2024年6月の記事一覧
これは最高に頭の悪いロック - In/Humanity - live at The Jam Room 1995
愛すべきアホたち。ライブが始まる前からニヤついてるボーカルが良い味を出している。私服なのか、本人としてはドレッシーに決めたのかわからないようなファッションも高得点。
ステージというよりは、どこかの隅っこに機材を運んでライブをやってるのもパンク。座ってる客にスタンディングを要請するのもパンク。モッシュの有無ごときで文句を言ってる日本人はパンクじゃなくてただのプンク。
曲は短く、アナルカント系のグ
funkyfunkyなジャズヒップホップ - US3 - Cantaloop (Flip Fantasia)
だいぶ昔にきいたことがあった曲。ふとfunky funkyの腰砕けなフレーズが頭に浮かんで無性に聴きたくなり探したところすぐ見つかった。
ジャズヒップホップといえばATCQがすぐに思いつく。wiki情報によるとブルーノートからサンプリングできる権利を持っているとか凄い。マッドリブもそうだったかな。
US3という名前なのにイギリスのアーティストだったのか。
ゆるーい音が最高に気持ちのいい曲。ほ
非商業音楽の鑑 - Esplendor Geométrico - Sheikh Aljama (1991)
スペインのインダストリアルユニット、エスプレンドー・ジオメトリコの91年作。ブチュ、ビチュ、グジュ、ジャーと、変調した原始的な電子音が鳴り、低音を極端にカットして歪ませたリズムの上にイスラムっぽい歌がのる。AMラジオで聴いたら余計に楽しい音質になりそう。
次の曲は激しいノイズの雨が降り注いでくる。
曲によってはイスラム系の歌を丸々サンプリングしていたり、テクノっぽいベースも刻んだりしている。
このアーティストはサックスの可能性を押し広げているのではなかろうか - Bendik Giske
最初にMVもあるAdjust(男色満開でちょっと引いてしまった)を聴いたときは、録音した素材を編集・加工する定番の手法で作っているのかと思っていたが、後日観たライブではリアルタイムで演奏していてびっくりした。
フリージャズのように先鋭的なサウンドは緊張感過多でコアなリスナー以外は敷居が高いのだけど、このアーティストはループを基調としているため、反復による聴きやすさと催眠性が高く、ポップな雰囲気が
ベースはダブの魂 - Dub Me Crazy!! - Mad Professor
1982年作。快楽度の高い耳馴染みの良いベースに、ディレイ、リバーブ、フェイザーを駆使したリズムとサウンドエフェクトが重なる王道のダブアルバム。
マッシヴアタックの某曲で使用されたベースラインがあってニンマリ。
ダブはマッシヴアタックが入口だった。セカンドアルバム『Protection』の丸ごとリミックスである『No Protection』を作ったのがこのマッドプロフェッサー。リミックスの存在
ジムの筋トレ曲にうってつけ - THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Milk Lizard
ロカビリーを凶悪にしたようなグルーヴィなイントロから血圧上昇が確定。デス声に頼らないシャウトしまくりのボーカル、ピアノやホーン系の音色まで登場するフリーキーな展開の先に合唱系のアツすぎるサビが炸裂! 二度目のサビの後にかまされる強靭なリズムとギターにのせてFNM時のマイクパットン風のボーカルがthis feels like never endingと繰り返す高揚感は格別だ。
速くて狂った音楽なのにそこそこ聴きやすい - PIG DESTROYER - Terrifyer
アメリカのグラインドコア、PIG DESTROYERの3rd。2004年作。コンセプトアルバムらしい。
尋常ではない勢いのドラムと尖ったギターのリフが曲を引っ張り、ボーカルは喚き散らしているアグレッシブなもの。不気味なサウンドエフェクトや音声を散りばめるのはこのジャンルのお約束の一つ。
殺伐とした雰囲気なのにある種のポップさ、聴きやすさを感じるのは名盤たる貫禄か……いや、大半の曲が1分台という
ヨージ渾身のトラック - yoji biomehanika - techy techy
テッキーテッキーのボイスに合わせて腰の横で手を回す仕草はライブやイベント向きのアクションとはいえ、なかなかダサい。ま、そこが癖になるのだけど。
曲は歪んでビキビキした音色のシンセが爆ぜるアッパーなもの。2014年とかEDM全盛の頃にリリースされていたらもっと話題になっていたのかも。
Rage Against the MachineにもAtari Teenage Riotにもなれなかった……Fun-Da-Mental
最初にこのアーティストを知ったのは、民族音楽をクラブミュージックに落とし込んだ通称バングラビートの流行りを追いかけているときだった。ファンダメンタルの首謀者アキ・ナワズが作ったnationというレーベルのコンピレーションを買ったのが最初だったはず。
エニグマやディープフォレスト、アンビエント系の曲に怪しげな音階や声、楽器、サンプルを混ぜた雑食の音には旅情があった。黒人にも白人にも似ていない独特な
Gorky's Zygotic Mynci - Bwyd Time (FULL ALBUM)
読み方はゴーキーズ・ザイゴティック・マンキ。ウェールズ出身のサイケバンドである。アウトサイダー・アート然としたジャケットからして新興宗教じみたかほりが漂う。当然中身も一筋縄ではいかないものだ。こんなに珍妙でヨレたサウンドをせいぜい20歳くらいのメンバーで作っていたのはある意味早熟ではなかろうか。やっぱ親がヒッピーだったとか?
彼らが活発に活動していた頃は。UKではブリットポップが全盛だった。オエ
日本人女性で構成されたグラインドコアバンド - Flagitious Idiosyncrasy In The Dilapidation
そいや、LAST DAYS OF HUMANITYのライブってどんなんだろう思ってyoutubeで検索したときに見つけたバンド。
ステージで唸ったり絶叫するのは、ジムでストイックに走ってそうな女の人、腹筋が見えてるから実際に鍛えてそう。他のメンバーも女性のみで、血生臭いこのジャンルにおいてはかなり貴重な存在だと思う。
https://youtu.be/1eZqMMQBXp8?si=cbfBzn
Purple Mountains "All My Happiness is Gone
この曲の歌手、デビッド・バーマンはすでにこの世にいない。曲が発表された数カ月後に五十二歳で死亡。長らく薬物やメンタルヘルスの問題を抱えており、オーバードーズや自殺未遂も起こしていたようなので、恐らく自殺ではなかろうか。
アコギに時折感傷的なハミング、低予算の極みのような一発録りの曲かと思いきや、二分が経過した辺りでいきなり世界に色がつく。そのトーンを保ったまま美しい高揚感をもってとびきり悲惨な歌