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エッセイらしきものばかり

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何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
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2024年6月の記事一覧

「昔はよかった」発言にもいろいろあるようです

「昔はよかった」発言にもいろいろあるようです

 「最近の〇〇は」という嘆きがあるとは聞いていたんです。「昔はよかった」タイプの嘆きですね。でも、テレビや何かの記事で見聞きしたことはあれど、周囲の人から聞いたことはありません。自分が言った記憶もないんです。その手の話は聞いてて気分のいいものではないと、みんな多かれ少なかれ分かっていますから、仮に思っていたとしてもなかなか口にはしないんじゃないかなあと勝手に考えています。

 本当は言われたし、自

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同じように食べてても評価は変わる

同じように食べてても評価は変わる

 当てになるようでならないのが人の評価でございます。何だかんだ、見当違いな評価を下すことは意外と少ないんです。でも、人の評価は何かの拍子にガラッと変わってしまう。これが当てにできない大きな理由でございます。

 私、中学高校とお弁当が必須の学校に通っておりました。当然、大変なのはお弁当を作る人です。我が家では母が作っておりまして、多い時には父と姉と弟と私、それから母自身のものと、5人分のお弁当を作

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パソコンで漢字を忘れる人、パソコンで漢字を覚える人

パソコンで漢字を忘れる人、パソコンで漢字を覚える人

 小学生の頃、とにかく漢字の勉強をしなかったんです。別に漢字が嫌いだったわけではありません。しかし、両親や先生から「やれ」と言われまくった結果、もともと希少だったやる気が底をつき、いくら漢字の勉強を宿題で出されようが、漢字テストで悪い点を取りまくろうが、勉強を拒否してきたんです。読書の習慣があれば漢字が頭に入るチャンスがあったんでしょうけれども、読書もまた「やれ」と言われまくった結果、かえって本を

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あの頃は本当の道徳を理解できていなかったのかもしれない

あの頃は本当の道徳を理解できていなかったのかもしれない

 小学校だったか中学校だったか忘れましたが、道徳の教科書で印象深い話があったんです。うろ覚えで大変恐縮ですが、概要を書いて参ります。

 授業中、真面目で勉強もできるA君が突然、教室から出ていったかと思うと、水がたっぷり入ったバケツを持って入ってきたんです。そして、みんなが唖然とする中、A君は自身の斜め前に座っていた女子生徒へ頭から水をザバーッとかけたんです。教室はパニックになりました。

 とり

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歩行者が虐げられる地域で生まれ育ったのか

歩行者が虐げられる地域で生まれ育ったのか

 地域性というものがあるらしいとは聞いていたんです。この地方の人はせっかちだとか、あの県の人は明るいとか、そういうやつですね。そういう本も読んだことがあります。ただ、実感したことはなかったんです。そもそも、人と会って話しても、相手の言動が地域性によるものか個人の特徴なのか区別がつかない。私はこのまま地域性とやらを実感せずに生きてゆくのだと何となく思っていました。

 しかし、最近になって初めて地域

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「すみません」の黒船

「すみません」の黒船

 ジャッキー・ロビンソンという野球選手がアメリカにいたんです。

 その昔、有色人種の参加を禁じていたメジャーリーグにおいて、アフリカ系アメリカ人として様々なタイトルや賞を獲得、有色人種のメジャーリーグ参加の道を開いた偉大な選手です。

 その輝かしい実績により、現在ロビンソンの背番号はメジャーリーグ全球団で永久欠番となっています。野球選手の背番号は基本的に使い回しですけれども、それを本人しか使用

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入国審査で一発やられたんです

入国審査で一発やられたんです

 1回だけ海外に行ったことがあるんです。中学生の頃、アメリカの姉妹都市にホームステイしたい人を自治体が募集していたんです。それを知った母が「安く海外に行けるから応募しろ」と私に迫ってきまして、何となく応募したらちゃんと当選してしまい、行く羽目になったんです。

 「羽目になった」と書いてる時点でやる気のなさがうかがえるかと存じますけれども、まさにそうで、語学のスキルを磨く気もなければ、海外の見識を

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コバエの油断

コバエの油断

 暖かくなってくると、虫が湧いてきます。室内でよく見る虫の筆頭はコバエでしょう。どんなに気を付けていても、気づいたら入ってくる。気が向いた時にバシッとやっているんですが、やっぱり何匹かは室内に常駐している状況です。

 さて、私が風呂にお湯を溜めておりますと、浴槽の壁に黒い点が確認できます。お風呂の掃除はしたはずですので、これはホコリではなく、コバエだと認識いたしました。

 もちろん、コバエがい

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日本中をまたにかけてゆかり

日本中をまたにかけてゆかり

 私の通っていた小学校に、とある芸能人も通っていたようなんです。調べてみたら、これが結構な有名人でビックリしました。公式プロフィールにも確かに書いてある。あんな片田舎の、何の特徴もない小学校から有名人が出ているなんて。

 しかし、よくよく見たら、途中で東京に転校してるんです。入学はしたけど卒業はしていない。何なら、出身地は東京都になっています。当然でしょう。人生の半分以上を東京で過ごしているんで

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作曲に関する気まずい思い出

作曲に関する気まずい思い出

 先日、Youtubeでこんな動画を見たんです。

 作曲初心者が作りがちな曲を披露し、その曲のどこが問題かを指摘しつつ直していく動画でございます。

 この動画で最初に披露された、初心者がやりがちな曲を聞いていたら、私、心の奥がキュッと縮み上がりました。と申しますのも、ちょうどそんな感じの曲を聞かされ、感想を聞かれたことがあるんです。しかも3回、それぞれ別の人からです。

 最初に曲を披露してき

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席を譲らない者への報いだと思い込む

席を譲らない者への報いだと思い込む

 友人から聞いた話です。

 友人は路線バスに乗って帰路についていました。時刻は夕方、徐々に弱くなる日差しは赤く、西の空は既に夜が忍び寄っています。

 疲れていたこともあり、友人はウトウトしてしまったそうです。いかんいかん、乗り過ごしてしまう。そう思って目を覚ました友人は、周囲を見て固まったそうです。前も横も後ろも、席という席に袈裟を着たお坊さんが座っていたんです。車内はそこはかとなく線香の香り

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直さないこともある門

直さないこともある門

 人が生まれた瞬間から年を取るように、物だって出来上がった瞬間から古くなっていくんです。どんな大きなものだろうが同様で、家だって完成した瞬間から古くなってゆく。

 私が以前に住んでいた賃貸物件は結構な築年数でございまして、いろんなところにガタが来ていました。もちろん、ボロボロのままにしていては借り手がいなくなってしまいますし、場合によっては住民の生命にかかわる事故に繋がりかねない。ですから、建物

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幽霊はにおうな

幽霊はにおうな

 最近、幽霊のにおいがあるとの主張を耳にしたんです。

 「見える」とか「聞こえる」とか、「触られた気がする」とかだったら怪談で昔から聞いてきましたけれども、においなんです。死者を連想させる線香のにおいは、ごく稀に怪談で耳にした記憶はありますけれども、においメインの怪談は記憶にありません。どうしてでしょうか。

 「幽霊から遠い」というのが原因かもしれません。実際に幽霊が見えれば「あ、幽霊だ」とな

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モスキートハウスに夢中

モスキートハウスに夢中

 耳の状態によって聞こえたり聞こえなかったりする「モスキート音」が世間に知られて久しい今日この頃です。最初は「主に若い人だけが聞こえる音」として紹介され、夜に若者がたむろするのを防ぐ目的で活用されていたとニュースになっていました。

 幸か不幸か、若者が夜な夜なたむろするような場所に行く機会がない私はモスキート音に遭遇することが長らくありませんでした。しかし、最近になってモスキート音を出している家

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