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次の作品を待っている人がいる。

――作家冥利に尽きる瞬間はいくつもありますが、そのうちのひとつが「次の作品を読みたい」と言われたときではないでしょうか。

僕は昨日、その瞬間に立ち合うことができました。

それも、二度も。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

最近は音声配信も始めました。毎週金曜日22:00から僕のお気に入りの本を紹介するライブ「FAVORITE!!」を開催しています。興味を持たれた方は是非遊びに来てください。



今回は「次の作品を待っている人がいる。」というテーマで話していこうと思います。




📚「新しい本を書いたら教えてください!」

先日、バイトの後輩に誕生日プレゼントとして僕の小説『Message』を贈ったんです。少し前から僕の本や活動に興味を持ってくれていたのは知っていたし、「私この前誕生日だったんで本くださいよ~」とせがまれたのでプレゼントしました。

僕が一番大事にしていることは「『Message』を売る」よりも「自分の思いを届ける」なので、たまに何かにつけてプレゼントしたりしているんです。

そんなこんなで昨日の日中、その後輩から連絡が来て、「今日1日で読んじゃいました!」という嬉しいコメントが。その後にも感想が綴られていたんですが、にやにやしながらそれを読んで、届けてよかったなと心から思いました。

小説『Message』では、思わずページをめくりたくなるように章の終わり方に気を付けていたし、あまり本を読まない人でも読みやすいように平易な表現、シンプルな構造を追求したし、自分の視点や表現を良いと思ってもらうため(ファンになってもらうため)、情景の切り取り方や自分なりの表現にこだわりました。

後輩のコメントを読んで、自分のこだわりが上手く効果を発揮したことが確認できたので、自分の選択は間違っていなかったなと再認識することができました。

最後には、「また新しい本を書いたら教えてください!」とありました。それを目にしたとき、他のことでは得られない喜びを感じたものです。



📚「買わないわけがないじゃないですか!」

昨日の夜には、同じ学部の後輩のしんげんと呑みにいきました。5月に出逢って、そこから1カ月くらいはよく関わっていましたが、それからは疎遠になっていた後輩。ちゃんとがっつり話すのは、昨日で2ヶ月ぶりくらいでした。

彼もたまにnoteで記事を書いているので、はじめはnoteについて語っていました。ありがたいことに、彼は自分で記事を書くとき、僕の記事を参考にしてくれているみたい。確かに、最近の記事の語り口は僕に通じるものがあると感じていたんですが、案の定、そうでした(笑)

その後は、教育実習のこと、人間関係のこと、過去のこと、今頑張っていること、これからのこと……いろんな話をしたものです。僕にしか話せない話もしてくれて、すごい信頼してくれてありがたいなあと思うのと同時に、やっぱり僕は時々カウンセラーになるんだなと自分の運命を再認識しました(笑)



さて、話の終盤には、僕の作品の話になりました。僕は彼と初めて会ったときに、彼に『Message』を手売りしたんですが、それからというもの、既に3回も読んでくれているんです。さらに、『Message』を読んだことが、彼が再び読書にはまるきっかけにもなったので、彼はすっごい推してくれる。本当にありがたいことです。

話の流れで、僕の次の作品について触れることになりました。そのときにも嬉しい言葉をかけてくれたなあ。「買わないわけないじゃないですか!」そう言ってくれたんです。


📚次の作品を待っている人がいる

僕が次に書く本は『はちとご』という連作短編集です。僕が最近お世話になっているシェアハウス「はちとご」を舞台にして、新しい家族の形を描きます。

はちとごは、家屋の一部を地域に開放する住み開きという活動をしていて、「はなれ」と呼ばれる場所にはいろんな人が遊びにくるんです。イベントが開催されることもあって、そういえばしんげんと出逢ったのも、はちとごのはなれで開催された「ウイスキー会」でした。



住人だけではなく地域の人が集まる風通しのいい場所で、みんながアットホームを感じられる温かい場所。場所としての魅力がありすぎるから、僕ははちとごを舞台にした物語を書きたいと思うようになったんです。

はちとごを知って、よく来るようになって、しんげんは明らかにレベルアップしたし、僕自身、人の縁が広がって、はちとごに来る前には想像もしていなかった場所に立っています。はちとごは成長のきっかけになる場所でもあると、僕は認識しています。

しんげんの言った「買わないわけなじゃないすか!」のなかには、自分が変われるきっけになったはちとごの物語は絶対に読みたいという気持ちがあるんだと思います。

きっとそれははちとご界隈の人にとってそうだし、まだはちとごを知らない人にも響くものがあるはず。そう信じて、僕ははちとごの日常を物語りにいきます。



「早く次の作品を書けよ!」

はちとごの管理人のはやぶささんからも言われたことがあったな。

次の作品を待っている人の顔を思い浮かべながら、執筆の日々を繰り返す所存です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20231003 横山黎



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