試しに買った新しい味 口に合わなくて食べ残し捨てた 並んだ写真から誰を選ぶ あなたは僕のタイプじゃないな 選んでは捨てていく これは好み でもこっちは違う 顔も声も頭の中も 僕は僕が全くタイプじゃないんだ この存在が全くタイプじゃないんだ だけどね なんでだろ 君が僕を見て 笑ってるんだ 僕の大好きな君のタイプが僕なら 僕は僕がタイプだ 僕の大嫌いな僕がタイプな君が 僕は誰よりタイプだ つまり僕は君がタイプだ
今日あったくだらない出来事。 家に帰ったら君に話そう。 閉店しちゃったあのお店の跡地、新しく開店するのはラーメン屋さんだってよ。 交差点で信号待ちの君を見つけたけど、 君は気づかずにすれ違っていった事も話そう。 電池がきれていたから買わなくちゃ。 洗剤ももう少ないから詰め替えの洗剤を買わないと。 そう言えばキッチンのライトも切れていた。 いつ買いに行こうか。 次の休みはいつかな。 前日、待ち合わせできるかな。 買い物の後にカラオケにでも行きたいな。 日常に君がいて
突然、嫌いな臭いが鼻をつく。 駅前を通り過ぎていた時、やめていたタバコに火をつける君の姿を思い出した。 やめておけばよかったと悔やんでも、それは後の祭り。 あの日からずっと始まらない。 今日も雨。 目の前を流れて行ってしまう。 時間に追いつかずに歳をとってしまう。 汚れたシミは黒く腐って、古くなった姿を見て流れずにとどまった。 体が重くて元気がない。 目が覚めても横になって、乾かない心をぶら下げたまま、いつまでもうらめしい。 癖になるかい、この生乾き臭。
すれ違う人が歩きタバコをしていて、病気になって死ねと思った。 体にまとわりついた煙と、まとわりついた嫌なもの。 早く払い落としたくて、全力で走って帰る。 片手にぶら下げているのは、塩化ビニールの袋に入った魂。誰かしらの魂。いや、ただの魚の魂。 その横をクラクションを鳴らしながら走っていく車あり。 猛スピードで走るその車に、轢かれたのは轢かれて当然の人だ。 そう、僕だと見間違う人。 今夜も食べたくもないご飯を奮発した。 まぁ、そのまま捨ててもいいさ別に。 明日
今まで出会った人達全員、特に好きでもない。 むしろ嫌いな気持ちの方が成分として多いだろう。 ささいな出来事などはもちろん覚えてない。 残っている記憶からの印象、それ以外の何でもない。 ただそれだけでしかなく、もれなくみんな嫌いだ。 今、誰かに会える事ができるとするならば、いったい誰だろうか。 迷いもなく答えるその人物は、祖母と母親。 他に会いたい人など誰一人としていない。 こんな、自分嫌いな自分を生んでくれた。 最初で最後、何も知らない人間を育ててくれた。 物
朝ごはんをちゃんととってから、ビルから飛び降りる 目を瞑ったら怖くはない って、早々に布団につまずく この高さなら即死かな って、そんな気もないだろ 鳥人間になれたならな って、それもどうなのよ 鳥人間なんて気持ち悪いだろ 朝食をきちんととってから、高層ビルにのぼり飛び降りる 目を瞑ってれば怖くはない って、布団の高さにさえつまずく 大声で愛を叫んでみた 君は振り向いて高笑い たわ言集めて歌にして、ミュートされて時間軸で泳ぐ 幼稚すぎて、愚かすぎて、こんな
結局、自分の苦しみや悲しみは自分でしか治せない 自然治癒 免疫力 でも自分じゃなきゃ癒せないなんて本当は思っていない 完全には癒すことはできないかもしれないけど、いや、完全に癒すことなんてずっとできないけれど、誰かにふと癒してもらうこともある それが僕にとっては君で、君にとっては僕でありたい とても陳腐な思考だな でもいい 目が冴えて行く このまま眠れずに 朝になるその前にツイートは消した 拡散と共感 理解と同情 生き恥晒したら少しは癒えましたか? 部屋
目が覚めたけれど、なにもさめていない 口癖、思い出して一人で笑った くたびれた顔にヨレヨレの洋服 あなたがいないから、一人で泣いてた 口ずさんでみた、あの時の歌 あなたが見てた景色 こんなにも今、はっきりとほら 聴こえてくるのはあなたの歌 踏み潰していた心を、蹴飛ばしていた想いを あわててまわして、施錠した優しさは あなたが歌ってたあの歌を歌うことで あなたが見ていた景色を見ることができるかな 頭の中で広げた小さな白い紙 あなたの心の中で歪んでいくあの日の僕ら
ただの、ここ、2、3日の自分の近況報告になります。 ※途中、「裸眼」と発言していますが、「乱視」の間違いです。
この世界はまるで、限られた人達でできた映画のよう 僕達は日常の中で、それをただ見ているだけ 憧れと羨望というもの、その類いはいつしか当たり前になって 身の丈さえ見なくなり、モニターの前で堂々と、または精々としながらあぐらかき、息を吐き眺めている 腐りかけの味噌汁を排水口に流した 今まで生きてきた まだこれからも生きていく 待ちくたびれて、日が沈んでいく その景色はまるであの日に似ていた 無理矢理に陳腐に何かに例えればそういう事になる この世に生まれ、初めて
何の才能もないと感じるのは 努力がひたすら足りないからなのか なら努力し働き稼ぎ、金で姿形を変えろと言うのか 自尊心は圧倒的にも低すぎてしまう 思春期のような痛々しさなのだ この年齢になっても、夜な夜な己の存在価値を切り刻み始める 生まれ変われるものなら 一瞬で全てが変わるなら あと一歩踏み出してしまえばいい 怖いのなら目をつむっていればいい さあもう一歩、踏み出してみるかい? 今勇気を出して踏み出してみるかい? しまうかい?バイ貝? それとも情けなく後ず
昨夜深くですが、「祝福の歌」という楽曲の弾き語りをYouTubeに投稿しました。人によっては共感を得られるのでは、刺さるのではないかと勝手に思っております。
小さな石ころになるまで、いったいどれくらい削られて来たのだろう。 数えるのも嫌になるくらいの、無数に産まれた尊く儚いものの中で。 許せなくて思わず声を荒げた。 傷つく前に誰かを傷つけた。 追い抜きざまに懐かしい香り。 あの人を思い出し、それからはずっとうつむき歩いた。 この街はかつて何もなくて、人はそこにたくさんビルを建てた。 吸い込んで吐き出して行く。 僕と同じ顔をした誰かと生きてる。 あのバンドの曲が大好きで、テープがすり切れるまで聴いた。 どこに行ってし
保育園か、幼稚園か。 どちらか忘れてしまったけれど、とにかくあの施設が大嫌いだった。 迎えのバスが来ると泣きじゃくって拒否した。 それでも無理やり押し込めようとする大人達の隙を見て、思い切り走って逃げた。 逃げ込んだのは空き地で、その日は月曜日だったかな。 そこで僕だけが見つけたのは、僕だけが見る事ができたもの、真っ黒くぽっかりと開いた穴だった。 嘘や隠し事、秘密に悪意。誰にも言えない犯罪まで、胃液と一緒に全部吐いた。その穴に全部吐き出した。 僕はそれで僕をなんと
嫌いだった 厳しかったあの人の言葉が今でも胸にあって 理不尽さを不器用なだけだと わからずにいたんだ それが愛だと 愛なのか 正しさってなんだろうか 豊かさってなんだろうか 目を凝らしてよく見てみる 地平線と比べてみる 心臓から伸びた糸はまっすぐではなく でこぼこでぐにゃぐにゃで ひん曲がって歪んでいた 赤子の柔肌を包み込む いびつで固い両手 あなたの目に映っていた 僕は今も何も変わらない