鳥になって

朝ごはんをちゃんととってから、ビルから飛び降りる

目を瞑ったら怖くはない
って、早々に布団につまずく

この高さなら即死かな
って、そんな気もないだろ

鳥人間になれたならな
って、それもどうなのよ

鳥人間なんて気持ち悪いだろ


朝食をきちんととってから、高層ビルにのぼり飛び降りる

目を瞑ってれば怖くはない
って、布団の高さにさえつまずく

大声で愛を叫んでみた
君は振り向いて高笑い

たわ言集めて歌にして、ミュートされて時間軸で泳ぐ

幼稚すぎて、愚かすぎて、こんな状態でぐるぐる回る


胃もたれしたままで、今日も食いたくもないご飯にありつく為に働く


鳥になんてなりたくない
空などを飛びたくない
芋虫になり地を這い
草陰に隠れ生きたい

君に見つかり嫌われたって、羽化するまでの辛抱


自分だけ馴染めてないような気がして仕方がないこの社会

カカシの頭にかぶされた、間抜けなお面こそまさに僕

楽しくはない、悲しさもない
ただ苦痛だけはっきりわかる

神経を抜き取れたなら、君の隣にいつまでもいれるのだろうか

魚になんてなりたくない
海原など知らなくていい
ただボウフラになり漂い、水のたまりで生きていたい

君は僕をまだ知らないけれど、僕はしかるべき時を待つ


一瞬、その刹那を待ちわびて快楽に溺れた後、君に殺されるのなら本望かも

でも毒殺はやめて

せめてその両手で