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猿荻レオン
2023年7月6日 16:57
枠に収まるのを嫌がって自由なフリをする。でも案外、枠に収まりながら、枠の中で遊べる人が自由じゃないかって思ったりする。だって彼らの心はいつも、枠の中に はなく思考も心も枠の外に あって。だけどあえて枠の
2023年7月3日 20:02
明後日のホウに色トリどりのネオンウサギおどるエンドロールおしゃべりな仮面たちキラキラの靴でゲートをクグッたらコンチェルトに乗せてダレカが囁いた死んでもユメは終わらないよ捨てられないオモイをセカイの真ん中にしちゃイケないそんなモノはタナにあげときなチッタカターツッタカターテッテケテートットコトーナマエはどこにいったニーチェにきいてみようか盗まれたなら
2023年7月1日 19:31
雨が彩る世界に歌が舞うエチュードの終わりに風にキスして靴音とともに喧騒さえも越えていくさっきまでの静けさは砂にしみて世界がそっと目を覚ますダンスを踊りましょうチークに淡い青色をのせてつま先から手の先までとっておきの服を着て流れる泪はにわか雨とお友達塗りたてのネイルの上をノクターンが走り出す一人きりの夜にふたり隔たりを感じた日を思い出
2023年6月29日 17:46
卵が先か鶏が先かなんて神様しか知らないんじゃないの?なんて彼女に言ったら、そんなしょうもないこと聞きたくないと怒りだすもんだから、ダーウィンの進化論の話をしたら、また怒り出す彼女。あなたと会話がしたいのよ、と言うがこれは会話じゃなかったのだろうかと、好きな卵料理の話を振ってみた。あなたまた私の卵料理が固すぎるって文句言うつもりねと怒る彼女に僕は何と声をかけるのが正解だろうか。
2023年6月26日 20:46
明日がいい天気だといいなうんざりするような雨だって映画のワンシーンみたいに思い出になる出来事があればいいからっと気持ちよく晴れてるのもいい曇りだって素敵喧嘩したって小雨が降ってさした一本の傘のおかげで仲直り幸せな気分になりたくて素敵な背中のそばまで駆け寄ってタッチしてちょっとだけ繋いだ右の手と左の手何気なく見上げた空を虹が七色に塗ってたら猫に
2023年6月22日 21:04
湯を沸かすのは卵を茹でようと思ったからなのだが、鍋に卵が入っていない。私の頭が沸いている。沸かした湯を沸いた頭で眺め、手に持った携帯電話で何をしようとしたのかを検索しても解らない。役に立たない文明の利器め!と沸いた湯で、携帯電話を茹でてみると、ふと卵のことを思い出した。ゆで卵を作るんだった。携帯電話が熱湯の中で叫び続けている。熱湯の中でも壊れない?!まじ
2023年6月16日 21:45
あなたなら息をするだけで美しいのでしょうね絵本の中のお姫様みたいにかなしみの涙さえ綺麗な宝石に苦しそうなその顔も気だるそうなため息も粉々になった夢も冷めてしまった珈琲でさえも幸せそうすんでのところで背を向けたのは正解でした背けた背中から立ち上るは征服欲血のように真っ赤な美味しい林檎をどうぞ追悼の準備は整っています手の平に爪痕止まらない鼓動流れ出す雫虹の終わ
2023年6月15日 21:37
空が橙に染まる。川も、山も、カレーの匂いがするあの家の窓も、橙に染まる。「きれいな夕焼けだね」公園帰りの子どものお母さん。あの子の頬も橙に染まる。「きょうのばんごはん、なあに」橙の頬のあの子がにこにこしてる。「今日は、オムライスにしようかな」お母さんの頬も橙だ。私の頬も橙に染まっている。橙は私の身体中に染みていく。胃の、ずっと奥の方に仕舞い込んだはずの今日が、胃液に押し上
2023年6月13日 21:42
周囲の熱と、冷め切った私結露が体内を満たしていくプランクトンを育て魚を飼う大きな魚の背びれに捕まり悠々と泳ぐ海はどこまでも深いそのうちに結露が溢れ出す頃ようやく、私が生まれる
2023年6月10日 19:01
今日の地続きに明日があって歩いてきた足跡に昨日がある道のりが長ければ長いほど道のりが険しければ険しいほど見えるのは近くばかりで日が昇り日が沈む月が昇り月が沈む雲が流れ風がくすぐるあの水平線の向こう側に明日があって振り向けばその水平線の向こうに昨日があるどこまでも続く平らな道でも先の見えない山道でも立ちすくむことは恐怖と隣合わせで日が昇り日が沈む月が昇り
2023年6月8日 22:08
無機質な明日が手をふるその横で僕は青いため息勢い余ってエクトプラズム一体体重が21グラム軽くなった吸い込む息と帰るエクトプラズム何色だったか見ておけばよかった元に戻った体重は間違えている例えばグラムとキログラムをあるいは僕と獏を心と体が完全に不一致だ動けないのは漬物石のせいだ胃の奥に誰かの忘れた漬物石がある僕はこれから水が上がるのを待つのみエクトプラズムを吐くか溢れ出し