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読書記録

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ジャンル問わず。読んだ本の記録、紹介。
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記事一覧

自分の壁~読書記録428~

自分の壁~読書記録428~

自分の壁 養老孟司 2014年

「自分探し」なんてムダなこと。「本当の自分」を探すよりも、「本物の自信」を育てたほうがいい。
脳、人生、医療、死、情報、仕事など、あらゆるテーマについて、頭の中にある「壁」を超えたときに、新たな思考の次元が見えてくる。
「自分とは地図の中の矢印である」「自分以外の存在を意識せよ」「仕事とは厄介な状況ごと背負うこと」
――『バカの壁』から十一年、最初から最後まで目か

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アッホ夫婦~読書記録427~

アッホ夫婦~読書記録427~

アッホ夫婦 ロアルド・ダール 作 / クェンティン・ブレイク 絵 / 柳瀬尚紀 訳

アッホ氏は、汚い毛むくじゃらのヒゲ男。アッホ夫人は、アッと目をむくひどいブス。夫婦そろってすっご~く性悪!そして世にも恐ろしい結末が…?『いじわる夫婦が消えちゃった!』改題。
名人・柳瀬尚紀、快調の〈新訳〉。

不器量で不衛生で意地悪なアッホ氏とその夫人はともに意地悪な性格をしており、互いに意地悪をしあっていた。

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死の影の谷間~読書記録427~

死の影の谷間~読書記録427~

死の影の谷間  ロバート・C. オブライエン (著)  越智 道雄 (翻訳)

放射能汚染をまぬかれた谷間で、たったひとり生き残ったアン。そこにやってきた見知らぬ男の正体は?―少女の目を通して、核戦争後の恐怖を描く傑作ミステリー。待望の改訳新版!1976年エドガー・アラン・ポー賞受賞作。

ロバート・レスリー・キャロル・コンリー(Robert Leslie Carroll Conly、1918年1

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マチルダは小さな大天才~読書記録426~

マチルダは小さな大天才~読書記録426~

マチルダは小さな大天才  作: ロアルド・ダール 絵: クェンティン・ブレイク 訳: 宮下嶺夫

才ちょっとで図書館の本を読破しちゃった、天才少女マチルダ。ところが両親ときたら、そんな娘を「かさぶた」あつかい。学校にあがると、凶暴な女校長がいて、生徒たちを痛めつけている。横暴で悪どい大人たちに頭脳で立ち向かうマチルダの、痛快な仕返し大作戦!

あらすじ
バッキンガムシャーの小さな村に住む幼い少女マ

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三毛猫ホームズの推理~読書記録425~

三毛猫ホームズの推理~読書記録425~

三毛猫ホームズの推理 赤川次郎

『三毛猫ホームズの推理』(みけねこホームズのすいり)は、日本の小説家赤川次郎によって1978年に発表された長編推理小説である。猫を主人公にすえた設定が人気をよんだ。三毛猫ホームズシリーズの第1作であり、レギュラーメンバーのうち片山義太郎、片山晴美、ホームズといった面々は登場しているものの、石津刑事や栗原警視は登場していない。

羽衣女子大学の学生が殺害される事件が

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まぼろしの小さい犬~読書記録424~

まぼろしの小さい犬~読書記録424~

まぼろしの小さい犬  フィリパ・ピアス 作  猪熊 葉子 訳

ロンドンに暮らすベンの夢は犬を飼うこと。誕生日に、約束していた犬のかわりに刺繍の犬の絵をもらって失望したベンは、想像の犬を飼いはじめる。やがて引っ越しを機に念願の犬を手に入れるが、それは想像の犬とあまりにも違っていた……。少年の心の渇望と、葛藤を乗りこえる姿をくっきりと写した傑作。

猪熊葉子(いのくまようこ) 児童文学者・翻訳家。聖

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世紀末奇芸談~読書記録423~

世紀末奇芸談~読書記録423~

世紀末奇芸談 リッキー・ジェイ

両手両足と口を使い、5つの単語を同時に綴る男、どんな質問にも即座に答えられる記憶の達人などを初めとした、時代の話題をさらった「奇芸」の持ち主たちを、資料をもとに紹介する。

あまり知られていない通好みの本と言えるかもしれない。
沢山の絵や写真入りで、昔のいわゆる見世物小屋というのだろうか。そういう所で、奇術をする人たちを紹介していた。
たまたま乗り合わせた電車が各

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甘え・病い・信仰(長崎純心レクチャーズ)土居健朗~読書記録422~

甘え・病い・信仰(長崎純心レクチャーズ)土居健朗~読書記録422~

甘え・病い・信仰(長崎純心レクチャーズ) 土居健朗 

著者が精神医学界に問うた「甘え」という新しい概念はその後、世界の学会に着実に受け入れられてきた。個の自立を強調する思潮に対し、人間関係の根底で「甘え」と信頼が果たす役割を明快に論ずる。さらに「甘え」の視点から聖書に光を当てて、愛されること、愛の受容がもつ深い意味を浮き彫りにし、癒されて在ることの真実の姿を示す、病める現代に送るメッセージ。

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チョコレート工場の秘密~読書記録421~

チョコレート工場の秘密~読書記録421~

チョコレート工場の秘密  ロアルド・ダール 柳瀬尚紀訳

チャーリーが住んでいる町には、世界一のチョコレート工場がある。
だれもそこで働く人を見たことがないナゾの工場だ。そこへ五人の
子どもたちが招待されるというので大騒動! さあ、何が起こるのか?!
奇抜な発想が楽しい大人気の物語が、新装版で登場。『ユリシーズ』の名訳で知られる柳瀬尚紀氏の新訳です。

柳瀬 尚紀(やなせ なおき、1943年3月2

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わたしは目で話します~読書記録420~

わたしは目で話します~読書記録420~

わたしは目で話します 文字盤で伝える難病ALSのことそして言葉の力 たかおまゆみ

話せるってことがどれほど贅沢か、知っていますか。全身の筋肉が動かなくなる難病ALSを発症した著者が問いかける「人間にとって言葉とは?」

たかおまゆみ
1960年生まれ。金沢大学大学院教育学研究科修士課程修了後、日本聾話学校に勤務。その後、6年間のスイス・チューリヒ滞在を経て、ドイツ語の翻訳・通訳を始める。そのかた

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空飛ぶ馬~読書記録419~

空飛ぶ馬~読書記録419~

空飛ぶ馬 北村薫

「私たちの日常にひそむささいだけれど不可思議な謎のなかに、貴重な人生の輝きや生きてゆくことの哀しみが隠されていることを教えてくれる」と宮部みゆきが絶賛する通り、これは本格推理の面白さと小説の醍醐味とがきわめて幸福な結婚をして生まれ出た作品である。異才・北村薫のデビュー作。

北村薫 (キタムラカオル)
1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。89年『空飛ぶ馬』でデビュ

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世界で最後の花~読書記録418~

世界で最後の花~読書記録418~

世界で最後の花 絵のついた寓話 ジェームズ・サーバー作 村上春樹訳

なぜ人間は戦争を繰り返すのか?
わたしたちは戦争のない未来をつくることができるのか?

第二次世界大戦開戦直前に描かれた、今を生きるわたしたちに託された平和への切実な願い。世界で読み継がれてきたロングセラーを、村上春樹の新訳で復刊。

【内容紹介】
第十二次世界大戦が起きた世界。文明は破壊され、町も都市も、森も林も消え去った。残

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祖父東条英機「一切語るなかれ」~読書記録417~

祖父東条英機「一切語るなかれ」~読書記録417~

増補改訂版 祖父東條英機「一切語るなかれ」 2000/3/10 東條 由布子 (著)

「沈黙、弁解せず。一切語るなかれ」を家族に遺し、東条英機元首相はすべての責任を負い処刑台に登った.。戦後50年、その掟を解き、孫娘がここに記す東条家の戦中戦後。数々の新事実を通し、人間東条英機の姿が浮び上る。映画化(「プライド運命の瞬間」)の反響、出版後に寄せられた手紙等を新たに収録した増補改訂版。

東条英機

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マツの木の王子~読書記録416~

マツの木の王子~読書記録416~

マツの木の王子 キャロル・ジェイムズ 猪熊葉子訳

マツの林のまん中で一本だけ伸びるシラカバ。マツの王さま、王妃さまをはじめマツたちは皆、冷たくあしらいますが、マツの王子だけはしだいに美しく育つこのシラカバの少女に惹かれていき…。強く優しい恋物語。

まさにファンタジーと言った作品だ。松の木と白樺の木の擬人化。
まるで人の心があるかのような繊細さ。

聖心女子大学名誉教授である猪熊葉子先生の翻訳が

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