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世紀末奇芸談~読書記録423~

世紀末奇芸談 リッキー・ジェイ

両手両足と口を使い、5つの単語を同時に綴る男、どんな質問にも即座に答えられる記憶の達人などを初めとした、時代の話題をさらった「奇芸」の持ち主たちを、資料をもとに紹介する。


あまり知られていない通好みの本と言えるかもしれない。
沢山の絵や写真入りで、昔のいわゆる見世物小屋というのだろうか。そういう所で、奇術をする人たちを紹介していた。
たまたま乗り合わせた電車が各駅停車のガラガラで、ゆっくりと時間潰しが出来た。

読みながら、昔の見世物小屋って、障害を持って生まれた人がそれを生かして食べて行くものじゃないのかな?と思うのだった。
例えば、生まれつき手足がない男性。背中に羽のような2本のヒレがある(多分、腕になれなかったものなのだろう)のだが、それを生かしての芸を披露する。
口に筆をくわえて字を書く、盲目のピアニストなどなど。
著者の書き方がそう思わせるのかもしれないが、その人たちは喜んで働き、生き生きしているように見えるのだ。自分自身で稼いだお金で妻子を養っている、家族を養っている。
思うに、今の時代、人権団体やらがうるさく、生きにくくなっていないか?などと思ってしまうのだ。
健常者が全部面倒をみるのが当たり前と思う障碍者が昔よりも増えている気がしてしまう。
それは、身体だけではなく、凄い勢いで増えてきた発達障害とかにも言えるかもしれない。
ADHDだから働けませーん!とか、平気で言ううう?みたいな。

そもそも、こちらの本を知るきっかけとなったのは、立花隆先生の本からだった。
こんな本もあるのだ、と知らない本を知る喜びにもなった。

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