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圧倒的な「練習量」が圧倒的なプレゼンを生む。

――圧倒的なプレゼンは、圧倒的な練習量から生まれます。話し下手な僕でもプレゼンバトルで優勝することができました。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

今回は「圧倒的なプレゼンはどこから生まれるのか~練習編~」というテーマで話していこうと思います。




📚話下手なら練習しろ!

前回に引き続き、全国大学ビブリオバトル地区大会で優勝した僕が、圧倒的なプレゼンの作り方を自身の発表を振り返りながら語っていきます。今回は「練習編」ということで、どんな風にして練習していったのか、そこに焦点をあてていきます。


ちなみにビブリオバトルとは、自分のお気に入りの本を5分間で紹介するプレゼンバトルのこと。リスナーはバトラーの発表を聴いていちばん読みたいと思った本に票を入れます。最も多く票を集めた本がチャンプ本に選ばれるわけです。

僕はその公式戦に参加していて、その大学大会、地区大会で優勝することができ、来月の全国大会に向けて準備をしているというのが、僕の現在地です。

実はこれまでにも2回全国大会に出場したことがあったので、これで3回目になります。ただ、僕は今大学4年生だから、泣いても笑っても次が最後。ラストイヤーを有終の美で飾りたいという気持ちが強くあるのです。3度目の正直を果たすためにも、残り1カ月ちゃんと準備をしていくつもりです。



さて、こんなことを語っていると、僕のことを話し上手だと認識している人が少なくないんですね。ただ、僕は別に話し上手なわけではありません。何もないところから会話を生むことは苦手だし、急に話を振られたら噛んだりどもったり言葉が続かなかったりします。

話し下手だからこそ、僕は準備をするのです。

練習を繰り返すのです。

練習を大事にしてきた僕が、話し下手だけれど優勝しているわけですから、これから語る文章の説得力を疑う余地はありませんよね。

これから語るのは、机上の空論なんかじゃない。

僕が実践してきた経験則です。


📚原稿はつくるな!しゃべろ!

地区大会で優勝した後、新聞社の方からこんな質問をされました。

「練習するときって、原稿を書かれるんですか?」

ビブリオバトルの公式戦に参加してかれこれ7年目になるわけですが、僕は次第に原稿を書かなくなりました。始めたての頃は原稿を書いて、暗記して、実際に発表してみて……という練習をしていたんですが、悪いことではないけれどあまり好ましくないことに気付き、原稿を書かなくなりました。

原稿をつくると、原稿をなぞりがちになるからです。



大学大会でも、地区大会でも感じたことですが、原稿をつくってそれをなぞるように説明している人が一定数いるんです。もちろん原稿をなぞる発表が全く何も見ずに発表していると思わせるくらい至極自然で、聴き手に違和感を生まなければいいんですが、やっぱり不自然に感じる瞬間が少なくないんですね。

たとえば言葉に詰まったときや、噛んだりどもったときに、虚空を見つめて必死で原稿のページをめくるような目の動きをすると、僕は多かれ少なかれ減滅してしまいます。

原稿をつくると、それが正解になってしまうので、時に間違ったときに、正解をなぞろうとしてしまう。そうではなくて、正解の方向性だけ決めておいて、間違っても、別の表現をしても丸をつけられるようにしておくべきだと考えます。

つまり、話の流れだけ決めて、細かい言葉は定めないようにしておくってことですね。

それに気付いたとき、僕は原稿をつくるのをやめて、「ざっくりとした流れだけ決めてとにかくしゃべる」という練習法を採用することにしました。しゃべってみると、自ずと自分で言いやすい言葉が決まってくるし、音声情報として伝わりにくい言葉は別の言葉に変えようという気付きも生まれる。

最後は人の前でしゃべるわけで、原稿を見せるわけじゃないんだから、とにかくしゃべると練習を繰り返した方がいいよねということです。



多分、僕、1週間のうちにトータル100回以上練習したんじゃないかな。もちろん5分まるまるしゃべるときもあれば、途中で切り上げることもあったけど、とにかく数をこなしました。

「よくそんな時間があるよね」

という言葉が飛んできそうですが、バイトに卒論に新作執筆にもろもろ予定の詰まっていた僕に無限の時間があるわけではありませんでした。だから、僕は日々の隙間時間を有効活用していたんです。

僕の主な練習場所は、路上でした。


📚「量」が「質」をつくる

路上といっても、別に路上ミュージシャンのように立ち止まって誰かに聴いてもらっていたわけではなくて、目的地までの道中、歩きながらぶつくさしゃべっていたんです。

僕の家から大学までは徒歩で15分くらいかかるんです。ビブリオバトルは5分間のプレゼンバトルですから、大学に行くまでに3回練習できます。往復で6回できる。通学時間を有効活用するだけで1日6回の練習をすることができるんです。それを1週間繰り返せば、50回近くになるわけです。

そう考えると、数をこなすってそんなに難しいことではなくて、まとまった時間が必要ではないことが分かります。もちろん5分のプレゼンという特性もありますが、隙間時間を使えば練習なんていくらでもできるのです。

50回も100回も数をこなすと、原稿をつくっていないのに次から次へと言葉が出てくるようになるし、抑揚や速さを変えて試す余裕も生まれます。タイマーをセットしたスマホを片手に練習すると、5分ちょうどで終わらせる技術も磨かれてきます。そんな風にして数をこなした結果に、勝利の女神が微笑んだのです。

圧倒的なプレゼンは、圧倒的な練習量から生まれます。

話し下手な僕でもプレゼンバトルで優勝することができました。この記事が、プレゼンの課題を抱える誰かの参考になれば幸いです。

「圧倒的なプレゼン」シリーズはもう少し続きます。次回は「仲間編」です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20231109 横山黎





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