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メキシコ

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人生の軸であるメキシコとスペイン語について。
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#メキシコ

誰もが弾ける「あの」思い出のピアノの曲がメキシコで○○の歌だった話

誰もが弾ける「あの」思い出のピアノの曲がメキシコで○○の歌だった話

「あなただけのレアな体験」。
そのタイトルを見た瞬間、何かが脳裏をよぎり、私はもう日本にはいなかった。私は、メキシコにいた。
いや、正確に言えば、私の記憶が、だが。

今から3か月ほど前のことである。
私は友人の結婚式に出席するためにメキシコに滞在していた。
詳しい内容は、下記の滞在日記を参考にしてほしい。

英語こそ話せるものの、スペイン語はまだ初心者であった私はメキシコ人の話し言葉が一切理解で

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メキシコ滞在記③ "メキシコの友人と今そこにあるつながり"

メキシコ滞在記③ "メキシコの友人と今そこにあるつながり"

「自分探しの旅の果てに、自分は落ちていない。」

だから意味がない。
私は大学生のころからそう聞かされ、そう信じ込んでいた。なぜだろう、「自分探し」って、その言葉自体使い古され、ヒッピー的な思想が、なんとなく好きではなかった。
だから、自分自身がまるで自分が疑っていた「バックパッカー」といった地位になったかのように、「メキシコ」という異国の土地で「自分探し」を結果的にすることになるとは、思ってもい

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メキシコ滞在期②

メキシコ滞在期②

私は15歳の時、10日間ニュージーランドに留学をしたことがある。
全校生徒から1人だけ選ばれる、名誉ある「無料」のチケットだった。
初めての留学ということもあり、極度の興奮と緊張と、なぜか湧き上がってくる「万能感」に胸を躍らせて、いざ旅発った。

8月の猛暑の中、冬を迎えていた南半球のニュージーランド、
Auckland空港に到着し、親善校へ移動。
私はそこで、「向日葵のような笑顔」、
その表現が

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Google上に存在しないお菓子の探求

Google上に存在しないお菓子の探求

4年前、私は、「運命のいたずら」と、邂逅してしまった。

「Googleのデータベース上に存在しないお菓子」に出会ってしまったのだ。

なんでもシェア・拡散され、ググれば得たい情報が見つかるこの時代に。

その出会いと同時に、私はGoogleの限界に気づく。
私が探し求めるその幻のお菓子は、無数にある写真の片隅に映っているだけでもいい。その名前が表示された記事を見つけるだけでもいい。だが、本当にそ

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メキシコ滞在記①"仕事を突然10日間休んでメキシコに来た話"

メキシコ滞在記①"仕事を突然10日間休んでメキシコに来た話"

美しかった。
英語が一切通じない、小さなメキシコの空港が。
私を迎え入れてくれる、友人の暖かい笑顔と開かれた両手が。
美しかった。
数十メートルに1店舗しかない、メキシコの街並みが。
道路の途中で放置された、山になった二つの土の塊が。
深夜も人が絶えない、小さなタコスの露店が。
キスを交わし合う幼いカップルと、小さな犬が。
美しかった。
私が今、メキシコにいる、という事象が。
ここまで私を導いてく

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