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読書記録

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ジャンル問わず。読んだ本の記録、紹介。
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2022年10月の記事一覧

猫のいる日々 大佛次郎エッセイ集~読書記録181~

猫のいる日々 大佛次郎エッセイ集~読書記録181~

数々の作品を世に出した大佛次郎は大の猫好きであった。
猫に関するエッセイを多数出し、集めたのがこちらの書である。

大佛次郎というと、「赤穂浪士」が浮かぶのだが、それの中にわざわざ大佛次郎は猫を登場させているのだ。
そんな大佛次郎宅。多い時には15匹もいたそうだ。というよりも、15匹以上は飼えないと決めていたそうで。

来世というものがあるかどうか、僕は未だにこれを知らない。仮にもそれがあるならば

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魂をゆさぶる禅の名言~読書記録180~

魂をゆさぶる禅の名言~読書記録180~

浜松医科大学名誉教授の高田明和先生による指南書。
と言っても、それほど難しいものではない。
過去に先生の尊敬する人たちの言われた言葉を引用して、生きやすく出来る方法を書かれている。
室町時代に活躍された一休さんこと、臨済宗の僧一休宗純僧侶の言葉も挙げられている。

高田先生自身が、臨済宗の信者であるが、一休さんも臨済宗であり、座禅を組むことを大切にされた。

結跏趺坐は両方の足を太ももの上に載せる

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四つの署名~読書記録179~

四つの署名~読書記録179~

シャーロック・ホームズ作品の第2作目である。

ホームズとワトソン博士のコンビ。これは「相棒」の原型であると思う。

あらすじはと言うと。。。

最近ろくな事件が起きないので暇をもてあまし、退屈しのぎに麻薬を注射したり、ワトソンと喧嘩になりかかったりしていたシャーロック・ホームズのベーカー街の下宿のベルが、ひさしぶりに鳴った。訪問者はひっそりした魅力を持つ若い女性・メアリー・モースタン嬢で、一身上

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緋色の研究~読書記録178~

緋色の研究~読書記録178~

コナン・ドイルの名作と言えば!そう!シャーロック・ホームズ!
イヤイヤ。世に「探偵小説」というジャンルを生み出した作品と言ってもいいであろう。

中高時代に殆どの作品は読んだのだが、今新たに読み返すと、おおお!という発見もある。

やはり、書かれた順序通りに読む方がいいらしい。

さて、訳者の各務三郎氏であるが、シャーロック・ホームズの研究書なども日本に紹介されておられる。
雑誌ミステリーマガジン

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科学と科学者のはなし~読書記録177~

科学と科学者のはなし~読書記録177~

寺田寅彦エッセイ集である。

編集されたのは、寺田寅彦先生が大好きな事がよーーく伝わってくる池内了先生。
1944年生まれ、京都大学卒の学者だ。
池内 了は、日本の天文学者、宇宙物理学者。総合研究大学院大学名誉教授、名古屋大学名誉教授。理学博士。兵庫県姫路市出身。 世界平和アピール七人委員会の委員でもある。「九条科学者の会」呼びかけ人も務めている。 講談社科学出版賞選考委員。Japan Skept

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猫は神さまの贈り物~読書記録176~ 

猫は神さまの贈り物~読書記録176~ 

2020年に発行された、角田光代さん解説による各著名人の猫に関するエッセイ集だ。

角田光代さんの解説にもあるが、この本で紹介されているのは昔の方ばかりだ。私の言いたい事(読みながらツッコミしたくなった所)は、全て角田光代さんに言われてしまったようで、猫好きな現代人は同じような感覚を抱くのだなと思う次第である。

例えば、猫のフミフミ。
仔猫時代の母猫のおっぱいを飲む時の名残りなのを現代人はしって

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私は売られてきた~読書記録175~

私は売られてきた~読書記録175~

ニューヨーク在住の小説家で、ジャーナリストのパトリシア・マコーミックによる著書。

主人公の第一人称で、日記のような文体で書かれている。
これはフィクションであるが、実際に彼女が取材した話を元にしたものだという。

舞台はインド。
主人公は13歳になったばかりの少女。ネパールの山奥に、母と母親の再婚相手、弟と暮らしていたが、義父は働きもせず、飲んだくれ、かけ事ばかり。母親は「それでも男がいるだけで

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黒い手帖 創価学会「日本占領計画」の全記録 2009年 矢野絢也読書記録174~

黒い手帖 創価学会「日本占領計画」の全記録 2009年 矢野絢也読書記録174~

元衆議院議員、公明党委員長の矢野絢也氏による著書。
矢野絢也氏は、1932年、大阪府に生まれる。京都大学経済学部卒業。大阪府議会議員を経て、1967年に衆議院議員となり、以降連続9回当選。当選直後の公明党臨時党大会で竹入義勝委員長のもと、書記長に就任し、1970年には、社会党の江田三郎書記長や民社党の佐々木良作書記長らと「新しい日本を作る会(=社公民連合政権構想)」を結成。1979年、衆院選で社会

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うつのツボ 読書記録173~

うつのツボ 読書記録173~

2018年 医師の高田明和先生による著書。

高田 明和は、日本の脳科学者、評論家、浜松医科大学名誉教授。専門は血液学、生理学、大脳生理学。昭和10年、静岡県生まれで慶応大学医学部出身である。

私は、本を読む前に、その著者と題名から「だいたい、こんな内容だろう」とイメージして読むのだが、殆どは当たっている。
例えば、飯山陽先生の本をパラっと斜め読みしたが、だいたいはツイート内容と同じ。外国人を嫌

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火の鳥 望郷篇 読書記録172~

火の鳥 望郷篇 読書記録172~

漫画「火の鳥・望郷編」は、地球で生まれ育った少女・ロミの地球と宇宙の果ての惑星・エデン17を舞台にした131年の生涯と、エデン17とムーピーと人間の混血児たちによる文明の繁栄と滅亡までを壮大なスケールで描いた作品だ。

主人公のロミは夫のジョージと共に、宇宙の1惑星に移住するが、その星は悪徳不動産業者に騙された物件で、とても生命が住めるような場所ではなかった。
ジョージは事故で死に、ロミはその後、

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