『リスキリングするくらいだったら転職しろ!?』リスキリングをしくじらないための考え方とステップ。
こんにちは。株式会社シンシア・ハート代表の堀内猛志(takenoko1220)です。
前回のnoteでは、私の経験から「『キャリアはどこへ向かえば正解?』成長の種類を知り方向づけることで、イチイチ迷う自分とオサラバする方法」について解説しました。
成長の方向性についてまとめたことで、向かう先がクリアになったという声ももらいましたが、次に多かった声が「具体的にどうすれば成長するのか?」ということでした。
やはり一番気になるのって「で、どうやるの?」っていう具体なんですよね。また、昨今ではリスキリングという言葉もよく聞くこともあり、成長の方法としてリスキリングは有効なのか、ということについて解説していきたいと思います。
リスキリングは本当に必要なのか?
リスキリングは労働生産性に影響するのか?
何よりも目的から考えることが大事ですよね。社会的にリスキリングの要請が高まっている以上、リスキリングは有効と考えられているのでしょう。
見ての通り支給額は右肩上がりです。人的資本開示と同じ文脈ですが、国としては、労働者一人当たりの能力を向上させることで1人が生み出す生産活動の極大化を狙っているのがよくわかります。
では、狙い通りに生産活動は極大化されているのか、というと、労働者1人当たりのGDPが横ばいであることから考えると、ダイレクトにはヒットしていないようですね。
リスキリングをしたからと言っていきなり一人当たりGDPに紐づけるのは乱暴ですが、最終的な指標としてGDPが上がっていないと日本全体としては意味がないので、リスキリングの成果指標として仮置きしています。
ちなみに、労働時間当たりGDPは微増し続けていますが、これは単に分母である労働時間が減少し続けているからですね。
このグラフ、シンプルにしすぎのような気がしますがめっちゃわかりやすいですね。
マクロで見ても全然わからないので、個別企業のリスキリング取り組み状況と業績の相関性を見たいところです。しかし、さすがにそこまできちんとリスキリングと業績の相関を出している企業は見当たらなかったので、もう少し大きな的で考えてみます。
ここから見て取れるのは、多くの企業で取り組んでいるリスキリング取り組み内容はデジタル化だということです。企業からすれば、個人に業務で必要なスキル以外の新しいスキルを身につけさせても、それが業務にクリティカルにヒットするのかはわからないのですから、余計なことをさせたくないのでしょう。それよりも、既存の業務をバージョンアップするようなデジタルスキルの獲得であれば、1人当たりの生産性向上との相関がわかりやすいので、デジタル化に集中したくなるんですよね。
実際、上記の労働時間数の推移のグラフからわかる通り、労働時間の減少に、デジタルスキルの導入が功を奏しているのは間違いありません。そういう意味では、トップラインを変えるイノベーションを起こすような人材を育てるリスキリングはできていなくても、コストを下げるための改善ができる人材を育てるリスキリングはできているので、企業は自分たちのリスキリングの取り組み評価をまずまずと置いているのだと思います。
しかし、これは従業員が機械のようなモノだった時の場合の話。人間は感情の生き物です。同じことをしていると飽きや慣れも起きますし、成長実感がないと不安になります。改善は企業にとっては良いかもしれませんが、個人の働き方やキャリアにとっては、良いことばかりではないとも言えます。それは、デジタルツールの増加によってスキマ時間の無くなった従業員の疲弊や、総労働時間が減ったことで外に複業場所を求めている人材の増加から見ても明らかなのではないでしょうか。
ということで、ここからは個人にフォーカスをしてリスキリングを考えます。
個人はリスキリングを本当にしたいのか?
個人への問いは「リスキリングを本当にしたいですか?」ということです。
グラフはschoo1社の登録会員数なので、このデータで何が言えるってわけではないですが、schooに限らず、様々な個人向けのリスキリングの企業が盛り上がっているので、表面的には個人のニーズにリスキリングがあるように見えます。
一方で、「リスキリングの活動をしている=心からやりたい」なのかは別の話です。繰り返しますが人間は感情の生き物です。周りが盛り上がっていると、なんだか自分も取り組まなきゃいけないような気がしてやってしまうものです。
迷子になるのは、ゴールや道順を決めずに歩き出すから起きることですよね。「迷うならなんで歩き出そうとしたんやー!」って突っ込みたくなるデータです。でも、これが人間なんです。
学びを実践できていない理由を見てわかるとおり、若手にあるのは「やらなくていいならやりたくない」という本音です。これはリスキリングを実践できていない原因ではなく、自分の中に「リスキリングをやらなくていい理由」を作っているのです。
とはいえ、リスキリングはダイエットと同じだと思います。プロセスは面倒ですが、達成した状態への憧れはあるんです。ダイエットはやりたくないけど痩せている自分にはなりたいと思うように、リスキリングはやりたくないけど有能な自分にはなりたいんですよね。
また、そのプロセスの中で成長を感じると楽しくなる、という要素があることもリスキリングはダイエットと同じです。日々の体重が減っていると頑張る気持ちになるように、例えば英語の点数が上がるなどの指標が向上していると、日々の勉強も楽しくなるでしょう。つまり、目的は達成しなかったとしても、そのプロセスの中で自分の成長を実感する、頑張っている自分を誇らしげに思う、という感情を手にすることができます。それだけでも、人にとって、リスキリングという行動が大事であることがわかります。
社会のためにも、個人のためにもリスキリングは必要
上記より、合理的に考えてリスキリングは大事ですが、人間の感情にフォーカスしてもリスキリングが重要であることがわかります。これをもう少しそれっぽいフレームに分解すると、以下のような二つにリスキリングは分かれると考えます。
①社会にとって『役に立つ』リスキリング
リスキリングをやりたくないけどやらなきゃいけない、と思っている人の目的のほとんどは、報酬のアップでしょう。ただし、単に儲かるスキルなんてものはありません。報酬は顧客への価値提供の対価として支払われるものですので、目の前の顧客、ひいては社会に役立たない限り、自身の報酬は上がりません。
そういう意味では、今、自分が行っている業務の生産性を向上させることや、トップラインを向上させることが何よりも重要です。これは本業で使えるスキルの向上なのでわかりやすいと思います。所属企業がデジタル研修を行ってくれるなら喜んで受講しましょう。
所属企業が研修を行ってくれない場合、または足りないと感じる場合は、自己投資でデジタルスキル向上のリスキリングを行うのも良いでしょう。その際には、必ず事前に上長に確認し、リスキリングしようと思っている対象のスキルや、リスキリングのコンテンツが本業に役に立つかどうか確認してから行いましょう。可能なら報酬アップを見込めるかまで確認すると、リスキリングのやり損にはならないでしょう。
②個人にとって『意味のある』リスキリング
一方で、本業で役に立つスキルばかりを追い求めた結果、飽きや慣れ、または心の消耗が起きてしまい、「これでいいのか?」というミドルクライシスに陥ってしまうのが人間らしいところです。そういう人こそ、本業に全く関係のないスキルをリスキリングしてみましょう。
第二言語の習得、デザイン、マーケティングなど、とりあえず人気だし、面白そうだし、やってみよう!とかでいいと思います。自分でアプリを作りたい人は50歳からプログラミングを始めたっていいんです。だって、誰かの役に立たなくても、自分の中で意味があればいいんですから。ゆえに、上司や会社の同僚に言わずに始めてみるのがいいでしょう。応援してくれるタイプの人であればいいんですが、大抵の人は「今更そんなこと始めてどうするの?」「昔からやってるプロのエンジニアに勝てるわけないやん」という、あなたの心を折るような言葉を浴びせてきます。身内も注意ですね。「そのお金どうするの?」「そのスキル付けたら給料上がるの?」とかパートナーに言われる可能性もありますよね。そんな言葉を浴びる必要はないので、最初から誰かに言うのは止めて、自分の中だけで始めてみてください。
「やりたいからやる!」これが自分の中で意味があるということです。なので、誰の役に立たなくていいんです。だから誰かに言う必要もありません。ただし、ひとつ言えることですが、少しでもできることがあれば、それを必要としてくれる人は必ずいます。個人のあなたがそのスキルを売ろうとしたときに必要な顧客は1人や2人でいいはずです。忙しいあなたがプログラミングで簡単なアプリを作れるようになった!という経験やそこでの気づきなどは、あなたと同じペルソナの人には必ず需要があるものです。
『役に立つ』×『意味のある』リスキリングの方法
自分にとって『役に立つ』と『意味のある』が両立するスキルの検討ステップ
では、具体的にどんなステップでスキルを検討すればいいのか解説します。具体的には以下の通りです。
Step①:誰の役に立ちたいか?を決める
ここが最初にして最大のポイントですね。前述したように、誰かの役に立てば、その対価として報酬がもらえます。逆に言うと、自分の報酬を上げたければ、誰の役に立つかを考える必要があるのですが、この観点が抜けた状態でリスキリングを始める人が多いです。
意味のあるスキルの主語は自分なので、自分がやりたいかどうかでいいのですが、役に立つスキルの主語は自分以外の誰かなので、その誰かを決める必要があります。今いる本業のお客様でもいいのです。よりこういう価値を提供したら喜ぶだろうなって思えるなら、その価値を提供できるスキルとは何か?というイメージはすぐに沸くはずです。その相手が同僚や部下だとしても本業の生産性向上につながるのであれば、それは会社にとって価値貢献しているコトなのですから報酬アップには繋がりやすいでしょう。
もちろん本業以外の人を対象にしても大丈夫です。リスキリング前には、その対象者に対して何の価値も提供できないという人も多いでしょう。スキルがないんですから。それでも、役に立ちたい相手がいるなら無償のボランティアやプロボノから始めてみましょう。スキルがない場合は、自分の時間を差し出して価値を感じてもらいましょう。その時間を使って経験を手に入れれば、経験がノウハウ、ナレッジ、スキルに変わってきます。
Step②:どのように役に立ちたいか?を決める
対象が決まったのであれば、次は実際に価値提供するための方法やポジションを考えます。方法はたくさんあります。前述したようにスキルがないのであれば、時間を差し出すことも方法のひとつです。または、実際に手を動かして代行するやり方もありますし、すでに専門的なノウハウやナレッジを持っているのであれば、顧問やアドバイザーのような形で役に立つこともできます。
本業以外の時間を使って役に立とうと考える人であれば、可処分時間の中の限られた時間の中でやりくりする必要があります。よって、必然的に顧問やアドバイザーになりたがる人が多くなります。しかし、よほど専門的なノウハウやナレッジを持っていない限り、アドバイスだけで役に立つのは非常に難しいです。ゆえに、自分でも手を動かす作業を任せてもらう必要があるのですが、そうなると時間が必要になります。
特に、その対象が平日の日中しか対応できない人なのであれば、平日勤めの会社員には厳しくなります。このような制約条件や環境条件を加味した時に、どれくらいの時間をかけられそうか、どのくらいの責任を負えそうか、がクリアになり、現実的なラインが見えてきます。対象者も、あなたがどのレベルでコミットしてくれるのか、ということが明確になっているとお願いしやすいです。この認識合わせを行わずに役に立とうとするから、お互いの期待値がずれてしまい、最悪の結末を迎える場合もあるのです。
一方で、過度に最悪の結果を恐れて、最初に極端に期待値を下げる人がいます。対象者の気持ちになれば、期待値を下げる発言が過ぎると、そもそも依頼したくなくなります。そもそも、現状ではできない部分を埋めるためにリスキリングを行うはずです。対象者には、今自分ができる以上のレベルをコミットすることを伝えてください。そうすると、必死にリスキリングにも取り組めるはずです。これは、本業でも複業でも同じです。役に立って報酬をもらうのはプロ同士の正当な契約です。相手もプロだし自分もプロ。そのプロ意識を持たずして何となくリスキリングを始めるので中途半端に使えないスキルを身につけるだけに終わるのです。
Step③:自分にとって意味があるか?を確認する
役に立つことは重要ですが、それが金銭報酬目的だけだと継続しません。多様性が求められる時代は、金銭報酬のためだけではなく、非金銭報酬を設計することが重要です。それこそが「自分にとって意味があるか」ということです。「誰かの役に立つスキル」と「自分にとって意味のあるスキル」に大別しましたが、「役に立つスキル」も「意味がない」と感じるものであれば、長続きしないのはご理解いただけると思います。
ここでポイントになるのは「自分にとって意味があるとはどういうことか?」ということでしょう。ほとんどの人は自分のことが一番わかっていないはずです。よって、自分にとって意味があるかどうかを言語化するのは、非常に大切なプロセスです。
自分にとって意味があるかどうかを考えるうえで使えるフレームは、「承認/挑戦/自尊心」です。
リスキリングは、対象者のためのものでもありますが、自分のためのものじゃないと続きません。自己犠牲的な人はStep③をないがしろにして無理をします。可処分時間をリスキリングに当て、結果、心身不調になるようなリスキリングならやらない方がいいでしょう。社会にとって、そして自分の人生を豊かにするために行うリスキリングなので、目的を見失わないようにしましょう。
実際にスキルを身に着けるためのステップ
Step①:スキルを洗い出して整理する
具体的なスキルの選択は、あなた自身の業務において顧客の役に立つスキルと、自分にとって意味のあると感じるスキルを選択すればいいでしょう。スキルの定義をしているサイトや団体はありますが、世の中一般的になっているものはありません。よって、自分なりに整理し、見極める必要があります。
古いモデルではありますが、私はカッツモデルの考え方は重要だと思っています。
こちらのモデルを用いて言いたいことは2つです。
■テクニカルスキル/ヒューマンスキル/コンセプチュアルスキルをバランスよく学び、身に着け、体現する必要がある
リスキリングというとテクニカルスキルのみに目がいきがちですが、ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルもセットで学び、身に着け、体現しないと、本当の意味で価値発揮できないと考えます。
レストランに例えると、食材を調達する、切る、調理する、味付けする、盛り付ける、などのスキルがテクニカルスキルにあたります。しかし、テクニカルスキルだけ身に着けてもお客様に満足してもらえません。お客様のニーズを把握する、メニュー全体のバランスや栄養のバランスを考える、新メニューを考える、食事とお酒の調和を考えるなどのコンセプチュアルスキルも必要ですし、お客様をおもてなすうえでの雰囲気づくり、接客サービスなどのヒューマンスキルも必要です。
つまり、スキルはひとつで完結することはなく、様々なスキルを組み合せることでお客様に提供することができる、ということです。よって、テクニカルスキルをインプットするだけではなく、ヒューマンスキルを向上させるために様々な人と交流することや、コンセプチュアルスキルを向上させるために、自分の興味のある分野と遠い勉強をしたり、教養を学ぶことで、物事を抽象化、概念化する思考を手に入れる必要があります。
歳をとるほど新しい人と出会ったり、新しいコミュニティに参加するのが面倒になります。また、本業と関係のない分野、興味のない分野の勉強を勉強することや教養を身に着けることを避けるようになりますが、テクニカルスキルを活かすためにはセットで必要なんだと強く認識してください。
Step②:スキルが血となり肉となる方法を理解する
勉強したり、知識を身に着けるだけではスキルが身に着いたとは言えません。新しく得た知識がスキルと言えるようになるためには、インプット☛スループット☛アウトプットを繰り返す必要があります。それを概念化したのがSECIモデルです。
SECIモデルは、企業・組織内における知識伝承的な活動のことを指しているのですが、このプロセスを通じて、自分の持つ知識を繰り返し使うという活動ができるのです。形式知☛暗黙知☛形式知☛・・のプロセスはまさにインプット☛スループット☛アウトプットのプロセスです。自分の知を血に変える作業には時間がかかります。まずは、このプロセスが必要だということを理解しましょう。
Step③:スキルを「インプットする場」と「アウトプットする場」を作る
スキルをインプットすることを忘れる人はいないでしょう。スキルを身に着けたい人が真っ先に行うのがインプットであり、何からインプットをするかを検討するはずです。
インプットの種類はたくさんありますね。本・スクール・YouTube。特に現代ではYouTubeのコンテンツだけでかなり学びを深めることはできます。オンライン学習が当たり前になってからは、時間や場所にとらわれずに学習をすることができるようになったので、忙しい人や出張などの移動が多い人でもオンラインシステムを使って、オフラインコミュニティにハイブリッドで参加することも可能になりました。
一方で忘れがちなのがアウトプットです。先ほどと同じく料理に例えると、クックパッドや料理教室で料理の作り方を学んでも、学んだ料理を作り続けたり、誰かに食べてもらって感想をもらったりしないと、「料理を作ったことがある人」にはなれますが「料理ができる人」にはなれません。
アウトプットのためにインプットがあるはずなのに、アウトップットの場を想像できる人、創造できる人は少ないと思います。アウトプットを先に考えずにインプットするから行先の無くなったスキルを持て余しながら悩むのです。「せっかく時間をかけてスキルを身に着けても報酬が上がらなかった」「意味がなかった」こういうことを言う人は、インプット前にアウトプットの場を設けなかったことが原因です。
本業でのアウトプットの場は以下のとおりです。
本業でのアウトプットの場を考えるだけでもたくさんの場があることがわかると思います。これを本業だけではなく、複業、プロボノ、ボランティア、趣味の場でも行えるようにデザインすることが重要です。繰り返しになりますが、インプットだけでは知識や情報は活きません。アウトプットがあって初めて知識や情報がスキルに変わっていくのです。つまり、多くのアウトプットの場を持つ人ほどスキル習得は速くなるということです。
まとめ
リスキリングを意味のあるものにするかは自分次第
上記の通り、スキルには「役に立つスキル」と「意味のあるスキル」に大別されると解説しました。いずれにせよ、リスキリングのための目的が重要ということですが、特に「意味のあるスキル」を求める人は、金銭的報酬ではなく、感情などの非金銭的な報酬が目的となるため、自分の中で「自分にとって意味のあるものとは何か?」ということを言語化してから始めるべきでしょう。「役に立つスキル」と違い、金銭的な報酬として返ってこないからこそ目的を見失いやすいからですね。
リスキリングによるアウトカムを設定しないまま始めると途中離脱する
アウトプットが重要なことは何度もお伝えしましたが、その先にあるアウトカムに繋がるかどうかまで設定しておくかがもっと重要です。つまり、どれくらい役に立つといいのか、どれくらい意味があるといいのか、というところまでをデザインしておくということです。
「役に立つスキル」は業務に役に立つので比較的アウトカムは設定しやすいですね。業績やお客様の声や金銭報酬という指標でアウトカムを作ればいいでしょう。難しいのは「意味のあるスキル」です。これは自分の中に答えがあるため、定性的であり、非常にわかりづらいです。ゆえに、リスキリングを行う前に自分を知ることが大切です。自分にとっての「承認/挑戦/自尊心」とは何か?これを明文化しないまま始めるとリスキリング迷子に成ることは必至です。
自分を知ることは何気に一人ではできないんです。自分の中の「承認/挑戦/自尊心」もそうですが、「好き/得意/強み」などもわからない人も多いのではないでしょうか。そういう人にはコーチングがおススメです。自分を知りたい、自分のトリセツを作りたい、自分のゴールを設定したいという人は以下よりコーチングセッションのお申し込みをしてください。
アウトカムを自分自身で設定できないなら転職するのが1番良い
アウトプットの場は実は身の回りに多いことは伝えましたが、そこから繋がるアウトカムが、自分にとって納得いくものかも考えてみてください。人は自分の保有能力よりも少し難しい能力を求められる場で挑戦をし続けると、やりがいを覚えます。しかし、キャリア迷子、ミドルクライシスに陥る人は、アサインされている業務が自分の保有能力を下回っている場合が多いのです。つまり、自分の能力を持て余しているという状態ですね。
これこそ「やりやすい」けど「やりがいは感じない」という状態です。こういう環境になれると人の成長欲求は止まります。つまり、その会社にいる間は生きていけるけど、労働市場では生きていけない、市場価値のない人になってしまいます。ここに危機感を感じる人が現在ではリスキリングというインプットの場に逃げています。持て余した時間や心の余裕を学びの場で満たしているわけですね。
しかし、そのインプットはアウトプットして初めてスキルになるし、アウトカムに繋がらないとあなたの心に空いた穴は満たされないのです。つまり、本業でそれが満たされないのであれば、本業に残りながらリスキリングをするよりも転職をした方が早い、という結論になります。必要なアウトカムが得られる職場に転職すれば、当然、高いアウトプットが求められますし、必然的に今以上のインプットをする必要があります。
つまり、現職に残りながら「自分は何をリスキリングすればいいのだろう」と悩む暇があれば、転職してしまえば強制的にインプットが求められるようになるから悩まなくていいってことですね。全ての人に転職を進めるわけではないですが、今回のnoteを読んでもらって、色々考えるの面倒だなって思う人は、転職してしまうのが一番手っ取り早いのは間違いありません。
「現職に不満はないけど不安がある」こういう人はまずはご相談いただければ、転職、複業、リスキリング、その他、あなたのキャリアのデザインサポートを行いますので、以下よりご連絡ください。
それでは今日も素敵な一日を!
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