【全文公開】色づかいで人を見抜くカラー読心術
この度、2013年に出版した「色づかいで人を見抜く カラー読心術」を全文無料公開することにいたしました。
7年前に出版して以来多くの方に手に取っていただいた本書ですが、残念ながら出版元が倒産してしまい現在では書店やネットでも手に入れにくい状況になっています。
このまま内容を眠らせてしまうのはもったいなく思い、思い切って全文掲載を決めました。
掲載内容についてご留意いただきたいこと
●内容は2013年当時のものです。昔のランドセルは男の子は黒、女の子は赤、という暗黙の了解のようなものがありましたが、現在は紫や緑、ピンクなどカラフルなランドセルが当たり前になっているように、色への共通認識は時代とともに変化します。
●「辛口表現のほうがおもしろい」という当時の世の中の空気感に合わせてあえて13色の人のネガティブ面を強調して書いています。長所だけの人が世の中にいないように、短所があってこそすべての人がとても人間らしくて愛すべき人だと感じていただけると幸いです。
カラーと性格の相関図
▼カラータイプ®についてはこちらの動画でもお話ししています
決断タイプ
存在感抜群!華やかオーラで人を寄せつける主役タイプ
何事においてもパワフルなタイプです。情熱を持って打ち込むものがあれば、そのままの勢いで突き進みます。
その方法がかなり強引な手法でも、人から反対されても押し通す頑固さがあります。
創造タイプ
夢見るのが大好き!自分の感性を大事にするタイプ
自分の感性がフルに発揮できる場を求めて旅に出るタイプです。
楽しいことや夢見ることが大好き。非常にわがままである反面、自分の夢や理想に対して大変正直な人でもあります。
協調タイプ
人に寄り添える!奉仕の精神にあふれた心優しい謙遜タイプ
いつも人のことを気に欠けている心優しいタイプです。元気のない人やひとりぼっちの人を放っておけません。常に声をかけて気配りをします。また自分自身もいつも誰かと寄り添っていたいタイプです。
堅実タイプ
安心、安定を重視!地に足がついたしっかりタイプ
見た目も態度も安心感のあるタイプです。自分を節制できるため、社会のルールは守り、生活習慣も規則正しく守ります。常に人の評価、世間の評価が気になります。基本的に変化を嫌い、安定の中で暮らしたいと思っています。
白(決断タイプ+創造タイプ+協調タイプ+堅実タイプ)
▽見出し(クリックすると直接記事が読めます)
はじめに
黒のファッションを徹底して貫いたスティーブ・ジョブズ
『ピンク』一色の人の価値観は『黒』の対極
「カラー読心術」をお伝えすることができる理由
第1章 色には万人共通のメッセージが託されている
隠そうと思っても色のメッセージは伝わってしまう
「戦隊シリーズ」リーダーの色はいつも同じ色
政治家はなぜ『赤』のネクタイをつけたがるのか
警察官の『青』の制服の前では人はウソをつけない
白衣の医師だからこそ、命の宣言は受け入れられる
純白のウェディングドレスには隠された意味がある
裁判官の服が『黒』でなければいけない理由
高級化粧品のイメージの『紫』
古典的なライバルは、いつだって『赤』と『青』
万人受けする『水色』と敵をつくる『赤』
『黄色』と『黒』で安さを追求したドトール
『茶色』と『緑』で癒しを演出するスターバックス
第2章 身につける色にはその人の生き方が表われる
生き方が変わるとファッションも変わる
ファッションにはその人の生き様が見え隠れする
憎めないのび太くんの『黄色』のトレーナー
「ネクタイ」や「服」の色が登場人物の役割を示す
『グレー』での謝罪なら怒られない
勝負をかけるとき、嫌われたくないときとでは、選ぶ色が変わる
『白』ジャケット着用の人に会うときは、くすんだ色はNG
マゼンタを選ぶあの人は女心もちょっと複雑?
清色&白黒VS濁色&ベージュ、あなたはどちらのタイプ?
鮮やかな色を着ている人は主張が強い
年中パステルカラーのあの人は若さが売りのロマンチスト
暑い夏でも黒ずくめ?重要視されたい心が暗い色を選ぶ
シルバーは「理想」を追い、ゴールドは「成功」を望む
第3章 これが「カラー読心術」―基本13色を徹底解説
絶対に謝らない・人の意見を聞かない『黒』
「あなたは何様?」「私は女王様(俺様)!」の『赤』
がさつでうるさい、寂しがり屋の『オレンジ』
社会常識とは無縁な不思議ちゃん『紫』
自分は特別?気取っているんじゃないわよ『ターコイズ』
大きく口をあけて話す姿が子どもっぽい『黄色』
臆病なのを「ぼくって繊細?」と勘違い『グレー』
嫌われるのが怖い?気配り名人『水色』
いくつになっても頭の中は美と恋愛でいっぱい『ピンク』
今日もまた続く、ながーい説教話『茶色』
「賢い」「正しい」以外の価値観を教えてあげたい『青』
「とてもいい人」、でも実は「どうでもいい人?」の『緑』
あなたの正しさ、凡人の私はついていけません『白』
第4章 持っているモノの色から相手の心を読み解く【ビジネス編】
「カラー読心術」はすべてのコミュニケーションベース
「ビジネスでこう見られたい」を知りたければ「名刺入れ」を調べろ
「名刺入れ」がなければ「手帳」もしくは「パソコン」を見よ
「今日伝えたいメッセージ」は「ネクタイ」の色でわかる
「成功願望」を知りたければ「財布の色」を見ろ
「ほめて欲しいところ」を知りたければ「携帯電話の色」をチェック
「自己顕示欲」を知りたいなら「メガネの色」
「コミュニケーション方法」を知りたければ「ペンの色」に注目
「ビジネスパートナーへの願望」は「バッグの色」を見よ
「オシャレ度」を知りたいなら「傘」と「化粧ポーチ」
「隠された自分」を知りたければ「靴」を調べろ
「統一された色」を持つ人と「異なる色」を持つ人
第5章 持っているモノの色から相手の心を読み解く【恋愛結婚編】
気になる人の持ち物から、ホンネを読み取ろう
婚活パーティーで声を掛けられやすい色とは?
男性は『ピンク』をファッションに入れてみよう
結婚相手にピッタリの人を探すには?
結婚相手に求めるメッセージを知りたければ、バッグの色
結婚後いつも心配が絶えない色とは?
なかなか結婚できないあの人の「色」
デートの誘い方・行き先を考えるなら、「携帯の色」をチェック
第6章 色を上手に使って幸せと成功をつかみとろう
日常生活になりたい自分のカラーを取り入れる
プライベートとビジネスで使用する色を変えてみる
達成目標が明確な場合は、小物の色は1~2色に絞る
テキメンに効く!『黄色』のサプリメント
気になる色、遠ざけたい色でその人の気分がわかる
おわりに
はじめに
「いま、目の前にいる人の本音が知りたい・・・」
相手の本音や今日のメッセージを、何かで読み取ることができればと切実に願う瞬間がありますよね。ビジネスシーンでもプライベートでも。
例えば、絶対にはずしたくない交渉の場で相手はどう挑んでくるのか?
婚活パーティーで一目ぼれした彼女の恋愛観や結婚観はどんなものか?
今度の新人とどうコミュニケーションを図ったらいいのか?
そんな、相手に直接本音を聞けそうで聞けないときだからこその、とってもいい方法があるのです。
それは・・・
「相手の持っている色を見ろ!」です。
「えっ?」
もう一度、言いますね。
「相手の持っている色を見ろ!」です。間違いありません。
いま目の前に現れた相手のファッションや小物の色は、意識・無意識に関係なくその人が選びとった色。黙っていても、本心を隠していても、どうしても伝わってしまうのが色のメッセージなのです。
その色が持つ固有のメッセージを読み取るだけで、相手の本音や今日のメッセージに迫ることができるのです。
「でも、色の持つ固有のメッセージって言われても・・・?」
そうですね。では、まずご自身が選ぶ色で考えてみてください。ご自身がいつも好んで身につけている色があったり、この色は絶対無理といった拒否感の強い色があったりしませんか?
どんな人にも「好きな色・嫌いな色」ってありますよね。では、色の好き嫌いってどこから生まれてくるのでしょう。
実は、色には多くの人が同じ意味として受け取っている固有のメッセージがあるのです。そして、そのメッセージが自分に合うか合わないかを、その色の好き嫌いとして、私たちは感じています。
それでは、その具体的な例をご紹介しましょう。
黒のファッションを徹底して貫いたスティーブ・ジョブズ
例えば、『黒』という色には「威厳」や「カリスマ性」という固有のメッセージがあります。寡黙なのに存在感がある、どの色にも染まらない頑固なまでの個性があるのです。
その『黒』のファッションで強烈にブランドを世界に印象づけたのが、アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブス氏です。彼が商品のプレゼンテーションをするときには必ず『黒』のタートルネックにジーンズ、そしてスニーカーでした。そのスタイルを徹底して貫いた姿は、皆さんにも強い印象として残っているはずです。
考えてみれば、『黒』のタートルネックはファッションで言えば特に語るほどのこともない、ごくありふれた平凡なものと言えます。しかし、その『黒』もスティーブ・ジョブズ氏の手にかかると、『黒』の持つ固有のメッセージが最大限生かされ、まるで魔法のように輝き出します。
スティーブ・ジョブズ氏は、『黒』が持つ刺激的な側面である「秘密主義」や「悪魔的」といった要素をうまく使い、あの笑顔とプレゼン技術、そしてファッションスタイルで自己の主張を巧みに演出していたのです。また、彼の哲学者のような容貌もその効果をさらに強烈なものにしていました。
その結果、彼の存在は唯一無二のものになっていったのです。『黒』のタートルネックしか他に選択肢がない、それ以外の色は考えられないというほどのイメージの一致を貫くことで、アップル社の「Think Different」というメッセージを彼は発信し続けたのです。
『黒』はまた、強いイメージを打ち出すことができる反面、アップル社の商品を前にすると文字通り黒子に徹することができる色でもありました。
スティーブ・ジョブズ氏が商品を持つと、その商品の色が他の色に邪魔されることなく、『黒』を背景にくっきりと浮かび上がり、より美しく輝いて見えるのです。すべては計算し尽されたジョブズ氏の演出方法でしょう。
このように色が発している固有のメッセージを理解することで、自分のまわりの人の性格やその人の深層心理をも理解することができます。そうしたことがわかれば、うまくコミュニケーションをとることができそうですよね。
それを可能にするのが、この本で紹介する「カラー読心術」です。「カラー読心術」は相手が身につけている「色」からその人の心の中を読み取る方法です。
例えば、スティーブ・ジョブズ氏のように『黒』を積極的に身につけている人に対しては、どのように接するとうまく人間関係が結べるのでしょうか?
実は、『黒』を身につけている人は他人とのコミュニケーションをあまり重要視していません。なぜならば、『黒』の固有のメッセージは「独立心」「孤独」だからです。人と群れるのを良しとしない価値観の人に、満面の笑顔で「仲良くなりましょう」と呼びかけても反応しないのは目に見えています。
『黒』を身につけている人に気に入ってもらいたいのであれば、最初から相手の考え方をきちんと受け止め、意に添うように相手を立ててあげましょう。
そうすれば、きっとその「孤独」の表情が緩んで、あなたに好感を持ってくれるでしょう。つまり、「そんな一匹狼的なところがかっこいい!ちょっと憧れてしまいます」という態度で接するくらいがちょうどいいのです。
『ピンク』一色の人の価値観は『黒』の対極
一方で、小物や洋服が『ピンク』一色の人も、あなたのまわりに1人はいませんか?実は、『ピンク』の人間関係への価値観や考え方は『黒』の対極にあると言えます。
なぜなら『ピンク』を身につけている人は、他人とのコミュニケーションを最も重要視しています。『ピンク』の固有のメッセージは「優しさ」や「恋愛」。自分も優しさや愛情を周囲に注ぐ代わりに、自分自身をお姫様や王子様として扱ってもらうことに大きな価値を置いている人なのです。
例えば、女優の安めぐみさん。彼女は『ピンク』のイメージがとても強い人ですね。やわらかくて優しい笑顔、声もファッションもとっても甘くてなんだかフワフワとした空気に包まれているような雰囲気です。そして、誰に対しても「優しく」接するイメージがありますね。献身的な愛情をたっぷり注いでいるような、相手に「僕のこと好きなの?」と誤解させてしまうような、そんなタイプです。
現在はご存知のようにご結婚されていますが、男性が結婚したいと思うランキングナンバーワンに選ばれた理由もわかります。
しかし、『ピンク』の優しさには、打算的な優しさの意味合いもあります。自分が優しく接した分だけ、相手にも優しさを要求するのです。
そういえば、安めぐみさんも、あの優しい笑顔とやわらかい雰囲気にもかかわらず「本当の心の中は何を考えているかわからない」とか「顔は笑っているけれども眼は笑っていない」「ヒロインぶっている」などと言われることがあるようですが、それは『ピンク』という色が持つ固有のイメージにそういった意味合いもあるからです。
そんな人に、『黒』を身につけている人をほめるように「生き方がかっこいいですね!」とか「もっと自立したら?」といったメッセージを送っても、笑って聞き流されるだけです。『ピンク』の人は、他人と愛情を確かめ合いながらコミュニケーションを深めていくタイプだからです。
『ピンク』を身につけている人に好かれたいのであれば、ときにありがた迷惑になってしまうような「優しい」心遣いに対して「○○ちゃんは本当に優しいね」と、きちんと口に出して答えてあげることです。そういうことを積み重ねていけば、いつの間にか、あなたのファンになってくれるかもしれません。
このように、その人が選んでいる色を分析することによって、性格や行動パターンまでわかってしまうのです。まさに「色は口ほどにモノを言う」ということでしょう。色から受け取るメッセージを利用して他人の心を読み、そしてコミュニケーションに活かす手法が「カラー読心術」です。
「カラー読心術」をお伝えすることができる理由
さて、では私がどうしてこのような「カラー読心術」をお伝えすることができるのでしょう。簡単に自己紹介をさせていただきますね。
私はこのカラーの仕事に10年以上関わってきました。
大学卒業後は社長秘書などを経て、ドイツで1年、中国で3年の海外生活を送り、西洋と東洋の色彩感覚を磨きました。
帰国後、色彩学全般を習得し、現在は色彩舎という会社を設立して、色を活用した実践で使える企業研修やセミナーを行なっています。
また同時に、色彩心理学を追求したカラータイプマップによる診断システムを開発し、いまではカラーで自己分析からコミュニケーションまでを学べるインストラクター養成講座を開催しています。
日本以外の国に住むことで色彩に関してグローバルな視点を持つことができました。お国柄によって違う色の捉え方。しかし、反対に国を超えて共通する色の持つメッセージも強く感じました。そのときの生きた経験が、いまのカラービジネスコンサルタントの仕事にとても役に立っています。
私はこのカラービジネスを通じて、これまでに1万人以上の性格分析をしてきました。いまでは、ひと目見ただけで、相手が本当は隠しておきたいような心の内が色を通して見えてきます。
あなたも「カラー読心術」を活用すれば、とてもいいコミュニケーション力がつくはずですよ。
「あの人の胸の内を知りたい!」
そのために、さぁ、どうぞ。
「あの人とうまくいかない・・・」
そんな悩みも消えていくはずです。
では、さっそくレッスンを始めていきましょう。
第1章 色には万人共通のメッセージが託されている
隠そうと思っても色のメッセージは伝わってしまう
私たちが色を選ぶとき、何を基準にどう選んでいるのでしょうか?
なんとなく手に取ってしまう色には無意識の心の動きや感情が反映されています。また、意識的に選ぶ色にはそのメッセージを上手く使いたいという願望が働いているのです。
仮にいま、あなたが洋服売場にいて、店内をゆっくり歩いているとしましょう。
そのとき、
「なんとなくこの色は好きじゃないな・・・」
と感じる色もあれば、
「この色を着ていると、なんだか気分がウキウキしてくる!」
という色もあると思います。
なぜそのように感じるのかというと、自分の心が色に表れているからです。自分の心が目に見えるカタチで外に出たものが色であり、人はどうしても自分の心の状態が望む色を選んでしまうものなのです。
ですから、その人が身につけているファッションを見れば、その人の心理状態がわかります。逆に言えば、色の持つメッセージを意識的に使って、あなたの気持ちを相手に伝えることもできるのです。
実際、私はよく初対面の人から、「なぜそんなにも私の性格や行動パターンがわかるのですか」と驚かれることがあります。
それは、目の前にいる人の心が色となって私に伝わっているからなのです。隠そうと思っても身につけている色のメッセージは相手に伝わってしまいます。それを読み取るのが「カラー読心術」です。
「戦隊シリーズ」リーダーの色はいつも同じ色
私たちが色に関して共通の認識を持っているというわかりやすい例をご紹介しましょう。それは、皆さんもよくご存知の「戦隊シリーズ」の戦士たちです。
戦隊シリーズとは、戦隊に所属している戦士たちが、協力し合って世界の平和を守るために巨大な悪の組織と戦う特撮番組のことです。あなたも幼いころ、夢中になってTVを見ていませんでしたか?
シリーズの回が重ねられることによって、戦士たちの色も増えてきましたが、1975年に放映された『秘密戦隊ゴレンジャー』では『赤』『青』『黄色』『緑』『ピンク』の5色に役柄が色分けされ、キャラクターが設定されていました。戦隊シリーズの色を思い浮かべれば、誰もがこの色の戦士は、こういう役割を担うはずだということが自然とわかるのです。
『赤』はご存知のようにリーダーの色です。目立ちたがりで、慎重さに欠けるところがあるものの、行動力があって他のメンバーを引っ張るというイメージがありますよね。そんな行動的で突拍子もない『赤』を抑える役柄を演じるのが、冷静沈着で常識的な『青』の戦士や『緑』の戦士です。
一方、戦隊のムードメーカーの役どころは『黄色』の戦士。自分の置かれた状況を無視してKY的な役柄を演じることが多いのですが、その分、みんなから好かれている愛されキャラです。そして、戦隊の紅一点である『ピンク』は『赤』の彼女になるヒロインとして描かれています。
このように色と役柄をマッチさせて、演じ分けたのが戦隊シリーズの大きな特徴です。その後の戦隊シリーズが、色分けされた基本的な役柄を踏襲し続けたというのも、私たちがそれぞれの「色」に対して共通のイメージを持っていることを裏付けています。つまり『赤』は、私たちが『赤』に対して持っている共通のイメージがあるゆえに、リーダーの色として採用されている、というわけです。
政治家はなぜ『赤』のネクタイをつけたがるのか
先ほども触れましたが、『赤』は目立ちたがりで慎重さに欠けるけれども、行動力があって他のメンバーを引っ張るリーダータイプ。実際に皆さんのまわりにも『赤』を何かと身につけている人は、そんなタイプだったりしませんか?
以前、私が出会った方で、こんな方がいらっしゃいました。
その方は、身につけている小物がすべて『赤』という方です。ワンピースこそシンプルな『グレー』でしたが、ネックレスから靴まですべてが『赤』。カバンから取り出した携帯電話や手帳、ペンケースまですべてが『真っ赤』です。それはもう見ていて気持ちがいいほどの『赤』のオンパレードです。
『赤』は自分が表に出て目立ちたい人が持ちたがる色です。例えば、沢尻エリカさん、米倉涼子さんのような方です。
その方は、ダンスのインストラクターをされている方でしたから、目立つのが大好き。自然と立ち位置が自分中心になってしまうようですね。そして、行動や発言のすべてが、ハッキリとしていてウラオモテがない性格でした。
他に『赤』をよく身につけている人と言えば、リーダーシップや決断力を要求される政治家です。テレビの討論会などでもよく赤いネクタイをしていますよね。
最近では「リーダーシップを表すのは『赤』といったわかりやすい法則が浸透してしまったため、ほとんどの政治家がTPOに関係なく、『赤』のネクタイをつけているケースが多いのですが、こうなるとリーダーになりたいという自己主張の強い人ばかりで、見ているほうとしては少々うんざりしてしまうものです。本当は、『赤』を使うのも、ここぞ、という勝負時に留めておいたほうが無難なのですけれどもね。
ところで、なぜ政治家が『赤』のネクタイを着用するように至ったのかと言えば、アメリカ大統領選にそのルーツがあります。
アメリカ大統領選では、大統領候補同士のテレビでのディベートが有名です。このディベートにJ・F・ケネディ大統領は、白黒テレビであったにもかかわらず濃紺のスーツに『赤』のネクタイを着用し、若さをアピールしたと言われています。
議論の相手であったニクソンは、このときケネディが着用していた押し出しの強い『赤』の存在感によって差をつけられてしまったのです。このテレビ・ディベートの後、ケネディが優勢になったのは、言うまでもありません。
警察官の『青』の制服の前では人はウソをつけない
また、先ほどの戦隊シリーズのサブリーダーの色としておなじみの『青』。この色からは「冷静」「常識的」「ストイック」といったメッセージが発信されています。
イメージで言えば、2006年のトリノオリンピックで金メダルを取ったプロフィギュアスケーターの荒川静香さん。洗練された美しいイナバウアーの演技と、その鮮やかな青と水色の美しい衣装で世界中を魅了しましたが、インタビューに答える姿は「冷静」で「真面目」そのもの。荒川さんの前では、おふざけは御法度。いい加減な態度でふざけたことを言ったら、怒られてしまいそうです。
実は『青』という色は、社会的なルールや常識を重視するという心理的なイメージがあるだけでなく、相手にそれを強制させるイメージもあります。
では、そう感じさせるものには、何があるでしょうか?
そうです、警察官の制服の色です。
日本の警察官の制服は『紺』ですよね。しかも『黒』に限りなく近い『濃紺』です。「ルールを守れ」と迫られているようで、この制服の前では、どんな言い訳も通用しない気がします。
もちろん、ウソをつこうと思っても、相手が正しいことを言っているという気がするので、こちらのウソが見破られるような気になります。警察官がウソをついていても、見破るのはなかなか難しそうに感じます。
では、仮に警察官の制服の色が『赤』だったら・・・どうでしょうか?
ちょっと冷静に話し合うことは不可能でしょう。逆に相手にケンカを売ってしまうような言動になって、まとまる話もまとまらなくなってしまいます。『黄色』というのもちょっと軽すぎるし、『ピンク』だと相手になめられそうです。警察官は秩序を維持するという仕事を担っているからこそ、『青』の服装をしているのです。
ところで、皆さんのまわりにも『青』を好んで身につけている人がいますよね。そういった方は、おそらくストイックなタイプで見た目もやせていることが多いと思います。『青』を身につけている人で過剰に太っている人をあまり見かけたことがありません。実は、色というのはその人の体系にも影響するものなのです。
白衣の医師だからこそ、命の宣言は受け入れられる
皆さんは『白』を見ると、どんなイメージが浮かんでくるでしょうか?
「清潔感」「潔白」「無垢」・・・、なんだか「清く」「正しく」「美しく」というフレーズが思い浮かんでくるような気がしますよね。まさに『白』から読み取れるメッセージはその通り。
『白』は一見すると何物でも受け入れるような感じのする色ですが、実際には、意見を受け入れているように見えて、その実、自分の意見には一貫したポリシーがあり、信念を貫くという面があります。すべての色を『真っ白』に塗り替えてしまう、そうした強い力もあるのです。
もう1つは、「理想が高い」というイメージです。
『白』には潔癖なほど完璧を追求するイメージがあります。「意志強固」を表す側面を持つ『白』のファッションを普段から好んで着ている人は、「妥協をしない潔癖な人」という印象を周囲からは持たれていることでしょう。
ところで『白』のファッションと言えば、医師が着ている白衣。私たちが白衣を着た医師から受けるイメージは、こちらの意見を聞いてくれてはいるが、感情に左右されない、冒してはいけない絶対的な存在、というものではないでしょうか。
仮にあなたが、医師から死の宣告をされたとしても、従わざるを得ないような気持ちになるのは、医師が『白』をまとっているからです。この意見は曲げることができないし、神聖なご神託を受けた気分になってしまうでしょう。
これも『白』の持っている「感情に左右されない」という心理効果がなせるワザなのです。
純白のウェディングドレスには隠された意味がある
『白』と言われて思い浮かぶファッションと言えば、そう、純白のウェディングドレスですね。
純粋さやピュアな心を表すと言われているウェディングドレスですが、相手の色に染まるという純粋さだけに目を奪われてはいけません。裏で本当の意味を隠しているのが『白』なのですから・・・。
本心を隠す『白』。それが純白のウェディングドレスなのです。
そのため、新婦の本心は純白のウェディングドレスからははかり知ることができません。むしろ、新婦の本心を探りたいのであれば、お色直しのドレスの色に注目すべきなのです。
もし、お色直しのドレスの色が『赤』であれば、新郎は亭主関白になることをあきらめたほうがいいかもしれません。
なぜならば、『赤』は「自分が主人公」の色。多かれ少なかれ、新婦のわがままに振り回されることになるに違いありませんから。もっとも、それも1つの幸せの形と言えばそうですが・・・。
仮にドレスの色が『ピンク』だったとしたら、新郎はいつまでも新婦を女性として扱い、記念日には必ず2人でお祝いするというようなことを大切にしないといけませんね。また、少しすねて可愛い甘えも、新郎を困らせるほどの嫉妬に変わる場合もありますからご注意を。
『ピンク』のドレスを選ぶ新婦は、式場選びからご招待する人のリストアップまで、そのプロセスをとても楽しみながらその日を迎えます。そして、結婚式が終わってハネムーンから帰ってきても、まだまだその余韻を残して楽しみます。2人で撮ったリゾートでの写真を大きく引き伸ばして新居のリビングに飾ることも忘れません。
いつまでも夢を見ていたい、そんなロマンチックな乙女心を持ち続けている人なのです。
このようにお色直しのドレスの色を見ることによって、新婦の本音がわかってしまうのです。ぜひ、第3章のカラー別の特徴を参考にチェックしてみてくださいね。
裁判官の服が『黒』でなければいけない理由
『黒』という色には、どんなイメージがありますか?
あなたの近くにいる『黒』の洋服ばかりを好んで着ているあの人・・・。「独立心」が旺盛で、どこか「近寄りがたい」。そんなイメージがありませんか?
『黒』という色をプライベートでよく着ている有名人といえば、イチロー選手。彼はいつも自分の仕事に完璧を求めますし、まわりにもパーフェクトを要求します。
だからこそ、本当にすごい実力を発揮する人ですが、一緒にいると疲れてしまいそうなタイプでもあります。くだらない冗談には付き合ってもらえなさそうですし、付き合いも悪そうです。
また、集中しているときには、ピリピリとした空気をまわりに振りまいて、ちょっと近寄りがたい・・・。『黒』にはそんなイメージがあります。
さて、この『黒』のファッションに身を包んで仕事をしている人と言えば、裁判官です。テレビで裁判所内が紹介されることがありますが、さすがに『黒』一色だと見るからに威厳を感じますよね。
裁判官が『黒』の服を着ている理由はそれだけではありません。
裁判官の判断は法律以外の他者からの命令や金銭的なものに左右されることがないという強いメッセージとして『黒』を着用しているのです。さらには、パーフェクトで議論の余地がない『黒』い服を着た裁判官に諭される心理的効果も大きいでしょう。被告人に罪の大きさを自覚させるには、『黒』が一番なのです。
では、裁判官が『黄色』の服を着ていたら・・・、裁判が軽すぎるものになってしまいます。まったく重みがなくなってしまい、被告人は裁判官の話を聞かなくなってしまうでしょう。判決に重みがなくなってしまうので、罪の重さも十分に自覚できないに違いに違いありません。
自分たちが発する意見は、絶対であるがゆえに、裁判官は『黒』の服を着ているのです。
高級化粧品のイメージの『紫』
『紫』という色に、皆さんはどんなイメージを抱きますか?
「魅惑的」「ミステリアス」「浮世離れ」・・・。どれにしても、ちょっと常識的ではないイメージを抱かれる方も多いと思います。また、不思議でつかみどころのない神秘的な色、妖艶な色として感じる方も多いのではないでしょうか。『紫』には、日常性よりも非日常性を表現している色という共通したイメージが私たちにはあります。
芸能人で『紫』をよく着ている人と言えば美輪明宏さんが思い浮かびますね。あの独特なヘアースタイル、ファッション、雰囲気。どれをとっても徹底した美意識を感じます。存在そのものが「生きた芸術」という感じですね。そこから読み取れるのは、人が決して真似できないほどの美に対する執着心とこだわりです。
そして、世の中をよく見てみてください。日常の生活用品を扱っているショップには『紫』の露出が少ないことに気がつくと思います。
例えば、家族みんなで行くファミリーレストランの内装の色には、まず『紫』は使用されていないはずです。マグカップ、プレートなどの色には、『紫』とは程遠い、一般的な『ベージュ』や『白』、『茶色』などが使用されることが多いですね。
『紫』は、あまりにも「こだわり」と「個性」を主張する色なので、日常使うものや健全な場所にはふさわしくないのです。それはやはり、『紫』が「精神性重視」「美意識」といった俗世とは一線を画す価値観を表す色だからです。
こんな風に『紫』という色は、非日常性を表現します。ですから、携帯電話や家電など日常的に使用するものを扱っているメーカーは『紫』をコーポレートカラーに選びにくいのです。
では、どんな業界が『紫』を多用しているか、皆さんはご存知でしょうか?
そうです。化粧品業界です。
『紫』は女性的であり、昔から高貴で高級なイメージがあります。だからこそ、高級化粧品の色として『紫』が多用されやすいのです。『紫』の容器の美しさには思わずうっとりしてしまいます。
『紫』を使用すると、『紫』が持っている心理的なイメージが発揮されて美容液であれなんであれ、とても効果がありそうな気がしてくるのです。化粧品業界と『紫』は非常に相性が良いと言えるでしょう。
そして、高嶺の花のイメージを表現できるのが『紫』。「特別感」や「この世のものとは思えない」ほど美しいものには、ミステリアスな『紫』がピッタリきます。
古典的なライバルは、いつだって『赤』と『青』
前述した戦隊ものの役割分担のように、「色」にもライバル関係を表すものがあります。
例えば、『赤』と『青』。日本では子どものころから、『赤』は女の子の色、『青』は男の子の色、というのが定着しています。対になっている関係を色で表しているのですね。
戦隊シリーズで紹介したときには、『赤』は行動的なおっちょこちょいタイプ、『青』は冷静だけど面白みに欠けるタイプとお伝えしました。
この2つの色は協力し合えばベストパートナーになれる色なのですが、実はライバル関係を表す色でもあるのです。
つまり、ある業界でコーポレートカラーが『赤』と『青』の会社は、ライバル関係にあると見てよいということです。
例えば、銀行業界。三菱東京UFJ銀行のコーポレートカラーは『赤』です。一方で、みずほ銀行のコーポレートカラーは『青』です。
航空業界も同じで日本航空(JAL)のコーポレートカラーが『赤』であれば、後発の全日本空輸(ANA)は『青』を選ぶ、といった具合です。
一方が『赤』を選ぶと、もう一方のライバルは、必ず『青』。このような色の対がつい先ごろまでコーポレートカラーの王道だったのです。
Facebookの『青』とmixiの『オレンジ』
インターネットで企業のホームページを見ていると、『青』を多用しているところをよく見かけます。
なぜ多くの企業が『青』を使うのでしょうか?
なぜなら、「常識」よりも「個性」や「楽しさ」を優先する『紫』や『黄色』などの色よりも、『青』がビジネスにふさわしい「信用」を表現できる色だからです。仕事をする上で、大企業は特にですが「信用」や「正確さ」がとても重要視されます。
例えば、電気機器メーカーのパナソニックやIBMなどは、「信用」や「正確さ」を表す『青』が、まさに企業メッセージを発信する際にピッタリの色なのです。
他にも金融機関や士業、NPO法人なども「信用」や「正確さ」が何より重要なメッセージなので、戦略的に『青』を使うことが多くなっています。こうした心理効果から、『青』をコーポレートカラーに取り入れる企業が非常に多いのです。
また、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)のFacebookのカラーは『青』です。SNSという新しいビジネススタイルにも、あえてFacebookは『青』を使っています。前述したように『青』は「信用」や「正確さ」「誠実さ」を表す色。登録画面が『青』なので、ウソを書くことがなかなか難しいという心理効果があるのです。まさに、実名で情報をやり取りするFacebookにふさわしい色と言えるでしょう。
一方で、同じSNSであるmixiのカラーは『オレンジ』です。Facebookと異なり、ニックネームで気軽に書き込みを行うことができる親しみやすさ、楽しい感じがあります。仲間意識や社交性を感じさせる『オレンジ』がコミュニティをつくるワクワク感につながっているのです。
また、日記や写真を投稿するという行為が『オレンジ』ととても相性がいいのです。『オレンジ』には「陽気」「社交性」「おせっかい」「気取らない」というキーワードがあります。mixiは日々のことをつづり、自分の興味のあることや自分の大切な人を紹介したりするツールです。『オレンジ』は親しみやすく、どこまでもコミュニケーションをとる色であるということが言えるでしょう。
同じSNSの企業でも、打ち出し方を何にするかで選ぶ色も変わってくるという典型的な例ですね。
万人受けする『水色』と敵をつくる『赤』
色にもそれぞれ好き嫌いがありますよね。私が代表を務めるカラータイプインストラクター協会で、1000人に「一番嫌いな色は何か?」というアンケートを取ったところ、『水色』と答える人がとても少ないことがわかりました。
他の色が、好きな色にも嫌いな色にも選ばれてしまうのに対して、『水色』は嫌いな色に選ばれることがあまりないのです。つまり、『水色』は万人受けする、マイナスイメージの少ない色だと言えるでしょう。
この『水色』を効果的に使っている企業がヤフーです。ヤフージャパンのヤフーのロゴは『赤』ですが、サイト全体は『薄い水色』で統一されています。ちなみにアメリカのヤフーでは、ヤフーのロゴは『紫』で、サイト全体は日本よりもさらに『薄い水色』で統一しています。
『水色』は、いつも見上げる空の色。それ自体に安心感や安堵感があります。そのため『水色』は毎日見ていても疲れません。なぜならば、闘争心をかき立てるような刺激的な色ではないからです。
ポータルサイトは、より多くの人が利用することによって成り立っているところもあります。だから、人によって好き嫌いのある色ではなく、万人が少なくとも嫌わない『水色』をホームページのカラーにしているのでしょう。
このように、『水色』は闘争心をかき立てない色ですが、逆に闘争心をかき立てる色もあります。それは『赤』です。実は、この『赤』をメインとしているのが楽天です。『赤』を見たら楽天というイメージがありますが、『赤』というのは文字通り「血が騒ぐ」けんかっ早い刺激的な色です。
また、『赤』は配色によっては「安い!」「激安!」というイメージをつくることができ、買いたいという気持ちにさせる色でもあります。安売りセールでの赤文字は定番色と言ってもいいでしょう。
楽天のコンセプトは、「前進」や「スピード」という言葉が使われていますが、そうした言葉をすべてひっくるめて体現する色が『赤』なのです。
ただし、『赤』は好きな人と嫌いな人を分ける色でもあります。ヤフーの『水色』と違って万人受けする色ではありません。『赤』を使っているために、楽天をなんとなく好きでよく利用する人と、なんとなく嫌いであまり利用しない人とに、分かれているのではないかと思います。
そこが『水色』との大きな違いですが、目的があって何かを購入したい、お得なものはないだろうか、という人にはピンポイントに響いてくる色であることは間違いありません。
『黄色』と『黒』で安さを追求したドトール
ホームページに限らず、色によってお客様を選別することもできます。企業は意図的にそれを使い分けています。
例えば、同じコーヒーチェーンでもターゲットとする顧客が異なる2つの会社があります。1つは、ドトールコーヒー。もう1つは、スターバックスコーヒーです。
ドトールコーヒーは、店舗の看板に『黄色』と『黒』を使用しています。『黄色』と『黒』は、非常に主張の強い配色です。遠方から見て、最も視認性が高いことから警戒標識にも用いられているほどです。
高級感のイメージがある『黒』ですが、『黄色』との組み合わせになると、突然、毒っけを帯びた刺激的な配色になります。この配色は、遠くからでも見つけることができる誘目性の高さから、色とりどりの看板がある駅前でも見つけやすいという効果があります。ドトールはどんな駅に降り立っても、ちょっと目を凝らせば瞬時に見つかりますから、すぐに立ち寄ることができますよね。
とは言え、ドトールコーヒーでは落ち着いてコーヒーを飲むといった気分になれない人も多いのではないでしょうか。落ち着くというよりも、サッと入って、サッと飲んで帰るのがふさわしい。これも、色からくる心理的なイメージがそうさせているのです。
もともと、ドトールコーヒーの店舗コンセプトは、立ち飲み150円コーヒーの店。懐具合が気になるビジネスマンがコーヒーを気軽に楽しめるように、手ごろな価格を追求したコーヒーチェーン店です。
ドトールコーヒーは、立ち飲みを基本的なスタイルとしてスタートしたわけですから、『黄色』と『黒』という配色が合っているのです。
『茶色』と『緑』で癒しを演出するスターバックス
では、スターバックスはどうでしょう。スターバックスは、もともとコーヒー豆の焙煎メーカーとしてスタートしました。そのころは、コーポレートカラーも『茶色』一色でした。
『茶色』には「堅実」というメッセージがあり、また「品質重視」というメッセージも発信しています。顧客も消費者ではなく、コーヒー豆の卸会社に販売していたり、コーヒー店に販売したりしていました。それが、あるときからコーヒーを店頭販売するようになり、いまのようなコーヒーチェーン店へと成長するなかで『緑』を加えていったのです。
スターバックスと言えば、ゆったりとしたソファや落ち着いた照明など、長居したくなるようなインテリアが特徴です。お客様も落ち着きを求めてくる人が多く、座り心地の良い椅子に腰掛けて、パソコンを広げて仕事をしたい。そんなコンセプトを落ち着きの『茶』と癒しの『緑』の内装で表現しているのです。
第2章 身につける色にはその人の生き方が表われる
生き方が変わるとファッションも変わる
ファッションには、その人の性格、考え方、価値観、行動パターンが、知らず知らずのうちに表れています。
女優の高木美保さんはライフスタイルが大きく変わったことでファッションが激変しました。芸能界で華やかなスポットライトを浴びていたのに、突如都心から離れ、食の安全を考え、農業を始めました。
都会に住んでいて仕事をしていたころは、その端正なお顔だちに『黒』などの洗練された都会的なファッションが似合うタイプでした。ですが、田舎に移り住むようになってからは、都会的な『黒』を脱ぎ捨て、ナチュラル系のファッションを身にまとうようになりました。
このように、生き方が変わればファッションもおのずと変わるのです。だからこそ、ファッションの変化を見れば、その人の考え方が変わったこともわかるのです。
仕事一辺倒で、オシャレには無縁、実用的で堅実な『茶色』のジャケットやビジネスバッグを身につけていた女性が、突然、『ピンク』のシャツや『ピンク』の携帯電話などを持ち始めたら、まず恋愛中か、もしくは恋愛に目覚めていると見て間違いないでしょう。
特に女性が、これまで持たなかった『ピンク』を持ち始めた場合は、素直に自分の中にある女性性を認めている証拠です。
一方で、色を意図的に変えている人もいます。
弁護士の橋下徹さんは、立場によっていろを見事に使い分けています。テレビで弁護士として活躍していたときは、茶髪に『茶色』のサングラス。
茶髪は、『茶色』にではなく、髪を染めるという信頼ある職に就く人があまりやらない行為というところに意味があったわけですが、マスコミによって、「茶髪の風雲児」というキャッチフレーズがつけれられていたのもそのころです。真面目で実直なイメージの弁護士像を覆した個性的で異端児的なスタイルでした。
ところが2008年、一転して大阪府知事選へ出馬。このときに採用した色が『黄色』でした。『黄色』はご存知の通り、ユーモアやフレンドリーを表現する色になります。『黄色』を前面に出して、頭の固い政治家とは違うぞ、というメッセージをアピールしていたのです。
そして、2011年には大阪都構想を掲げて大阪市長選に出馬。このときは選挙ポスターにフレッシュな『黄緑』を採用。ネクタイは『水色』や『グレー』など協調性のある色を選択していたのです。
このように『色』を意図的に変えることで、自分を常に優位な状態に持っていく人もいるのです。
ファッションにはその人の生き様が見え隠れする
先ほどもお話ししたように、その人の性格や行動パターンを把握したいと思えば、まずはファッションチェックです。ファッションは、その人の生き様そのものを表している、と言っても過言ではないでしょう。
「まいう~」などと、グルメ番組で独特の個性を発揮しているグルメレポーターの石塚英彦さん。おなじみのオーバーオールに『オレンジ』のTシャツ姿がよくお似合いです。
おそらく、彼はこの『オレンジ』をとても意識して着ています。『オレンジ』には人を引き寄せる明るさ、愉しさがあります。「僕と一緒に楽しもうよ」「おいしいよ」というメッセージを発信しているのです。
ちょっと話が飛躍しますが、独立したてのペンションオーナーって、皆さん同じ格好をしていると感じたことはありませんか?頭にバンダナを巻いて、『ベージュ』や『モスグリーン』などのファッションをしている人が驚くほど多いですよね。
これは、山の中にある自然の色をファッションで再現しているのです。まさか山の中にあるペンションのオーナーで、スーツを着こなしている人はいないでしょう。
一方で、都会のど真ん中に住む人はどうでしょうか?六本木界隈で仕事をしている人は『黒』いスーツをビシッと着こなし、バリバリと仕事をしている人が多いはず。逆に『ベージュ』や『モスグリーン』などのナチュラルファッションをしている人はとても少ないですね。
つまり、その人が選ぶファッションをや小物には、その人がどういう生き方を望んでいるのか、本人が自覚しているしていないにかかわらず反映されたものであり、その人のこだわりや価値観、性格、行動パターンがすべて含まれていると言えるのです。
憎めないのび太くんの『黄色』のトレーナー
皆さんもご存知の「ドラえもん」。これも配役が分かれていますよね。
『黄色』のトレーナーがトレードマークののび太くんは、ストーリーの道化役。勉強したくなかったら寝ちゃうし、ドジでマイペースだけど憎めない、そんなタイプです。
『黄色』には人の懐にすっと入れる「可愛げ」の意味合いもあります。ほかの色を身につけていれば怒られてしまいそうな場合でも、『黄色』のトレーナーののび太くんなら「まぁ、仕方がないか」とまわりが許してしまいます。
図らずも、のび太くんのサポート役になっているドラえもんは、『水色』。自分は前に出ないというサポートタイプの色です。いつも文句は言っているけれど、必要とされる嬉しさをドラえもんは感じています。
『ピンク』はしずかちゃん。誰にでも優しくて八方美人なタイプです。アイドルにふさわしい色ですよね。
ジャイアンは『オレンジ』。人の迷惑を顧みずに自分中心で歌を歌っていたりしますが、その反面、親分肌で情にモロいタイプでもあります。
そのジャイアンに腰巾着みたいにくっついているのがスネ夫。彼は『水色』の服装が多いのですが、ジャイアンのサポート役として無理難題を常にこなしているイメージがあります。
皆さんも自分の好きなドラマや映画、アニメの登場人物にどんな色が使われているのかチェックしてみてはいかがでしょうか。色の意味をさらに深めることができますよ。
「ネクタイ」や「服」の色が登場人物の役割を示す
映画の配役を見ると、それぞれの登場人物が身につけている色がキャラクターを象徴的に表しているシーンをよく見かけます。
例えば、『踊る大捜査線』を見ると、色が登場人物の性格を表していることがよくわかります。
織田裕二さん演じる主人公の青島俊作。慎重さには欠けますが、行動的でリーダーシップをとっているイメージがあります。彼のトレードマークは『赤』のネクタイ。映画やドラマでも彼は『赤』いネクタイと『モスグリーン』のモッズコートがトレードマークになっていました。
『赤』には「スピード」「ドラマチック」「短気」などのメッセージがあるのですが、織田裕二さん扮する青島刑事はドラマの中でいつも走っています。熱血漢で曲がったことが大嫌い。まっすぐでとても単純なところがあり、まわりを巻き込むドラマチックさも『赤』のネクタイの色が、個性的な刑事のキャラクターにはまりました。
そして、青島を何かと手助けする稲葉敏郎さん演じる室井慎次。中央官庁に勤めているキャリア組の彼のネクタイは『濃い青』。
「慎重」で「冷静」、「常識的」という感じがします。正義感が強く、それを絶対に押し通す強さが、室井さんの着ているコートの『黒』にも表れています。
その『黒』が、ただ上からの命令に従うだけではないキャリア組のプライドと、そこに隠された組織に組み込まれるだけではない少しの反抗心を表しているのです。
一方、現場で地道に聞き込みを続けて、犯人を探す手がかりを見つけるのが、故・いかりや長介さん演じる和久平八郎。「堅実」という言葉がピッタリはまる役ですが、よく『茶色』のネクタイをして登場しています。
派手さはないけれど、人の痛みがわかる人情派。その温かく信頼できる人柄で人望が厚く、まわりからも慕われていました。味のある役柄が『茶色』の色彩効果と合って、ドラマの中でその独特の存在感を示していました。
紅一点ともいえるのが、深津絵里さん演じる恩田すみれ。『グレー』の上着やインナーなど彩度が低い服を着ているのが特徴的です。青島との掛け合いが象徴的なシーンですが、警察という巨大な組織の組織人として、「協調性」のあるところを色で表現しています。
また『黒』のパンツスーツも多く、これはビジネスウーマンの制服と言ってもいいほどの定番スタイルで、男性の多い職場でも、女性性を強調せず、「邪心なく仕事に徹している」を表す色になります。
最後に、犯人役の人たちが身につけている色が『白』や『紫』であったりします。
『踊る大捜査線 THE MOVIE』で猟奇殺人犯を演じた小泉今日子さんが着ていた服は『白』でした。「意志強固」で「潔癖性」のイメージにピッタリの役柄でした。『真っ白』は緊張感をもたらす色で、「非日常性」や「カリスマ性」を同時に表すこともできます。
このように映画やドラマというのは、色を効果的に服装に活用することによって、そのキャラクターのイメージを見る人に印象づけているということがわかります。
『グレー』での謝罪なら怒られない
キャラクターで変える色もあれば、それぞれのシーンにふさわしい色というのもあります。
相手に嫌われないファッションを考慮しなくてはいけないときと言えば、謝罪時のファッションでしょうか。そんなときは、ぜひ『グレー』を意識してお使いください。
『グレー』には「おとなしい」「控えめ」を通り越して、相手に「弱々しさ」を感じさせるものがあります。『グレー』のスーツやネクタイを身につけて謝罪に行くと、怒っている相手が「もうこれ以上、この人を責めてはかわいそう」と思ってしまうのです。これが『グレー』の持っている心理効果です。
『グレー』の中でも、より謝罪の意を伝えたいときは、『ダークグレー』より、ぜひ『ライトグレー』を選びましょう。『ダークグレー』は『黒』に近いので、「絶対に謝らない」という、ふてぶてしさを感じさせてしまう可能性があるからです。
でも、世を見渡すと、どうも間違いがちなようです。謝罪時に『黒』を選んでしまうケースがとても多いのです。
そういえば、個人事務所社長解任問題で謝罪会見を開いた小林幸子さん。『黒』のセーターを着ていましたね。『黒』は威厳のある色ですから、まわりを「威圧」するだけでなく、「防御」の意味合いもあります。記者から責められるのが嫌だということで、『黒』を身につけたのだと思いますが、何か秘密を隠しているという印象を与えてしまい、逆効果だったと言えるでしょう。
相手の怒りを買わない『グレー』を選ぶのが、「謝罪」のときの王道です。
勝負をかけるとき、嫌われたくないときとでは、選ぶ色が変わる
今度はシーン別というよりは、その場でどう振舞いたいのかによって選ぶ色が変わるお話をしたいと思います。
ちょっと引っ込み思案なあなたへ。もう少し自己主張をしなきゃダメだ、なんてまわりの人に言われるものの、なかなか実行できないとお悩みかもしれませんね。そんなときには、自分のファッションのイメージを変えてしまいましょう。
あなたが普段着がちな色は、濁りのないはっきりとした色ですか?それとも、ちょっとニュアンスのある安心できる色ですか?どちらの色を身につけるかを、その目的によって意識的に変えてみるのです。
どうしても好きな人を落としたいとか、ここぞというときに自己主張したいというときには、くすみのない『清色』を選ぶようにします。普段より少しでも鮮やかな色を身につけるのがいいでしょう。
あなたにとって、『ベージュ』や『グレー』があまり疲れない普段着の色だとすると、『黒』や『真っ白』なジャケットを着て、それに合う濁りのないはっきりとした色をプラスしてみましょう。背筋がピンと張ってきませんか?いい緊張感がありませんか?
そして、いつも控え目な『水色』を身につけている人であれば、普段よりも、ちょっと鮮やかめの『青』を身につけてみましょう。そうすることで自己主張できる度合いは大きく変わるはずです。「好きだ」という言葉も、はっきりと伝えられる、そんな気がしませんか?
鮮やかな色には、自分の心を主張する、宣言する、そんなことを後押しする力があります。政治家が所信表明演説をするときに『赤』のネクタイをつけるのと同じ。鮮やかな色を身につけることで、自分自身を奮い立たせ、自己主張ができるようになるのです。
一方、主張が強すぎて、いつも怒られちゃうというあなた。相手に嫌われたくないなと思うときは、いつも身につけている色でもワントーン落とした『濁色』を選ぶようにしてみましょう。
いつも『赤』を身につけている人でも、ちょっとくすんだ『赤』を選ぶことで、自分の主張をグッと抑えることができて、上品な感じに見えるのです。この「色を抑えることで上品な感じに見せる」って結構使えますよ。ぜひお試しを。
『白』ジャケット着用の人に会うときは、くすんだ色はNG
今度は、相手の好む色からあらかじめこちらのファッションの色を決めておくという例です。
『白』をファッションとして好んで身につけている人は、毅然とした意思強固なタイプです。他の色に染まっているように見えても、結局はまた『白』に戻っていくというのが『白』の特徴で、実はとても強い意志を感じさせる色でもあります。
『白』ジャケットを着ている人や、冬ならば『白』のダウンジャケットを身にまとっている人は、『グレー』『水色』『ベージュ』といったあまり自己主張をしない控えめな色をつけている人に興味を持ちません。
眼中にない、といったほうが相応しいかもしれません。
『白』を身につけている人は、『白』に合う人しか見えていないと言ってもいいでしょう。ですから、話し合いになれば、どうしてもこちらが『白』の人に合わせてコミュニケーションをとるようなスタンスになりがちです。
こういうスタンスに立つと選択肢は2つです。すなわち、完全に対等でいくか、それとも協調するかのどちらかになります。
『白』を着ている人と対等に付き合いたいなら、全身『黒』ずくめのファッション、または鮮やかな『赤』や『青』など、はっきりとした色を着るというのが1つの方法です。
逆に、対抗せずに協調して仕事を進めるというのであれば、『水色』や『グレー』のネクタイやシャツを身につけて、相手に合わせる方法があります。
『白』ジャケット着用の人に対して一番よくないのは、くすんで濁った色の服を着ていくこと。汚れた靴なんていうのももちろんよくないですね。
また、『白』はカリスマ講師と呼ばれる方が好む色でもあります。『白』はすっきりと「知的」に見え、同時に人を「緊張させる」オーラも放ちます。そこが「カリスマ」に相応しい色の効果と言えるでしょう。
マゼンタを選ぶあの人は女心もちょっと複雑?
女性の服装、そして、小物でちょっと注目すべき色があります。それは『マゼンタ』という『赤』と『紫』が混ざった色、『赤紫色』です。若い女性の携帯電話のカバーなどでも人気です。
『マゼンタ』には『赤』の目立ちたがり、『紫』の美意識、『ピンク』の外見へのこだわり、の意味合いがあります。
つまり、それぞれの色を掛け合わせたような価値観が生まれるのです。
こうした意味合いを総合すると「小悪魔的にかわいい私を見て!」というメッセージになります。
暗に示しているというところがポイントで、『マゼンタ』をファッションに取り入れている人は、単に「あなたが一番」では満足しません。それよりも、その人が持っている個性を含めて、あらゆる面からほめる必要があります。
少し謎めいた行動、考え方、外見・・・、美と個性の両方に注目しなければいけません。男性陣、くれぐれもそこまで読んでみてくださいね。
同じように、色を掛け合わせたものと言えば、『白』と『茶色』が混ざった『ベージュ』。『黄色』と『緑』が混ざった『黄緑』などがあります。それぞれの固有の色のメッセージを掛け合わせて生まれるものを読み取ってみる、というのもおもしろいですよ。
清色&白黒VS濁色&ベージュ、あなたはどちらのタイプ?
ファッションで選ぶ色には大きく分けて2つの傾向があります。同様に、その人の性格や思考を読み取るときにも、大きく分けて2つの色のタイプがあることをお伝えしておきましょう。
1つは『清色』。濁りのない、切れがいい、クリアな感じの色です。美しいだけではなく、かっこいい生き方を望む人が『清色』を身にまといます。
『黒』や『白』を基調としたファッションに、鮮やかな『赤』やクリアな『青』を取り入れているような人が多いと思います。
それは、鮮やかな色の服を身にまとっている女性のイメージです。仕事にしてもプライベートにしても、かっこよく生きたいという思いがファッションに表れています。
女性であっても男性顔負けの仕事をしている人が多く、男性であれば仕事一筋の生き方をしているのもこの『清色』なのです。このような人には、歯切れよくスマートな感じでタイプするのがよいでしょう。
清色をまとっているタレントと言えば、小雪さん。抜けるような白い肌とつややかな黒髪。結婚しても所帯くささとはまったく無縁です。美しさだけではなく、かっこいい生き方をも望むタイプですよね。
もう1つは『濁色』。ファッションでは『ベージュ』を基調色としている人。この場合、全体のファッションに『真っ白』や『黒』がほとんどないのが特徴です。自然派志向といってもいいかもしれません。
自然のないコンクリートジャングルで一生過ごすのは無理!という人もこういった色を選んでいるはず。まさに生活スタイルが色選びに直接関わってくる例です。
また『濁色』の中でも、暗い『モスグリーン』ではなく、明るい『ベージュ』を選ぶ人は、女性であれば優しく、柔和なタイプ。男性であれば、草食系男子。どこか中性的な男性が、『濁色』の中の『ベージュ』のファッションを選んでいます。
このような人には、親しみやすさとか、わかりやすさを前面に押し出した対応を取るとよいでしょう。
例えば、教育学者の齋藤孝先生は『ベージュ』のスーツをよく着ていますね。話し方もとてもソフトなので、『ベージュ』がよくお似合いになります。
それでも、ネクタイを見ると個性的な『紫』や『黄色』を選んでいたり、協調の『水色』を選んでいたりして、個性を演出していることがうかがえます。自己主張も忘れないちゃっかり派だからこそ、教授としてだけでなく、あれだけメディアに引っ張りだこのお立場が確立されたのでしょう。
相手をパッと全体的に見て、スタイリッシュ派かナチュラル派かを見きわめられるようになるとおもしろいですよ。ファッションの色づかいから相手のビジネススタイル、生活スタイルまでも予測することができます。
鮮やかな色を着ている人は主張が強い
さらに、もう1つ。
同じ色でも明るい色と暗い色、鮮やかな色とくすんだ色があります。
なぜ、自分がその色を選んでしまうのか。なぜ、あの人がその色を選ぶのか。
それぞれ、どのような意味があるのでしょうか?
そこで、色の三属性のうち、色の明るさを感じさせる「明度」と色味の鮮やかさを感じさせる「彩度」に焦点をあてて考えてみましょう。
実は、そこからその人の心の強さを読み取ることができます。
「彩度」が高くなればなるほど、その色の主張は強くなります。
例えば、『真紅』は、赤色の色で一番鮮やかな色です。
鮮やかな色になればなるほど、その色の主張は弱まっていくことになります。
一般的に鮮やかな色を着ている人は派手好みの人が多く、色だけではなくデザインも凝っている場合が多いのです。
鮮やかな色を好む人はチマチマしたものが大嫌い。アクセサリーやカバンなども大ぶりなものが多く、なんでもわかりやすく大きなアイテムを好む傾向があります。
また、特に「彩度」はお国柄によってケースが異なります。
お隣の中国などでは、日本よりも「彩度」の高い、鮮やかな『赤』を選ぶ人が多いのです。
それは、色に対する心理的なイメージの強さが違うからなのですが、控え目を美徳とする日本と、きちんと主張すべきことを主張することが重要視される中国との違い、そのものでもあるのです。
年中パステルカラーのあの人は若さが売りのロマンチスト
そういえば、あなたのまわりにいませんか?
年中パステルカラーを着ている人。
春や夏など、まわりが明るい服を着ているときならともかく、少しくすんだ色がしっくりくる秋になっても、やわらかなピンクや水色、クリーム色などのパステルカラーを身につけている人。
冬になっても選ぶコートは白やアイボリーなどの明るい色。
こんなかんじで年中明るい色を着ている人を見ると、思わず「パステルカラーさん」と呼んでしまいたくなります。
そのパステルカラーばかりに手を出すその人の心は?
「いつまでも若々しくいたい」
「明るく声をかけて欲しい」
「暗くて楽しくない話は聞きたくない」
「あまり責任ある仕事を任せられると困る」
どこまでも明るさを追求し、暗くて重苦しい印象の人や事柄を避けて生きていきたいのが、この「パステルカラーさん」なのです。
暑い夏でも黒ずくめ?重要視されたい心が暗い色を選ぶ
一方、年中暗い色ばかりを着ている人もいますよね。
「暑い、暑い」と言いながら、真夏でも全身真っ黒を着ている人。
「明るい色?そんなのまったく持っていないよ」と言い切るのが、『黒』や『ダークグレー』などの暗い色で全身を固める「ダークカラーさん」です。
その心は前述のパステルカラーさんとは真逆の心理です。
「大人っぽく見せたい」
「存在感がある人だと重要視されたい」
「もっと手ごたえのある仕事を任されたい」
「日常の軽い話ではなく、中身のある深い話をしたい」
このように暗い色を好んで着ている人は、自分に鎧をまといたい人です。
明るい色が持つ軽いイメージを好まず、人から重要視され、人から重んじられたいと思っています。軽薄なトークや感情むき出しの付き合いは好まない人であると知っておくといいでしょう。
シルバーは「理想」を追い、ゴールドは「成功」を望む
『シルバー』と『ゴールド』もファッションや小物でよく使われる色です。時計やちょっとしたアクセントに、自分の持ち物の中に、『シルバー』と『ゴールド』のアイテムが、1つや2つ入っているのではないでしょうか?
『シルバー』と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
『シルバー』の色のものと言えばいろいろありますが、例えば宇宙に関するものは『シルバー』の色を取り入れていることが多いと思います。『シルバー』には未来志向、理想主義という意味があります。創造力をかき立てる色でもあります。
そして、『シルバー』から読み取れるもう一つのメッセージは「洗練」です。確かに『シルバー』と同じ光りモノの『ゴールド』と比べると、『シルバー』のほうがスマートな感じがしますよね。「世俗的なにおいがせず」、「頭が良さそう」で、「できる人」といった感じです。
ただし、『シルバー』は理想に傾きがちで、『ゴールド』に比べると地に足がついていないというイメージもあります。
一方、『ゴールド』は『シルバー』に比べると、もっと「現実的」で「成功」「富」をイメージする色。どちらの色を好ましいと感じるかで、その人の価値観までもわかります。
特に『ゴールド』は現実的な欲望に直結しやすい色。精神性よりは目の前の「成功」「富」など、現実的なものを獲得したいと考える人が『ゴールド』を手に取る傾向にあります。
時計の色やアクセサリーの色に『シルバー』が多いか『ゴールド』が多いかをチェックしてみてください。
長くお付き合いする相手であれば、同じ価値観を共有するシルバー派かゴールド派同士を選ぶことをおすすめします。
第3章 これが「カラー読心術」―基本13色を徹底解説
絶対に謝らない・人の意見を聞かない『黒』
いつ会っても、どんなときでも全身『黒』装束の人っているでしょ?あなたのまわりにも。
たまにグレーの服を着ることはあっても、カバン、携帯電話、名刺入れ、ペンなどの小物がほとんど『黒』一色の人。
そういう人って、人の意見に振り回されない強さや独自のスタイルを持っていると思いませんか?
寡黙なのに相手を圧倒する存在感を持っている。
かっこいいのでちょっと憧れてしまいますよね。
例えば、仕事がデキる、と評判のカルチャースクール経営者のAさん。
40代女性経営者のAさんはいつ会ってもスーツは『黒』。
それ以外の色を着ているのを見たことがないぐらいの『黒』徹底ぶりです。
ここからも完璧主義で徹底したこだわりの性格が見てとれます。
Aさんの経営者としての立ち位置は、2番手とはっきり一線を隔す、というもの。近寄りがたさと威厳をカリスマ性に換えて常にアピールです。
「気やすく声を掛けてもらっては困る。私を誰だと思っているの」の暗黙のメッセージが、いつ会っても笑顔を見せない、という表情にも表れています。
なので、社員みんなと一緒にランチ会などということもほとんどありません。社内コミュニケーション係はもっぱら専務取締役の役目となっています。
また、お子さん2人を立派に育て上げたバリバリのキャリアウーマンなのですが、子育ての話でも、どちらかというとお子さんへの愛情というよりも、「いかに立派に育て上げたか」という結果主義的な内容に終始するところがあります。
そういえば、Aさん相手にこんな失敗がありました。
Aさんがとても忙しそうだったので、社員みんなで、お客様を呼び込むためのイベントを企画しようと盛り上がり、新しいプロジェクトを立ち上げました。
もちろんAさんにはある程度イベントの内容が決まった段階で報告しようと思っていたのです。
そして1ヵ月後、企画の内容が固まったところでAさんに、
「こういうイベントをしようと思っているのですが」
と伝えたところ、
「こんなイベントが企画されていたことを私は聞いていません。このイベント企画は白紙に戻してください!」
と、すごい剣幕で言われてしまったのです。
せっかくみんなで集客を考えて、これが会社のためだと思って進めていたのに、です。
ここには、仕事の進め方に大きなミスがあったのです。
『黒』の人の把握欲を無視してはいけません。
最初に「こういうプロジェクトはいかがでしょう」とおうかがいをたて、途中の経過報告を随時行っていれば問題はなかったのです。
自分の知らないうちに勝手にコトを進められたという事実が「無視された」となり、自分の存在価値を一番と考える『黒』の人にとっては許せない行動となったのです。
『黒』の人は、コミュニケーションはとらないけれど、無視されると激怒する。ここがお付き合いのポイントです。
そして、「絶対にこの意見は曲げない!」と『黒』の人が宣言したら、もうどうしようもありません。
人から嫌われようが、少々の障害があろうが、断固として譲らないものは譲らないのです。
見た目の存在感や目力の強さも合わさって、とにかく自分の意見を押し切ります。
相手に求めるものは絶対服従です。
さてこのAさんですが、事業のほうは拡大路線が止まりません。
これは自分の実力がどこまで評価されるのか確かめてみたい、という成長欲や権威欲からきています。
国内で30か所もスクールを展開したその次は海外進出です。
独立心も旺盛、かつパワフルなので海外の地であっても、臆することなくチャレンジを続けます。
「本当に仕事ができるわね。Aさん、スゴイ!」と羨望の声は上がっているのですが、その陰でささやかれているのがこんなヒソヒソ話。
「もうちょっとまわりにいる人のことも考えてくれればいいのに。怒るときだけ怒って、いいときには全然ほめてくれないんだから。それに、この結果は私1人でも達成できたのよ、と言わんばかりのあの態度。それがまわりを疲れさせるのよね」
そして、このヒソヒソ話を聞いた『黒』の人が傷つくかというと・・・
「言いたい人には言わせておけばいいわ。別にみんなから好かれる必要はないんだし。あなたたちは、自分の仕事をちゃんとまっとうしてくれればそれで結構よ」
と、どこまでも強気なのでした。
「黒」と相性がいいのは
こだわりの「ターコイズ」
自己主張の「赤」
しっかりと自分を持っている「白」
「黒」と相性が悪いのは
子供っぽくて悪ふざけの「黄色」
やたらといつも仲間とつるんでいる「オレンジ」
「黒」の人の恋愛特徴
自分の生活スタイルは変えない
弱みを少しだけ見せる
ベタベタしない
「黒」の人のコミュニケーション
一緒に仕事をする人が「黒」・・・気配り、笑顔は不要
上司が「黒」・・・絶対服従。言われたことをキチンとこなす
取引先が「黒」・・・完全に下手に出るか、部分的に対等で付き合うか
学校の先生が「黒」・・・反抗しない
ママ友が「黒」・・・ボスとあおぐ
「黒」の対応に困ったら・・・命令して動かそうとしない。「黒」のプライドを尊重する態度をとると「黒」も軟化する。
あなたが「黒」を気にするとき
自分をワンランク上に見せたいとき
自分を守りたいとき
「黒」のイメージを持つ有名人
ダルビッシュ有、イチロー、石原慎太郎、勝間和代、安室奈美恵、高倉健、夏木マリ、オノ・ヨーコ
「あなたは何様?」「私は女王様(俺様)!」の『赤』
『赤』いカバンがトレードマークのあの人。女性だったらリップやネイル、ペディキュアが『真っ赤』な人。男性だったら名刺入れや携帯電話などの小物に少量ながらも『赤』が見え隠れする人・・・。
そんな人は「地球は自分を中心に回っている」なんて勘違いをしている傾向が大いにあります。
また、その人はいつ会っても忙しそうで、仕事中もプライベートでも常に携帯電話を手に持っていたりしませんか。
そして、電話が鳴るたびに「ちょっと、ごめん」と、一緒にいても平気で電話に出てしまいます。
ブチブチと会話が途切れるので、なんだかこちらは落ち着きません。
ただ、『赤』の人の話はワクワクするようなドラマチックなものが多く、かわり映えのしない、慎ましい生活を送っている人からすると、なんともうらやましく思えたりもします。
例えば、メーカーで広報を担当するアラサーのBさん。
モデルのようなルックスのBさんにはいつも華やかな噂が絶えません。
10歳年上の会社社長の彼と結婚間近と噂されていたのに、いまはその彼と別れて5歳年下の彼と大恋愛中だとか。
「きっと、今後も長くないよね」というのがまわりの意見です。美人でスタイル抜群のBさんの携帯はもちろん『赤』。
そう、手帳や化粧ポーチも『赤』だったりします。
学生のときから、ミス〇〇に選ばれるほどの美貌を兼ね備え、チヤホヤされてきたBさんの辞書には「謙虚」とか「自信がない」という言葉はありません。
美人広報担当というポジションを謳歌しながらも、次なるステージを目指し、さらに自分を磨いてくれる相手選びに余念がない日々。
そして、その行動は高飛車そのもの。
「私は高い女。絶対に結婚相手には妥協はしないの」というその態度は、男性からすればある種の憧れと「彼女にはいいけど、奥さんにはちょっとね」と、かなり微妙なところ。
でも、そんなことはまったく意に介さない『赤』の人。
「私に合う男性って本当に少ないのよね」と、なんでも自分に都合よく解釈していきます。
それでも、自分を磨く努力は決して怠らないのも『赤』の人。
「1ヵ月で3kgやせる!」と宣言すれば毎日ジムに通って本当に期限通りに3kgやせます。
「ニューヨークに短期留学する!」と言ったら、ちゃんとお金を貯めて半年後にはニューヨークに降り立っています。
目的を持ったら、それを達成するための労力と投資は惜しまないのです。
ただし、この目標設定も計画性があるかというとそうでもなく、思い立ったら即行動!ということが多いので、まわりは「えっ?またどうして突然そんなことを?」とあきれ顔になることも。
まずは行動しないと気が済まない性格なので「失敗も経験のうち」とその勢いを緩めることはありません。
いつも華やかな次の舞台を目指してまっしぐら。平凡な毎日、地味な生活にはまったく興味がありません。
でも、そのまっしぐら!さが、ときどき職場でのトラブルにるながることもあります。
「私、あのとき、報告しましたよね」
「私がお伝えしたとき、ダメっておっしゃいませんでしたよね」
報告さえすれば、それでOK。相手に考える時間を与えず、黙っているのは容認されたと解釈して突っ走るので、「もうちょっとゆっくりと考えてから判断すればいいのに」とまわりは振り回されてうんざりだったりします。
先日も、打ち合わせ先の携帯電話がつながらないだけで、イライラ。
「次つながらなかったら、担当を変えてもらうわよ!」とまわりに当たり散らすところも、『赤』を持っている人のありがちな言動です。
そんなBさんにはこんなヒソヒソ話が。
「Bさんって、自分だけ脚光を浴びようとするよね。話すときのポーズも女優まがいじゃない?同じ広報のNさんとはどうも犬猿の仲らしいわよ。私の方が若くて美人よ!なんて言っていたし。あぁ怖い。女同士の戦いって」
それを聞いたBさんは、
「だって事実だもん。仕事の評価でも絶対にNさんに負けないわよ。次の取材のときには、あのお気に入りのスーツで勝負するわ」
と、どこまでも負けず嫌いの『赤』の人です。『赤』の人を敵に回すと、派手な争いごとになることもあらかじめ心得ておきましょう。
「赤」と相性がいいのは
カリスマ性のある「黒」
楽しくつきあってくれる「黄色」
その冷静さがとても尊敬できる「青」
「赤」と相性が悪いのは
いつまでもグレーゾーンの「グレー」
どこまでもいい人を貫く「緑」
「赤」の人の恋愛特徴
大恋愛主義/無理めを狙って落とすのが快感/飽き性
「赤」の人のコミュニケーション
一緒に仕事をする人が「赤」・・・相手に花を持たせる
上司が「赤」・・・言われたことをすぐに行動で示す
取引先が「赤」・・・気分が変わる前に仕事を確約する
学校の先生が「赤」・・・積極的に意見を言う
ママ友が「赤」・・・振り回されないようにする
「赤」の対応に困ったら・・・怒りや不満を早く爆発させて問題を終息させる。
あなたが「赤」を気にするとき
人から注目されたいとき
行動力が欲しいとき
「赤」のイメージを持つ有名人
沢尻エリカ、米倉涼子、浜崎あゆみ、藤原紀香、市川海老蔵、北島康介
がさつでうるさい、寂しがり屋の『オレンジ』
いつも仲間と一緒にいて楽しそうなあの人。
手にしているノートが『オレンジ』だったりしませんか?
打合せで取り出したペンが『オレンジ』。
プライベートでアウトパーカーやTシャツ姿が『オレンジ』の人。
スニーカーのアクセントに『オレンジ』が入っている人。
ネクタイの柄に『オレンジ』が入っている人。
そんな、『オレンジ』を好んで持つ人は目立ちたがり屋さんで、かなりの寂しがり屋さんです。
そして、人情に厚く、面倒見のいい親分肌だったりします。
みんなでワイワイするのが大好き。
親しみやすい雰囲気もあって、すぐにお友達になれそうです。
例えば、話し方教室を経営しているCさん。
結婚式などでずっと司会業をしていたCさんは、話し方のプロです。
その経験を活かしてアナウンサーを養成するとともに、プレゼン能力をもっとアップしたいと思っている士業の方たちを相手に、精力的に講座も開講しています。
もともと話すことが大好き。目立つことも大好き。人が集まる場に行くのも大好き。また、人に楽しんでもらうのも大好き。
そんなサービス精神をいかんなく発揮できるのが司会業という職業でした。
これは天職だと自分でも思っています。
Cさんの司会や話し方の特徴は「親しみやすさ」。初対面でもすぐに打ち解けるその話術とコミュニケーション力は、テクニックなのか、もって生まれた才能なのか、自分でもわからないところがあります。
でも、その「親しみやすさ」も、相手によっては「なれなれしい」と嫌がられているのをCさんは気がついていません。
「クミちゃ~ん」と初対面の人にでもすぐに「ちゃん」をつけるか、もしくはニックネームで呼びかけるのが、Cさんのコミュニケーションスタイル。
「講座が終わったら、毎回みんなで懇親会を開催しようよ」とCさん自ら提案し、聞くところによるとほとんど毎日のように仕事帰りはネオンの中に消えていくとか。
究極の寂しがり屋で、1人で食事をするのが苦手なのです。
まあ、そんな明るいリーダーシップを発揮する『オレンジ』の人は、授業の後の懇親会に誘っても来ないノリの悪い人にはちょっと手厳しかったりします。
「せっかくこちらが誘っているのに、毎回断るなんて」と正直、気分を害しています。
『オレンジ』の人にとって、お付き合いしてくれる人はいい人、お付き合いしてくれない人はNG、という独特の法則を知っておくといいでしょう。
そして、そのお誘いは平日のみならず、週末にも及びます。
「今度の日曜日はみんなで集まってバーベキューをしよう!」
「今度のハーフマラソン大会、みんなで一緒に参加しよう!」
当然ながらハーフマラソンのユニフォームは、みんなでお揃いの『オレンジ』のTシャツ姿。背中には「絆」の文字が入っています。
絆を大切にして一致団結して頑張ろう!という仲間意識にあふれたメッセージを背負いながら当日はみんなで頑張ります。
『オレンジ』が好きな人、『オレンジ』を身につけている人はみんなと頑張ることが大好き。
好きな言葉はもちろん「ガッツ!」「ファイト!」です。
しかし頑張るだけではなく、その後のお楽しみもはずせません。汗をかいた後はみんなで汚染に行って裸の付き合い。
気心の知れた中と過ごすこんな時間がとても大切な時間です。
そんなCさんに聞こえるヒソヒソ話は、
「Cさんって、オレって人気者でいいやつだよな、なんて勝手に酔いしれているとことがあるよね。それに、自分の関心事については、これはいいから!って、必ずすすめてくるよね。正直、かなりのおせっかい。こっちにも予定ってものがあるし、無理やり誘わないで!」
電車に乗って、1人でゆっくり考え事をしたいときには、『オレンジ』を身につけている人の隣には座らないほうがいいでしょう。ひょっとしたら声を掛けられてしまうかもしれませんので。
「オレンジ」と相性がいいのは
楽しさを共感できる「黄色」
いつも頼りになる「茶色」
やさしくほほえんでくれる「水色」
「オレンジ」と相性が悪いのは
複雑でややこしい「紫」
真面目でおもしろみのない「青」
気やすくない「白」
「オレンジ」の人の恋愛特徴
ウラのない明るい交際
一緒に楽しむ
アウトドアデート
「オレンジ」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「オレンジ」・・・親友のような関係を構築してから仕事をする
上司が「オレンジ」・・・飲みに誘われたらできるだけ付き合う
取引先が「オレンジ」・・・遊びも含めた仕事関係にする
学校の先生が「オレンジ」・・・神経質なことは言わず明るく振舞う
ママ友が「オレンジ」・・・楽しく付き合う
「オレンジ」の対応に困ったら・・・おせっかいをされないように距離をおく。
あなたが「オレンジ」を気にするとき
幸運を招きたいとき
チャンスをつかみたいとき
「オレンジ」のイメージを持つ有名人
みのもんた、イモトアヤコ、有田哲平(くりぃむしちゅー)、石塚英彦、浜田雅功、高橋尚子
社会常識とは無縁な不思議ちゃん『紫』
『紫』を身につけている人はそれだけで特別な存在感がありますよね。また、そのときのトレンドカラーでもない限り、『紫』の名刺入れや手帳を出されると「個性的な人だな」と思ってしまいます。また、カバンや靴などにも『紫』を好んで使っている人っていますよね。
そんな人からの暗黙のメッセージは「個性的な人だね、って言ってよ」です。
何よりも人と違っていることに価値を見出す『紫』の人にとっては、この「個性的だね」は「人と違った感性を持っているね」「独特の世界観を持っているね」と同義語で、最上級のほめ言葉となります。
では、反対に『紫』の小物やファッションの人に言ってはいけない言葉は何でしょうか?
それは「普通ですね」「常識的です」という言葉。『紫』の人にとって「変わっていない」=「平凡」。「普通」「常識的」=「何も特徴がなくてつまらない人」という図式が頭の中にあるのです。
そんな『紫』の人は、絵画や音楽など芸術的なことにとても関心が高く、人が真似できない独特のオシャレを楽しんでいたりします。また、何を考えているのかわかりづらいところが、ミステリアスな魅力に。
例えば、ジュエリーデザイナーのDさん。
「好きなことだけをしていたい」
「好きな人とだけ付き合っていたい」
「美しいものに囲まれて暮らしていたい」
そう子供のときからずっと思い続けてたどりついたのが、ジュエリーデザイナーという仕事でした。「君のセンスはいいね」なんて言ってもらえて、また新しいデザインを注文してくださるお客様とのやりとりは実に幸せな時間。
大好きな音楽を聴いて、大好きな家具に囲まれて、大好きな絵を飾って、そして大好きなジュエリーの仕事をして・・・。もう、これは最高です!
でも、デザインにこだわり過ぎて、コスト度外視になってしまうのが『紫』の人の特徴。「だって、この世に1つしかない良いものをつくりたいから」と、ビジネス感覚はほとんど皆無。芸術性を発揮できる仕事に没頭してしまいます。お金の計算はできません。だからこそ、独創性あふれる作品をつくれるのでしょうけれど。
また、現実逃避と妄想癖があり、現実を直視しなければいけなくなったときには海外旅行、映画など、いま目の前で起きていることを一瞬でも忘れさせてくれる世界へと足を向けます。
徹底して落ち込んだら、外界を遮断して1人で過ごすか、もしくは、そんな辛い自分の気持ちをわかってくれる人を探して会いに行き、相手の都合などおかまいなく喋り続ける、なんてこともあります。
目の前の現状よりも精神世界にとても興味があるのも『紫』の人。だから、精神世界の存在を否定する人とは気が合いません。
普通の会話の中にも「私たち、前世でお友だちだったよね」「たぶん16世紀のフランスで会ったことがあるよね」という話の比重が大きくなるのも『紫』の人。そんな会話を楽しめる人とは気が合うけれど、そうでない場合は、まったく共通点を見出せないのが『紫』の人の特徴です。
あらゆることにこだわりのない人には興味なし。また、そのこだわりのない人と表面上だけでもうまくやっていこうとはまったく思っていないのが『紫』の人のこだわりでもあります。
そんなDさんの住むマンションのお隣の奥さんからのヒソヒソ話は、
「お隣のDさん、いつも変わった格好で外出していますね。先日は全身『紫』だったのでちょっとビックリしてしまいました。どうも世間の常識とは違うようで」
自分の好きな人とだけ付き合っていたい『紫』の人にとって、近所付き合いは苦痛そのもの。人間関係が窮屈なところからは逃げ出して、自分のスタイルが保てるところを探します。
あなたも『紫』の人の世界観を理解できれば仲良くなれますが、そうでなければ、ただの「変わった隣人」と他者から思われがちなのが『紫』の人です。
「紫」と相性がいいのは
同じ感性の「紫」
いつも洗練されている「ターコイズ」
繊細さが心地よい「グレー」
「紫」と相性が悪いのは
がさつでうるさい「オレンジ」
美意識とはほど遠い「茶色」
「紫」の人の恋愛特徴
美意識を追求していける相手
相手より自分優先
年齢を超越
結婚の枠や形などにはとらわれない
「紫」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「紫」・・・まずはその人のこだわりを見つけて共感すること
上司が「紫」・・・つかず離れず
取引先が「紫」・・・無理なことを押し付けない
学校の先生が「紫」・・・具体的な勉強法の指導は期待しない
ママ友が「紫」・・・気乗りしていないものに無理に誘わない
「紫」の対応に困ったら・・・完全に距離をおくか、具体的なところまで問題を提示して返事を迫る。
あなたが「紫」を気にするとき
大人っぽく見せたいとき
人と違っていたいとき
「紫」のイメージを持つ有名人
YOU、GACKT、美輪明宏、松本人志、杉本彩、木村カエラ、井上陽水
自分は特別?気取っているんじゃないわよ『ターコイズ』
アクセサリーや携帯電話に『ターコイズ』を持っている人。取り出したペンやペンケースが『ターコイズ』の人。
あまり人が持っていない『ターコイズ』を持っている人は間違いなくプライドが高く、特別感を重視するこだわり派です。人と違うこと、人がしていないことをスマートに、粋にこなしたいのが、この『ターコイズ』の人なのです。
また、『ターコイズ』の人の頭の中は、他人がなかなか思いつかないようなアイデアで常にいっぱいです。そのアイデアが次から次へ湧き出てくる様子は、まさに天才的。いまある常識を打ち破って、新しい価値観を創造していく・・・。そんな『ターコイズ』の人の行動を見ていきましょう。
例えば、企画担当のEさん。いつも会社の中で、新しい企画を持ち込むのがEさんの仕事。思いつきとその発想力は抜群で、「さすがEさん!」と賞賛されています。
その賞賛もEさんの心の中では、「当たり前じゃないか、僕のアイデアは人と違うんだよ」。企画力があることを自分でも自覚しているEさんは、「なんでもかんでも僕に新しいアイデアを聞こうとしないでくれよ。自分で考えたらいいじゃないか。」と人に対してはとてもクール。
でも、そのアイデアに執着心はまったくないようで、「どうぞ、そちらの部署でこの企画を使っていただいて結構ですよ」と言ったかと思うと、また新しい企画会議を始めてしまいます。その手放しのよさにまわりはびっくり。
ただ、会話にもファッションにも仕事の進め方にも「洗練」や「センス」を求めるので、歯切れの悪い会話をする人の話は聞いていません。
ダサいファッションの人には、そもそもあまり興味がないようです。また、スマートに仕事をこなしたい、というこだわりが強いので、プライベートや日常の何気ない話をするのが苦手です。
関心事は、仕事をレベルアップすること、クリエイティビティで刺激的な話、いままでにない新たな気づきなどについて。『ターコイズ』の人は、そういった話ができる人をひたすら求めています。また、そのような話ができない人にはまったく興味なし。そういう意味では、相手を厳しく選ぶのが『ターコイズ』の人です。
先日も飲食店向けの企画イベントについての打ち合わせの場で、「そんな黄色のハッピを着て店頭に立つのはオシャレじゃないからやめよう」と自分のセンスを押し通し、ほかのメンバーは全員、黄色いハッピを着ているのに、当日、自分だけはそれを着ないで通しました。
自分だけ特別扱いされるのが許されると思う、そんな鼻持ちならないところも、なぜかまわりがそれを許してしまう空気感を醸し出すのも『ターコイズ』を好んで身につけている人の特徴です。
それは普段の仕事スタイルにも表れています。いわゆる毎日のルーチンワークが大の苦手。単調な仕事が苦痛なEさんはその仕事をまわりに振るのがそれこそ天才的です。
「この仕事をやっておいてよ。この仕事は僕がやらなくてもいいだろう」
その基準は、Eさんのこだわりとわがままな場合も多々あるのですが、そこはスマートにクールに役割分担を示すのが『ターコイズ』の人です。
そんなEさんにこんなヒソヒソ話が。
「Eさんっていつも気取っていて、いい格好ばかりしているよな。もっと本音で自分をさらけ出して話をしてくれると付き合いやすいのにさ。それに、上司の言うことを言われた通りにやればいいのに、いつもその通りの仕方を絶対にしないんだよね。何をそんなにこだわっているんだろう?いつものやり方で、と言ったとたんに機嫌が悪くなっちゃうし参ったよ」
これを聞いた『ターコイズ』の人は、
「あなたのようなこだわりのない人に、僕のことをわかってもらえなくても結構です。私はもっとセンスのいい、スマートな人とだけお付き合いするので」
付き合う相手を選り好みし、そこに妥協がない『ターコイズ』の人。相手に要求するものはセンス。しかも自分の基準に合ったものであること。自分から相手に合わすことはないので、それを心しておきましょう。
「ターコイズ」と相性がいいのは
かっこよさを共感できる「黒」
同じく創造力を競える「ターコイズ」
知的好奇心旺盛な「黄色」
「ターコイズ」と相性が悪いのは
堅物で野暮ったい「茶色」
こだわりを感じない「緑」
「ターコイズ」の人の恋愛特徴
こびない
生活感のないスマートな付き合い
いい距離をおく
「ターコイズ」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「ターコイズ」・・・常識的な考え方はしないと心得る
上司が「ターコイズ」・・・常に頭の中は次のことを考えていると理解する
取引先が「ターコイズ」・・・常に進化・改革を求められていると認識する
学校の先生が「ターコイズ」・・・先生から見た子供の適性について聞いてみる
ママ友が「ターコイズ」・・・べったりしない
「ターコイズ」の対応に困ったら・・・特別扱いをする。
あなたが「ターコイズ」を気にするとき
アイデアを出したいとき
オシャレと言われたいとき
「ターコイズ」のイメージを持つ有名人
宇多田ヒカル、稲葉浩志(B'z)、松雪泰子、滝川クリステル、柳井正
大きく口をあけて話す姿が子どもっぽい『黄色』
いつも楽しそうだけど、いくつになっても悪ふざけや悪ノリをする人ってまわりにいませんか?そんな人はなぜかネクタイの柄に『黄色』が入っていたり、ノートなどの文房具に『黄色』が多くないですか?
特に自由度の高いプライベートのファッションに、どこか『黄色』を使ったものを身に着けている人、いるでしょ。
子供っぽいところが憎めなくて、場の空気を明るくするムードメーカー。細かいことは気にしていないので「いいよ、いいよ、別に。気にしない」と人に気を使わせない人。
でも自分のことでも「まっ、いいでしょ?」と許してもらおうとするマイペースぶりがちょっとね。悪気もなく、あっけらかんと開き直れる明るさがあると「本当にストレスがたまらない人だよね」と、ストレスをため続けている人にとっては、思わず羨望のまなざしを送ってしまう、いや、呆れてしまう、そんな人いませんか。
例えば、口から生まれたのかと思うほど、毎日冗談ばかり言って、一説によると家に帰っても冷蔵庫に向かってしゃべっているという噂の新人社員のF君。
ほかの新人が社会人になって、いろいろと社会の常識を身につけ、大人っぽくなっていく中で、F君だけはいつまで経っても社会人としての自覚が感じられず、上司はその教育に頭を抱えています。
でもそのF君。人当たりは抜群で、同期の女子社員ともすぐに打ち解けて友だちになり、また警備のおじさんや、煙たがられているお局様にもまったく遠慮なく、明るくご挨拶。すっかりお友だち感覚です。
よく言えば可愛げがあって、人に対する偏見のない、老若男女に好かれる人気者なのが『黄色』の人です。
ただ、常におもしろいことや楽しいことを追求しているので、厳粛な場でもついつい笑いをとってしまうふざけた行動に出てしまうところが心配。
会社の新人研修の最終日。社長の訓示の最中に、前の列の同期の背中をつついて遊ぶとか、研修先のホテルで同じ部屋に泊まった同期の顔にマジックでヒゲを描くとか。ほとんど「小学生レベル」の悪ふざけをするDNAは社会人になっても健在です。
またクイズ番組などで仕入れた雑学などを披露するのも大好きです。「それって、何の役に立つの?」という質問には「そんな質問には、フェー、ヒョー♪」と意味不明の返事でかわします。
そんなF君に新人担当の先輩の女性社員は、
「本当にいつもふざけてばかりで、軽くてまったく重みなし。この報告書を期日までに出すこと、とお願いしても、はい、わかりました!なんて返事だけはいいクセに、あっ、忘れていました、って笑って許してもらおうとする。もう、こんないい加減な人の担当はもう無理!」
それを聞いたF君はまったく臆することなく、
「すみませ~ん、Oさん。それでは肩でも揉ませていただきま~す」
と、どこまでもマイペース、どこまでもマイワールドなのでした。
でも、そんなF君も実はしっかりと人の本質を見ています.
好きなタイプは「ギャップがある人」。
例えば、ふざけてばかりでいるのに本当はすごくインテリとか、近寄りがたいくらいの美人なのにすごくそそっかしいとか。反対にすごく子供っぽく見えて無邪気な女の子がふっと見せる色っぽさとか。
そういう「ギャップ」を魅力に感じるのが『黄色』の人です。そして、人として可愛げがある人が好きなのです。
反対に苦手なのは、文字通り「四角四面の人」。遊び心もなく型にはまった人には魅力を感じません。人をステレオタイプ的に評価する人も苦手です。だって、そんな人は全然「可愛くない」ですし、なんだか怒られちゃいそうで。
「黄色」と相性がいいのは
陽気なリーダー「オレンジ」
企画力にあこがれる「ターコイズ」
「黄色」と相性が悪いのは
ユーモアが通じない「黒」
ふざけると眉をひそめる「青」
「黄色」の人の恋愛特徴
可愛がってほしい
友だち感覚
趣味が共通
「黄色」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「黄色」・・・あまりのマイペースぶりにイライラしない
上司が「黄色」・・・堅苦しい話はしない
取引先が「黄色」・・・最近話題になったスポーツや芸能ネタなどで盛りあがる
学校の先生が「黄色」・・・可愛げのある態度を見せる
ママ友が「黄色」・・・一緒に楽しむ
「黄色」の対応に困ったら・・・型にはめるのはあきらめ、自由にさせておいて自分で何か答えを出すのを待つしかない。
あなたが「黄色」を気にするとき
友だちをつくりたいとき
明るい気分になりたいとき
「黄色」のイメージを持つ有名人
明石家さんま、久本雅美、間寛平、上地雄輔、ローラ
臆病なのを「ぼくって繊細?」と勘違い『グレー』
いつも品のいい『グレー』のスーツ姿の人。持ち物も『グレー』が多く、アクセサリーは控えめで小ぶりのシルバー(『グレー』の一種と考える)。デザインはシンプルで少し上質のものを身につけています。
「身ぎれい」という言葉がピッタリなあの人・・・。
『グレー』から読み取れるのは「ソフト」や「スマート」という言葉。話し方も、決して大声で荒げることなくソフトでおだやか。人付き合いも、人様にご迷惑をおかけしないようにといつも気を使っているのでとてもスマートです。
例えば、一般事務歴10年のGさん。仕事ぶりはきっちり。書類整理などの整理整頓は欠かさず、朝一番のオフィスの掃除も手を抜きません。経理の帳簿も間違いがなく、社長の信用を得ています。
ただGさんは口数が少なく、あまり積極的に人と関わろうとしないので、正直、内心何を考えているのかわかりにくくてまわりは困っています。
先日も会社の懇親会の場所をお願いしたとき、
「どこにすればいいですか?」
と聞いてきたので、
「どこでもいいよ。Gさんの好きな食べ物でいいから適当に場所押さえておいてよ」
と言っても、
「何がいいか指示してください。お好みに合わないと困りますので」
と返事が返ってきたりします。
「特に重要なお客様をご招待するわけじゃないんだし、社内の懇親会だから早くどこかに決めてくれ!」
こうやって決められないことにイライラする上司とは裏腹に、Gさんの心の内は、
「変なところを選んで喜んでもらえなかったら困るので、それは上司に決めてもらいたい」
とあくまでリスク回避。用心深さが第一優先の『グレー』の人です。
この用心深さは防衛本能の強さとなって仕事場でも日常生活でも発揮されます。例えば、隣の部署の部長とすれ違って挨拶をしたときに、相手が少しぶっきらぼう態度をとったら、「私、部長に何か悪いことをしたかしら?仕事で何か至らないところがあったのかしら?」と不安になり、家に帰ってからも気になって仕方がありません。
人の何気ない態度に敏感に反応してしまうのです。そして次の日から、隣の部と関わるときには、部長の顔色をまずうかがってしまいます。
その防衛反応の強さは用意周到といういい形でも現われます。準備に関しては万全でGさんに任せておけば諸々間違いがありません。いつも感心するのが、天気予報のチェック。毎日降水確率を見て、折りたたみ傘の準備は怠りません。
休みの日は一日家にいるのが好きで、ずっと家の中に閉じこもっていてもまったく退屈なんてしません。本音を言うと、たくさんの人と人付き合いをするのは苦手。でしゃばるのも、人前に立つのも好きではないのです。
そんなGさんに対する同僚のこんなヒソヒソ話。
「Gさんって毎日、何が楽しいのかさっぱりわからないわ。私たちが誘っても付き合いは悪いし、特にどこかに遊びに行ったっていう話もあまり聞かないし。 グルメやファッションにも特に興味があるとは思えないし。でも用意周到という意味ではいろいろと感心するわよね。この間も仕事ではフォローしてもらったし。そうそう、いざというときのために、防災グッズもちゃんと買って用意しているらしいわよ」
不測の事態が起きてもいいように、用心深く用意する。
その繊細でデリケートなアンテナの感度は高く、土足でズカズカ入ってくるような人や、自分を傷つけるような人を敏感に感じ取り、それを避けようとする本能が働きます。それはまるで肉食動物に襲われないように、常に注意を払っている草食動物のような人が、『グレー』の人です。
しかし、『グレー』の人をおとなしいと軽んじていてはいけません。普段はでしゃばらない控えめな『グレー』の人ですが、その分、いったんキレると爆発する、という怖い一面もあります。
ものすごく怒っているのに、他人からは怒っているのがわかりにくいというのも特徴。その上、その怒りをいつまでも覚えていたりします。くれぐれも繊細な『グレー』の人の取り扱いは丁寧にお願いします!
「グレー」と相性がいいのは
さりげなくサポートしてくれる「水色」
穏やかに接してくれる「緑」
「グレー」と相性が悪いのは
いつもしゃべりかけてくる「オレンジ」
用心深さが同じの「グレー」
「グレー」の人の恋愛特徴
時間がかかる
守ってくれる人ひとりだけ
用心深い
「グレー」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「グレー」・・・一定の距離をおいて付き合う
上司が「グレー」・・・事後報告を怠らない
取引先が「グレー」・・・するべきことを淡々と
学校の先生が「グレー」・・・いきなりクレームを言わない
ママ友が「グレー」・・・さりげなく誘う
「グレー」の対応に困ったら・・・用心深いからその態度をとるのだと理解し、まずは問題を取り除くことから始める。
あなたが「グレー」を気にするとき
品のいいオシャレをしたいとき
そっとしておいて欲しいとき
「グレー」のイメージを持つ有名人
木村多江、東野圭吾、岡村隆史、稲盛いずみ
嫌われるのが怖い?気配り名人『水色』
さりげなく出したハンカチの色が『水色』。シャツの色や小物などに『水色』をよく用いるあの人。
そのさわやかで謙虚さのある『水色』を持っている人は、全体的なファッションも控えめな色を着ていることが多いはず。
そんな人の顔の表情を見てください。きっと「とても優しそう」「怒らなそう」、そんな顔をしていませんか?その優しさにつけこんで、無理難題を言って振り回して基本的に水色を持っている人は「NO」を言うのが苦手な人、よく言えば気配り名人なのです。
例えば、テレビで見るメイン司会者の横で微笑んでいるアシスタントのHさん。にっこりと微笑むそのやわらかい優しい笑顔は、心からの癒しを感じる和み系。いつもメイン司会者がスムーズに進行するよう気配りを欠かしません。
その気配りは当然、本番前から始まっています。まずは、出演者の皆さんへのご挨拶まわり。「本日はよろしくお願いいたします」と、1人ひとりにご挨拶をします。
ときには、お休みの日に焼いたクッキーの差し入れなどをすることもあります。そうでないときは、週末旅行に行ったときに買ったお土産を持っていきます。
また、新婚ホヤホヤのHさんは、どんなに自分の仕事が不規則で忙しくても、ご主人と一緒とるご飯とお味噌汁の朝食は欠かしません。「これ、うまいなぁ」と言ってくれることが毎日の生きがいになります。
また、隣駅に住んでいる年老いた両親のこともいつも気にかけています。お休みの日など、ご主人と一緒にできるだけ顔を出して元気かどうか確認しないと安心できません。ご主人が自分の両親をいつも気遣ってくれるので、そのことにとても感謝しています。
ただ、そんなHさんにも悩みはあります。この気配りが過ぎて、身体がSOSを出してしまうのです。いろいろ頼まれることが多く、ときにはその仕事量をこなすのに体力が追いつかないことがよくあるのです。
でも、頼まれた仕事を断わるなんてできません。相手のことを考えると断わりづらくそれよりも引き受けるほうを選択します。そしてその結果、自分の身体を痛めることに。
自己犠牲かと言われれば確かに自己犠牲かもしれませんが、「ありがとう」の言葉が生きがいな『水色』の人。いつも人の役に立ちたい、人に迷惑をかけたくない、と思っています。
このように律儀で誠実で礼儀正しいHさんは目上の方からとても人気があります。
また、この協調性でどこにも敵をつくらない人でもあります。
ただ先日、まったく意見の違う出演者の間に入ったときのことです。2人の意見をそれぞれ尊重していたら、2人から「君はどっちの味方なんだ!」と言われてしまいました。どうも優柔不断、付和雷同だと思われてしまったようです。『水色』の人の一番困ったところは、その場その場で相手に同調するスタンスをとること。結局は、その場に流されてあいまいな態度をとっていることです。
「いいですね」「そうですね」と目の前の人に相槌を打つので、いつまで経っても何か1つの答えを導き出すことができません。それを続けていると、まわりがイライラしてしまいます。
その態度が特に大事にならなければいいのですが、仕事の場でどちらかの意見に決定しなければいけない場合などは日和見主義な行動となります。そして、結果として人に迷惑をかけてしまいます。
しかし、本人は人に迷惑をかけている行動をしているとは気がつかないところが本当に困ったところなのです。
「気配り抜群でいい子だね、あの子!」と評判のいいHさんですが、その陰で先輩の女子アナウンサーからささやかれているのがこんなヒソヒソ話。
「あの人って、自分の意見や主張というものはないのかしら?それにいつも人に気を使ってばかりいるから、こちらも気を使わないといけなくて、疲れるのよ!」
それを陰で聞いてしまったHさんは、
深く傷ついて、会社を1日お休みしてしまいました。くれぐれも水色の人への批判はお手柔らかにお願いいたします。
「水色」と相性がいいのは
明るくリーダーシップをとってくれる「オレンジ」
一緒にいて安心の「水色」
「水色」と相性が悪いのは
攻撃的な「赤」
計算高いことが見えてしまう「ピンク」
「水色」の人の恋愛特徴
頼りたい
守ってほしい
尽くしたい
「水色」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「水色」・・・丁寧なコミュニケーション、仲間はずれはNG
上司が「水色」・・・感謝する
取引先が「水色」・・・さりげない気遣いメールを送る
学校の先生が「水色」・・・困ったことがあったらいつでも相談する
ママ友が「水色」・・・いろいろなことにお誘いのお声がけをしてみる
「水色」の対応に困ったら・・・不安にさせたり、答えを求めるように詰め寄るのはNG。出来事ではなく、気持ちをまず聞いてあげるようにすると心を開いてくれるでしょう。
あなたが「水色」を気にするとき
上品さ・清潔感を求めるとき
「水色」のイメージを持つ有名人
氷川きよし、高島彩、小泉孝太郎、草彅剛、井ノ原快彦
いくつになっても頭の中は美と恋愛でいっぱい『ピンク』
バッグも『ピンク』、携帯ケースも『ピンク』、化粧ポーチも『ピンク』、チークもほんのり『ピンク』。ファッションはフリフリ、もしくはミニなどの可愛らしいものが大好き。そんな人っているでしょ?
この甘いアイテムは何も女性だけではありません。
『ピンク』のシャツやネクタイをさりげなく着こなし、女心をそそるあの男性。こういう人は、あなたを夢の世界へと誘ってくれるロマンチストで甘え上手な人。ただし、本能的に損得勘定ができてしまう人も多いので、どうぞご用心を。
例えば、一般事務の仕事をしながら、ただいま彼氏募集中のIさん。今日も会社帰りに短大時代のお友だちと会って、将来の夢について語り合っています。
「私の夢は、素敵な王子様にみそめられて、真っ白なお城みたいな家に住むこと。そして一生愛されながら、ずっとキレイでいたいの」
そして、
「子供はお人形さんのような可愛い女の子がいいな。その娘が年ごろになって一緒にお洋服を買いに行くと、店員さんが私に聞くのよ。ご姉妹ですか?って。オシャレもキレイも、そして、ときどきは恋だって娘がライバルになるの。ウフッ、それって素敵だと思わない?」
さらに話は続きます。
「女性でキレイじゃない人って本当にかわいそうよね。どんなに賢くても、仕事ができても、お肌のお手入れもしていないとか、彼氏のいない人って全然羨ましくないわ。女性はやっぱり愛されてないと。がむしゃらに仕事ばかりしている人も魅力的じゃないわよ。夜寝る前にはパックをして、ちゃんと睡眠時間は取らないと。そうそう、最近買った美容液がとっても良かったわよ。朝の効き目が全然違うの!」
と、メイク雑誌に載っている化粧品に対する知識のすごいこと。また、美容オタクのお友だちも多いので、そこでの情報交換も怠りません。
次の週末には友だちの結婚式があるので、これがいまの一番の関心事。
「う~ん、どんなドレスを着ようかしら?」
「清純派?ちょっとセクシーに小悪魔風?それとも思いっきりかっこいい大胆なドレスにしようかしら?」
会社帰りにドレスショップに行って、友だちとファッションショーをします。恋愛と美容で頭がいっぱいの『ピンク』の人ですが、仕事に関しては、可愛がってくれる人のためには頑張れるタイプです。
「いつもおいしいコーヒーをありがとう」
毎朝淹れるコーヒーに、こんな言葉をかけてくれる同じ部署の先輩の男性社員にはハートマーク。
「彼も結婚相手の候補にいいかも?結婚しても優しくしてくれるかな?」
コーヒー1つでも、どこに出会いのキッカケがあるかわかりません。
そんなIさんは、当然のことながら、バレンタインデーは気のある人、または日ごろお世話になっている人にチョコレートを配ることを忘れません。
メッセージには必ず「これからもよろしくお願いします♡」とハートマークつきです。このメッセージで実は過去に「彼女、僕に気があるのかな」とその気にさせてし まった男性は数知れず。
でも本人は「えっ、そんなぁ・・・。ただ、メッセージ送っただけなのに」とまったく悪びれず。そんな思わせぶりなことも自然にできてしまうのが『ピンク』の人なのです。
「○○さんが勝手に本気になっただけだもん」といつも結果は人のせい。本当はずっとそんな恋愛気分でドキドキしていたいのが『ピンク』を身につけている人の本心です。
そんなIさんには女性の先輩からこんなヒソヒソ話が。
「甘えた声で電話に出られるとイライラするのよね。もっとテキパキと仕事を進めてくれないかしら。自分のことを可愛いと思っているのかもしれないけど、ここは仕事場よ。旦那さん探しは外でしてね、外で!」
それを聞いた『ピンク』の人。
「あの先輩って、私が可愛いからきっと嫉妬しているのね。かわいそう」
どこまでも基準は「美」と「恋愛」にある『ピンク』の人でした。
「ピンク」と相性がいいのは
華やかな場所に連れていってくれる「赤」
一緒にいて楽しい「黄色」
同じく美とときめきを求める「ピンク」
「ピンク」と相性が悪いのは
地味でおとなしい「グレー」
野暮ったくて説教ばかりの「茶色」
「ピンク」の人の恋愛特徴
いつまでたっても恋人気分
記念日やプレゼントは絶対欠かさない
いつもベタベタ
「ピンク」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「ピンク」・・・気配り、笑顔が必要
上司が「ピンク」・・・外見をほめる
取引先が「ピンク」・・・バレンタインのチョコなどは必ず送る
学校の先生が「ピンク」・・・見た目も態度も可愛ければ気に入ってもらえる
ママ友が「ピンク」・・・オシャレやメイクの話で盛り上がる
「ピンク」の対応に困ったら・・・愛情表現が足りなかったと反省すべし。
あなたが「ピンク」を気にするとき
恋をしているとき
母性に目覚めたとき
「ピンク」のイメージを持つ有名人
石田純一、松田聖子、安藤美姫、武田修宏、川越達也、川島なお美
今日もまた続く、ながーい説教話『茶色』
いつ会っても『茶色』の小物を身に着けている人っていますよね。ベルトや靴、そしてバッグは革の『茶色』と決めていて、使い込めば使い込むほど味の出るその革の『茶色』と同じように信頼感抜群で落ち着いた雰囲気を醸し出す人。
また反対に、問じ『茶色』でも、どれだけ履き込んだの?というぐらいすり切れた『茶色』の革靴。「そろそろ買い替えたほうがいいのでは?」と余計なことを言いたくなるほど、使い込んだ『茶色』のカバンを大事そうに持っている人。「これはもう、10年以上も使っていてね」とすり切れた『茶色』の革のペンケースを見せる人・・・。
そういう人は頑固で堅実。変化を好まず、古くなったものに愛着がわいて、さらに使い込んでそれを手放さない、品質重視、自然素材が一番、という価値観を持っています。
いまのなんでもお手軽に済ませようとする時代には、古き良き時代の日本を彷彿とさせてくれる希少価値の高い人かもしれませんね。『茶色』=「長持ち」という図式 は、モノだけではなく、人間関係においても成り立ちます。
例えば、税理士歴20年のJさん。いまでは社員5名を抱える税理士事務所の所長です。その仕事ぶりは実直そのもの。顧問先の信頼も得て、安定感のある経営を営んでいます。女性スタッフからも、その信頼できるお人柄と専門性の深さに尊敬が集まります。
ただ、その知識の深さと尊敬も、ウンチクを語る知識絶対主義的なところがときどきは「ちょっとうっとうしい」というのが新人女性社員の本音です。
歴史ものが好きで、毎日の朝礼のときでも「明治維新のときの武士は・・・」と語るのですが、正直、歴史ものにまったく興味のない女性スタッフからは少々シラケムード漂う場合もよくあることです。
そういう過去の歴史や事例について語るのが大好きなJさんですが、未来については超現実的な話ばかり。
「いかに損をしないか」「いかに石橋を叩いて渡るか」。その考え方自体は、別に悪くはないのですが、なんだか夢がないのです。あまりワクワクドキドキしない話ばかりで大きな夢に発展しません。
新人の女性スタッフが、将来について不安を抱えていたのでJさんに相談したところ、「真面目に働いていれば道はつながる」という言葉をもらいました。正直、せっ かく相談したのに、また現実に引き戻された感じ。
この超現実主義の考え方は、よく言えば手堅い、悪く言えばあまり話しがふくらまないので発展しない、そんな感じです。
この税理士のJさん、徹底した中身重視のせいか、正直、ファッションセンスがよいとは言えません。いつも同じような『茶色』のネクタイでなんだか華がないというのが正直なところ。
金銭感覚も節約倹約がモットーで、まったく無駄なお金は使いません。家族と行くスーパーでの買い物も、「こちらのスーパーのほうがティッシュが安い」とあらかじめチェックするのが習慣になっています。
また『茶色』を身につけている人は、その『茶色』が持っている「落ち着き」や「信頼感」をファッションだけではなく、飲食や空間にも求める傾向があります。例えば、緑茶ではなくウーロン茶、白米ではなく玄米ご飯。その『茶色』という色に「何だか体に効きそう」「体にいい」というメッセージを感じとっているのです。
インテリアも真っ白や真っ黒は落ち着かないので苦手。やはり『ベージュ』や『こげ茶』などを選ぶ傾向があります。
しかし、『茶色』を身につけている人はJさんのようなタイプばかりではありません。イタリアプランドをサラリと着こなすオシャレ上級者もいます。『茶色』はうまく使えばセンスよく、どこまでもカッコよく品よくなります。残念ながら日本ではな かなか見かけませんが。
ただし、その両者に共通するのは、あくまで中味重視派。『茶色』という色はオシャレの度合いはともかく、中味のある人が似合う色だと言えそうです。
そうそう、そのJさん。女性スタッフから、
「先生、いろいろ説教するよりも、もうちょっとオシャレに気を使ったらいいのに。ファッションはいつもダサいのよね~」
と冗談で軽口を言われても、
「うるさい!チャラチャラとオシャレをするヒマがあったら、もっと本を読んで勉強しなさい!」
と、どこまでも中身重視なのでした。
「茶色」と相性がいいのは
信頼ができる「青」
無理せずほっとできる「緑」
「茶色」と相性が悪いのは
何を考えているのかわからない「紫」
スマートすぎて人情を感じない「ターコイズ」
潔癖すぎて疲れる「白」
「茶色」の人の恋愛特徴
スロースタート
付き合いはじめると長く続く
恋愛よりは結婚向き
「茶色」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「茶色」・・・時間をかけてじっくりと信頼関係をかけて築いていく
上司が「茶色」・・・ごまかさない
取引先が「茶色」・・・言うことをコロコロ変えない
学校の先生が「茶色」・・・先生としても、1人の人生の先輩としても頼ってみる
ママ友が「茶色」・・・信頼して相談する
「茶色」の対応に困ったら・・・まずは話を聞く。
あなたが「茶色」を気にするとき
信頼感が欲しいとき
地に足をつけたいとき
「茶色」のイメージを持つ有名人
武田鉄矢、野村克也、上田晋也(くりぃむしちゅー)、橋田壽賀子、菊池幸夫、長野智子
「賢い」「正しい」以外の価値観を教えてあげたい『青』
コートやバッグなどに黒や茶系を選ばず、『青系』(紺色)を身に着けている人。ペンは『青色』、セーターやカーディガンなども『青』(紺色)。流行を追うようなファッションや小物選びはせず、誰が見ても安心のできるファッションをする人。
あなたの近くにもいますよね。そういう人は、とかく保守的な価値観を持ち、冷静、常識的、慎重であることを大事にします。きっとへアースタイルもベーシックなはず。
例えば、小学2年生の男の子と中学1年生の女の子を持つ専業主婦のKさん。 OL時代は銀行勤めで社内恋愛を経て結婚しました。その仕事ぶりは着実でミスも少なく、上司からの信用も厚かったと言います。
ひとで言うと「賢い人」という評価です。見た目も正統派美人。子供のころからずっと、どこにいても一目置かれる存在でした。
Kさんは文字通り、ずっと「賢い」人生を送ってきています。小学生のときから優等生として学級委員長などに選ばれ、その努力も実って第一志望の大学にも受かりました。
「正当な努力をすると必ず結果はついてくる」というのが信条のKさんにとって、自分の人生は、まずまず合格点はとれていると思っています。
ただこんなことがありました。大学時代にアルバイトで塾講師をしていたとき、楽しく笑わせる講師がいて生徒の人気を独り占めしていました。そのとき、内心思ったものです。
「勉強に必要な知識をキチンと教えているのは私のほうなのに、どうしてパフォーマンス過多のあの講師が評価されるんだろう?」
講師業をまっとうしていたKさんにとって、これには正直、納得がいきません。
また、自分に対してプライドを持っているのですが、どうしても自分より優れていると思う人が近くにいると、その人と比較してしまう自分がいます。「この人に勝つのは難しい」という客観的な評価を自分で下します。
こういう自分を客観的に評価ができるところが、また『青』の人の賢いところです。
そしていまは、子供が大きくなるまでは親としての責任をしっかりと果たしたい、と主婦業に専念しています。もちろん子供の教育にも熱心で、子供が幼稚園のときから近くの市立図書館に毎週欠かさず通っています。
「子供の教育には、まずは環境を整えてあげることが大切」
そのために教育関係の本を読んで研究することも怠りません。食事はもちろん、健康に気をつけて野菜をしっかりとバランスよく用意します。
そんな『青』の人は、お付き合いする相手も選びます。我が子にとってあまり教育上良くないと思われる素行の悪い子供とはできるだけお付き合いをしないように気を使っています。そんなKさんが子供に対して躾として使う言葉はこうです。
「人様が見ているからそんなことをしてはいけませんよ」
「その態度は先生に恥ずかしいでしょう」
「ウソは泥棒のはじまり、ダメですよ」
キチンとした人に育って欲しい。これもKさんにとっては子供の将来のことを考えてのことなのです。
そんなKさんに対して、中学1年生の娘はついに爆発してこう叫びました。
「お母さん!私がすることにいちいち口を出さないでよ。私は友だちだって に選びたいし、あまり好きではないピアノの練習だって本当はもうやめたい。でも、どうせ言ってもやめさせてくれないでしょ。いちいちあれしろこれしろって言わないで!」
それを聞いたKさん。中学1年生の娘にこう言いました。
「あなたの将来のことを考えて、お母さんは言っているのよ」
そんな反発をする娘も、心の中ではKさんのことを尊敬しているのですけれどもね。
「自分の教育論は間違っていない」が価値基準の『青』の人。その正しさはおっしゃる通りですが、もう少し頭を柔軟にしていただけると、こちらは窮屈ではなくなるので、ぜひともお願いします。
「青」と相性がいいのは
完璧主義が尊敬できる「黒」
正しいことをまげない「白」
「青」と相性が悪いのは
妙になれなれしい「オレンジ」
大人の分別が感じられない「黄色」
「青」の人の恋愛特徴
誠実第一
裏切らない
結婚までのプロセスはしかるべき順序を経て
「青」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「青」・・・信用して任せる
上司が「青」・・・正確に仕事の報告をする
取引先が「青」・・・礼儀を大切にする
学校の先生が「青」・・・約束は守る
ママ友が「青」・・・子供の教育論に花が咲く
「青」の対応に困ったら・・・できるだけ丁寧に接する。
あなたが「青」を気にするとき
知的に見せたいとき
常識的に生きたいとき
「青」のイメージを持つ有名人
中井貴一、堤真一、松たか子、荒川静香、三浦友和
「とてもいい人」、でも実は「どうでもいい人?」の『緑』
『緑』は、ファッションとしては黒やグレーなどに比べて身につけにくい色ですが、チェック柄の中にある『緑』、ペンケースの中に入っている蛍光ペンや付箋が『緑』。
特別なものではなく、日常使用するもので他の色の選択肢もあるけど、選ぶのは『緑』という人。プライベートでのバッグに『深緑』を選んでいる人。持ちやすい ハンカチが『緑』の人。
はたまた、ファッションとは違いますが、やたらとまわりに観葉植物などを置いて環境を『緑』にしている人。そんな人のキーワードは、平和主義で現実思考、そしてナチュラル嗜好です。
例えば、公務員のLさん。職場から1時間以上離れたところに家を買って、小学2年生と5年生の男の子2人と妻の4人で暮らしています。家は小さいながらも、庭があり、そこで妻は家庭菜園をしています。形は少々悪くても新鮮なキュウリにお味噌をつけて食べるのも、ささやかな幸せ。
そんなLさんにとって、何よりも大切なのが家族との時間。休みの日には家族4人で近くのショッピングモールでお買い物をして、そこでランチを食べるのが習慣です。
子供は2人ともサッカーをしているので、試合があるときには、その応援に行くのがとても楽しみ。妻は朝早くから子供たちのためにおにぎりをたくさんつくってくれます。
当たり前の生活を当たり前に過ごせていることに、日々感謝。一緒にいると、こちらまで穏やかな気持ちになってきます。
そんなLさんはとにかく子煩悩。まわりからは「親バカ」と言われています。仕事のモットーは「反省はしない」「肩の力を抜く」「適当さ」。出世などにはあまり興味はなく、晩ご飯どきには家に帰って、家族みんなで食事をするのがLさんにとっては 大切なこと。その生活スタイルが保てているいまの仕事にとても満足しています。
でも、ときどきはこんな穏やかな生活に少しの刺激が欲しくなることがあります。そんなときによみがえるのが過去の思い出の数々。
高校生時代、学級委員長の選考会のとき。成績が良かったのでLさんがその候補の1人に選ばれました。でもその選考会では、抜群にパフォーマンス力のある話のうまい同級生も候補に選ばれていたのです。結果として学級委員長にはその同級生が選ばれました。
いつもいい線までいくのに、最終的には主役を他の人に持っていかれてしまう、そんな人生です。日常生活ではあまり思わないのですが、ときどき「どうしても主役になれない自分」にジレンマを感じることがあります。
「そう言えば、子供のころに見ていた秘密戦隊ゴレンジャーの『緑』のキャラクターは赤や青に比べて印象が薄かったな・・・」と、まるで自分のことのように思い出すのがこの『緑』を手に取る人なのです。
それでも本心はやっぱり安定志向。トラブルやストレスを感じるプレッシャーなどはやはり苦手です。トラブルがある場合は自分が調整役に入ることもしばしば。なん だかそんなときには少し頼られているような気がして嬉しさを感じます。
でも、いつもはオシャレもビシッと決まらないし、颯爽としたイメージには程遠くて。このまま日常生活に埋没して終わるのか・・・。なんだかそれが幸せでいいような気もするし、なんだかそれがもの足りない気もする、そんなことを考えているのがLさんなのです。
そのLさんに対してこんな話が耳に入ってきました。
「前会ったLさんってどんな人だったっけ?赤いネクタイをしていた人は覚えてるんだけど」
これを聞いたLさん。
「あらら。人から特に嫌われもしないけど、特に印象にも残ってないみたいなんだよね、いつも。でも家族が必要としてくれるからそれでいいけど」
野心さえ持たなければ、とても平和な毎日を過ごせるのが、『緑』に惹かれるLさんなのです。
「緑」と相性がいいのは
社交性抜群の「オレンジ」
同じ価値観が安心の「緑」
「緑」と相性が悪いのは
非日常な感じが違和感の「紫」
普通の幸せを軽視する「ターコイズ」
「緑」の人の恋愛特徴
友だちから恋愛に発展
ドキドキよりも安心感
自分と似たような人を選ぶ
「緑」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「緑」・・・飾らないで等身大で付き合う
上司が「緑」・・・人間関係で安定を図る
取引先が「緑」・・・仕事の話だけではNG
学校の先生が「緑」・・・困ったことは相談する
ママ友が「緑」・・・ウラでコソコソ悪口はとても傷つく
「緑」の対応に困ったら・・・平和主義者なので混乱や危機に弱い。あまり不安にさせるような言動は慎みましょう。
あなたが「緑」を気にするとき
ほっとくつろぎたいとき
日々の生活を大切にしたいとき
「緑」のイメージを持つ有名人
中山秀征、齋藤孝、西川きよし、野口健、シェリー
あなたの正しさ、凡人の私はついていけません『白』
『真っ白』のジャケットを着て、背筋をピンと張って堂々としている人。
『真っ白』のシンプルなカバンを持って、自分の意見をぶれずに言う人。
『真っ白』のシャツやワンピースを着てすがすがしい印象の人。
手帳や名刺入れなどビジネスシーンでの持ち物が『白』の人。
そういう人は一見、寛容そうに見えて 、本当はテコでも動かないほど意思強固な人です。
「何をそんなに自分の生き方にこだわっているの?」
と、まわりは思ってしまいますが、でもそのぶれない生き方が羨ましくもあるのが『白』の人。理想論を語って、その理想を疑いもなく追いかけるその姿は、まわりから見て「本当に?本気でそう考えているの?」と突っ込んでしまいたくなるほどのかたくなさです。
そう言えば、『白』は何色にでも染まる色ですが、何色に染まっても自分の『白』に戻っていく強力な浄化力もある、という特徴もお忘れなく。
例えば、ボランティア活動に生きがいを感じているMさん。子供のころから学級委員長など責任のある役につくことが多く、弱い者いじめをする現場に通りかかると 「何をしているの!」と男の子にでも突っかかるその姿から、まわりから「正義感ちゃん」と呼ばれていました。曲がったことが大嫌い、何でも筋が通らないと納得しないのが『白』の人です。
例えば、女3人で香港に旅行に行ったときのことです。偽物時計や偽物ブランドバッグを売っているお店で、友だちが、
「これ安いからちょっとお土産に買っていこうかな」
と言ったりしようものなら、
「それって法に触れる悪いことなんじゃない?ダメよ、そんなことをしちゃ。私は絶対に買わないわ」
と他の2人がしらけるほど、その正義を貫くのも『白』の人です。
不正や不実には断固拒否の姿勢をとります。
「まあまあ、そこは堅いことを言わず」なんていうやりとりは、『白』の人には通用しません。なので、気やすく何かを頼むことはできません。
先日も、
「ちょっとこのイベントのこと、お友だちに紹介しておいてよ」なんて、頼まれても、
「私、あまり内容がよくわからないイベントのことを紹介するなんてできないわ。ごめんなさいね」
と、あくまで言葉は丁寧ながらも、いい加減に人に紹介することはできない、とキッパリ。
陰ではこんなヒソヒソ話が。
「Mさんて、正しいことばかりを主張するじゃない。絶対に折れないし。疲れるのよね。正しいことがいつもいいとは限らないのに。本当に融通がきかないんだから。お金に関しても、親が援助してあげるって言っているのを、どうも断わったらしいわよ。損得を考えない人よね」
それを聞いたMさん。
「親から援助を受けるなんて安易な方法をとってはいけないわ。何かを得るには身の丈に合った方法でないと。まずは、自分ができることをしてからでしょ」
とつぶやいています。
自分なりの正義をかざして、潔癖に自分の理想に向かって邁進する『白』の人を説得したり、言いくるめたりするのは、たぶんあきらめたほうがいいでしょう。人間愛の寛容さとテコでも動かない意志の強さを併せ持っているのが『白』の人なのです。
「白」と相性がいいのは
知的で正統派の「青」
同じ理想を語り合える「白」
「白」と相性が悪いのは
享楽的な感じがする「オレンジ」
行動が幼稚すぎる「黄色」
「白」の人の恋愛特徴
尊敬が恋愛に変わる
取り繕う人は嫌い
真摯さに弱い
「白」の人のコミュニケーション
一緒に仕事する人が「白」・・・仕事に筋を通す
上司が「白」・・・ごまかしは絶対にダメ
取引先が「白」・・・理念を共有する
学校の先生が「白」・・・理想を語る
ママ友が「白」・・・生き方が共感できるかどうか
「白」の対応に困ったら・・・取り繕わず誠意をもって対応する。
あなたが「白」を気にするとき
何事にも負けない自信があるとき
リセットしたいとき
「白」のイメージを持つ有名人
浅田真央、草刈民代、知花くらら、吉永小百合、三島由紀夫、ジョン・レノン
第4章 持っているモノの色から相手の心を読み解く【ビジネス編】
「カラー読心術」はすべてのコミュニケーションベース
13色それぞれの色と心理の関係がわかったところで、第4章では、持ち物から相手の心を読み解く方法を紹介します。
ビジネスであれ、プライベートであれ、コミュニケーションを成功させる大きなポイントは、相手が本当に望んでいる願望をつかむことです。
「どういう言葉をかけたら喜んでもらえるのか?」
「どのように対応したら今後のコミュニケーションがスムーズになるのか?」
相手のことをまったく知らなくても、その人の持ち物の色からその人の心の奥底まで読み取ることができるのが「カラー読心術」です。
いま目の前にいる人が身につけているネクタイや、持っている名刺入れ、あるいはビジネスバッグの色など。さまざまなアイテムのそれぞれの色には意味があります。また、アイテムごとにあるそれぞれの叶えたい願望も理解しておきましょう。
人の持ち物の色には、その人が持っている裏願望が色濃く反映されます。普段、相手の目に触れることがないアイテムであればあるほど、その人の深層心理を表現している場合が多いのです。
例えば、
初対面で見られたいイメージが出るのはどのアイテム?
成功願望が出ているアイテムはどれ?
相手のポリシーやコミュニケーションの取り方、パートナーに求めること、果ては自己顕示欲から相手の本音まで。相手が抱いているありとあらゆることが、わかってしまう「カラー読心術」。それでは、さっそく探って参りましょう!
「ビジネスでこう見られたい」を知りたければ「名刺入れ」を調べろ
まずは、ビジネスシーンから。
自分の目の前に座っている相手が、ビジネスでどう見られたいのかという裏願望を知るためには、名刺入れを見るのがポイントです。名刺は挨拶のときに使うツールなので、初対面の人に「第一印象で思われたいイメージ」が表われていると考えられます。
例えば、生命保険会社で営業をしている方の名刺入れが『水色』だったことがあります。
ここから読み取れるのは、「お客様1人ひとりに合ったいいアドバイスをさせていただきます。ご縁の会った方たち皆様の幸せのお手伝いをさせていただきます」というビジネススタンスです。
そんな視点で見てみると、世の中には思った以上に色とりどりでさまざまな名刺入れがあることに気づくでしょう。第3章を参考にいろいろな人の名刺入れをチェックしてみてください。
また、たまに男性で見かけるのが、アルミでできた名刺入れです。コンビニエンスストアなどで購入する場合が多いようです。
つまりは、『シルバー』(アルミ製)の名刺入れを持っている人は、初対面の相手の第一印象をあまり気にしていない人が多いということです。こういう人は、他のアイテム、例えば、ペンやノート、携帯電話が『黒』で統一されていることが多かったりします。アイテムを揃えるときに、あまりあれこれ考えたくない気持ちが買いやすい『黒』を選ばせるのです。
名刺入れをチェックするときは、名刺入れ自体にこだわりを持っている人、持っていない人かも見てください。初対面の人と名刺交換をしたとき、相手がちょっと高そうな名刺入れを使っていれば、 会話のきっかけとして名刺入れの色をほめると話が弾むはずです。
「名刺入れ」がなければ「手帳」もしくは「パソコン」を見よ
ビジネスシーンであっても、名刺を必ず持っているというシチュエーションに恵まれないかもしれません。そこで、名刺入れの代わりに注目したいのが手帳もしくはノートパソコンです。
持っている手帳の色が『赤』の人。またはノートパソコンの色が『赤』の人っていますよね。このようにビジネスシーンでもあえて自己主張の『赤』を選ぶ人は、かなり自己演出にこだわっている人だと言えるでしょう。男性でも女性でも、です。
こういった人たちは、「恋も仕事もファッションもいろいろ楽しんでいます」というメッセージを発信しています。また、ビジネスシーンをとても大切にしていて、打ち合わせのときも、こだわりを持って臨みたいと考えている人だと思ったほうがいいですね。
とにかく、一緒に仕事をしていく場合は『赤』の人の「自分が主役」という面を尊重して「この進め方でいいですか?」「次のアポはこの日でいいですか?」と相手を 立てながら進めていくことが、今後のビジネスをうまく運ぶコツです。間違ってもこ ちらの主張ばかりを押し通すスタイルを貫かないようにしましょう。
また、リフィル型の手帳(中身だけを変えて外側は一緒)なら、その色からビジネスシーンで「どう見られたいか」がわかりますが、毎年変えるタイプの手帳の色には 「その年の願掛け」が出ますので、そこから相手の今年1年に賭ける意気込みを読み取ることもできます。
「今日伝えたいメッセージ」は「ネクタイ」の色でわかる
今日、あの人はどのようなスタンスで、あなたとコミュニケーションをとろうとしているか、それがわかれば、こちらもコミュニケーションの取り方が容易になります。
では、どうやって相手の考え方を見抜けばよいのでしょうか?
それには、相手のネクタイを見ればいいのです。
例えば、今日はじめて会う人が『赤』のネクタイの場合。相手は単刀直入に、あなたの真意を聞いてくると思います。結論から話をスタートし、話の流れを最初に説明するのがよいでしょう。
今日はじめて会う人が『青』のネクタイをしている場合。礼儀正しく、落ち着いた感じで話をスタートし、冷静な立ち居振る舞いをするとよいでしょう。
今日はじめて会う人が『ピンク』のネクタイをしていれば、ファースト・コンタクトは安心感を持ってもらえることが何より重要。笑顔や親しみやすさを忘れないようにしなければなりません。
では、『黄色』のネクタイをしている人には、どのような対応をしたらよいのでしょうか?『黄色』 は、自分の個性を明るく前面に出したいという心理が表わされています。そういう人には、まず、その人の個性を尊重するような対応をし、明るく、ユーモアに富んだ会話を心掛けましょう。
『水色』のネクタイをしている人は、こちらが警戒をしないでいい楽な相手。爽やかな雰囲気がありながらも、こちらの話をしっかりと聞いてくれるはずです。
反対に『紫』のネクタイをしている人には、こちらの話を聞いてもらおうと思うのはあきらめたほうが無難です。『紫』のネクタイの人は、自分以外の人にはあまり興味がありません。自分をどうほめてもらうか。関心はあくまで自分のことになります。
では、ここでネクタイの色が発するひと言メッセージをまとめて見てみましょう。
黒 「あなたの意見を聞くつもりがない」
赤 「今日は絶対に負けない。場合によってはケンカになっても仕方がない」
オレンジ 「たくさんの人と会って、いろいろ情報交換したい」
紫 「オシャレで個性的な人だと思われたい」
ターコイズ 「仕事にスマートさ、洗練さを求めたい」
黄色 「堅苦しいことなく、楽しく交渉を進めたい」
グレー 「できるだけ目立たず、ことなきを得たい」
水色 「今日は出しゃばらず、聞き役に徹します」
ピンク 「女性の目を気にしています」
茶色 「信頼してください。評価してください」
青 「今日はビジネスの話だけをしましょう」
緑 「不安にさせません。安心してください」
白 「無駄なことはしませんし、苦手な人とも会いません」
いかがでしょうか?逆に言うと、色のメッセージを理解した上でネクタイを選んで着用すれば、あなたが相手に伝えたいメッセージを暗に伝えることができるのです。
相手との関係が多少悪くなっても、最初から勝負をかけたいのであれば、『赤』の ネクタイをして行けばいいですし、単純にビジネスライクな話で、用件が終わったら さっさと帰るというつもりであれば、『青』のネクタイをして行けばいいのです。また、もう少し相手とコミュニケーションをとりたいのであれば、『オレンジ』や『黄色』のネクタイをしていきましょう。
このように、自分のスタンスをきちんと決めて、TPOに合わせてネクタイの色を変えると無言のメッセージが相手に伝わります。
「成功願望」を知りたければ「財布の色」を見ろ
その人がどのように成功したいのかを知りたければ、財布の色を見るとよいでしょう。成功願望とは、お金や名誉を得て社会的に成功する願望のこと。まさに、お金に関わるので、財布の色が大きく影響しているのです。
『赤』や『金』の色の財布を持っている人は、目立ちたがり屋なので、まわりから注目されるような大成功をして、お金持ちになりたいというタイプです。一攫千金を 狙うような冒険をする人もなかにはいらっしゃいます。主に起業家や個人事業主、経営者などに多いタイプです。
一方で、『茶色』の財布を持っている人は、着実に生活基盤を整えたいと思うタイプです。一攫千金のような夢想はしません。堅実に着実にお金を貯めたいと思っています。『茶色』の財布を持っている人に賢い貯蓄法、家を購入するときの大切なポイントなど聞いてみるといいでしょう。確実で間違いのない方法を教えてくれるに違いありません。
また、色ではありませんが、財布を他人からプレゼントしてもらって、それを使い続けているという人は、あまりお金に対して執着を持たない人でもあります。お金に対する執着心を持っていないので、金遣いが粗くなる傾向もあります。
なお、財布の形もよく見ておいてください。二つ折りの財布の場合は、お金に対しての執着心をあまり持っていない人が多いという傾向があります。
「ほめて欲しいところ」を知りたければ「携帯電話の色」をチェック
本当のところ相手にどんな裏願望があるのか?誰でも知りたいことだと思います。それを知るためには、相手がどの部分をほめて欲しいのかを知ることが早道。これができれば、あっという間に相手との距離を近づけることができます。
ほめて欲しいところを簡単に調べられるのが、実は携帯電話の色です。
携帯電話は、ただのコミュニケーションツールではなく、その人の内面や心理状態に深く関わっているアイテムです。携帯電話には個人情報がたくさん詰まっています。言い方を変えれば、携帯電話はその人の一部なのです。
ですので、携帯電話からわかる心理はその人そのもの。その人の価値観や信念がおのずとわかります。
だからこそ、機種でも、色でも、スマートフォンならカバー選びのセンスでも、帯電話に関することをほめると喜ぶ人が非常に多いのです。携帯電話を話題にさまざまな話をしながら相手の好む色を分析するのもありでしょう。
例えばこんな方がいらっしゃいました。全身『黒』ずくめの20代の女性です。この方は、頭のてっぺんから靴まで、全身『黒』。パンツスーツスタイルで歩くその姿は、 決して人に甘えることがない独立心旺盛なタイプに見えます。
ところが、その彼女の携帯電話の色が『ピンク』だったのです。外見は『黒』で、中身は『ピンク』。彼女がどういうタイプなのかと言うと・・・。
かっこいい自分でいたいけれど、本当は人に甘えて生きていきたい人。自立している部分も欲しいけれど、完全に放っておかれると困ってしまうという依頼心が見え隠れしている人。これが『ピンク』という携帯電話の色からわかるその人の深層心理。 裏願望になります。
この人とうまく付き合いたいのであれば、「自立心」と「依頼心」の間で揺れるその心をまずは知ることです。
ところが、問題はこの人が『黒』の服を着ているということ。『黒』には、「防御」という役割もあるのです。つまり、相手に自分の裏願望である『ピンク』の部分を積極的に見せるタイプではなく、気心の知れた相手にしか『ピンク』を見せないというもの。ちょっと難しいタイプなのですが、携帯電話を見れば、すぐにわかってしまう のです。
ところで、携帯電話を仕事中に机の上に置くのは、女性が圧倒的に多いことが経験上わかっています。携帯電話は自分の分身と考えられます。女性と比べ男性は自分をあまり表に出したくない傾向があるので、携帯電話をスーツのポケットにしまっていることが多いのです。
男性は、それだけ建て前社会の中で生きていて、本当の自分を見せることに対してなかなか慎重だと言えます。
「自己顕示欲」を知りたいなら「メガネの色」
はじめて会う人に対して事前調査をするとき、ブログやホームページなどをチェックする人は多いと思いますが、そこに掲載されている本人の写真から、さまざまな情報を得ることができます。
トップページにどのような色が使われているのか、その人が身につけているファッションにはどのような配色がなされているのか、そうした色を見ることで、相手に対する理解を深めることができます。
なかでも、相手がメガネをかけていたとしたらラッキーです。というのは、メガネの色からその人の自己顕示欲度がわかるからです。
いわゆる「銀』ブチのメガネをよく見かけますが、あまり自己顕示欲は感じない色です。
色しては『シルバー』 になりますが、『グレー』の 「控えめ」 と同じような意味になるのです。つまり、『シルバー』のメガネを着用している人は、自己顕示欲に関しては「控えめ」で「おとなしい」のです。
『黄色』のメガネと言えば、タレントの笑福亭笑瓶さん。トレードマークの『黄色』のメガネは彼の持つ「フレンドリー」「ユーモア」などのキャラクターをまさに表現していると言えるでしょう。
『黒』のメガネもよく見かけますが、こちらは近寄りがたいイメージ。まわりの人を寄せつけないというイメージがありますね。よくドラマやアニメなどで、女性教師が『黒』のメガネを着用していますが、あれはまさに気の強さを表わすトレードマークになっているのです。
『赤』いメガネの人は自己顕示欲がとても強い人。リーダーシップをとりたがり、なんでも自分の話に持っていくようなタイプです。
ある経営コンサルタント会社の社長のホームページのメインカラーは『黄緑』でした。『黄緑』は緑の持っている 「バランス感覚」 や「平和主義」、『黄色』の「フレンドリーさ」があわさった、そんなイメージです。そうした、とても親しみやすいホームページだったのですが、意外にもその社長のメガネは『赤』でした。そこからは、親しみやすい雰囲気を出しつつも、「自分のやり方は、通させていただきます」というメッセージが読み取れました。
このように、ホームページには、ファースト・コンタクトのときにあらかじめ知っておくとよい使える情報がたくさん詰まっているのです。
「コミュニケーション方法」を知りたければ「ペンの色」に注目
相手と上手なコミュニケーションをとるためには、相手が何を重要視しているのかを理解しておかなければいけません。
では、 何を見たらいいのか?それがペンなのです。
ペンの色を見れば、その人の「コミュニケーションの取り方」がわかります。
例えば、相手が『オレンジ』のペンを持っていたとしましょう。
『オレンジ』には「社交性」、「仲間意識」という意味合いがあります。きっと『オレンジ』のペンを持っている人は、あなたと楽しいコミュニケーションをとろうと考えている人だということが推測されます。
また、『オレンジ』には「陽気さ」や「カジュアル」という意味もあるので、相手のスタンスは、あくまでもフランク。つまり、こちら側がかしこまったり、丁寧すぎる言葉づかいでの対応は、かえってマイナスになるということです。「一緒に」「仲良く」がキーワードです。対等を意識することが大切です。
では、『青』のペンを持っている人にはどう接するのがよいのでしょうか?『青』には「世間体を気にする」とか「ルールにとらわれる」など 「常識を重視する」というメッセージがあります。
このような人とコミュニケーションをとるときには、ルールを守って話を進めていくというのが、好感度を上げるポイントになります。いきなり結論から入っても、相手は理解できませんし、ずけずけと自分のテリトリーに入ってこられるように感じ、気分を害す人もいます。
順序よく、挨拶から始まって、お天気の話、相手の状況を聞き、そしてやっと本題に入る・・・。こういう方法でコミュニケーションをとるのがよいでしょう。
ペンをチェックする際は色を見ることも重要ですが、その人がどの価格帯のペンを選んでいるかということも重要です。
例えば、1本数万円もする万年筆を選んでいる人と数百円のボールペンを選んでいる人では、ペンに対するこだわりがまったく違います。
基本的には、値段が高ければ高いほど、堅実にコミュニケーションをとろうという人が多いような気がします。
色だけではなく、値段や機能性にも注意を配っている人かどうかが、ペンを分析する上ではとても重要です。
「ビジネスパートナーへの願望」は「バッグの色」を見よ
普段使いのビジネスバッグからは、「ビジネスパートナーがこうだったらいいのに」という願望が読み取れます。
『黒』のビジネスバッグを持っている人であれば、相手に実用性を求めるタイプ。 自分が相手に対して何かしら尊敬できるような仕事ができる人と付き合いたいと思っています。
逆にこういうタイプは、礼儀作法や外見といった表面的なことにはあまりこだわらないという人が多いでしょう。要は相手に対して能力があるのかどうか。そこのみをこだわりのポイントとする人です。
しかし、その『黒』のビジネスバッグに『赤』の配色もプラスされたものであった場合は相手に求めるものは実用性だけではありません。
「僕の存在価値はわかっているんだろうな」という暗黙の自己主張があります。こういう人を軽々しくあしらったり、邪険にしたりするのはご法度です。
一方、そうした考え方と対極にいるのが、オーソドックスな『茶色』のビジネスバッグを持っている人。このようなビジネスバッグを持っている人は、ビジネスパー トナーに、真面目で常識的な人を選ぶ傾向があります。礼儀正しさや社会人として常識的なスタイルを気にする人も多いので、華美な格好は避けたほうがいいでしょう。
「オシャレ度」を知りたいなら「傘」と「化粧ポーチ」
傘は身だしなみに対する考え方を知るには最適のアイテムです。 男性でよくいますが、すぐに失くしてしまうからと言ってビニール傘を買っては、 また失くす、という人。こういう人は、あまり身だしなみにも気を使っていないことが多いはずです。
自分できちんと傘を選んでいる人は、身だしなみにもこだわりがある人なので、どんな傘を選んでいるのか、雨の日には、ぜひ第3章の13色リストをベースにチェックしてみましょう。
一方、女性の傘の色には、「女性としてどう見られたいか」という願望が表われています。
「ピンク』の傘を選んでいる人であれば、女性らしく見られたいという気持ちが表われていますし、『黒』を選んでいる女性は、女性としてよりも仕事ができる人として見て欲しいという願望があります。
また、傘と似ている意味を持つのが、女性の化粧ポーチです。化粧ポーチの色からは「美への執着度合い」がわかります。
化粧ポーチが見るからにおしゃれな感じであれば、それは美への執着心が強い人です。一方で、地味な化粧ポーチを選んでいる人もいます。
あるとき、カルチャースクールの企画担当者の方で、『モスグリーン』の数珠入れを化粧ポーチにしている方がいらっしゃいました。
そういう方は、あまり美への執着度が高くないと判断できるでしょう。実際、「口紅を塗るのも面倒くさい」とおっしゃっていました。しかし、よくお聞きしてみると現在彼氏募集中だとか。
「その化粧ポーチを、美を感じさせる『ピンク』か『紫』などに変えてみてください」
と私がアドバイスしたのは言うまでもありません。普段はバッグの中に隠されている化粧ポーチの色ですが、その色を意識的に変えることによって、女性としての身だしなみの意識までも変えることができます。
傘や化粧ポーチなどからわかる性格診断は、婚活パーティーなどでも、ぜひ活用してくださいね。
「隠された自分」を知りたければ「靴」を調べろ
その人の本心がどこにあるのか?ということを知りたければ、靴の色に注目するとよいでしょう。
足下は他人からよく見られている部分なのですが、本人の目にはあまり入ってきません。ゆえに、隠された本当の自分の色が出やすい部分だと言えるのです。
相手が男性だと靴は『黒』か『茶色』になって、なかなか相手の本心というところまで分析するのは難しいものです。そうしたときには、靴の形を見るというのも1つ の方法です。フォーマルな紐靴なのか、そうでないのか。それを見るだけでも、型にとらわれるタイプなのか、そういうことにこだわらないタイプなのかがわかります。
一方、女性の場合は、履いている靴に隠しているその人の素の部分が出やすいので、要チェックのポイントになります。
『ベージュ』のワンピースを身につけ、化粧も地味な感じの人でも、足下が仕事用の『黒』いパンプスではなく、キラキラしたビーズがついた『金色』のミュールを履いていた場合。このような方は、仕事一辺倒だと本当はとても疲れちゃうタイプです。仕事の話ばかりしていると飽きてしまうのです。
『金色』のミュールからは、女性として扱って欲しい、と単純に思っているだけではなく、女性らしさを仕事に活かしたい、輝きたい、と思っていることが読み取れるのです。
こういう人とお付き合いをしたり、仕事をするときには、遊びの要素もふんだんに取り入れて、相手をちゃんと女性として扱わないと、こちらの印象が悪くなってしまいます。どうぞ、お気をつけて。
「統一された色」を持つ人と「異なる色」を持つ人
その人のファッションや小物アイテムを注意して見てみると、色が統一された人もいれば、持っているアイテムによって色がバラバラの人もいるはずです。 この違いはいったいなんなのでしょうか?
色が統一されていればいるほど、その人の考え方や価値観が、自分自身の中で強固なものになっている、ということが言えるでしょう。
要するに、何をするのにも、内面の考え方と外面の行動にブレが少ないという人ということになります。表裏がないので、良く言えば一貫性がある、悪く言えば単純な性格と分析してもいいのかもしれません
また、発信する色情報が統一されているということは、他人からもその考え方や価値観がわかりやすいということになります。
例えば、経済評論家の勝間和代さん。いかにも仕事ができるというタイプですが、 勝間さんの持っているアイテムを見てみると、見事に『黒』で統一されていました。携帯電話も「黒』、手帳も『黒』、ボールペンも『黒』、果てはマウスやオーディオプ レイヤーまでが『黒』でした。
これらから分析すると、勝間さんは、独立心が旺盛な仕事人で、何事にも完璧主義だということがわかります。
人の助けを特に必要としなくとも自分1人で仕事をこなすことができるので、人に頼らない分、コミュニケーションを重視しない場合があります。だからこそ、こういう人には、結論から話をする必要があるでしょう。
一方、アイテムごとに異なる色を持っている人もいます。そういう人は、ビジネスシーンごとに、さまざまな自分を見せたいという願望を持っているのです。 そのほか、他人の意見に左右されたり、環境に流されやすいという性格であるとも言えますし、表面上の振る舞いと本心が異なるということもあります。
なので、逆にそこを利用して、複雑さを魅力に変えてみるのもいいですし、自分が何者かをそんなに簡単に見破られたくない、ということであれば、あえてアイテムごとに違う色を持ち、相手を煙に巻く、ということもできます。
このように、アイテムごとに異なる色を持っている場合は、お互いを理解するまでに少々時間がかかります。私が何者であるかをストレートに伝えたいときにはマイナスに作用してしまいます。
アイテムごとに異なる色を持つのは、相手を混乱させてしまう可能性があることを知っておきましょう。
第5章 持っているモノの色から相手の心を読み解く【恋愛結婚編】
気になる人の持ち物から、ホンネを読み取ろう
好きな人の気持ちは、なかなかわからないもの。とは言え、直接聞くのも恥ずかしい・・・。そこで、「カラー読心術」で気になるあの人の心を探る方法を考えていきましょう。
第4章で紹介した「持ち物から相手の性格を読み取る方法」を思い出してくださ い。携帯電話の色はその人の価値観や信念、バッグの色にはパートナーに求めるメッセージが表われると言いましたが、これはもちろん、恋愛でも応用できます。具体的にどのような方法で相手の心を読めばいいのでしょうか?
ーつ、わかりやすい事例を紹介しましょう。 20代後半の男性の話です。彼は合コンで知り合った女性にアプローチをしたいのですが、どのようにすればよいかわからないとのこと。その男性はいつも誘い方が下手で、失敗をしてしまうのだそうです。
そこで私は、その男性に、気になる女性が愛用しているアイテムの色をあげてもらいました。携帯電話と靴が『ワインレッド』、普段使いのバッグが高級ブランドで『茶色』のものを愛用しているとのことでした。
携帯電話の色はその人の価値観、靴の色はその人の本当の姿を表わしています。『ワインレッド』は赤を暗くした赤紫色にも見える色。『赤』と『紫』、そして『黒』 のメッセージが入っています。鮮やかな『赤』ではありませんが、やはり自分を認めて欲しいという気持ちが強いタイプです。
それだけでなく、個性的な『紫』の要素も少しあるので、ちょっと他人からは理解しづらい面もあるのかなと思いました。そして『黒』。それでいて、かっこよく存在感を示したいという願望もあるのです。
彼が気になっている女性は、初対面の人にはお上品で優雅なイメージを与えるものの、ホンネとしてはちゃんと大切に、特別感を持って扱って欲しいこだわりがある女性だなと思いました。
そこで、この女性を食事に誘うときには、行き当たりばったりでお店に入るのではなく、あらかじめきちんと高級レストランを予約して、アプローチをかけたほうがいいと提案をしたのです。
また、バッグからは理想のパートナー像がわかります。高級プランドのバッグを愛用している点から、理想とするパートナーは「リッチなタイプ」。
さらに色は『茶色』ですから、きちんとした仕事を持っていて、安定している男性を好むということです。
ですから、彼女を射止めたければ、まず、そういう男性になろうと努力する必要があります。プライベートもそつなくこなす男性に惹かれるので、デートでは少しリッチな気分を演出することが大切です。
案の定、彼女の求めることを満たすことができたその男性は、現在もその方とお付き合いをされているそうです。このように 「カラー読心術」 では、 好きな人の持ち物からその人の心の内を明かすことも可能なのです。
婚活パーティーで声を掛けられやすい色とは?
せっかくの出会いの場である婚活パーティーに出かけていっても、誰からもお声がかからないのでは困ったもの。そこで、婚活パーティーで人気者になれる色をご紹介しましょう。
あなたが女性であれば、『ピンク』系や『オレンジ』の薄い色の服や小物を持つとよいでしょう。『ピンク』は人の気持ちを落ち着かせて、心を優しくする効果があります。
また、『ピンク』は守ってあげたいという男性の欲求を刺激するので、婚活パーティーや合コンなどで声が掛かりやすい色。婚活パーティーの場では、やはり女性らしさや可愛らしさが必要です。
ただし、「ピンク』はピンクでも「マゼンタ』はNGですよ。『赤』 の自己主張がプラスされて、まわりに気が強そうなイメージを与えてしまいます。声を掛けられにくくなってしまうので注意が必要です。
『オレンジ』の薄い色もそうしたパーティーには適した色です。『オレンジ』は社交性や人気を表わす色。まわりに明るい感じを与えるので注目を集めます。
ただし、あまり鮮やか過ぎると押し出しの強い、わがままなタイプとの印象を与えてしまうので、「彩度」の選び方には注意してくださいね。
では、女性が婚活パーティーや合コンに最も着ていってはいけない色というのは何色でしょうか?答えは『茶色』です。『茶色』は頑固で融通がきかないイメージの色。結婚した後の現実主義はいいのですが、恋愛のトキメキやワクワク感が出にくい色でもあります。また、パーティー会場の照明が暗い場合、『茶色』の暗さが強調されてしまい、顔まわりもどんよりとした印象になってしまいます。
普段使用している『茶色』の革のビジネスバッグも、このときはご法度。TPOをわきまえない、色気のない人だと思われてしまいます。
またオシャレ心のない面倒くさがり屋という印象にもなります。『茶色』は落ち着きが出過ぎて、可愛いらしさが感じられにくい色なのでやめておきましょうね。
男性は『ピンク』をファッションに入れてみよう
では、パーティーの場で男性はどのようなファッションがいいのでしょうか?声を掛けられやすい優しいイメージを出したいのであれば、上品な『グレー』の スーツに『水色』のシャツ、『黄色』を薄くした『クリーム色』のネクタイをすると婚活パーティーや合コンなどで声を掛けられやすくなるでしょう。
反対に『黒』のスーツに『真っ赤』なネクタイという勝負用のスタイルで参加しようものなら、主張が強過ぎて婚活パーティーでは浮いてしまうのです。
では、婚活パーティーで、さらにモテるための秘策には、どんな色があるのでしょうか?
そのヒントは『ピンク』にあります。
『ピンク』という色をうまく利用している芸能人といえば、石田純一さん。若いころはもっとアグレッシブルな感じが強かったのですが、最近はすっかり角がとれて、 やわらかいイメージが強くなっていますね。笑顔もほんわかしていて、優しそうなイメージがすごくあります。
奥さんである東尾理子さんへの献身ぶりも注目されています。一生恋愛主義の生き方もここまで極めるとご立派です。女性にも好感度の高い芸能人の1人と言えるでしょう。
また、ネットリサーチのアイシェアの調べによると、「男性が『ピンク』色の服を着ることについてどう思うか?」という問いに89.8%の女性が「いいと思う」と答えています。
男性が着ると「おしゃれ」や「優しそう」といったイメージがあるそうです。他のネットの調査を見ると、「母性本能をくすぐられる」という回答もありました。
とは言え、どうやって『ピンク』を自分のファッションに取り入れていいのかわからない、という人もいるかもしれません。『ピンク』を取り入れると言っても、『ピンク』のスーツを着ろというわけではありません。まずは、『ピンク』のネクタイやシャツなど、ワンポイントでいいので替えてみるのがよいでしょう。
「ピンク』をうまく着こなすことで、あなたの婚活パーティーでの注目度が上がること間違いないでしょう。
結婚相手にピッタリの人を探すには?
結婚相手にピッタリな異性はどんな色を身につけているのでしょうか?一緒にいて安心できる誠実な異性を選ぶには、どのような色を選べばいいのでしょうか?
結婚相手に相応しい男性を選ぶのであれば、『紺』など『青』系を普段から多く身につけている人がよいでしょう。『青』は世間体を大切にする男性。常識的ですし、ルールは守るべきだという誠実さがあります。
もう1つは『ベージュ』のファッションを身につけている人がよいでしょう。一緒 にいて安心できます。『青系』や『茶色系』のファッションを身につけている人は、「信用」と「信頼感」があります。少し面白みに欠けたり、遊び心がなかったりする場合もあるので、デートやアプローチの仕方は、常識的になってしまうかもしれません。
大恋愛やトキメキよりも結婚生活を維持するという目的なら『青』系や『茶色』系の 男性はおすすめです。
また『緑』系の『モスグリーン』を選ぶ人も結婚相手におすすめです。ドキドキする相手ではなくても「安心」と「安定感」のある家庭を築いてくれるはずです。
逆に、結婚相手に相応しい女性を選ぶのであれば、普段から好んで『ベージュ』や 『水色』を身につけている人を選ぶとよいでしょう。
『ベージュ』や『水色』は自己主張をする色ではなく、一歩引くことができる色です。また『ベージュ』を好む人は、平和や家庭的でありたいと願っている人が多く、結婚相手としておすすめです。
ただし、『ベージュ』や『水色』を身につけている女性は、自分から積極的にアタックができないという弱点があります。ぜひ男性陣は少しリードしてお付き合いをしていただければと思います。
結婚相手に求めるメッセージを知りたければ、バッグの色
パートナーにどんなスタンスを求めているのか?それを知りたければ、相手のバッグに注目です。
ビジネスシーンと同様に、バッグを見ることで、相手のパートナー選びの傾向を知ることができます。ちなみにプライベートではプライベートで活用しているバッグの色を見ましょう。その色から将来のパートナーのタイプが明らかになります。
『紫』や『黄色』『ターコイズ』は、個性的で自分のアイデアや考え方を刺激してくれるようなパートナーを望んでいます。一方で、『ベージュ』や『青』『茶色』は、真面目で常識的な人をパートナーに選びたいと思っています。
『赤』や『黒』『オレンジ』は、 常識や礼儀正しさというよりも、 仕事ができる人や華やかな生活を保障してくれる人をパートナーとして選ぶ傾向があります。
『グレー』や『水色』のバッグを持っている人は、優しい人や性格が穏やかな人をパートナーとして選ぶ傾向があります。相手に対する依存心が強い人が多いので、パートナーとして選んだときには、こちらがリードする必要があるでしょう。
そして、プライベートのバッグで『ピンク』を選ぶ人。この人は玉の輿願望が強いかもしれません。自分だけを愛してくれる王子様を夢見て、探し続けているでしょう。ともすれば夢を追いすぎて婚期を逃してしまうかもしれません。
結婚後いつも心配が絶えない色とは?
では、結婚した後のことも調べてみましょう。 独身時代と変わらず自分のモテぶりを維持しようとする人がいますよね。そういう人の筆頭は『赤』をやたらと好んで身につける人です。こういう人はドキドキするようなことが大好き。恋愛でもその願望が遺憾なく発揮されます。
特定の人だけではなく、いろんな人との恋愛に興味を持つタイプでもあります。それは結婚後も続きますので、さあ、ご覚悟を。
その『赤』を好んで身につけ、その自由奔放さを感じさせる芸能人と言えば、浜崎あゆみさんや沢尻エリカさん。おふたりとも、常にドキドキするようなことを求めて、 恋愛をしているように見えますね。
本人はその気がないのかもしれませんが、ドキドキするようなことを出会いに求めてしまえば、当然1人の人に絞るのは難しいことになります。
また誰からも愛されたい、と愛想を振りまく色はやっぱり『ピンク』です。『ピンク』は女性らしさ、外見美を重要視する色で、結婚してもずっとラブラブでいたいという人が多いのです。恋愛をし続けていたいという願望がとても強い人です。
また、『ピンク』を選ぶ人は八方美人で、誘われたらなかなか断わることができないというのが玉にキズ。ずるずるとした関係を続けてしまうこともあります。これが 『ピンク』という色を選ぶ人の特徴だと知っておくといいでしょう。
なかなか結婚できないあの人の「色」
一方で、恋はしても、なかなか結婚に至らない人もたくさんいます。そんな人は、 どんな色を身につけがちなのでしょうか。
最近、若い女性の持ち物やファッションでよく見かける色があります。それが前にもお話した『マゼンタ』という色です。
『マゼンタ』を身につけている人は、女性的魅力にあふれている人が多いのですが、『赤』のドキドキ感を追求する気持ちと、『紫』の個性的な独特のセンス、『ピン ク』の美しさ、女性らしさを追求したいという気持ちもあります。どちらかというと家庭的で結婚に向いているという色とはまったく反対の色。
自分の好きなことを自由に突きつめたいというのが、この色を選ぶ人の特徴です。こういう人は、彼はいるけれども、結婚はしないというタイプが多いようです。
ちなみに、結婚しても頻繁に『マゼンタ』を身につけている人は、結婚生活にすべてを縛られたくないと思っています。結婚しても束縛されるのを非常に嫌がるタイプです。
もう1つ、結婚との相性があまりよくない色は『黒』です。この色がファッションに多い人は、結婚自体を人生最大の目的にしているわけではありません。結婚しても ほのぼのとした家庭人という感じがしない人も多いのです。
『黒』は、自分のスタイルを完璧に持っている人ですから、そのスタイルを尊重できる相手であれば結婚に至ることもあるのですが、それがないとなかなか難しいのです。しかも、生活力も非常に高い人が多いですし、結婚しても相手に依存することはありません。
そのため、結婚生活が長続きせず、離婚する人も多いのが特徴です。イチロー選手も『黒』を象徴する有名人の1人ですが、福島弓子夫人のように陰で本人を支え続けられる人でないと、なかなか結婚生活を維持するのは難しいようですね。
一方で、出会いに恵まれず、そのためなかなか結婚に至らないというのが、『茶色』のファッションをしている人です。
それでも、『茶色』を好む人は実際に結婚生活となれば、堅実に末永く結婚生活を維持しようと考えて行動するタイプなのでおすすめです。
ただ、異性としての魅力をうまくアピールできていないということだけなのです。 こういう人は、人間は見た目ではなく中身がすべてだと思っているので、女性であれ、男性であれ、地味な人が多いようです。積極的に出会いの場に出かけようとも思いません。ですから出会いに恵まれない、ということになっているだけです。
これらの色を多めに身につけている人で結婚を考えているのなら、少し他の色を取り入れ、やわらかさをプラスすることをおすすめします。
デートの誘い方・行き先を考えるなら、「携帯の色」をチェック
では次に、意中の相手にどんなデートの誘い方をすれば喜んでくれるか、を探る方法を紹介していきましょう。特に携帯電話(スマートフォンならそのカバー)に注目して、相手の心理を分析してみましょう。
『黒』は自分スタイルを重要視するタイプ。どこに行きたいのか自分の中でルールがあるので、相手にデートの場所はお任せしたほうが無難です。
『赤』は他人と同じように扱われるのが大嫌いなタイプ。高級レストランなど特別感を出せる場所に誘うのがポイントです。即断即決のタイプでもあるので、誘ったらすぐに連絡することが大事。待たされるのは嫌いです。
『オレンジ』はドラえもんで言うとジャイアンタイプ。情にモロくてお祭り好き。にぎやかなところが好きなので、ライブに誘ったり、イベントに誘ったりすると喜ぶでしょう。
『紫』は浮世離れしている不思議ちゃん。その人が求めている美術や芸術を見に行くといいでしょう。『紫』色をほめることも忘れてはいけません。
『ターコイズ』はプライドの高いこだわり派。他人といかに違うことをするかに命を賭けている人。違いをほめて、相手の好きなところにデートに誘いましょう。
『黄色』はとにかくユニークで元気な人。「一緒にいると元気になれるね」がその人にとって最大のほめ言葉。その人が楽しめそうな場所に誘うのがベスト。
『グレー』は厚かましい人が大嫌い。あまり強引に誘うのは止めましょう。婚活パーティーや合コンなどでデートに誘う場合は数人のメンバーと一緒に相手を誘うと成功しやすいでしょう。
『水色』は品性のある気配り上手。静かで小洒落たレストランでゆっくりお食事というのもいいですね。 あまりいろいろなところに連れ回さないほうがいいでしょう。
『ピンク』は優しくリードしてあげることが大事なので、誘う場所もこちら側で決めたほうが無難。恋愛を楽しみたいと思っているので、話がじっくりできるところや2人で楽しめる場所を提案するといいでしょう。
『茶色』は疑り深い堅実派。信用第一なので、自分の情報をいろいろと発信することが大事です。デートに誘うなら京都のような歴史を感じさせる場所がいいかもしれ ません。
『青』は知性あふれる正当派。クラシックのコンサートや、フランスやイタリアの古い名映画、またはいま話題の展覧会などに誘うといいでしょう。
『緑』は友だち付き合いから恋愛に発展するタイプ。グループ交際などがオススメです。自然派なので、公園などでの散歩などを楽しみながら、デートするというのがいいでしょう。
『白』は博愛主義者。誰にでも優しく接することができるタイプです。ただ好きだと伝えることが大事。デートに誘う場所は「ここにあなたを連れてきたかった」と自分のテリトリーを見せることで親近感が増すでしょう。
第6章 色を上手に使って幸せと成功をつかみとろう
日常生活になりたい自分のカラーを取り入れる
「カラー読心術」のノウハウを駆使しようと自分自身のことを考えたとき、いつも必ず選んでしまう色と、以前は選んでいたのに大人になってから選ばなくなった色があることに気がつかれた方もいると思います。
例えば、ビジネスバッグの色や靴の色は、いつも決まった色がなんとなくあるはずです。一方で、自分が毎日着ている服や小物の色というのは、『水色』を選ぶときも あるし『茶色』を選ぶときもある。『黄色』や『ピンク』を選ぶときもあったりして、日によって異なりますよね。
それは、その人の嗜好が変わったというよりは、人は置かれた立場や状況などによって、選ぶ色が変わってくるということです。そのときどきの気分が大きく影響するのです。
だからこそ、その人のいまを知ることができるのが「カラー読心術」です。
逆に言えば、そうしたことを十分理解した上で、色を効果的に使えば、自分の気持ちを変えていくこともできるのです。
プライベートとビジネスで使用する色を変えてみる
仕事が忙し過ぎてプライベートにも仕事を持ち込んでいる人は少なくないと思います。仕事が好きだから、仕事とプライベートの境界線を持たないという人もいるかも しれませんが、やはりオンとオフ、メリハリの利いた生活を送るほうが、仕事の効率も上がりやすくなります。
とは言え、なかなかオンとオフを分けられないという人には、オンとオフで使っているアイテムの色を変えてみることをオススメします。オンとオフで使うアイテムの色を変えただけでも気分が一新されます。
オフの色のアイテムがどうも浮かばないというのであれば、少し心がお疲れ気味のご様子。十分な休養が必要となります。
都会的で洗練されたイメージで、防御のための鎧の役割を果たしてくれる『黒』。しかし、上から下まで『黒』で統一し、さらにビジネスシーンだけではなく、プライ ベートまでも『黒』ばかりでは、オンとオフの切り替えができずに疲れてしまいます。
私のクライアントさんの中にも全身『黒』ずくめの人がたくさんいらっしゃいます。特に女性の場合、基本的に仕事ができる人が多いという特徴があります。男性に軽く見られたくない、仕事で評価してもらいたい、と考えている人が多いので、自分に自信をつけるためにも『黒』の服装やアイテムを身につけているのです。
そういう人に「他の色を着ないのですか」とおすすめしても、『黒』が落ち着くので着ないと言うのです。全身『黒』で武装している人にアドバイスをしたいのは、 仕事では『黒』の鎧を身につけて完璧主義を貫くのもいいけれども、プライベートぐらいはお休みしないと疲れきってしまいますよ、ということです。
休みの日でもなんだか休んだ気がしない、どうも休みを満喫する気になれないという人は、プライベートでは『黒』を脱ぎ捨てて、普段とはまったく違う明るい色を身につけ、休みを満喫してみてはいかがでしょうか?きっとストレスがじんわり解消されていくと思いますよ。
達成目標が明確な場合は、小物の色は1~2色に絞る
前述した勝間和代さんのように、アイテムの色を統一している人がいます。このような人は、自分の進むべき方向性がきちんと確立されており、ブレないというのが特徴です。
アイテムの色が統一されていればいるほど、意識している自分と無意識の自分のギャップが少なくて済むことから、自分の望んでいる方向に進みやすいという傾向があります。つまり、成功しやすくなります。
とは言え、すべて同じ色で統一されていると、人格的な幅がないように思われてしまうのもまた事実です。そこで、人格的な幅を持たせるためにも小物の色にあと1色プラスしてみてもいいでしょう。メリハリが利いてとてもよい雰囲気になります。
一方で、アイテムの色がバラバラな人もいます。バラバラな色を持っている人は移り気で、叶えたい願望がたくさんあるという人。
このような人は、例えば、財布は『茶色』などと、小物ごとに使う色を最初から決めておけば、その色のイメージが心理効果として働いて、目標達成が近くなるでしょう。
テキメンに効く!『黄色』のサプリメント
いままであまり 『黄色』を身につけたことがない人。『黄色』にはどちらかと言うと苦手意識を持っている人。そういう人にこそ身につけていただきたいのが『黄色』 のアイテムです。
『黄色』は高倉健主演の映画「幸せの黄色いハンカチ」にあったように、「幸せ」や 「希望」を表わす色です。
その一方で、『黄色』には戦隊シリーズのおちゃらけた戦士のイメージがあります。 いわゆる「ふざけた」「子供っぽい」というイメージです。『黄色』を身につけたがらない人は『黄色』の持っているネガティブなイメージを気にする人が多いようです。
しかしながら、そればかりにとらわれて手を伸ばさないでいると、 せっかくの「明るさ」「幸せ」などの『黄色』のプラスメッセージを受け取ることができません。
『黄色』を手に取るようになると、「フレンドリー」のメッセージから人への偏見がなくなり、多少のことは気にならない、いい意味の「マイペース」が身につきます。
とにかく、『黄色』は他のどの色よりも、即効性があります。「テキメンに効く!」という表現がピッタリです。すぐに「明るい」気気持ちになることができ、何となく袋小路に入ったような悩みを抱えていても、その抜け道を与えてくれる、なんとも心強い色なのです。ペンやペンダント、男性であればネクタイなどにも取り入れやすい色ですね。『黄色』のサプリメントはなかなか効きますよ。
気になる色、遠ざけたい色でその人の気分がわかる
最後に、最近気になる色、遠ざけたい色に、あなたに必要なメッセージが隠されていることをお伝えしたいと思います。
「最近気になる色」は、いまの自分に足りないものや必要なメッセージを表わしています。色の発しているメッセージを積極的に取り入れることで、自分の進むべき方向や次へのステップへ向かう解決策につながっていきます。
『ピンク』が気になるということであれば、もっと気持ちに正直に、ときには人に甘えたり頼ったりすることも必要だという証拠。「素直にお願いしてみましょう」というメッセージがあなたに届いているのです。
『ターコイズ』が気になるのであれば、オリジナリティがあるアイデアを求めているということ。「既存の概念にとらわれない新しい視点から物事を考えろ」というメッセージが、いまのあなたに投げかけられているのです。
このように「気になる色」があれば、その色を素直に取り入れてみることをおすすめします。意識して手にしている色とは違った、潜在意識が欲している色だと考えるとよいでしょう。
一方で、それまで好きだったのに「最近、遠ざけたい色」がある場合は、いま遠ざけたい人や抜け出したい環境があるのです。
それまで『黒』が好きだったのに、最近、『緑』を選ぶようになり、『黒』を遠ざけるようになったというのであれば、緊張感のある毎日から解放されたい、と癒しを求 めているのです。穏やかで何気ない日常を欲しているのかもしれません。
『黒』には孤独という意味があります。そうした心理状態を遠ざけて、平和な心理を表わす『緑』を積極的に選んでいると言えるからです。
逆に、それまで好きだった『緑』を遠ざけて、『黒』を選ぶようになっている場合は、安定や安心よりも、もっととんがった存在感を示したいと思っている証拠です。ただの「いい人」では満足しなくなっているのかもしれません。
また、遠ざけたい色として『茶色』を選んだとしましょう。『茶色』には「堅実」「品質重視」「信頼」「現状維持」という意味があります。こうした色の意味を、いま手放したいと思っているということです。もしかしたら、転職したいという願望を抱いているかもしれませんね。
このように、自分の心の健康状態を把握することもできます。自分の心に色で気づき、色でセラピーをするのも人生を豊かにする大きなポイントなのです。
おわりに
色って本当に不思議なほど正直に、ココロとカラダに結びつきます。
「理屈抜きに」その人が自然に手に取る色には、なんらかのメッセージがあるのです。まさに「色は口ほどにモノを言う」でしょう。
皆さんが、習わなくても、笑顔が好意を表し眉間のしわが不快を示すと知っているように、色にも固有のメッセージがあることを世界中の人が生まれながらに知っています。
そのときに役に立つのが「カラー読心術」。
色の持つ心理効果は、宗教や気候、歴史観の違いはあるもののほぼ世界共通なので、色を見ただけで国や言語を超えて相手を理解できると言えるでしょう。そんな国境を越えたコミュニケーションが色を通してできるとはなんと楽しいことでしょう。
これをうまく使って、より良い人間関係を築いていきましょう。
色という素晴らしいコミュニケーションツールが文字通り世界の共通語として、これからますます重要な役割を果たしていくことを願っています。
最後に、今回の本の出版の機会を与えてくださったこう書房の鈴木編集長、株式会社ネクストサービスの松尾昭仁さん、企画から根気よくお付き合いくださったコンセプトワークス株式会社の天田幸宏さん、お正月、週末関係なく私の執筆を最初から最後まで励まし支え続けてくださった一凛堂の稲垣麻由美さん、今回の執筆に大変なご協力をいただいた宇治川裕さん、いつも困ったときには頼りにさせていただいているカラータイプインストラクターの皆さん、今回の出版を楽しみにしてくれている弊社のスタッフ、とても大切な友人や仲間そして家族。
たくさんの方のご協力があってこの本が生まれました。本当にありがとうございました。
「カラー読心術」が、この本を手に取られた方にとって楽しく役に立つツールとして使っていただければこんなに嬉しいことはありません。
2012年12月
株式会社色彩舎 代表取締役
カラータイプ®理論開発者
河野 万里子
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