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自主映画を、撮る。その21

本編の前にまずは、今週の「HIRUMESHI!!」のコーナーから。

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三宮は安くて美味しいお店がいっぱい、今回意を決してエスニック界隈にも攻め込んでみました。「ベトナム料理 ホイアン」にてDセット(揚げ春巻き、生春巻き、鶏肉のフォー、ベトナム風焼き飯)!!往年の山本リンダさんみたいな風貌の店員さんが注文聞きに出ていらした瞬間思わず笑っちゃったとこも含め、大大大満足でございました。こちらもリピート確定です。

以下、本題。

再び2022年、9月某日。

あれから幾星霜、今度は撮影編集班と共にロケハンを敢行。主宰のような「持たざる側」の人間からしてみれば演じ手と撮り手の意見は、程良くオーバーラップしつつ絶妙に食い違うくらいが面白い。互いの意見になるほどですねーって言えちゃうからですね、その上で自分はこっちの方が好きだと素人意見できる。わかんない奴がどう評価するかって意外に重要なのです。

わかんないからこそ質問攻めできる。今のカット割りってどういう意図だったの?実際どんな風に使うの??例えば逆にどんな画が欲しい感じ???世の就活生達が、「なぜ」を突き詰めた先に辿り着く自己分析みたいなもの。得手不得手はあるにせよ、撮り手の深層心理に迫れる余地は一定あるのだろうなと。その人が何を考えているか、知っておくに越したことはないはず。

個々人の「癖」を見抜く。

どこかの会議で、後輩から言われた一言。「○○さん(主宰)が居なかったら正直、気まずくなってたんちゃうかなって」お世辞でも嬉しいですねえそんなこと言ってもらえたら。つまり「持たざる側」筆頭の主宰が今回担う最大のミッションは交通整理役なのだと。わかんない人の気持ちを代弁しあるいはその気持ちに寄り添い、時に本音を引き出す。

映画制作に限らず、モノづくりは言ったモン勝ち。変に謙遜したり気を遣い始めた時点で残念ながら負けなのです。でも皆さん、日本の統治機構あるいは社会のヒエラルキー構造を思い浮かべてみて下さい。どんなに筋違いだろうが目上の意見にはヘコヘコしなきゃならない。敢えて書くまでもありませんが、主宰は根っからそういうノリが大嫌いです。

控え目で無口な後輩ほど、核心を突く。

なんせ今回、主宰より一回り近く下の世代とご一緒できるまたとないチャンスを得た訳ですから。彼らの柔軟かつ荒削りな何物にも縛られない感性を大切にしたい、社会の厳しさを教えるとかちゃんちゃらおかしい。好き放題、おじさん連中を掻き回して欲しいです。そのために彼らを呼び集めたはずでしょう!?と主宰は最後まで彼らの味方でいるつもり。

要所要所で、○○さん(主宰)それは違いますよと踵を返してくれる仲間が集まっているはず。だからこそ今日までの関係が続いている訳で…あれ何の話してましたっけ!?そうそう撮影編集班のロケハン話でした。当初の予定が大幅に狂い、まさかの脚本班会議と抱き合わせに。丁度本戦の1ヶ月程前、一同が会する場面がありまして。

撮影班の撮りたい画ヅラとイメージを共有。

https://outrage-movie.jp/

オフラインでの顔合わせは、実はここが初めてのタイミングで。まさかの高等部吹奏楽部OB、しかもパーカッションパート出身の猛者まで現れて固い握手を交わした。なんかテンション上がってきたな。ともかく築100年以上を数える巨大なおウチですから、当日いきなりどこで撮ろうかなんて話し始めていては最早手遅れ。最低限のアタリは付けておく。

これ襖って全部外せるの?仏間ってどこ??設定上必要なアイテムはこれとこれ…書き手と撮り手ではこうも間取りの見え方や捉え方が違うものかと、心底面白かったですね。一応テーマとは外れるんだけど撮ってみたい作風は、と尋ねてみたところ。バカ殿、ホラー、極道、キタノブルー。なるほど余裕で全部撮れる。やりたい方向性は共有できているはずで。

『フレンチ・ディスパッチ』という声も相次いだ。

今作のキーワードたり得るかもしれない。つまり映像的ギミック、立体も平面も自在に操る遊び心の必要性。座り芝居メインになってしまうと、この立地間取りを全然活かし切れない。画が持たず一番伝えたいメッセージが埋もれてしまい、結果鑑賞後に面白ポイントが思い浮かばない。談笑する脚本班を尻目に、撮影班とついつい語り込んでしまいました。

先述のように今作は映像制作で飯を食う優秀な後輩達がウジャウジャいる、本当にそこらじゅういる。編集班の徹夜作業にも帯同し見学させてもらえることになりました。30過ぎの老体に鞭打って、またとない社会科見学の機会を得ましたので存分にプロの仕事ぶりを当連載でもシェアしてまいります。是非楽しみにお待ちくださーい。

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