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誹謗中傷やイジメの動機

今回は虐待の話。

※この文章内で【虐待】とは、言葉や態度によるもの。暴力を含まないもの。

その上で、虐待のメリットの話もする。

虐待にメリットなんてあるの?と気になる人には、読んでほしい。怒りや悲しみを感じるかも?と心配な人には、読まないでほしい。


誹謗中傷やイジメは、特に “手練手管をもつ者” が行う場合、他者に対する強力な武器となる。

たくみな加害者は、インターネットを用い、社会全体に偏見を植えつけることもできる。被害者は、大多数から、否定的なイメージで受け止められるようになる。

命そのものを終わらせなくとも、人は人を、社会的にコロスことができる。

人間の虐待行為には、ガスライティング・名誉毀損・嘲笑・イジメなど様々な形態があるが、その動機は、ほぼ同じである。

加害者の虐待行為の動機とは、被害者を支配すること。


・ガスライティング

加害者(ガスライター)は、集団のメンバーに、被害者に対する疑いの種をまく。嘘や誤導を繰り返す。被害者の立ち場を不安定にさせ、弱体化させる。ガスライターは、ゴシップをよく使う。人々の妬みや憎しみといった感情とあわさり、ゴシップは、最大限に作用する。

例)職場でのガスライティング。同僚のキャリアを失墜させようとする。

・嘲笑

嘲笑とユーモアは違う。嘲笑は敵対的。ユーモアは相手に屈辱を与えない。嘲笑する人は、嘲笑をユーモアだとごまかそうとする。

例)被害者を明らかに侮辱しておきながら、「冗談だ」などと後で言う。

・イジメ

イジメは、常に、組織的な力とともにある。力の不均衡の中で行われる。被害者の反応を引き出し、それを見るという、加害者の楽しみのために行われることも多い。

例)美容イジメ
男女共にある。美のステレオ・タイプに当てはまらない人や、美のトレンドに従いたくない人が、貶されたりバカにされたりする。被害者は、劣等感や不安を抱き、神経性食欲不振症や過食症などを引き起こす可能性。

例)醜いアヒルの子コンプレックス。今誰にも愛されていない → 醜いからだ → これから誰にも愛されない

・モビング

動物のモビングは、集団で敵を追いはらう。 直接攻撃でなく、時間をかけて嫌がらせをし、敵を辟易させる。

人間のモビングの例は、
垂直的なもの = モビング犯が権力の座にいる
水平的なもの = モビング犯と被害者の権力は同等
複合的なもの = 両方からモビングを受ける

仕事が多すぎる → 燃え尽き症候群へ
仕事が全くない → 空席モビング
セクシュアル・ハラスメントなど


あらゆる虐待の加害者は、一般的に、被害者の落ち度などを語るのに、一定の説得力をもつ。嘘や誇張を混じえることがあっても、“魅力的” なものだったりする。

よって、被害者には、自分の認識の方を疑う人も出てくる。

加害者は、その結果を見ると、勝利したような感覚を抱き、他者の説得や持論の周知に成功したような認識をもつ。

このような心理は、虐待者が、被害者をコントロールしたいと考えていることから起こる。

彼ら彼女らの、根本的なやりたいこととは、他者の支配なのだ。この「他者」の数が増えたものが、いわば「社会の風潮」だ。同じく、それを支配したいのだ。

有名人の中には、誰かの道を遮ることだけで、有名になる人なども存在する。暴露系〇〇などと自称される。


虐待は、完全に有害なものなのか(※この文章内では暴力の話を含まない)。

悪口を言いたい感情は、さまざまな状況であらゆる人々に、発生し得る。

言葉や態度による虐待のメリットとして

・冗談を言うスキルが身につく
・加害者のストレス管理
・群衆への溶けこみ
・身体的攻撃の代用(暴力を減らす効果があるのは否定できない)
・カタルシス効果(悪態をつくことが痛みへの耐性を高める可能性)

などがあり得る。



参考文献
https://www.scirp.org/journal/paperinformation.aspx?paperid=116357