見出し画像

『着ていることすら忘れてしまう』ALL YOURS

「あなたらしく生きましょう」
「私らしさを見つけよう」
「ありのままの自分でいよう」
生活の中でいたるところで目にする「らしさ」や「ありのまま」という言葉。

そういった言葉は「私は私のままでいいんだ!」と耳馴染みよく聞こえてしまうが、よくよく考えてみると「私」とは何なのか、全然わかっていなかったりする。

自分が気に入って買ったつもりでも、もとをたどってみると誰かの口コミを見たのがきっかけだったり。誰かに「あなたっぽいね」と言われたことも、自分的にはしっくり来てなかったり。自分のことのはずなのに、よくわからなくなることがある。

それでも、世の中は私たちに「らしさ」を求めつづける。「らしさ」という個性がないものはどんどん埋もれていく。

だから、私たちは「らしさ」を表現するためにあらゆるものを自分に付け加える。洋服はその最たる例だと思う。

ガーリー系の服、カジュアル系の服、ユニセックスな服、今季トレンドの服…

自分の好きな服を身にまとうことで、自分とはどんな感性を持った人間なのかを表現する。今も昔も、洋服は自分らしさを表現するメインツールとして使われているといっても過言ではない。

そんな中で、『着ていることすら忘れてしまう』をコンセプトに掲げるファッションブランドがある。ブランドの名前は「ALL YOURS」。ファッションブランドでありながら、「洋服ではなく着る人が主役」という考え方を徹底的に突き詰めているブランドだ。

今回、ALL YOURS代表取締役の髙橋裕輔氏に話を伺いながら、コンセプトに込めた想いや洋服づくりへのこだわりについて紐解いていこうと思う。

洋服はトレンドではなく、着る人が主役であるべき。
ファストファッション業界の中で熱くなった想い。

髙橋氏を始めとするALL YOURS創設メンバーの3人は、某カジュアル衣料小売チェーン企業に勤めていた。

刻一刻と移り変わるファッショントレンド。デザインの細部までこだわり抜いてかっこいい服を作っても、1週間経てば、次のトレンドがやってくる。最初のうちは一つひとつの服に愛を込めて作りあげていた。しかし、気づけばトレンドを追うことばかりにとらわれるように。そして、洋服作りへのモチベーションは日に日に下がっていった。

もっと人のことを考えたものづくりをしたい。
作る側も着る側も、愛を持てるようなものを作りたい。

そんな想いが大きくなっていった3人が立ち上げたのが、ALL YOURSの前身ブランド「ディーパーズウェア」だった。トレンドや他者からの目線に左右される「かっこよさ」を追求するのではなく、着る人の生活に必要な機能にこだわり抜いた一着を作る。

かっこよいかどうかを自分で判断することは難しいが、
着やすいかどうかは着てみればすぐにわかる。
そして、どんなにファッショントレンドが変わろうと、服の機能的な価値はブレることがない。

動きやすい服。
早く乾く服。
シワにならない服。
何回洗ってもヘタレない服。
どんなシーンにも溶け込む服。

着る人に愛を持って着つづけてほしいからこそ、
人々が生活する上で必要な服の機能を「必要十分」に備えている。
また、着る人のことを考えた洋服作りは作り手の愛着にもつながると、髙橋氏は信じている。

「着ていることすら忘れてしまう」
着る人の日常を邪魔しない服でありたい。

着る人のことを考え、愛を持って洋服を作りつづけるALL YOURS。
彼らは愛を持って作った洋服を「着ていることを忘れてほしい」と考えている。

それは、着る人の日常を一番に考えているからだ。

逆に言えば、洋服が着る人の日常にストレスや違和感を与えるものであってはならないと考える。

髙橋氏
「洋服を買う時と今日着る洋服を選ぶ時って、考えていることが全然違うと思うんです。洋服を買う時はそれを着た自分が人からどう見られるか客観的に考えますよね。だけど、毎日おしゃれに気をつかう人ってあんまり多くないと思っていて。大抵の人は『今日は歩き回りそうだから履き慣れたスニーカーにしよう』とか『気の知れた友達に会うだけだから、無難にこの服にしよう』とか、自分のコンディションや予定のことを考えながら服を選んでいる。

僕たちは、そんな日常の中に散りばめられた生き方の選択こそ、その人らしさだと思っています。もちろん洋服を通して好きな自分を表現するのも選択の一つですが、自己表現の仕方はそれだけじゃない。

今日はいい天気だからちょっと遠くまで散歩してみよう。

これも、自分がどのようにその日を過ごしたいか考えたからこそ選んだ、その人らしい選択だと思います。

だからこそ、洋服が着る人の日常を邪魔してはいけない。
例えば、散歩中思ったより汗をかいてしまって、汗で濡れた服がなかなか乾かなかったら。せっかく良い気分で出かけたのに服のせいで1日が台無しですよね。

その人が生きたい日常を気持ちよく過ごしてほしいからこそ僕たちは、着る人が主役の洋服を作っています。ALL YOURSの洋服はスマートフォンのように生活に必要なツールの一つに過ぎません。着ていることを忘れてしまうくらいに、着る人が自分がどう生きたいかにフォーカスできる環境を作っていきたいんです。」

ALL YOURSの「U」がロゴの中心に配置されているように、このブランドの中心にはいつも洋服を着る人、つまり「あなた」が存在しているのだ。

ALL YOURSのロゴに込めた想いはこちらから

誰でも、いつまでも、心地よく着られる服を。
全ての課題を解決するデザイン。

着る人がその人らしい日常を送れるように。
ALL YOURSは3つの「U」を大切にしている。

●Un-Stress

着ることを忘れてしまうような着心地はもちろん、お手入れする際もストレスのない服作りを目指す。そのため、ALL YOURSの製品は全て丸洗いが可能。服と関わるあらゆる場面で心地よく、親しみやすく付き合えるように、人々を日々のストレスから解放するデザインを追求している。

●Un-Trend

変化しつづけるトレンドに左右されることなく、長い期間着つづけられる服を。そのために毎日洗っても劣化しにくいデザインを洋服に取り入れている。例えば、シャツのボタンであれば、通常のホールボタンではなく、強度の高いスナップボタンを採用。そして、壊れにくく作るだけでなく、生地が破れたり着る人のサイズが変化しても直せるリペア/カスタムサービスも行っている。

●Un-Border

場所や体型、性別などの、あらゆる境界線のない世の中を洋服を通して実現しようとしているALL YOURS。どんな人でも着られるように、1アイテムごとに13サイズを展開。日常を心地よく生きてもらうために洋服で着る人を悩ませたくないからこそ、体型や性別を超えたデザインを追求している。

ALL YOURSにとって洋服のデザインとは、着る人のあらゆる課題を解決する手段。だからこそ、ついつい手にとって着たくなってしまう着心地の良い服ができあがる。

自分らしさは、あなたの日常に散りばめられている。

ALL YOURSが考える「自分らしさ」とは?

それは、自分がどうありたいかに素直に従って生きること。
日常の中で小さな選択を積み重ねることで、自分らしさは紡がれていく。
洋服はその選択にまっすぐ向き合うことを手助けするアイテムなのだ。

自分らしさについてハッキリとわからなくたっていい。
ALL YOURSの服を着て、日常を生きてみる。
それだけで、見えてくるものもあるかもしれない。

ブランド情報

・ブランドサイト

・Instagram

I am CONCEPT. 編集部

・運営会社

執筆者:濱田あゆみ

・Instagram



この記事が参加している募集

おすすめギフト

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?