まとわりついた嫌なもの。 早く払い落としたくて、全力で走って帰る。 片手に…

田中礫
11日前
5

あなた以外、全員嫌い。

今まで出会った人達全員、特に好きでもない。 むしろ嫌いな気持ちの方が成分として多いだろう。 ささいな出来事などはもちろん覚えてない。 残っている記憶からの印象、…

田中礫
12日前
3

鳥になって

朝ごはんをちゃんととってから、ビルから飛び降りる 目を瞑ったら怖くはない って、早々に布団につまずく この高さなら即死かな って、そんな気もないだろ 鳥人間にな…

田中礫
13日前
5

涙の水面

結局、自分の苦しみや悲しみは自分でしか治せない 自然治癒 免疫力 でも自分じゃなきゃ癒せないなんて本当は思っていない 完全には癒すことはできないかもしれないけど…

田中礫
2週間前
3

あなたの歌

目が覚めたけれど、なにもさめていない 口癖、思い出して一人で笑った くたびれた顔にヨレヨレの洋服 あなたがいないから、一人で泣いてた 口ずさんでみた、あの時の歌 …

田中礫
2週間前
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2024/06/05の音声【緊急近況報告】

00:00 | 00:00

ただの、ここ、2、3日の自分の近況報告になります。 ※途中、「裸眼」と発言していますが、「乱視」の間違いです。

田中礫
2週間前
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入場料約3億の人生館

この世界はまるで、限られた人達でできた映画のよう 僕達は日常の中で、それをただ見ているだけ 憧れと羨望というもの、その類いはいつしか当たり前になって 身の丈さえ…

田中礫
2週間前
3

いちご

何の才能もないと感じるのは 努力がひたすら足りないからなのか なら努力し働き稼ぎ、金で姿形を変えろと言うのか 自尊心は圧倒的にも低すぎてしまう 思春期のような痛々…

田中礫
2週間前
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2024/06/02「祝福の歌」について

00:00 | 00:00

昨夜深くですが、「祝福の歌」という楽曲の弾き語りをYouTubeに投稿しました。人によっては共感を得られるのでは、刺さるのではないかと勝手に思っております。

田中礫
3週間前
4

宝石

小さな石ころになるまで、いったいどれくらい削られて来たのだろう。 数えるのも嫌になるくらいの、無数に産まれた尊く儚いものの中で。 許せなくて思わず声を荒げた。 …

田中礫
3週間前
3

穴①

保育園か、幼稚園か。 どちらか忘れてしまったけれど、とにかくあの施設が大嫌いだった。 迎えのバスが来ると泣きじゃくって拒否した。 それでも無理やり押し込めようと…

田中礫
3週間前
3
樹木希林さんの言葉

樹木希林さんの言葉

私の母親と瓜二つだった樹木希林さん。生前に残していた言葉をここに置いておきます。

「ものにはやっぱり表と裏があって、どんな不幸なことに出合っても、どっかに灯りが見えるもんだと思うんです。

もちろん幸せがずっと続くものでもないから、何か自分で行き詰まった時に、どうぞ
その行き詰まった場所だけ見ないで。

ちょっと後ろ側から見てみると言う、そのゆとりさえあればそんなに人生、捨てたもんじゃないな、と

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地図

地図

全てを破り捨ててゴミ箱に捨て、なかったものと思おう。

でもまた一つ一つ取り出して、つぎはぎをテープで留めた。

くしゃくしゃになったシワを丁寧に伸ばし、それを壁に貼り付けた。

そしてそこに新たに「ありがとう」と書き足してみる。

その紙を遠くから見てみると、つぎはぎが道になり、何かの地図になっている。

何かの地図になっていた。

あぁ、そこにあったのか。

タイプ

タイプ

試しに買った新しい味
口に合わなくて食べ残し捨てた

並んだ写真から誰を選ぶ
あなたは僕のタイプじゃないな

選んでは捨てていく
これは好み でもこっちは違う

顔も声も頭の中も
僕は僕が全くタイプじゃないんだ
この存在が全くタイプじゃないんだ

だけどね なんでだろ
君が僕を見て 笑ってるんだ

僕の大好きな君のタイプが僕なら
僕は僕がタイプだ
僕の大嫌いな僕がタイプな君が
僕は誰よりタイプだ

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癖

今日あったくだらない出来事。

家に帰ったら君に話そう。

閉店しちゃったあのお店の跡地、新しく開店するのはラーメン屋さんだってよ。

交差点で信号待ちの君を見つけたけど、

君は気づかずにすれ違っていった事も話そう。

電池がきれていたから買わなくちゃ。
洗剤ももう少ないから詰め替えの洗剤を買わないと。
そう言えばキッチンのライトも切れていた。
いつ買いに行こうか。
次の休みはいつかな。
前日、

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不連続面

不連続面

突然、嫌いな臭いが鼻をつく。

駅前を通り過ぎていた時、やめていたタバコに火をつける君の姿を思い出した。

やめておけばよかったと悔やんでも、それは後の祭り。

あの日からずっと始まらない。

今日も雨。

目の前を流れて行ってしまう。

時間に追いつかずに歳をとってしまう。

汚れたシミは黒く腐って、古くなった姿を見て流れずにとどまった。

体が重くて元気がない。

目が覚めても横になって、乾か

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執行役

執行役

すれ違う人が歩きタバコをしていて、病気になって死ねと思った。

体にまとわりついた煙と、まとわりついた嫌なもの。

早く払い落としたくて、全力で走って帰る。

片手にぶら下げているのは、塩化ビニールの袋に入った魂。誰かしらの魂。いや、ただの魚の魂。

その横をクラクションを鳴らしながら走っていく車あり。

猛スピードで走るその車に、轢かれたのは轢かれて当然の人だ。

そう、僕だと見間違う人。

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あなた以外、全員嫌い。

今まで出会った人達全員、特に好きでもない。

むしろ嫌いな気持ちの方が成分として多いだろう。

ささいな出来事などはもちろん覚えてない。

残っている記憶からの印象、それ以外の何でもない。

ただそれだけでしかなく、もれなくみんな嫌いだ。

今、誰かに会える事ができるとするならば、いったい誰だろうか。

迷いもなく答えるその人物は、祖母と母親。

他に会いたい人など誰一人としていない。

こんな、

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鳥になって

鳥になって

朝ごはんをちゃんととってから、ビルから飛び降りる

目を瞑ったら怖くはない
って、早々に布団につまずく

この高さなら即死かな
って、そんな気もないだろ

鳥人間になれたならな
って、それもどうなのよ

鳥人間なんて気持ち悪いだろ

朝食をきちんととってから、高層ビルにのぼり飛び降りる

目を瞑ってれば怖くはない
って、布団の高さにさえつまずく

大声で愛を叫んでみた
君は振り向いて高笑い

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涙の水面

涙の水面

結局、自分の苦しみや悲しみは自分でしか治せない

自然治癒

免疫力

でも自分じゃなきゃ癒せないなんて本当は思っていない

完全には癒すことはできないかもしれないけど、いや、完全に癒すことなんてずっとできないけれど、誰かにふと癒してもらうこともある

それが僕にとっては君で、君にとっては僕でありたい

とても陳腐な思考だな

でもいい

目が冴えて行く
このまま眠れずに
朝になるその前にツイート

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あなたの歌

あなたの歌

目が覚めたけれど、なにもさめていない
口癖、思い出して一人で笑った

くたびれた顔にヨレヨレの洋服
あなたがいないから、一人で泣いてた

口ずさんでみた、あの時の歌

あなたが見てた景色

こんなにも今、はっきりとほら
聴こえてくるのはあなたの歌

踏み潰していた心を、蹴飛ばしていた想いを
あわててまわして、施錠した優しさは
あなたが歌ってたあの歌を歌うことで
あなたが見ていた景色を見ることができ

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00:00 | 00:00

ただの、ここ、2、3日の自分の近況報告になります。
※途中、「裸眼」と発言していますが、「乱視」の間違いです。

入場料約3億の人生館

入場料約3億の人生館

この世界はまるで、限られた人達でできた映画のよう

僕達は日常の中で、それをただ見ているだけ

憧れと羨望というもの、その類いはいつしか当たり前になって

身の丈さえ見なくなり、モニターの前で堂々と、または精々としながらあぐらかき、息を吐き眺めている

腐りかけの味噌汁を排水口に流した

今まで生きてきた

まだこれからも生きていく

待ちくたびれて、日が沈んでいく

その景色はまるであの日に似て

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いちご

いちご

何の才能もないと感じるのは
努力がひたすら足りないからなのか

なら努力し働き稼ぎ、金で姿形を変えろと言うのか

自尊心は圧倒的にも低すぎてしまう
思春期のような痛々しさなのだ

この年齢になっても、夜な夜な己の存在価値を切り刻み始める

生まれ変われるものなら

一瞬で全てが変わるなら

あと一歩踏み出してしまえばいい

怖いのなら目をつむっていればいい

さあもう一歩、踏み出してみるかい?

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00:00 | 00:00

昨夜深くですが、「祝福の歌」という楽曲の弾き語りをYouTubeに投稿しました。人によっては共感を得られるのでは、刺さるのではないかと勝手に思っております。

宝石

小さな石ころになるまで、いったいどれくらい削られて来たのだろう。

数えるのも嫌になるくらいの、無数に産まれた尊く儚いものの中で。

許せなくて思わず声を荒げた。
傷つく前に誰かを傷つけた。

追い抜きざまに懐かしい香り。
あの人を思い出し、それからはずっとうつむき歩いた。

この街はかつて何もなくて、人はそこにたくさんビルを建てた。

吸い込んで吐き出して行く。

僕と同じ顔をした誰かと生きてる

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穴①

保育園か、幼稚園か。

どちらか忘れてしまったけれど、とにかくあの施設が大嫌いだった。

迎えのバスが来ると泣きじゃくって拒否した。
それでも無理やり押し込めようとする大人達の隙を見て、思い切り走って逃げた。

逃げ込んだのは空き地で、その日は月曜日だったかな。

そこで僕だけが見つけたのは、僕だけが見る事ができたもの、真っ黒くぽっかりと開いた穴だった。

嘘や隠し事、秘密に悪意。誰にも言えない犯

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