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エッセイ

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私の書いたエッセイをまとめたもの。
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記事一覧

エッセイですか、小説ですか。それとも。

 エッセイ、小説、詩歌、ビジネス書、エトセトラ。言葉を使い文章を練り、それをつらつらと並べていく作品の呼称は幾つもある。私たちはそれを無意識のうちに分類し、自分の目的や好みに合いそうな物を選択しているが、そこには一体どのような違いがあるのだろうか。
 小説とは、「自由な散文の形式で書かれた、虚構の物語」と一般的に定義される。エッセイとは、「筆者の体験や読書から得た知識を元に、それに対する感想・思索

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胃が痛い。

 雨降りの朝、少し冷えた空気に目を覚ますと、布団から出たくないまま幾らかの時間を過ごす事になる。微睡、昨夜少し遅くまで起きていたせいか頭がまだ重たく、体を起こす事がひどく億劫に思える。
 それから、少し胃が痛い。

 最近、私も大人になってきたおかげか、若干ではあるが辛いものを好むようになってきた。ポケモンカレーやタラコではなく、ビストロなんとか見たいなレトルトカレーや、明太子ご飯を食べ始めた。

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街に吹く風に抱かれて。

 最近、日の出の時間が早いせいか、やたらと早く目が覚めてしまう。
 今朝も、夜中の1時ごろに寝たはずなのに、目を覚まし時計を見れば5時を指していた。この1週間はそんな日が続き、今朝は流石に2度寝をしてしまったが、またすぐに目を覚ましてしまった。
 早起きは3文の得というのだから、私は今週すでに10文近く得をしている事になる。現代貨幣の価値にしていくらかは、わからない。

 一人布団の上で座り、ぼー

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都会での暮らし。田舎での暮らし。

 都会で暮らしていると、つい空を見上げる事を忘れてしまう。常に光に包まれた私の頭上に、星の灯りを見つける事が出来ないからだ。

 気が付けば私は下を向くか、手に持ったスマートフォンの画面を眺め立ち止まる。過行く車のテールランプ、けばけばしいパチンコ屋のネオン、雑居ビルには人の出入りが常に行われ、空き缶の転がる音。
 何もかもが溢れている都会において、私たちはいつも自分を見失っている。氾濫する情

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世の中って。

 最近テレビをつけないせいか世の中の動きにとても疎くなっている私でさえ、コロナウイルスの名前は嫌でも耳にする。
 それが私の生活にどれほど影響があるのか、正直なところわからない。
 別に何かイベント事に参加するでもなく、かと言って仕事もあるので外に出ないわけでもない。なんとなく手を洗い消毒をして、好きなものを食べつつ、もしかしたらの場合を想定してマスクを付け、帰宅してからはのんびりと夜を過ごしてい

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閉鎖的空間。

 私は閉鎖的な空間に生きている。それは、物理的でもあるし、精神的でもある。息苦しく、独りで抱えるには余りにも無謀な空間で、私は過ごさなければならない。

 閉鎖的な空間、と既存の存在の様に始めたが、おそらく、それは昔は無かったはずだ。少なくとも、私がまだ子供の頃、物心つかずに世界をありのまま見れていた頃は、とても広く開放的で、何処までも続いているように思っていたのだ。
 それが気が付けば、私は世界

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より良い生き方について。

 今日は少し文体を崩す、そんな気分だ。

 いつもエッセイを書くとき、なんやかやとかしこまった書き方をしているが、それはそっちの方がそれっぽいからで、別に日常生活の言葉遣いがそうなわけじゃあない。

 で、今日はより良い生き方について。あ、別にこれはより良い人生を目指して頑張ろうって話じゃないんで。あんまり期待しないでくれると嬉しいな。

 みんなさ、なにして生きてる? スポーツしてる? 本読んで

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ある晴れた日の事。

 北国石川県では、重苦しい雲が重なり合っていても、「今日は天気が良くてよかったですね」というような事を言う。その言葉を、石川県以外の、特に太平洋側の人が聞くと不思議な顔をする。こんな日のどこがいい天気なのだろうか、そんな疑問が実に見事に顔に浮かんでいる。
 私自身はその石川県の出身で、曇り空を晴れた日と形容する事には慣れているが、なるほど、確かに言われてみれば、今にも雨が降りそうな曇天を見上げ「い

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話がそれる。

 毎日のようにエッセイを書き続けてほどなく1週間が経とうとしている。途中小説を一つ投稿したが、今後もエッセイをメインとしていく所存ではある。
 さて、私のエッセイは普段過ごしている何気ない日常の中で思った事、感じたことを書いている。そこには人生のタメになるような要素は無いし、人を笑わせるようなユーモアも含んではいない。ただ、一日の終わりに、今日考えたことをビール片手にまとめたような、そんな文章達で

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バナナの皮。

 バナナの皮を踏んで滑って転ぶ。昔からある古典的なこのギャグは、いったいどこの誰が始めたのだろうか。そんな事を、今日バナナを食べながら思った。
 軽くインターネットを使って調べてみると、どうやらチャップリンがこのギャグの始祖らしい。らしいというのも、何やら様々な説が出てくる。今から約100年程前に作られた「アルコール先生海水浴の巻」という作品の中でチャップリンによってこのギャグが使われた、とか。い

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春の匂い。

 ふとした暖かさに、切なさを覚える。少しだけ甘い香りがして、私は遠い昔の事をつい昨日の様に感じる。

 今日の関東地方は、日中はもちろん日が暮れてからも気温は下がらず、二月とは思えない春の陽気を感じた。あたりに漂う空気から、春の匂いを感じ取ることが出来た。
 私は春が好きだ。暖かくて、どこかのんびりとしていて、子供たちが元気にはしゃぎながら公園で遊び、草花が少しずつ緑を見せ始める。今日の陽気には、

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花粉症という物。

 花粉の飛散が都内で始まったとニュースで聞いた時、2月なのに春がもうすぐそこまで来ているのかと思った。私はまだ花粉症にはなっていないと思うのだが、昨年から春になるとやたら目がかゆくなってきてはいるので、鼻水やくしゃみに伝播するのも時間の問題だろうと、正直怯えている。

 花粉症とはスギなどの花粉に対して、体内にあるIgE抗体が生成され、それが一定量に達するとヒスタミン等が分泌され鼻水や目のかゆみに

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音楽と私。①

 音楽の話をしようとしておいてなんだが、私自身音楽に対する知識という物はそこまで深くはない。ただ曲を聴いて、リズムや歌詞が自分の好みに合えば、それを繰り返し聴くといったスタンスである。また、ライブに足を運ぶことも無く、どちらかというと電気を消した部屋で一人ヘッドフォンを耳に当てている方が私は好きだ。つまるところ、そこまで音楽に入れ込んでいるわけではないが、人並みに音楽というものに触れてきた、そんな

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