藤村聖子 Shoko Fujimura

俳優/脚本/1991年生まれ/兵庫県出身/お転婆な気にしいです。

藤村聖子 Shoko Fujimura

俳優/脚本/1991年生まれ/兵庫県出身/お転婆な気にしいです。

記事一覧

腹いせ

服を買い過ぎました。 罪悪感に苛まれながら、それを誤魔化すように今このnoteを書き始めたところです。 服をたくさん買って、ただただ「ストレス発散になったな」と思え…

先端と私の関係

私には昔から先端恐怖症的なところがあって、先の尖った物や刃物、角を見ると恐怖心でゾワゾワし、慌てて目を逸らしてしまうんです。 ただ「先端恐怖症的なところ」と書い…

あいつは性格が悪いらしい

「あの人は一見無愛想で怖いけど、話すと実はいい人だから」 事前にそう聞かされていた人と仕事で関わる機会があって、結果的にその人は私にとってただただ無愛想で怖い人…

これは完璧に恋愛の話

極端な2択を出してくる人って、怖いですよね。 例えば、【自分を大切にすること】と【相手を大切にすること】のどちらか1つだけを選ぶという考え方は、おそらく健全ではな…

沈黙を破りがち

本当はなんでもいい。なんだっていい。 でもこのままじゃいつまで経っても何も決まらないから、何か意見を言わなくてはと頑張って意見を言った結果、誰よりも【我の強い人…

安納芋と小豆のアイス最中

先日友人とご飯を食べました。 デザートのタイミングになって、メニューを見ていた私の目に飛び込んできたのは、他でもない「安納芋と小豆のアイス最中」でした。 名前か…

ちょっと暑すぎて何もできない

とにかく暑い。 暑すぎて物事をうまく考えられない日々が続いているので、はっきり言って今日は書くことがありません。 書くことがない、を書く。そういう日です。 ソク…

今世はどうやら猫にはなれない

結局のところ「好き」とか「嫌い」なんてのは相対的なものであると私は思っていて、たとえば最初からこの世に食べ物が一つしかなかったとしたら「好きな食べ物」や「嫌いな…

吊り革争奪戦

ちょっと聞いてください。 この前満員電車で、しかも吊り革に掴まっていないと立っていられないタイプの満員電車で、自分が持っていた吊り革から一瞬手を離した隙に、近く…

無限「逆に」沼

物事には常に二つ以上の側面があって、考え始めるといつだって何も決められないなあと思うわけです。 例えば、誰かの家にお呼ばれした際に「手土産は本当にいらないよ」と…

人生がつらいのはデフォルトだとして

思春期真っ只中だった14歳のある日、仲が良かった友人から「死にたい」とメールをもらったことがありました。 「生きているのがつらい、死にたい」 当時の私は「生きてい…

家族よりも家族

先日、親友に子どもが生まれました。 この歳になって「親友」などと言うのは照れくさい感じもありますが、彼女に関してはそれ以外にどうにも形容しようがないほど、誰がど…

私の冷蔵庫

18歳で上京したときに母が買ってくれた、自分の身長よりも小さな冷蔵庫を、私は14年間使っていました。 その冷蔵庫は、「1人より多くてもダメだし、少なくてもダメ」みた…

投票行って乾杯

白状すると、20代前半の私は選挙というものにあまり興味がありませんでした。 政治のことはよくわからないし、きっと私には関係ないし、私1人が投票に行ったところで何も変…

知らんぷりしたっていいじゃない

突然ですが、私注射がすごく苦手なんです。 まああまり得意な人はいないとも思うのですが、私の場合は毎回年甲斐もなく「痛い」と口に出しながら苦々しい顔をして、看護師…

涙は時に暴力的

数年前、友人が自分の身に起きたつらいことを努めて明るく、けれども一生懸命に話すのを数名で聞いていたとき、その中にいた別の友人が、突然誰よりも悲しそうに「つらかっ…

腹いせ

腹いせ

服を買い過ぎました。

罪悪感に苛まれながら、それを誤魔化すように今このnoteを書き始めたところです。
服をたくさん買って、ただただ「ストレス発散になったな」と思えるほどお金に余裕がある人生ではないので、こういうことをすると基本的には途轍もないサイズの「後悔」が押し寄せてくるのですが、それでも定期的にやってしまうのが私の良くないところです。

数年前にも、目まぐるしい日々の中である日突然「Nin

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先端と私の関係

先端と私の関係

私には昔から先端恐怖症的なところがあって、先の尖った物や刃物、角を見ると恐怖心でゾワゾワし、慌てて目を逸らしてしまうんです。

ただ「先端恐怖症的なところ」と書いたのには理由があって、つまり「先端恐怖症」ではないと思っているからなんですが、私の仮想先端恐怖症はどうやらちょっとばかり気まぐれなんですよね。

基本は先端が怖いのですが、気にならない時は全く気にならない。
ほら、めちゃくちゃ虫が嫌いなの

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あいつは性格が悪いらしい

あいつは性格が悪いらしい

「あの人は一見無愛想で怖いけど、話すと実はいい人だから」

事前にそう聞かされていた人と仕事で関わる機会があって、結果的にその人は私にとってただただ無愛想で怖い人だった、ということが最近ありました。
そして私はそれにがっかりしてしまったというか、ちょっとだけ悲しい気持ちになってしまったのです。

私はきっと「この人は実はいい人なんだ」と、勝手にその人に期待して、ハードルを上げてしまっていたのだろう

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これは完璧に恋愛の話

これは完璧に恋愛の話

極端な2択を出してくる人って、怖いですよね。

例えば、【自分を大切にすること】と【相手を大切にすること】のどちらか1つだけを選ぶという考え方は、おそらく健全ではないだろうと私は思っていて。

というか、どちらか一方を大切にすることによってもう一方が傷つく可能性があるなら、それは「大切にする」という方法自体を間違えている可能性があって、本来は【自分を大切にすることが結果的に相手を大切にすることにつ

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沈黙を破りがち

沈黙を破りがち

本当はなんでもいい。なんだっていい。
でもこのままじゃいつまで経っても何も決まらないから、何か意見を言わなくてはと頑張って意見を言った結果、誰よりも【我の強い人】になってしまうことがよくあります。

皆さんはないですか?

大抵の場合、誰かが意見を出したら他の人も言いやすい空気になるので、ファーストペンギンである私の仕事はそこで終わりのはずです。
でもそういう時に限って優しいと優しくないの間みたい

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安納芋と小豆のアイス最中

安納芋と小豆のアイス最中

先日友人とご飯を食べました。
デザートのタイミングになって、メニューを見ていた私の目に飛び込んできたのは、他でもない「安納芋と小豆のアイス最中」でした。

名前からしてとても美味しそう。
でも一つだけどうしても気になることがある。

これは、「安納芋」と「小豆のアイス」の最中なのか。
「安納芋と小豆のアイス」の最中なのか。
はたまた「安納芋」と「小豆」と「バニラアイス最中」なのか、一体どれなのだろ

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ちょっと暑すぎて何もできない

ちょっと暑すぎて何もできない

とにかく暑い。

暑すぎて物事をうまく考えられない日々が続いているので、はっきり言って今日は書くことがありません。

書くことがない、を書く。そういう日です。
ソクラテスみたいなこと言ってすみません。

できないことを「できない」と言えるようになったのは、一体いつからだろうと考えます。
暑すぎて考えられませんが、確か今よりももっと若くてプライドが高かった頃はできなかったような記憶があります。

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今世はどうやら猫にはなれない

今世はどうやら猫にはなれない

結局のところ「好き」とか「嫌い」なんてのは相対的なものであると私は思っていて、たとえば最初からこの世に食べ物が一つしかなかったとしたら「好きな食べ物」や「嫌いな食べ物」が生まれることがないのと同じように、もしもこの世に自分しか存在しなかったのなら、自分のことを嫌いにならずに済むんだろうなあと考えることがよくあります。

人によっては、人と関わるたびに自分のことを好きになれるタイプの人もいるとは思う

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吊り革争奪戦

吊り革争奪戦

ちょっと聞いてください。

この前満員電車で、しかも吊り革に掴まっていないと立っていられないタイプの満員電車で、自分が持っていた吊り革から一瞬手を離した隙に、近くに立っていた人にすかさずその吊り革を掴まれてしまったんです。
握力に限界がきて、ほんのちょっとだけ手をグーパーしたくて、それで手を離しただけのその一瞬の隙をつかれた形でした。

他の吊り革はもちろん空いておらず、私の満員電車の旅は途端にデ

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無限「逆に」沼

無限「逆に」沼

物事には常に二つ以上の側面があって、考え始めるといつだって何も決められないなあと思うわけです。

例えば、誰かの家にお呼ばれした際に「手土産は本当にいらないよ」と言われたとする。
とはいえ、まあ何かしら持って行こうかなと思うじゃないですか。
でも「逆に」手土産を持って行ったことで相手が気を遣ってしまって、こちらも何か出さなきゃ!と思ってしまう可能性がある。
そうなると本末転倒なので、やっぱり最初に

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人生がつらいのはデフォルトだとして

人生がつらいのはデフォルトだとして

思春期真っ只中だった14歳のある日、仲が良かった友人から「死にたい」とメールをもらったことがありました。

「生きているのがつらい、死にたい」

当時の私は「生きていたらきっと良いことがあるよ」などという非常に当たり障りのない励まし文句で、彼女の希死念慮を受け止めた、というより受け流したような記憶があります。

人間のメンタルブレイクなるものに初めて直面して、動揺した私がどうにかこうにか絞り出した

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家族よりも家族

家族よりも家族

先日、親友に子どもが生まれました。

この歳になって「親友」などと言うのは照れくさい感じもありますが、彼女に関してはそれ以外にどうにも形容しようがないほど、誰がどう見たって紛れもなく「親友」であるため、私としてもこの呼び名を認めざるを得ない、という照れ隠し的なややこしいことわりを入れておきます。

彼女と出会ったのは15歳で、そこから随分と長い間お互いにただの女友達をやってきました。
その間にはた

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私の冷蔵庫

私の冷蔵庫

18歳で上京したときに母が買ってくれた、自分の身長よりも小さな冷蔵庫を、私は14年間使っていました。

その冷蔵庫は、「1人より多くてもダメだし、少なくてもダメ」みたいな、まさに1人で暮らす人のためだけに作られたといった具合に、私の生活にもしっかりと馴染んでくれていました。

14年も使っていると、中板が割れてしまったり、なにが溢れたのかわからない汚れが固まったまま取れなくなってしまっていたりと、

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投票行って乾杯

投票行って乾杯

白状すると、20代前半の私は選挙というものにあまり興味がありませんでした。
政治のことはよくわからないし、きっと私には関係ないし、私1人が投票に行ったところで何も変わらないとぼんやりと思っていたからです。
それは確固たる意思を持って投票に行かないことを選択していたわけではなく、ただなんとなく、気が付いたらいつも終わっている、ぐらいのことでした。

毎日を生きるのに精一杯で余裕がなくて、「選挙に行こ

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知らんぷりしたっていいじゃない

知らんぷりしたっていいじゃない

突然ですが、私注射がすごく苦手なんです。

まああまり得意な人はいないとも思うのですが、私の場合は毎回年甲斐もなく「痛い」と口に出しながら苦々しい顔をして、看護師さんに「痛いねえ、もうちょっとだからね」と、子どもの患者さんに対していつも言っているであろうセリフを言わせてしまうぐらい苦手なんです。

加えて厄介なのは【腕に針を刺される瞬間から抜かれる瞬間までを、全てこの目で凝視しないと気が済まない】

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涙は時に暴力的

涙は時に暴力的

数年前、友人が自分の身に起きたつらいことを努めて明るく、けれども一生懸命に話すのを数名で聞いていたとき、その中にいた別の友人が、突然誰よりも悲しそうに「つらかったよね」と言って泣き始めました。

ちょっと待て、と私は思ったわけです。

その涙、今じゃないんじゃなかろうか。
少なくとも当事者が泣いていないこのタイミングで、ひっそりとではなく大層悲しそうに泣くなんて、もはや暴力的じゃないか。

身に起

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