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#読書

”心”の表層を剥がしていくと -中沢新一著『精神の考古学』をじっくり読む(2)

”心”の表層を剥がしていくと -中沢新一著『精神の考古学』をじっくり読む(2)

ひきつづき中沢新一氏の『精神の考古学』を読みつつ、ふと、松長有慶氏による『理趣経』(中公文庫)を手に取ってみる。かの理趣経、大楽金剛不空真実三摩耶経を、かの松長有慶氏が解説してくださる一冊である。

はじめの方にある松長氏の言葉が印象深い。

苦/楽
大/小

何気なく言葉を発したり思ったりする時、「その」言葉の反対、逆、その言葉”ではない”ことを、一体全体他のどの言葉に置き換えることができるのか

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骨太すぎて噛み切れない超重厚入門書~『メディア文化論』

骨太すぎて噛み切れない超重厚入門書~『メディア文化論』

と、それについての噛み心地の悪い考察。

メディア学こと始めかの有名なマクルーハン『メディア論』が読みたくて、その前準備として手に取った本書。入門書と銘打たれているのだが、騙されてはいけない。これがしっかりすごい本。

吉見 俊哉(有斐閣アルマ)

メディアの概要・本質理解から今日に至る発展の歴史的経緯・社会的背景に至るまで相当に濃厚で、関連する主要論文もしっかりと引きながら、学問領域としてのその

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