- 運営しているクリエイター
#エモファンタジー
【創作童話】ストライプの雨#完
【最終章】白鳥座の隣人
そして彗星の滝まで
僕達は旅をしました。
魔法使い座が案内をしてくれたのです。
光の雨が降りしきる
神々しい滝でした。
何かを祈りたかったはずなのに、
何も出来なくなるのです。
圧倒されて、
ただただ立ち尽くしてしまうのです。
彗星が、ひとつ
またひとつ流れて行きます。
何かを形容するなら
ストライプの雨のようです。
光の雨が、
ストライプの模様を描くのです
【創作童話】ストライプの雨#3
【第3章】哀しきロザリオ
僕はそれから数日後、
こんな噂を聞いたのです。
「魔法使い座のロザリオが
一杯になって、魔法使い座が
死のうとしてるらしいわよ。
星座は死ねないのに、
そんな事をしたら地獄の火で
焼かれちゃうじゃない。」
魔法使い座は、真っ黒に焦げていました。
「何してるんだよ、僕のいない間に…」
魔法使い座は、ケンタウロス座から
哀しいことを沢山聞いてしまったのです。
そ
【創作童話】ストライプの雨#2
【第2章】ブラック・スワン
気がつくと
そこは真っ黒に灯りが色々の
宇宙でした。
僕はせっかく色を得たのに
宇宙と同じ色だったのです。
また僕は
色を失くしてしまったような気分でした。
それでも何故か悲しくないのです。
どこまでも飛んだからでしょう。
もう地上には戻れないのでした。
星座たちは
灯りで自分を着飾って、
くらくらしています。
「ストライプの雨みたいだ。
線を描いて、模様に
【創作童話】ストライプの雨#1
世界から、星が消える時。
それは雨の日でした。
そして僕は雨の日みたいな鳥。
色がないのです。
七つの海も探してみたけれど
僕の羽根は透明でした。
空高く飛んで、青空に羽根を透かしても
それは僕の色じゃない。
空の色を借りただけ。
僕はなんて無力で、哀れな鳥なんだろう。
それでも、消える事も出来ないのです。
僕は透明でも、存在しているのです。
雨宿りをしていた僕は
大木の枝に羽根を透か