田中礫

埼玉県在住のこいしです。YouTubeで音楽チャンネルを開設しています。主に宅録音源を…

田中礫

埼玉県在住のこいしです。YouTubeで音楽チャンネルを開設しています。主に宅録音源を動画にしたものや、ライブ映像や弾き語り動画などを編集して投稿しています。 楽曲のイメージとして描いたアクリル画も動画に載せています。不定期投稿ですがよろしくお願い致します。

最近の記事

タイプ

試しに買った新しい味 口に合わなくて食べ残し捨てた 並んだ写真から誰を選ぶ あなたは僕のタイプじゃないな 選んでは捨てていく これは好み でもこっちは違う 顔も声も頭の中も 僕は僕が全くタイプじゃないんだ この存在が全くタイプじゃないんだ だけどね なんでだろ 君が僕を見て 笑ってるんだ 僕の大好きな君のタイプが僕なら 僕は僕がタイプだ 僕の大嫌いな僕がタイプな君が 僕は誰よりタイプだ つまり僕は君がタイプだ

    • 今日あったくだらない出来事。 家に帰ったら君に話そう。 閉店しちゃったあのお店の跡地、新しく開店するのはラーメン屋さんだってよ。 交差点で信号待ちの君を見つけたけど、 君は気づかずにすれ違っていった事も話そう。 電池がきれていたから買わなくちゃ。 洗剤ももう少ないから詰め替えの洗剤を買わないと。 そう言えばキッチンのライトも切れていた。 いつ買いに行こうか。 次の休みはいつかな。 前日、待ち合わせできるかな。 買い物の後にカラオケにでも行きたいな。 日常に君がいて

      • 不連続面

        突然、嫌いな臭いが鼻をつく。 駅前を通り過ぎていた時、やめていたタバコに火をつける君の姿を思い出した。 やめておけばよかったと悔やんでも、それは後の祭り。 あの日からずっと始まらない。 今日も雨。 目の前を流れて行ってしまう。 時間に追いつかずに歳をとってしまう。 汚れたシミは黒く腐って、古くなった姿を見て流れずにとどまった。 体が重くて元気がない。 目が覚めても横になって、乾かない心をぶら下げたまま、いつまでもうらめしい。 癖になるかい、この生乾き臭。

        • 執行役

          すれ違う人が歩きタバコをしていて、病気になって死ねと思った。 体にまとわりついた煙と、まとわりついた嫌なもの。 早く払い落としたくて、全力で走って帰る。 片手にぶら下げているのは、塩化ビニールの袋に入った魂。誰かしらの魂。いや、ただの魚の魂。 その横をクラクションを鳴らしながら走っていく車あり。 猛スピードで走るその車に、轢かれたのは轢かれて当然の人だ。 そう、僕だと見間違う人。 今夜も食べたくもないご飯を奮発した。 まぁ、そのまま捨ててもいいさ別に。 明日

          あなた以外、全員嫌い。

          今まで出会った人達全員、特に好きでもない。 むしろ嫌いな気持ちの方が成分として多いだろう。 ささいな出来事などはもちろん覚えてない。 残っている記憶からの印象、それ以外の何でもない。 ただそれだけでしかなく、もれなくみんな嫌いだ。 今、誰かに会える事ができるとするならば、いったい誰だろうか。 迷いもなく答えるその人物は、祖母と母親。 他に会いたい人など誰一人としていない。 こんな、自分嫌いな自分を生んでくれた。 最初で最後、何も知らない人間を育ててくれた。 物

          あなた以外、全員嫌い。

          鳥になって

          朝ごはんをちゃんととってから、ビルから飛び降りる 目を瞑ったら怖くはない って、早々に布団につまずく この高さなら即死かな って、そんな気もないだろ 鳥人間になれたならな って、それもどうなのよ 鳥人間なんて気持ち悪いだろ 朝食をきちんととってから、高層ビルにのぼり飛び降りる 目を瞑ってれば怖くはない って、布団の高さにさえつまずく 大声で愛を叫んでみた 君は振り向いて高笑い たわ言集めて歌にして、ミュートされて時間軸で泳ぐ 幼稚すぎて、愚かすぎて、こんな

          鳥になって

          涙の水面

          結局、自分の苦しみや悲しみは自分でしか治せない 自然治癒 免疫力 でも自分じゃなきゃ癒せないなんて本当は思っていない 完全には癒すことはできないかもしれないけど、いや、完全に癒すことなんてずっとできないけれど、誰かにふと癒してもらうこともある それが僕にとっては君で、君にとっては僕でありたい とても陳腐な思考だな でもいい 目が冴えて行く このまま眠れずに 朝になるその前にツイートは消した 拡散と共感 理解と同情 生き恥晒したら少しは癒えましたか? 部屋

          涙の水面

          あなたの歌

          目が覚めたけれど、なにもさめていない 口癖、思い出して一人で笑った くたびれた顔にヨレヨレの洋服 あなたがいないから、一人で泣いてた 口ずさんでみた、あの時の歌 あなたが見てた景色 こんなにも今、はっきりとほら 聴こえてくるのはあなたの歌 踏み潰していた心を、蹴飛ばしていた想いを あわててまわして、施錠した優しさは あなたが歌ってたあの歌を歌うことで あなたが見ていた景色を見ることができるかな 頭の中で広げた小さな白い紙 あなたの心の中で歪んでいくあの日の僕ら

          あなたの歌

          2024/06/05の音声【緊急近況報告】

          ただの、ここ、2、3日の自分の近況報告になります。 ※途中、「裸眼」と発言していますが、「乱視」の間違いです。

          2024/06/05の音声【緊急近況報告】

          2024/06/05の音声【緊急近況報告】

          入場料約3億の人生館

          この世界はまるで、限られた人達でできた映画のよう 僕達は日常の中で、それをただ見ているだけ 憧れと羨望というもの、その類いはいつしか当たり前になって 身の丈さえ見なくなり、モニターの前で堂々と、または精々としながらあぐらかき、息を吐き眺めている 腐りかけの味噌汁を排水口に流した 今まで生きてきた まだこれからも生きていく 待ちくたびれて、日が沈んでいく その景色はまるであの日に似ていた 無理矢理に陳腐に何かに例えればそういう事になる この世に生まれ、初めて

          入場料約3億の人生館

          いちご

          何の才能もないと感じるのは 努力がひたすら足りないからなのか なら努力し働き稼ぎ、金で姿形を変えろと言うのか 自尊心は圧倒的にも低すぎてしまう 思春期のような痛々しさなのだ この年齢になっても、夜な夜な己の存在価値を切り刻み始める 生まれ変われるものなら 一瞬で全てが変わるなら あと一歩踏み出してしまえばいい 怖いのなら目をつむっていればいい さあもう一歩、踏み出してみるかい? 今勇気を出して踏み出してみるかい? しまうかい?バイ貝? それとも情けなく後ず

          2024/06/02「祝福の歌」について

          昨夜深くですが、「祝福の歌」という楽曲の弾き語りをYouTubeに投稿しました。人によっては共感を得られるのでは、刺さるのではないかと勝手に思っております。

          2024/06/02「祝福の歌」について

          2024/06/02「祝福の歌」について

          宝石

          小さな石ころになるまで、いったいどれくらい削られて来たのだろう。 数えるのも嫌になるくらいの、無数に産まれた尊く儚いものの中で。 許せなくて思わず声を荒げた。 傷つく前に誰かを傷つけた。 追い抜きざまに懐かしい香り。 あの人を思い出し、それからはずっとうつむき歩いた。 この街はかつて何もなくて、人はそこにたくさんビルを建てた。 吸い込んで吐き出して行く。 僕と同じ顔をした誰かと生きてる。 あのバンドの曲が大好きで、テープがすり切れるまで聴いた。 どこに行ってし

          穴①

          保育園か、幼稚園か。 どちらか忘れてしまったけれど、とにかくあの施設が大嫌いだった。 迎えのバスが来ると泣きじゃくって拒否した。 それでも無理やり押し込めようとする大人達の隙を見て、思い切り走って逃げた。 逃げ込んだのは空き地で、その日は月曜日だったかな。 そこで僕だけが見つけたのは、僕だけが見る事ができたもの、真っ黒くぽっかりと開いた穴だった。 嘘や隠し事、秘密に悪意。誰にも言えない犯罪まで、胃液と一緒に全部吐いた。その穴に全部吐き出した。 僕はそれで僕をなんと

          祖父らん。プレミアム消臭0。

          嫌いだった 厳しかったあの人の言葉が今でも胸にあって 理不尽さを不器用なだけだと わからずにいたんだ それが愛だと 愛なのか 正しさってなんだろうか 豊かさってなんだろうか 目を凝らしてよく見てみる 地平線と比べてみる 心臓から伸びた糸はまっすぐではなく でこぼこでぐにゃぐにゃで ひん曲がって歪んでいた 赤子の柔肌を包み込む いびつで固い両手 あなたの目に映っていた 僕は今も何も変わらない

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