アスペルガーな私のやらかし人生#4 休職中、私を救ってくれたもの・後編
ではでは、後編に突入するよ!
前編はこちら ↓
ロザンの道案内しよ!
私には、毎週楽しみにしているものがある。
MBS毎日放送で平日の午後に放送されている関西ローカルの情報バラエティ番組「よんチャンTV」の火曜日の人気コーナー「ロザンの道案内しよ!」。
正確には「ロザンの2025年万博まで道案内しよ!」だが、めんどくさいので省略。
ロザンは、大阪府立大学中退の菅広文と、京都大学出身の宇治原史規による、言わずと知れた高学歴芸人コンビ。
「ロザンの道案内しよ!」は、大阪駅の構内やその付近で道に迷っている通行人や観光客にロザンが声をかけ、近隣の目的地まで案内しながらお話をうかがうだけのコーナーである。
もともとは「よんチャンTV」の前にやっていた情報番組「ちちんぷいぷい」で10年以上にわたって放送された人気ロケ企画だった。
(そのときのコーナータイトルは「ロザンの道案内しよッ!」)
ぷいぷい時代から好きだったけど、コロナ禍で在宅勤務になってからは毎週欠かさず観るようになった。
休職してからは特に、火曜日がくるのが楽しみで楽しみで。
「こんにちは〜。道迷いました?」
菅ちゃんがターゲットに声をかけて、道案内は始まる。
目的地までいっしょに歩きながら、その数分の間に繰り広げられるトーク。
これからどこに何をしにいくのか。
どこから来たのか。
どんな仕事をしているのか。
複数人の場合は、その関係性や家族構成について。
などなど、なんてことない話題。
まったく見ず知らずの一般人なのに、その人の人生やその人となりが垣間見れて非常に興味深い。
そう、まるでコミュニケーションのお手本のようだ。
菅ちゃんは、人の懐に入って話を引き出すのがほんまにめっちゃうまい。
そして、このふたり。
とにかくコンビ仲がいいのだ。
菅ちゃんと宇治原さんの仲睦まじさ。それが画面を通してバンバン伝わってくる。この仲良しコンビの普段着のようなやりとりが好きすぎて、観てるだけでなんかほのぼのしちゃうのだ。これがこのコーナーの最大の魅力なんだと思う。
かわいくておもしろい菅ちゃんが基本メインで進行、かしこくてやさしい宇治原さんがさりげなくフォローやツッコミを入れるというナイスな関係性。ほんまにいいコンビ!
中学レベルの英語を駆使して外国人観光客の方たちと賑やかなトークを繰り広げる「菅ちゃんイングリッシュ」もめっちゃ好きなんだけど、私はなんといっても宇治原さんの「まあまあやね」が大好きなのよ!
ターゲットが学生だと聞くや、すかさず「どこの大学?」と菅ちゃんが聞く。
↓
「○○大学やって」菅ちゃんが宇治原さんに振る。
↓
「まあまあやね」と宇治原さん。
↓
「なんてこと言うねん!」と菅ちゃんが宇治原さんの頭を軽くはたく。
この一連の流れ、いわゆる「お約束」が、私の大好物なのだ。
あぁ、どうしてもこの宇治原さんの「まあまあやね」が生で聞きたい!!!
もし、大阪駅付近でロザンのふたりにバッタリ遭遇したら。
そのときを想定したシミュレーションもバッチリやで。
大卒じゃないんだけど「まあまあやね」言ってほしいなぁ。
ちなみに、、、
宇治原さんは、あちこちのクイズ番組でひっぱりだこである。
個人的には、宇治原さんにはもっと本気を出してほしいと思う。
「京大」の実力はこんなもんじゃない。きっとテレビ的な面白さを追求して手を抜いているのだ。
関西ローカルではその頭脳を遺憾なく発揮しているのになぁ。なんでなんかなぁ。
大阪を闊歩する
休職中の私を救ってくれたもの、3つめ。
それは、大阪をお散歩すること!
休職中は定期的に通院する必要がある。
月に2〜3回は通院があるので、だいたい週1ペースで外出するようになった。
ちなみに、休職前は出社が月1ペースだったから、そのときよりずっと出歩くようになった。なので、普通に仕事をしていたときよりも休職してからのほうがずっと健康的になった。
休職前は、リフレッシュが上手くできていなかったのだ。
休職したての頃は、クリニックに行くのも、5回目くらいまでは毎回道を間違えて迷いながら行っていた。そんなに難しい行きかたでもないのに。
行き慣れたお店に行くのも、方向がわからなくなって迷ってしまったりもした。
発達障害の特性のせいか絶望的な方向音痴を誇る私だが、さすがにこのときは「あかん、疲れすぎやって」そう自覚した。完全バグってた。
でも、毎回の通院後に気分転換を兼ねていろんなところを歩き回るのが、楽しくなってた。
通院のついでなんかじゃなく、もうこっちのほうがメインだったりして。
平日の昼間、人の少ない大阪を闊歩する楽しさよ…!
とはいえ、ここは大都会・大阪のど真ん中。
「平日の昼間だから人が少ないといっても結構おるな〜。みんな、何してる人たちなんやろ?」
とか考えながら。
こんな天気のいい、平日の昼間にぶらぶらできるなんて!
なんて贅沢なんだろうと、青い空を仰いでしあわせをかみしめる。
アクセサリー屋さんを見て回ったり。
本屋さんめぐりをしたり。
休職してから金銭的余裕がないので、たいした買い物はできないけれど、お店をぶらぶら見て回るだけでほんとに楽しい。
日光もいっぱい浴びて、
いっぱい歩いていい運動になるし、
脳にもいい刺激になって、
リフレッシュできる!
いいことだらけ!
この自由な感じ、たまらなくホッとする。
そう、私は自由なのだ。
私は苦しみからやっと解放されたのだ。
だからこんなにしあわせを感じることができるのだ。
これまで私は、なんてがんじがらめな人生を送ってきたのだろう……。
SNSやブログでの情報発信
自分に発達障害があることが判明してから、これまでに自分が経験してきたことや知識として得たものを発信したいと思うようになった。
私が誰かの言葉に救われたように、私の言葉もきっと誰かの力になると信じて。
SNSやブログで発達障害にまつわる発信をするようになってから、発達障害をきっかけにいろんな出逢いがあった。
発達障害でなければ知り合えなかったであろう人たちとの出逢いは、喜びだった。
なんと、執筆依頼まで頂くことができた!
ちょっと前までは考えられなかったことばかりだ。
もっと早くにこういうツールがあったなら、きっともっと生きやすくなっていたことだろうと思う。
いいな、いまの若い人たちは。生まれたときからこんな便利なものばかりが身近にあって。
発達障害のおかげで、私の世界がどんどん広がっていく。
それが楽しくて楽しくて、ウキウキワクワクする!
休職中の私を救ってくれたもの、これが4つめである。
創作活動の再開
休職中の私を救ってくれたもの、5つめは…
創作活動を再開できたこと!
私の夢は、自分の書いたものや歌ったものを作品としてこの世に遺すこと。
そして、40代までに作家になること。
10代のころからの夢を叶えるために、やっと動き出すことができた。
私にとって大きな大きな一歩だ。
私は、仕事に縛られすぎていた。
休職して状態が落ち着いてきてやっと、やりたかったことがやれるようになったのだ。
今年、noteを始めた。
まだ始めたばかりでいまのところは週1ペースでの投稿だけれど、余裕がでてきたら投稿頻度をあげていきたい。
書きたいことは、いっぱいある。
頭のなかも、メモのなかもそれでいっぱいだ。
それをちゃんとカタチにして、世に送り出す!
応援してもらえるとうれしいな。
休職してわかったこと
休職って、どうしてもネガティブなイメージがつきまとう。
でも、休職は悪いことじゃない。
社員として当然の権利なのだ。使える制度は大いに利用したほうがいい。
仕事を辞めたくなるくらいしんどいなら、まずは休職を考えてみてはどうだろう。
まわりを見渡してみると、休職経験者って結構いるんだなってことに気づく。ネットで調べてみると体験談とか情報なんかがたくさん出てくる。
そう、私だけじゃないし、そこのあなただけでもないんだよ。
私が休職してまず知ったことは、1日はどうあがいても24時間しかなくて、私が思っていたよりもずっと短かったということ。
休職前は、もっと長く感じていた。たぶん36時間くらいの感覚でいた。
そのせいなのか、やるべきことはぜんぶやれると思い込んでいた。
でもそれは大きな間違いだったことに、私はやっと気づいた。
それまでの私は、常に全力で、いや全力以上のエネルギーを無駄に使いまくっていたんじゃなかろうかと思う。常に120%で生きてた感じ。そりゃエンストもするわ。
一般の人は60%くらいで生きているということを知って愕然とした。
そこまでして貴重なエネルギーを消費する必要あったんかな?
いまとなれば、そんなふうに思える。
休職してしっかり休むと、だんだん脳がフラットな状態になっていくのがわかる。
すると、ちょっとしたストレスに対しても、これまでより敏感になる。イライラしたりモヤモヤしたりすると「私の脳はいま、ストレスを受けているんだな」と自覚できるようになったのだ。
いかに自分がストレスに対して鈍感だったのかも、よくよくわかった。
すごく調子のいい日には「この先の私の人生にはいいことしか待ち受けていない」と思える。
きっと、いいようにしかならない。
この休職は、きっと私の転機になるんだ。
こんなふうに、あらためて自分を見つめ直すことができた。
それだけでも休職した意味があった。
お金の心配はあるけれど、自分の好きなことができている現在はめちゃくちゃ楽しい。いままでの人生で、いまがいちばん楽しいかもしれない。
10代か20 代の頃に戻ったみたいで。本当に楽しい。それに尽きる。
メンタル的な不調って、なかなか周囲の理解が得られにくい。
このしんどさって、目に見えないし、当事者にしかわからないから仕方ないかもしれない。
もし、あなたの周りにそんな人がいたら、どうかそっとやさしく見守ってあげてほしい。
こんなことを書くと、もしかしたら休職生活をエンジョイしているかのように見えるかもしれないけれど、決して遊んでばかりいるわけではないので、そこはくれぐれも誤解されないようお願いしたい。
これは、疲れたこころとからだを癒すために、必要な時間なのだ。
無理しない、我慢しない、頑張らない。
焦らず、じっくり、落ち着いていこう。
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