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6つの資本(IIRC)とこれからの事業創り

こんにちは。REIONEの河西です。これまで、私のキャリアは大手企業の中で事業創りに精を出してきました。体系的な知識をつける為に経営学を学びに行ったこともありました。

最近、自身のアップデートの為にソーシャルデザインについて、大学の講義を受ける機会を得ることが出来ました。そして、その内容を必死に我が身にしようと奮闘をしております。今日はその中での気づきを少しだけ、書かせていただきます。

事業創りはアップデートを迫られているのでは?

ここ数日、この話をさせて頂いた際に、「河西さんも、ついにソーシャルの方に行ってしまうのね?」というリアクションを頂き、いくらか傷ついたものです。
新規事業の領域に身を置くものが、ソーシャルの領域に行く事に対するネガティブな反応があるのです。

でも、やはり学べば学ぶほど、自身がアップデートされている自信を持ててきたのです。一方で、海外の方々と比較すると、大きな遅れを感じ、日本の事業創りに関わる者として、この問題に向き合う事が急務であると感じています。

世界との比較

これも先日の大学での講義で教わった内容の受け売りです(笑)。日本のSDGsの達成度はランキングで発表されているのをご存じでしょうか?

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※データ引用:SUSTAINABLE DEVELOPEMENT REPORT 2020より

上位には、北欧を中心とした欧州の国々が高い進捗に対する評価を受けている事が分かります。また、この採点に際して、SDGsの17のゴールのうち、どの目標が、どれ程進んでいるか、国ごとに明確に示されてもいます。

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※画像引用;SUSTAINABLE DEVELOPEMENT REPORT 2020

日本は2020年現在、
達成を示す「緑」→4「質の高い教育」、9「産業と技術革新の基盤」16「平和と公正」が当たります。
最低評価の「赤」→5「性の平等」、13「気候変動対策」、14「海洋資源の豊かさ」、15「陸の豊かさ」、17「パートナーシップ」が挙げられます。
進捗が悪化したものとして、10「人や国の不平等」が挙げられます。

日本の大手企業では、会議資料に関連項目のアイコンを付けるような場面が見受けられるようですが、果たしてこれが2030年までの世界における「必達目標」であるという意識がどれ程あるか、甚だ疑問でもあります。

このランキングでも上位にある、欧州の国々から学ぶことも多くあるのではないかと感じています。では、国際的な観点で、企業に求められる具体的な要求とは何なのでしょうか。次のパートで触れてみたいと思います。

IIRCのレポート

IIRCとは、国際統合報告評議会と呼ばれる国際的な連合組織とされています。主に参加者は、行政等に関わる規制者や基準設定主体者、投資家、企業、会計専門家、NGO等によって組織されています。

この団体は、「IR(統合報告)」とそこに「盛り込まれるべき考え方」のよい循環を作る事によって、効率的かつ生産的な資本の配分がもたらされ、金融安定化と持続可能性にを実現する事に目的が置かれています。

少し難しい表現を並べましたが、IRと言えば、一般的に株式を上場している企業であれば、企業ホームページの「投資家の皆様へ」というページの中で財務情報の開示を行っている事で馴染みがあるのではないかと思います。

では、「盛り込まれるべき考え方」とは何でしょうか。

IIRCは、IR(統合報告)の次なる発展は、価値創造についてのコミュニケーションにあるとしています。そして、2013年12月に指針として「国際統合報告フレームワーク」を示しました。やがて14年3月に日本語訳を日本公認会計士協会が制作されたものがあります。

実際のPDFファイルはこちらからご確認ください。

今年度末に、実勢を踏まえて若干の見直しの可能性があると言われていますが、ここで「資本」について「財務資本」以外の物が存在するという事を、金融の専門家が明確に発信されていた事に驚きがありました。

広範な6つの資本

同フレームワークの中では、 「広範な資本(財務、製造、知的、人的、社会・関係及び自然資本)に関する説明責任及びスチュワードシップを向上させるとともに、資本間の相互関係について理解を深める。」という提起がなされているのです。

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このうち、これまで企業がとりわけ熱心に扱ってきたのが、「財務資本」であると思います。また財務情報としては出てこないものの、実務上管理をしてきたのが「製造資本」「知的資本」「人的資本」にあたるかと思います。

注目したいのが「社会・関係資本」「自然資本」という考え方が提起されている点です。

何故かをお話しする前に、「資本」という言葉の意味を思い返して頂きたいのです。一般的に資本金と言えば、事業を始める際の元手となる資金で、その後、増資などで追加する事もあります。その元手を活用し、大きなキャッシュを生み出す為に使われます。資本という言葉には、企業の事業活動を通して増大化し、再び企業に戻ってくる「循環」という概念が存在します。

そうなると、「社会・関係資本」「自然資本」も、私たち事業家は、どれくらいの元手をもって、どのように循環していくかを考えていく事が必要だ!ということを7年前から、世界では言われていたという事なのです。

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※画像引用;国際統合報告フレームワーク 日本語訳

私の周りでも、「ソーシャルビジネスはマネタイズしない」という言葉が聞かれます。財務資本だけの観点で語るソーシャルビジネスを表す典型的な表現であると私は思います。

今後、私はこの領域で、新たな事業創出手法を作り上げたいと考えております。是非、ご興味ある方は、REIONEへアクセスしてみて下さい。私たちは「人的資本」と「社会・関係資本」において、非常に魅力ある仲間に支えられながら活動していると感じています。この続きはまた後日。ここから生み出される、新たなムーブメントにご期待下さい。

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