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〜bridge to〜編集の技術

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自分の中の「編集者」を育てよう。 「編集で世の中を動かす」に本気で向き合ってきた編集者が、18年のキャリアで培ってきた編集の技術をお裾分け。 誰かの表現を「編集」できるようになり…
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記事一覧

言葉の「奥行き」は試行錯誤の末に生まれる

言葉の「奥行き」は試行錯誤の末に生まれる

近ごろ、何かに「嫉妬」を感じたことはありますか?

私は、わりと毎日のように感じています。
特に「妬ましい」と感じるのは、人様の文章を読むとき。

noteの記事、SNSの投稿を読んでは
「この書き方、いいな」
「この文章、うまいな」
と思っては、妬ましさを覚えてしまう。

特に「妬ましさ」を感じるのは、「奥行き」のある言葉に出会ったとき。

「奥行き」のある言葉は、力があります。さりげない、飾り

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「言葉にすること」のお手本にしたい人物について。

「言葉にすること」のお手本にしたい人物について。


「憧れの人」「理想としている人」はいますか?

私には、います。
「この人に近づけるよう精進しよう」と、心に決めた人が。

それは誰か。
アニメ化もされている超人気マンガ「呪術廻戦」の登場人物・東堂葵です。

マンガ・アニメをご覧になっていない方は、こちらをどうぞ。

ご覧の通り、基本的に「むさ苦しいゴリラ」のような人物です。
(愛を込めて言っています←念のため)

そして予測変換で出てきてしま

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「言葉にできない」のは「語彙力」「言語化スキル」だけの問題ではない。

「言葉にできない」のは「語彙力」「言語化スキル」だけの問題ではない。

「書く」とか「伝える」って、本来はとても楽しいことです。だけど、そこには「しんどさ」もあります。だからこそ、世の中には「書き方」や「伝え方」のノウハウがたくさんあるのでしょう。

じゃあ、一体何がしんどいのか。
その一つが「言葉にできないもどかしさ」ではないでしょうか。

「伝えたいこと」は、確かにある。
だけど、うまく言葉にできない。まとめられない。

頭・心のなかには、伝えたい「何か」がある。

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その言葉に「熱量」はあるか?|ロジック、共感より大切なものがあるよ、という話。

その言葉に「熱量」はあるか?|ロジック、共感より大切なものがあるよ、という話。

「編集」は、とても便利な技術です。
私は「言葉によって表現したい、そして人や社会に働きかけたい」と望む全ての人に「担当編集者」がつけばいいのにと思っています。

だけど、「編集」を生業としている「編集者」が何をしている人なのかをひと言で説明するのは、結構難しい。

まず、ひとくちに「編集者」と言っても、つくっているものによって何をするか、何が得意なのかは違います。私が長く経験してきた「本の編集」に

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「筆が進まない」のには理由がある|表現者の4つのシーズン

「筆が進まない」のには理由がある|表現者の4つのシーズン

「書きたいことは、ある、はず。なのに、全く筆が進まない」

そんなことって、ありませんか?
私はよくあります。というか、そんな日のほうが多いです。

だけど、それでも何とか筆を進めたいと思っているからこそ、このnoteを開いてくれたのでしょう。
そこで今日は「筆が進まない理由」と、その対処法を考えていきます。

「筆が進まない」のには理由がある最初に言っておきます。

「いつでも書けると思うなよ!

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自分のなかに「担当編集者」をもとう

自分のなかに「担当編集者」をもとう

こんにちは!
今日もお読みくださり、ありがとうございます。

「編集者だったら書くのは得意だよね」と時々言われます。

でも、ごめんなさい。
編集者の本来の仕事は「書くこと」ではないんです。
中には書くのが苦手な方もいるし、私も決して得意ではありません。
いつもヒーヒー言いつつ、しんどい思いをしながら書いています。

「書くプロ」といえば、記者やライターさん、文筆家の方々。じゃあ、編集者は何をする

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「その記事、何のために書いていますか?」〜文章を書く「目的」を考える

「その記事、何のために書いていますか?」〜文章を書く「目的」を考える

熱を入れて書いたのに、反応がない……
伝えたいことがあるのに、届かない……

それって、とても残念なことですよね。
だけど、安心してください。これ、誰もがぶつかる悩みです。
どんなに著名な書き手(たとえば本を出しているような人)も、多かれ少なかれ抱いてきたことです。

アイデアはいいのに、文章は残念すぎる……私が編集の仕事を始めたのは、18年ほど前のことです。
当時は、入社1〜2年目の頃。私は、よ

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「書く」ときに起きていること|「書く」プロセスを分解してみた。

「書く」ときに起きていること|「書く」プロセスを分解してみた。

1月19日。

「素潜り漁師 マサル」のyoutubeチャンネルが好きです。

このチャンネルは、根本的に趣味が合わないパートナーと私の、数少ない共通の趣味でもあるのだけど、つい先日「フエダイを仕留めて食べる動画」を観ていて「なるほどー」と思ったことがある。

素潜り漁では、魚を突いて獲物を仕留めるよりも、仕留めた魚を持ち帰るほうが大変なのだという。これを聞いた時「書くときと一緒かもしれない」と思

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noteマガジン「〜bridge to〜編集の技術」始めます。

noteマガジン「〜bridge to〜編集の技術」始めます。

noteマガジン始めます。
テーマは「編集」です。

編集は「言葉」を介して「橋をかけること」まず「編集」は奥深くて、おもしろいものです。
そして「編集」は、あらゆるジャンルで求められるスキル・スタンスです。

これまで私は、18年ほど編集者をやってきました。
飽きっぽい性格なので、まさかここまで続くとは思いませんでした。そして、今も飽きずに「編集」のことを考えています。

私のキャリアは「受験情

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