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【徹底解説】「空を飛び、会話をする」あなたの知らない「クモ」の新常識とは?

この前、自転車のサドルのクモの巣がついていました。
この小さな範囲でもクモの糸をとるのに苦労しました。

それが町全体に広がっていたらどうでしょうか?
想像するだけでも怖いです。

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今日はそんなクモの巣について、

・クモの巣の仕組みについて
・町を覆う巨大クモの巣の正体とは?
・クモの巣を応用した研究

について解説していきます!

(ニュース本文はこちら👇)


クモの巣の正体は?

クモの巣を構成するクモの糸は「フィブロイン」と呼ばれるタンパク質の一種です。
これはカイコの繭=生糸と同じ物質で、柔らかく強度が強いことで有名です。

その強さは、同じ太さで比べると、鉄の糸の4~5倍、ナイロンの糸の2倍もあります!

石油由来の繊維と比べても強度が高く、環境にも優しいため、医療や自動車部品などへの応用が期待されています。

これだけ夢のような糸ならカイコのように大量飼育すればいいと思いますが、クモは肉食で共食いもするため、実現は難しい状況です。

これを解決するために、低コストで人工のクモの糸を作る研究も進められています。


巨大クモの巣の正体は「空飛ぶクモ」?


2021年の6月に衝撃的なニュースがありました。

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これは動画で見たほうがすごいのでCNNのニュース本文も見てみてください👇

豪雨による洪水で被害がでた田園地帯を数千匹のクモによる糸でベールを作りました。

これはクモの「バルーニング」という行動によるものです。

今回のように、地面が水浸しの状況ではクモも地面を移動することを避ける行動をとります。
その方法は、糸を空中に投げ出し、風にうまく乗せることで体を浮かせて移動するというものです。この様子が風船が風邪で飛んでいく姿に似ていることから「バルーニング」なのですね!

実は風がなくても、静電気で飛べることも研究で分かっています!

このバルーニングに使われたクモの糸の蓄積が、あたり一帯を覆う巨大クモの巣を生み出していたのです!


ちなみに、クモの餌となる蚊に似た種類の昆虫が大量に繁殖したことによる巨大クモの巣の事例もあります。

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よく見ると巣の形が違うのがわかると思います!


クモの巣を音楽に?

クモの巣の構造に着目した取り組みもあります!

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームがこのほど、クモの巣を音楽に変換して、不気味なサウンドトラックをつくり出しました。

MITのビューラー教授は「クモの巣はごくランダムに見えるが、実際には多くの内部構造があって、視覚化して目で見ることができる。ただ、人間の想像力や脳でこうした構造の細部をすべて理解するのは非常に難しい」としています。

つまり、クモの巣の構造には意味があるとしています。また、獲物を捕らえるクモの巣は、そこを伝わる振動にとても意味があり、意思疎通にも使われているとされています。

その意味で、今回のようにクモの巣を音楽を通じて表現したり、巣作りや求愛といた特定の行動の振動を把握することは、クモと意思疎通できることにつながるのです!


ハリーポッターのアラゴグの死をハグリッドが悲しむように、クモと心からの友達になれる日も来るかもしれませんね。

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おわりに

最後まで見ていただきありがとうございました!

気になったことや、解説してほしいニュースをコメントにいただけると励みになります!(こちらからスキやコメントができなくなっています🙇)


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