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【徹底解説】中国版「宇宙ステーション」完成?中国独自の宇宙開発状況とは。


宇宙開発を進めている場所として思い浮かぶのは、日本の「JAXA」やアメリカの「NASA」です。

または、近年、民間企業も参入しており、イーロンマスクの「スペースX」やジェフベゾスの「ブルー・オリジン」も有名でしょう!
(民間宇宙企業はこちらの記事👇)


実はお隣の国「中国」も、2021年6月に中国は宇宙飛行士3人を乗せた宇宙船「神舟12号」を打ち上げ、中国独自の宇宙ステーションへのドッキングに成功しています。

そこで今回は、今やアメリカに並ぶ大国「中国」の宇宙開発について解説していきます!

(ニュース本文はこちら👇)


中国の宇宙関連プロジェクトには、目的に合わせて名前が付けられてるものが多いので、主要なものをいくつか紹介していきます!

打ち上げロケット「長征ロケット」

中国の人工衛星打上げロケット。名称は中国共産党と国民党軍の戦いの際の「長征」に由来します。

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今まで数々の衛星を打ち上げており、2021年4月に打ち上げられた中国独自の大型宇宙ステーションの一部となる「天和」を軌道に乗せたのも「長征5号B」というロケットです。


月面探査「嫦娥(じょうが)計画」

2003年に始まった中国の月探査計画です。嫦娥とは、中国で月にちなむ女神の名前からきています。

2007年に「嫦娥1号」が「長征3A型」によって打ち上げられ、月の探査から始まりました。
2018年の「嫦娥4号」では月の裏側に世界で初めて着陸し、注目を集めました。

2020年には「嫦娥5号」が「長征5号」から打ち上げられ、世界では44年ぶりとなる月からサンプルを持ち帰ることに成功しました。

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有人宇宙船「神舟(しんしゅう)」

中国の有人宇宙船です。神舟は、神の船という意味です。

1992年に始まった有人宇宙飛行計画であり、2003年に「長征2号F」によって打ち上げらた「神舟5号」は中国初の有人飛行に成功し、世界でもソ連、アメリカに次ぎ、42年ぶり3カ国目の快挙となりました。

そして2021年6月の「神舟12号」は7回目の有人飛行となり、中国の宇宙ステーション「天宮」(後述)とのドッキングに成功しました。

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中国独自の宇宙ステーション「天宮計画」


中国の独自宇宙ステーション開発計画です。天宮は天帝の住む宮殿に由来する名称です。

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2011年より試作機の打ち上げが進められており、2021年に完成版の最初のモジュールである「天和」を「長征5B」によって打ち上げ、軌道に乗せています。


その後、「神舟12号」によって人間が乗り込むことにも成功しています。
完成は2022年とされており、国際宇宙ステーションが老朽化により、2025年以降に打ち切りの可能性が高いことから、中国が宇宙ステーションにおいては一歩リードすることになりそうです。



中国版GPS「北斗システム」


北斗衛星測位システムとも呼ばれ、地上の位置を測定するための衛星システムです。

そもそも測位システムの「GPS」はアメリカが軍事用に開発したシステムであり、これに依存しない新たな測位システムの構築を目指し各国が開発をはじめ、中国も1994年に北斗システムを始まりました。

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2000年から2007年にかけて行われた「北斗1号」では限定された地域で行われました。
その後始まった「北斗2号」では、35機の衛星が打ち上げられ、地球全体をカバーするシステムになりました。
そして、2018年に始まった「北斗3号」では、さらに精度を高め、北斗関連製品は120か国・地域に輸出され、1億人以上のユーザーにサービスを提供しています。


火星探査計画「天問」

火星探査ミッションで用いる探査機の名称です。宇宙創造伝説などへの疑問をつづった詩『天問』に由来します。

2021年2月に「天問1号」が打ち上げられ、5月には探査車が火星表面に着陸しました。これはNASAが2021年2月に成功して以来、世界で2番目の事例でした。

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世界初の量子衛星「墨子号」

衛星と地上の間で量子通信を実現するために開発された実験衛星です。

量子通信とは、量子の見られたら変わるという性質を利用したより暗号化力に優れているといわれている通信方法です。
(量子通信については👇)


そして量子衛星の「墨子号」を2016年に世界で初めて打ち上げており、この分野で世界をリードしています。

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これまで中国の宇宙開発状況をそれぞれ見てきました!

ロケット打ち上げ回数は、2018年と2019年にはアメリカを抜く世界1位となるほど、宇宙開発に力を入れています。

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宇宙開発は、今最も盛り上がっている国際競争であり、今後の中国のニュースを見ていくと世界のパワーバランスが見えてくるかもしれませんね!


おわりに

最後まで見ていただきありがとうございました!

気になったことや、解説してほしいニュースをコメントにいただけると励みになります!(こちらからスキやコメントができなくなっています🙇)



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